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【IOMニュース】レバノン -在留外国人の国外避難、移民の社会統合、アフガニスタンDDR

発行日時: 2006/7/26

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□■ IOM国際移住機関メールマガジン "Migration"  ■□
 2006年7月26日号   国際移住機関(IOM)駐日事務所
 --- IOM International Organization for Migration ---
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= 多様化する世界の人の流れに向き合う国際社会の求めに応えて =
 IOMは国際的な人の移動(移住)の問題に取り組む国際機関です


◆━━ CONTENTS ━━◆
 【1】プレス・ブリーフィング・ノート日本語版
     レバノン 在留外国人の国外避難を支援
 【2】移民の社会統合 −同じ社会の構成員として
   −移住と開発に関するハイレベル討議に向けて Vol.4−
 【3】アフガニスタンDDR意見交換会−報告 2006年7月6日開催
 【IOM駐日事務所からのお知らせ】
    IOM本部ウェブサイトリニューアル他
 

◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
    【1】プレス・ブリーフィング・ノート日本語版
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↓写真入りの記事はこちら↓
http://www.iomjapan.org/news/press_055.cfm

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◆レバノン 在留外国人の国外避難を支援◆
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IOMは25日、避難を希望していたイラク人約200人のレバノンからシリアの首都ダマスカスまでの陸路での移送を開始した。すでにシリアに自力で避難していたイラク人と合流する。シリアに滞在しているイラク人の一部は今週中にイラクに帰国することを希望している。

また24日には、レバノンから避難してきたスーダン人266人を、ダマスカスからスーダンの首都ハルツームまで空路で移送した。この幼児3人を含む266人は、先週までにレバノンから避難してきていた700人のスーダン人の一部。ハルツームへの移送を今後も継続する予定。

近く、更に1,500人のバングラデシュ、エチオピア、スリランカ、フィリピン、ガーナ出身の移民をレバノンから避難させる予定。

レバノンからの避難を希望している外国人に対する支援のニーズは急激に高まっている。避難の費用を工面できない移民もいるし、出身国政府が避難の手段を提供できない場合もある。IOMは移送支援に当てるために、緊急予備費から75万ドルを支出している。今後の情勢によるが、IOMは外国人のレバノンやシリアからの移送支援や国内避難民に対する人道支援を実施するために、1,400万ドルの支援を国際社会に要請している。

IOMは現在、各国政府(バングラデシュ、ブラジル、チリ、エジプト、エチオピア、ガボン、ガーナ、イラク、マダガスカル、マリ、モルドバ、ネパール、パラグアイ、フィリピン、ロシア、南アフリカ、スリランカ、スーダン、ベネズエラ、ベトナム)より、各国出身者のレバノンからの避難に対する支援を要請されている。

雇用主が避難に同意しないなど、個人から避難についての問い合わせが増大していることを受けて、IOMはホットライン(+961-70-972-520)を設置している。

IOMは先週、スリランカ人270人の避難を支援した。ほとんどが家庭内労働に従事する独身女性。陸路でダマスカスまで移送し、そこから空路でスリランカへ帰国する。本国の家族は彼女たちからの送金に頼って生活しているが、中には雇用主が先に避難して職を失った女性もいる。


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   【2】移民の社会統合 −同じ社会の構成員として
   −移住と開発に関するハイレベル討議に向けて Vol.4−
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今年9月14-15日に国連総会の特別セッションとして「移住と開発に関するハイレベル討議」が開催されます。移住に対する国際的な関心の高まりを受けたものです。近年課題となっている移住に関するトピックをシリーズで取り上げます。
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「移民社会」という言葉には、「諸民族の融合した社会」と「諸民族の寄り合い所帯」というイメージが入り混じっているようです。もちろんこの二つのイメージは必ずしも矛盾したものではありません。多くの場合、移民とその子孫は長期にわたって一定の民族的、文化的、宗教的な独自性を維持しながら、同時に受け入れ社会の一員としての地位を築き上げていきます。移民の受け入れ社会への帰属意識は、その時々の政治的状況や社会的な公平感(不公平感)によって大きく左右され、移民の間に疎外感が広まると、その反動から文化的摩擦が高まる傾向が見られます。

近年、移住政策をめぐる議論の中で「移民の社会統合」(Migrant Integration)に関心が集まっています。これは、従来の「融合か、多文化主義か」といった単純化したモデルを離れ、受け入れ社会と移民の双方がお互いの独自性と多様性を尊重しつつ、同じ社会の構成員としての共有文化を築き上げていく過程を指しています。その背景としては、移住形態の多様化に伴い、永住移民とは異なる有期滞在の移住労働者らが増加し、移民の受入国も湾岸諸国、西ヨーロッパ、東アジア地域へと広がっていることが挙げられます。日本でも1990年代以降、日系ブラジル人など「ニューカマー」と呼ばれる外国人労働者とその家族が急増していますが、これは世界的な規模で起きている人の移動の多様化を反映したものと言えるでしょう。

移民の社会統合を進めるには、雇用の安定、言語の習得、社会保険の適用を促進する施策が欠かせません。例えば、2004年に新移民法を制定したドイツでは、全ての長期滞在者(1年以上の滞在許可を得ているか、または18ヶ月以上前から滞在許可を有している人たち)を対象に統合コースを実施しています。このコースでは、ドイツ語教育に加えて、ドイツの法律、文化、歴史などを学ぶオリエンテーションが行われています。

今年3月に外務省とIOMの共催シンポジウムに参加したリタ・ジュースムート元ドイツ連邦議会議長の以下の発言は示唆に富んでいます。

「ドイツには、多文化的、マルチカルチャーという考え方、すなわち共に異なった文化が共存しているという考え方が根づいていません。ほとんどの人は、相手の文化のことを何も知らないのではないかと指摘されるようになってきています…単に(移民に)言葉を身につける学習の機会や、ドイツの歴史について学習する機会を提供するだけでなく、私たちがイスラムの文化について学ぶことも必要なのです。学習のプロセスにおいては、グローバルな取り組みが必要です。」

IOMはこのような各国の経験を基に、多様化する移住形態に対応する社会統合のあり方を検討する「移民と受け入れ社会」と題したワークショップを、今年7月12-13日にジュネーブで開催しました。このワークショップには、カナダ、ポルトガル、韓国、日本といった新旧の移民(短期・中期滞在の労働移民を含む)受入国の政府機関、国際機関、移民コミュニティーの代表らが集まり、多角的な視点から移民の社会統合の現状と課題を議論しました。
詳細(IOM本部ホームページ)→ http://www.iom.int/jahia/page757.html

また、日本の社会統合に関する最新の資料としては、下記のホームページも合わせてご覧下さい。
   
2006年3月9日開催 IOM・外務省共催シンポジウム
「外国人問題にどう対処すべきか− 外国人の日本社会への統合に向けての模索 −」
詳細→ http://www.iomjapan.org/news/symposium2006.cfm


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     【3】アフガニスタンDDR意見交換会−報告
      2006年7月6日開催 於アジア開発銀行研究所
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↓写真入りの詳細な記事はこちら↓
http://iomjapan.org/act/peacebuilding_002.cfm

日本政府が7月5日に主催した、アフガニスタンの「平和の定着」に関する第2回東京会議に出席するため、IOMアフガニスタン事務所よりマイク・ピリンジャー(Senior Programme & Policy Advisor)が来日しました。ピリンジャーはアフガニスタン赴任前にも、モザンビーク、アンゴラ、コソボ、IOM本部で一貫してDDR(元戦闘員の武装解除[Disarmament]、動員解除[Demobilization]、社会復帰[Reintegration])を担当してきた専門家です。
この機会に、アジア開発銀行研究所(ADBI)の協力のもと、アフガニスタンのDDRについての意見交換会を開催しました。
ADBIの方々を始め、アフガニスタン支援に関わる国際機関、NGO、研究機関などからの参加をいただき、有意義な意見交換の時間が持たれました。

まずはピリンジャーより、IOMのアフガニスタンにおけるDDRの活動について説明がありました。

◆━━IOMによるアフガニスタンにおけるDDR━━◆

7月5日のアフガニスタンの「平和の定着」に関する第2回東京会議は、アフガニスタンにおける60,000人の元戦闘員を対象としたDDRの終了を公式にアナウンスするものでした。今後は、麻薬の密輸とも密接なつながりのある「非合法武装集団の解体(DIAG)」が課題となります。この問題が解決しなければ、アフガニスタンの治安の安定は期待できません。人々に戦闘行為の代わりとなる生計手段を提供する手助けをしなければ、平和を定着させることはできないのです。

紛争は人口の移動を引き起こし、国内避難民(IDP)を発生させます。IDPの中には、さまざまな地域で戦闘に従事させられた元戦闘員も含まれます。大勢のIDPの中で比較して少数の元戦闘員への支援は見過ごされがちですが、政治的にセンシティブで、適切な支援がなければ平和の不安定要因になりかねない元戦闘員には特別な配慮が必要です。

IOMは冷戦後から、紛争後の複雑な状況下での支援、特にDDRの活動に1992年のモザンビークから関わっています。アフガニスタンでは、2003年に設置されたDDR実施機関である「アフガニスタン新生計画(ANBP)」のもとで、調整機関である国連開発計画(UNDP)のパートナーとして活動しています。UNDPを始めとした支援により、1,720万ドルの規模で事業を実施してきました。WFPからは、労働やトレーニングの対価として食糧を配布するFood for Work、Food for Trainingの食糧の提供を受けています。またUNICEFとは、元子ども兵士に対する収入向上の支援で協力しています。

IOMはマザリシャリフ、マイマナ、ヘラート、カブール、ガルデスに拠点を置き、アフガニスタン34州のうち17州(北部・西部・中部・南東部)でDDRの活動を行っています。ANBPの支援対象である60,000人の元戦闘員のうち、IOMは北部で8,000人、西部で4,000人、中部で5,000人、南東部で200人の計17,200人(約30%)を支援しました。

IOMはアフガニスタンで、DDRのうちRの元戦闘員の社会復帰を支援していますが、そのためには、元戦闘員一人ひとりのニーズを把握することが必要です。カウンセリングを通じて把握した元戦闘員のニーズを、別途調査した地域の支援サービス提供者の情報とマッチングさせます。適切な就業機会がなければ、新しい機会を作り出さなければなりません。長年戦闘行為に従事していた元戦闘員が多いので、職業訓練の提供は不可欠です。職業訓練の提供が難しければ、実際の職場で実地研修(OJT)の場を提供してくれるビジネスオーナーなどを探します。職業訓練だけでなく、識字教育のニーズも多くあります。また、農村部の出身者が多いので、農業の支援も選択肢の一つです。小規模ビジネスの起業も支援します。小規模な貸付支援を実施することもあります。紛争後の不安定な社会では投資も少なく、大きなビジネス機会は期待できないので、可能な規模からのビジネスを支援します。国の状況によりますが、DDRの事業が安定するまで通常3〜5年はかかります。大規模なビジネス機会の到来など、状況の改善を座して待つのではなく、コミュニテイを巻き込んだディスカッションを通じて、共通の身近な問題の改善から始めることが重要です。政府はまだコミュテニィの問題を解決するまでの余力がないケースがほとんどです。

生計手段の提供を通じた社会復帰の支援には、地元の機関への引継ぎを含めた出口戦略が重要です。現在アフガニスタンでは、元戦闘員への支援を政府による求職者への支援システムに統合しようとしています。

私のIOMアフガニスタンにおける役割は、特に民軍協力(CIMIC- Civil Military Cooperation)の促進にあります。IOMは国際治安支援部隊(ISAF- International Security Assistance Force)とMOU(覚書)を結んでおり、私はISAFの本部に拠点を置いて、情報交換、および連携に努めています。ISAFは国連安保理決議を受けて、カブール及び周辺地域の治安維持を担当するためにNATO諸国を始めとした国々から派遣されています。軍と協力することに批判的な意見を述べる人もいますが、協力することで得られる利益の方が大きいと考えます。以前は国際的な利害関係の対立による紛争が多い傾向にありましたが、現在は地域内での衝突から紛争が起こることが多いと言えます。国際的な紛争に拡大しないうちに、地域内・一国内での社会経済的問題を解決して経済発展を促進し、地域の安定を図ることが有効です。これまで以上に軍と素早い情報交換を行い、災害発生時などに連携して支援活動を行うなど、地域の安定を図る試みが重要です。情報を交換するのであって、軍と人道支援団体の役割を交換するのではないのです。実際に、人道支援がすでに実施されている地域の治安確保や、安全状況の改善がされたばかりの地域での治安確保について協力しています。新しく治安が改善された地域で迅速に人道援助を始めることが、状況を逆行させずに平和を定着させるために非常に重要です。人道支援団体と軍との連携は、得るものが大きいと言えるでしょう。

↓質疑応答を含めた報告はこちら↓
http://iomjapan.org/act/peacebuilding_002.cfm

◆――――◇◆――――◇◆――――◇◆――――◇
IOM全体の「平和構築」紹介ページもご覧ください
http://iomjapan.org/act/peacebuilding.cfm
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◇◆―IOM駐日事務所からのお知らせ―◇◆――――◇◆――――◇◆

【IOM本部のウェブサイトがリニューアルされました】
人道復興支援だけでなく、移住に関する幅広いIOMの活動を、テーマ別に見やすく紹介しています。
駐日事務所ウェブサイトと合わせて是非一度ご覧ください。 
詳細→ http://www.iom.int

【人身取引対策アニメ「夢のゆくえ」】
「夢のゆくえ」は主に東南アジア地域で、若者の人身取引への意識を高める活動や、被害者の社会復帰支援、入国管理局などの政府関係者やNGO職員向けのトレーニングで使用されているアニメーションです。 
駐日事務所が作成した日本語吹替版について、NGOや自治体、学校関係者などから、研修や授業の教材として使用するために多数お問い合わせをいただいています。
↓DVDの入手方法など詳細はこちら↓
http://www.iomjapan.org/act/trafficking_006.cfm

【外務省・IOM共催シンポジウム -報告】
3月9日(木)開催
「外国人問題にどう対処すべきか− 外国人の日本社会への統合に向けての模索 −」
↓当日のプログラムと配付資料(PDF)はこちらからご覧ください↓
http://www.iomjapan.org/news/symposium2006.cfm

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発行:
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国際移住機関(IOM)駐日事務所  駐日代表 中山暁雄
          お問い合わせ  広報 後藤裕子
〒105-0001
東京都港区虎ノ門1-1-12虎ノ門ビル8階
Tel: +81(0)3 3595 2487 Fax: +81(0)3 3595 2497
E-mail: iomjpmagazine@iom.int
Website: http://www.iomjapan.org/(日本語)
         http://www.iom.int/(本部英文)
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  • IOMは世界的な人の移動(移住)の問題に取り組む国際機関です。人道復興支援、人身取引対策、移送支援、保健衛 生など、移民個人への直接支援から関係国への技術支援、移住問題に関する地域協力の促進にいたるまで、移住問題に対応する幅広い活動を世界各地で実施しています。

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