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【護身術メルマガ! ex/合気道】No.31

発行日: 2008/7/1

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◇◆◇合気道と護身術「合気道のイメージ」◇◆◇
合気道S.A.八王子会員 たいくん・K
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 押忍、合気道SA八王子道場で毎週汗を流している道場生です。
 今から報告させて頂くのは、知りたいという気持ちを抑える事が出来ず、
合気道SAの技の手順を憶えただけでも何か相手を制圧できるかもしれない!
という気がしてしまった勘違い男の、微妙すぎるスパーリング体験記です。

▼拳法
 学生時代からの知人で、拳法を何年もやっている人間がいます。
 技術的には、打撃も投げも使う上に急所攻撃も行うという実戦で使えるよう
な技術を練習しつつ、武器なども使って総合的に戦うイメージがありました。
 身体全体を使っての素早い突きや、爪先を相手に突き刺すような感じで使う
蹴りは、実際に受けたらかなり痛そうですし、しかもそこから投げに繋ぐよう
な技術も充実しているようです。
 何度か練習をしている姿を見ていたのと、実際に打撃のみのスパーはやった
事があったな、という気安さから「ある程度何でもありで2分だけやってみな
い?」と持ちかけてみました。
 知人は、一瞬驚いた顔を見せるも「金的だけ無しにしてやるほうがいいよ」
と快く受けてくれたので、ありがたくお願いすることにします。
 ちなみに、相手は、身長175、体重64キロ。
 ルールは金的と目突き、頭突きと噛み付き以外、なんでもアリ。
 タップするか、寝技で完全に押さえ込まれたら終わり、となりました。
 関節蹴りや指取りなど他にも危険な技はたくさんあるので非常に危険ではあ
るのですが、それでも体格において30キロの体重差があれば、そうそう壊さ
れる事はないだろう……という計算が自分の中にありました。
 そして別の友人に時間を見てもらうのを頼み、開始。時間は二分です。

 「いきなり合気道技に持っていくのは難しそうだから、最初はこっちから手
を出して反撃してきたら体捌きで避けて腕を持って行ってやろう。」
 そう思って軽く打ち合いをやろうとしたのですが、フルコンでは便利なロー
も顔面ありだとかなりの緊張感です。相手の重心が前に移動したところにロー
を放つと、ガードされる事もなくバチンとヒット。
 あ、はいった、と思った瞬間、頬から目のあたりの広範囲に衝撃が走りまし
た。片目が痛み、視界がちょっとだけ暗く、狭くなった感じがします。
 痛みはさほどでもないのに、涙があふれて鬱陶しい。

 どうもローをブロックせずに前に出て、顔を打ってきたようです。
 痛みからすると拳ではないようですが、指が目をかすったのか、とにかく目
がしばしばします。
 受けからの反撃が、思ったよりもずっと早いのかも知れない?
 あわてて打撃戦の思考に切り換え、素早くワンツー・ロー。対角線のコンビ
ネーションを繰り出して相手が下がったところを前蹴り……反撃の突きをブロ
ックしてインロー、さらに膝、と目まぐるしく打撃戦を行っていたところで、
相手が両手で自分の手首を掴んできました。

 あ、と思って振りほどき、一歩下がります。
 「しまった、これは合気道技を掛ける為のスパーの予定だったんだ」と思い
出し慌てて合気道の思考に切り変えます。

 一分程度攻防を繰り返したところで少し思った事がありました。
 突き、そこからの手首の掴み、顔への突き、鳩尾を正確に狙って来る蹴り技。
 それらはどれも痛い事は痛いけど、実は目以外に痛いなと思うところはあり
ません。そんなにダメージがなかったのです。
 素早い出入りとモーションの少ない突き、下から高速で跳ね上がる蹴りは確か
に驚異なのですが、直撃さえ貰わなければなんとかなりそう。
 とはいえ、あの鋭い突きはとてもじゃないのですが体捌きで避けるなんて無理
そうな感じがします。

 「よし……だったら顔面を完全にガードしてわざと腹を叩かせたところでつか
まえてやろう。」
 この時自分の中ではフルコン空手と合気道の二つの思考がごちゃごちゃになり、
合気道の基本である「捌いて相手が崩れたところを制圧する」というところを、
完全に失念してしまいました。
 身体の頑丈さを頼りにしての、自分だけが好きな事を行おうという自己中心的
な思考。今回の一番の反省点は、ここにあります。

 軽くステップして、ガードの上から下突きをしました。
 これはブロックの上から強く打ち込む事で、強く打ち返して来たくなるように
相手をコントロールする、フルコン空手で良く使われる技術です。
 案の定先程までとは違う勢いの右の突きを、しっかり防御している顔面の方で
はなく腹の方に打ち込んでくる知人。
 それを防御せず受け、その肘と手首をサッと掴み、そのまま転身して力任せに
肘締めに行きます!
 あと少しというところで、知人はねじって逃げようとします。
 よしそれなら、と逆らわずに連行法の形にしようとしたものの、相手は強引に
引き抜いて大きく一歩下がってしまいました。
 結局、まったく思い通りの動きには全然なりません。

 そのあとも何度か打撃の合間に合気道技を仕掛けてみようとしたり、相手がし
っかり手首などを掴んでくるので二カ条をかけようとしたのですが、全く技に繋
がる感じにはなりませんでした。もう警戒されまくってしまったのです。
 そして、そのまま時間終了。

 結果としてはお互いなんの技も決まらないというものなのですが、体重差と筋
力差を考えると少し寂しいものでした。
……いや、それどころか、わざと相手の突きを受けて腕を取るという方法を試し
た段階で、相手の技だけはクリーンヒットしていると言えます。

 しかも合気道の技をかけてようとするあまり、自己中心的な思考に陥り実際に
使っていたのは打撃系の技ばかり。結局のところ何がしたかったのか……
 櫻井先生があんまり勝ち負けだけにこだわる攻防だけを行っても意味ないと
おっしゃっていたなぁ、と言う事を改めて思い返します。

 「どういう戦い方をしてみたら合気道技が使えるのか?」
そこがメインのハズなのに、気がついてみれば
 「自分が今掛けたいこの合気道技をどうやってかけてやるか?」
その点にばかりに思考がいってしまっている自分がいました。
 一緒に稽古している仲間に、「ムキになってかけようとすると逃げられやすい
感じするから、そういうやりかたしない方がいいと思いますよ」などと口にして
いた自分が恥ずかしい。
 本当に広い意味の視野を持たないと、合気道は難しいんだなと実感しました。

◎今回感じた事の、まとめをしてみました。
・いざルールをゆるめても、普段ルール付けをしてスパーをやっている者は、
 違う動きが出来ない。
・体重差がある者同士では、ダメージの総量に差がありすぎる。
・合気道技は、相手があっての武術。
 自分だけが掛けたいと思っても無理があるような気がする。
・ローの間合いは相手の反撃を簡単に貰う、短い距離である。
・打撃も投げも使う者は相手をしっかり捕まえようとしない。

                合気道S.A.八王子会員 たいくん・K

※事務局からのお知らせです。
 現在発売中の月刊誌「秘伝」(BAB出版)に櫻井師範が、春のオープントーナ
メント実戦・リアル合気道選手権大会について書かれていますので、ご興味のあ
る方はどうぞご覧になってください。

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