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身近な危険から身を守る為の合気道の護身術。

発行日: 2008/10/1

◇◆◇合気道と護身術◇◆◇
「 秋葉原無差別殺傷事件 護身術的考察 」(3)
                合気道S.A.越谷 代表 田村光政
【3】 人気護身グッズの弱点 

「雲が出たら賢い人間は、マントを身に着ける」
『リチャード三世』シェイクスピア

 人間には、将来の不安をそのままにせずに危険を予知して、対策を立てる知
恵があります。そこで護身グッズも多数、売れているようです。
 危機意識を持つことは大切ですが、護身グッズに頼り過ぎてはいけません。
今回は、護身グッズの特徴と使用上の注意について書いていきます。

 ネットユーザーに向け「普段、護身グッズを持ち歩いているか?」 
というアンケートがありました。増える凶行犯罪への意識と実態調査でしょう。 
 その結果は、持っていないが、93.1%だそうです。 
 そして、「どのような護身グッズを持ち歩いているか?」 という質問を重ね
て行うと・・・・ 
 持ち歩いているのが「防犯ブザー」という回答が67.9%です。 
 しかし、女性の88.9%に対して、男性は30%だそうです。 
 代わりに、「スタンガン」が40%、「警棒」が30%、「防犯スプレー」
が20%です。 
 このアンケートの結果は、男女の意識さがきちんと 表れていますね。 

 男性は自力救済を護身と考えています。
 女性は自分の危機を知らせることで助けを求めます。 

 ただ、男性に人気の護身グッズですが、イメージ以上に使うのは難しいもの
です。 

A.『スタンガン』
 まず「スタンガン」は、暴漢の素肌にスタンガン頭部の電極を両方とも数秒
間以上、押し当てるという作業が必要です。 
 つまり、冬で厚着の場合や、押し付けが不十分ですと、 かなり高圧のスタン
ガンでないと効果はあまり期待できません。 
 たしかにスタンガンは、海外の警官が暴漢を逮捕するさいに 警棒で殴り気絶
させるよりは人道的として使用されている道具です。 
要するに、押さえ込んで動けない人間を黙らせる目的の物のはずです。 
 そして、高圧のスタンガンは大型で警棒サイズになりますから、 普段は、持
ち歩けるものではありません。 
 また、相手に奪われて反撃される危険性もあります。 
 特に、女性は気をつけてください。 

 暗闇で放電する紫光とバチバチという音は、威圧感がありますから、素早く
手にして、スイッチを入れて、威嚇しながら大声で、助けを呼ぶのが一番効果
的な使い方でしょう。 

B.『特殊警棒』
 次に「警棒」ですが、これは伸縮性のある「特殊警棒」になるかと思われま
す。特殊警棒は、長さと重さ、そして使う方の筋力とのバランスが難しいです。 

 軽さを求めると、長さが短くなり、相手との間合いが近すぎます。 
 刃物を持った暴漢には危険です。 
 また、長さを求めると、重くなり、使いこなすのに筋力とコツが出てきます。 
メーカーにより、軽い製品も販売していますが、強度面では落ちるようです。

 今年の合気道S.A.越谷のお正月の特別稽古では、私の愛用の特殊警棒を生徒
さんに振ってもらいましたが、皆さん、想像以上の重さに驚かれていました。 
 特殊警棒を自由自在に使いこなすには、それなりの練習が必要です。 
 特に女性が刃物を自由に振り回す暴漢から身を守る場合は、 一応の正式な
訓練が必要となるでしょう。 

C.『催涙スプレー』
 手軽な「催涙スプレー」でも問題はあります。 
 まず催涙スプレーは、いざというときにカバンに入れてあると使用が遅れて
しまいす。
 とはいえ、雑踏の中でスプレーを握り締めていては自分が捕まります(笑) 

 催涙スプレーには、液状タイプとガスタイプがあります。

 液状タイプは、飛距離があり、多少の風には強いのですが、顔面や胸元に
命中しなくては、効果があやぶまれます。
 ガス式ですと、常に風上に自分がいないと自分が危険です。また、狭い密
閉した場所では、かなりの方々にご迷惑をかけてしまいます。 

 ちょうどいい距離で、しかも、無風状態という条件も必要です。
(その両方の特徴を取り入れた「泡状タイプ」製品も出始めているようです。)

 一番、使える環境は大型の地下駐車場です。
 催涙スプレーは、使う条件が、結構、難しい護身具です。 そして、もし、
暴漢が逃げても、一つ間違うと、 催涙スプレーを撒いた人間が暴力行為をし
たとみなされます。  
 ここで肝心なのは、すべての護身グッズは、いざという場面で即座に使え
るように、いつでも手にしていることが必要だということです。
 暴漢が出た時に、それじゃあとカバンから護身グッズを出していると襲わ
れてしまいます。 
 時に、刃物を持った人間や後ろから襲ってくる痴漢などには 対処できない
ことがあります。 

(この項目は、次号に続きます。)

                   合気道S.A.越谷 代表 田村光政

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