創立35年の老舗「三島由紀夫研究会」の会報を兼ねた、あらゆる角度からの総合研究メルマガ
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三島由紀夫研究会メルマガ
発行日: 2006/11/25
本日です。「憂国忌」!
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『三島由紀夫の総合研究』
三島由紀夫研究会 メルマガ会報
平成18(2006)年11月25日(土曜日)
通巻第90号
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なぜ今年の憂国忌は「薔薇と海賊」なのか?
生前、三島由紀夫は、この劇に或るシナリオを仕掛けていったからです。
「薔薇と海賊」に想う
女優 村松英子
「薔薇と海賊」(三幕)は、昭和四十五年十月 十一月に上演されました。地方公演を含めての全公演が終わって二日後に、先生は亡くなったのです。
ーーこの作品は当時より二十五年前、杉村春子氏主演で初演。それを「英子で、いま再演したい」と、先生は仰しゃいました。
同時に翌四十六年の一月公演は「O・ワイルドの『サロメ』(日夏斯之助訳)を上演する」と発表。「サロメは全裸になって貰うから英子には演らせない。準座員・研究生の中から、ビキニ姿のオーディションで決める。我と思わん者は集まれえ」と。ーー
「何故、この時期に、この二つを?」と、劇団の皆は首を傾げました。私も、先生の意図をはっきり理解できたのは、亡くなられた直後のことでした。
「『薔薇と海賊』は先生の”青春のうた”でしょう?」と、稽古場で伺うと「そうだよ。、、、でも最近特に、何て世の中海賊ばかりなんだろうって思うよ」と仰しゃったこと。(一言でいえば薔薇は夢、海賊は俗物の象徴です)。
「二十五年前の作品とは思えないほど新鮮だ」と皆に言われて「僕のすることはいつも、世の中より二十五年は早すぎるのかな。アッハッハ」とお笑いになったこと。等々が昨日のことのように思い出されます。
女主人公は流行童話作家。「世界は虚妄だ、というのは一つの観念であって、世界は薔薇だと言いなおすことだって出来る。しかし、、(略)、、『世界は薔薇だ』といえば、キチガイだと思われ『世界は虚妄だ』といえば、すらすらと受け入れられて、あまつさえ哲学者としての尊敬すら受ける。こいつはまったく不合理だ。虚妄なんて花はどこにも咲いてやしない」と先生は書いておられます。女主人公は「身を以て、生活を犠牲にしてこの不合理に耐えてきた女」で、「『世界は薔薇だ』と言い切る、少々いかれた青年の突然の訪問をうけ」二人はプラトニックな恋におちるのです。
終幕、二人は周りの海賊を追い出して、結婚式を挙げます。幕切れに「僕たちは夢を見ているんではないだろうね」と問う青年に女主人公は答えます。「私は決して夢なんぞ見たことはありません」(傍点筆者)。そして幕。
この公演がすべて終わった後での先生の死。そして。「サロメ」公演。ビアズレイの絵のとおりの白と黒の装置。やまばでサロメが七枚のヴェールの舞いで全裸になった時、銀盆に乗せられて登場する信念の男、ヨカナンの首。ーー「先生の悪趣味」という私の呟きにあの「アッハッハ」という笑い声がきこえてきそうな演出でした。ーー
「薔薇と海賊」は心の官能を表す青春。
「サロメ」は肉体の官能を表す青春。
二つの青春の間に、御自分の死。それが先生の演出でした。二つの公演は、周到に実現されなければなりませんでした。私は「薔薇と海賊」の女主人公の、幕切れのあのせりふを言えた光栄を、思うばかりです。
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どなたでも参加できます“
お誘い合わせの上ご来場下さい!
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三島由紀夫氏第三十六回追悼会『憂国忌』
< プログラム >
(1800 開場)
1830 開演 (総合司会 菅谷誠一郎)
黙祷
開会の辞 篠沢秀夫(学習院大学名誉教授)
記念講演 村松英子「『薔薇と海賊』をめぐって」
共演者も登場 大出俊、伊藤高、若柳汎之丞
(休憩)
2000 檄文朗読 日本保守主義研究会の諸兄
2010 (即席シンポ 藤井厳喜、田中英道、富岡幸一郎、福田逸、
井川一久、中村彰彦、山崎行太郎、萩野貞樹、井尻千男、
司会=水島総)。
2040 閉会の辞 松本徹
(出演・発言者は予告なく変更されることがあります)
2045 終演
記
とき 11月25日(土曜日) 午後6時半(6時開場)
ところ 池袋東口「豊島公会堂」(別名「みらい座いけぶくろ」へは、JR、メトロ「池袋」駅東口、三越裏。豊島区役所隣り。電話は3984―7601)
会場への地図; http://toshima-mirai.jp/center/a_koukai/
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◎小誌の登録は下記で
http://www.melma.com/backnumber_149567/
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(編集部から)小誌は「三島由紀夫研究会」および「憂国忌」の賛助会員だけに限定せずに一般読者の皆さまからも、三島研究の論文、エッセイをつねに募集しております。
作品論、作品感想、読後感、政治論、芸術論。分野を問いません。ご投稿をお待ちします。原則として実名。簡単な肩書きをつけて下さい。原稿料はありません。三島文学批判も構いませんが誹謗中傷のたぐいの投稿は採用しません。ゲスト寄稿者コーナーも常設しております。ご投稿をお待ちしております。
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三島由紀夫研究会 HP http://www.nippon-nn.net/mishima/contents/
メール yukokuki@hotmail.com
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