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★★花岡信昭メールマガジン★★617号[2008・9・4]
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<<まだ「首相」なのですが・・・>>
福田首相は退陣表明をやってから、「ひきこもり」状態になってしまったらしい。
これでは困る。辞意を表明しただけであって、自民党総裁選で次期総裁がきまり、国会での指名選挙を経て新首相が誕生するまで、福田さんは日本国総理大臣なのだ。あと20日ちょっとだ。
毎日行ってきたテレビカメラを前にしてのミニ・インタビュー(業界用語でぶら下がりという)もやめてしまった。
さらに、3日には自衛隊の高級幹部会同への出席を取りやめ、代理も出さなかったという。これはだめだ。
高級幹部会同は全国の自衛隊幹部が年に1回、集合して、最高指揮官である首相が訓示を行う場だ。これに首相がドタキャンするというのでは、自衛隊を中心とする日本の安全保障体制そのものに、重大な懸念を生じさせてしまう。
もしかすると、首相は自衛隊の最高指揮官であって、万一の事態が起きた場合、最終的な決断をくだす(はっきりいえば、「開戦」の決断だ)立場にあるということを、忘れてしまったのかもしれない。
アメリカ大統領は「核のボタン」を持っているから、その権限に空白が生じることは許されない。大統領に万一のことがあれば、副大統領(上院議長)、下院議長・・・と継承順が決まっている。
ちょっとした手術で麻酔を使う場合でも、一時的に権限を副大統領に移管する。大統領の意識が失われることによって、その権限に切れ目があってはならないのだ。
年に一度の一般教書演説のさいは、継承順のなかの閣僚の1人が必ずほかの場所にいることになっている。大統領以下、全員が集結し、そこがテロ攻撃にあって、全員死亡という事態を想定してのことだ。最低1人だけは大統領継承順位にあるものを隔離しておくのである。
たとえで使うのはよくないかもしれないが、昔、巨人軍は王と長島を同じ飛行機には乗せなかったという。感覚としては、これと同じだ。
内閣総理大臣の重みに耐えられないというのであれば、官房長官を首相代理にすればいい。首相の権限は継続して担保されることになる。
福田首相の現在の立場は、次期政権誕生までの空白をいかに支障なく進行させるか、ということにある。政治的にいえば、自分の後継者をつくる自民党総裁選を万全のかたちで展開させることを支援しなくてはいけない。
<<「新党効果」は出るか>>
【産経連載コラム「政論探求」】再掲
<2日付。福田首相の退陣表明により、最終版で落ちたため、記録として再掲します>
ほぼ5年ぶりの新党結成だ。姫井由美子氏が1日で民主党離党をやめてしまったのは興ざめだったが、ここは新党誕生による流動化現象の行方を見据えたい。
「改革クラブ」は民主党を離党した渡辺秀央、大江康弘両氏、無所属の荒井広幸、松下新平両氏の4参院議員だけの出発となった。
国会議員が5人集まれば政党助成法に基づく交付金の対象になる。これは1月1日現在で算定されるから、年内に「助っ人」が出てくる可能性もある。
これまで参院の会派勢力は、自民84、公明21、与党合計105だった。過半数122に17議席不足する。荒井氏は自民会派に属していたので、改革クラブが与党側につけば、この数字は14となる。
現在、民主会派に加わっている国民新党4議席をカウントすれば、過半数まで、あと10議席に迫る。この意味合いは小さくない。
民主党の側から見ると、会派としては120だったのが118になる。過半数を得るためには、これまで以上に社民党(5)、共産党(7)に配慮する必要が出てくる。
共産党は審議拒否などに同調しないことが多いから、社民党との共闘場面が増えるだろう。民主党側の「左翼バネ」が強まることになりそうだ。
これまでも国会対応でときに違いを見せてきた国民新党が、仮に会派から離脱するようなことになれば、民主・社民両会派だけでは過半数に達しないことになる。
わずか4人の新党結成だが、そう見ていくと、意外なまでの重みを秘めていることが分かる。微妙な採決が行われるような場合、民主党参院議員は病気であっても本会議を休めなくなってしまった。
衆参ねじれをフルに利用し、強硬路線を貫いてきた「小沢戦略」への批判は民主党内にもある。無投票3選が確定した小沢代表だが、党内の「造反」に一段と神経をつかわざるを得ない。
自民党側には「第2弾がある」という観測も出ている。今回のメンバーは平沼赳夫氏の新党構想でもささやかれていた。次のキーマンは平沼氏か。
【お知らせ】
<<拓殖大学大学院に地方政治行政研究科新設>>
拓殖大学大学院に来年度、地方政治行政研究科が新設されることになりました。「地方の時代」を担う人材育成を目的とし、一般学生のほか、社会人(現役の地方議員、自治体公務員、政治家秘書など地方政治行政に関心のある方ならだれでも)を対象とします。
詳細はこちらを。
http://www.takushoku-u.ac.jp/graduate/local_govt/index.html
新研究科は第3代学長にちなみ「後藤新平記念特別独立大学院」といった位置付けです。社会人も勤務を続けながら受講しやすいようにいろいろな工夫をしています。
・講義は平日夜間と土曜昼間に設定している。
・修士論文のほかに「特定課題についての研究成果」(自らの見解、政策などを論文にまとめたもの)でも修士号を取得できる。
・必要単位を取得し、論文が完成すれば、通常は2年かかるところを1年で修了することも可能。
・大学卒の資格がなくても大学院を受験できる資格検定制度がある。
お問い合わせは大学院事務課へ。
〒112−8585 東京都文京区小石川3−4−14
電話03−3947−7854(直通)
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<<読者から>>
連日の御発信、有難うございます。福田さんの辞任を聞いて、6月に会った40年来の知人である寿司屋の御亭主が”日本はもうダメですね”とい言っていたのが妙に思い出されます。
日経紙、どちらかといえば保守的なはずですが、本日の社会面で首相辞任を「またか、列島あきれる。国民を忘れ、1人芝居」という見出しで報じていたのに驚きましたが、誠に同感です。2世の馬鹿殿様が又自分の仕事を放り投げたか、最高指導者がこれでは日本はダメだと言わざるを得ないと感じました。
一般の国民はどんなにつらくても“やめられない”のです。宮使えがどんなに屈辱的でも、妻子の顔が浮かんで辞められないのがサラリーマンの性でしょう。私も小企業の主ですが、“私はこの仕事をやめる”といった途端に私への債権者たちが“カネを払え”と列をなし、私がモノを売ったお客さんたちは私が販売を止めると分かれば簡単にカネを払ってくれません。銀行に借金を返すために不動産を売ろうとすれば足元を見られ二束三文、従業員に払う退職金のカネはないとか悩みは尽きず、中小企業の経営者達は歳だからといっても辞められずにその日暮らしを強いられているのが実情だと思います。総理を辞めても給与に手当てをいただけて、議員を辞めれば立派な年金をもらえる、2代続けての”お坊ちゃん方の行動”を見た自民党支持者もあきれてがっくりしているのではないでしょうか。
それでは、民主党に替わってもらうのか、麻生さんに期待できるのか、私はどちらも大衆迎合的な”ばら撒き”をやりそうなので不安です。安倍内閣が発足時の貴評論に、国民が新内閣に何を望むかという事が出ていましたが、それは「年金・医療について安心できる制度を再構築して欲しい」、「財政再建をきちんとやって欲しい」の2点だったはずです。この2年前の国民の要望は変わっていないと思います。国民は国債(自分等のカネ)で得たカネを恩着せがましくばら撒いてもらっても増えた国債の金利を払うだけ自分等の損だと分かるでしょう。各政党は選挙に勝つのは必要でしょうが、真の国民の要望がわかっていない考え方の貧困さに失望します。
国際貢献をはじめ、変化が激しいグローバル時代に日本が生きていくのに何が必要かは明白だと思います。韓国は法人税を20%に下げました。ヒト・モノ・カネが自由に世界を駆け巡る時代、税制・規制・法律を世界の基準に合わせないと日本は生きていけません。。経済産業省の報告では今年、資源・エネルギー・食料との輸入品の価格高騰で25兆円の日本人の所得が海外に流出する(交易条件の悪化)そうです。この深刻な事態の原因は輸入に占める資源・エネルギーの比重が先進国の中で非常に高い事と、輸出品が世界の需要に合わないためだそうで(どこにでもある安物を作っているということでしょう)、従来の重厚長大産業からの構造改革をやらないとますます貧乏になるということです。
問題山積の状況下、構造改革でまず国富を増やすことの必要性、国際貢献への意義を理解する党派を超えた政治家の結集で強力な政治を行える、まさに救国内閣が必要な時期だと思います。待っている時間がないと思いますし、選挙が近まっているのであれば好機だと考えますが、この政党を超えた再編成、花岡さん、まだ早すぎるのでしょうか。(シンガポールのじいさん)
[花岡コメント]
いつもながらの鋭いご指摘、ありがとうございます。救国内閣、政界再編。仰る通りですね。しかし、そういう次元とは離れたところで繰り広げられているのが、いまの日本政治の実態です。
<<産経新聞コラム>>
花岡のコラム『政論探求』は原則火曜付ですが、紙面の都合でときどき水曜付となります。
<<SAFETY JAPAN>>(日経BP社サイト)
<http://www.nikkeibp.co.jp/sj/>
花岡のコラム『我々の国家はどこに向かっているのか』連載中。毎週木曜更新。
<<Janet>>
時事通信サイトJanetの花岡コラム『官邸ウオッチ・風測計』。月末に更新。
<http://janet.jw.jiji.com/apps/do/auth/login.html>
<<そのほか花岡の拙稿など>>
★正論9月号 「たばこのみを狙い撃つ“空気”への大いなる違和感」
★Voice7月号 「福田政権後の日本 政界分裂・再編マップ」
★JAPAN TAIWAN(日華文化協会)160号 「『たばこ千円』の怪」
★リベラルタイム8月号 「小沢一郎の是非」
★政経往来7月号 「政局展望 国会攻防、乗り切ったか」
★時事評論(潮流社・653号 7月20日) 「『たばこ1000円』の政治的意味合い」
★激論ムック「民主党政権が誕生したらこうなる」(オークラ出版)
★コメントライナー(時事通信)8月4日号 「『麻生後継』が固まった」
★カレント(潮流社)5月号 「『馬英九の台湾』とどう付き合うべきか」
★季刊・現代警察(啓正社)121号 「セレクト情報・国内政治・政権維持に腐心する福田首相」
★人形町サロン 「保守の気概欠いた福田政権」
http://www.japancm.com/sekitei/hanaoka/hanaoka27.html
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