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★★花岡信昭メールマガジン★★591号[2008・6・23]
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<<消費税引き上げ 首相の本心は>>
【SANKEI EXPRESS 21日付】再掲
福田首相が消費税の引き上げに言及した。その真意はどこにあるか。永田町にはさまざまな憶測がかけめぐっている。
首相の消費税発言は、主要各国の通信社とのインタビュー(17日)で唐突に飛び出した。
「消費税はいま5%。ヨーロッパの国に比べると非常に低い」「5%でやってきたことで財政赤字を背負っている。決断しなければならない大事な時期」
額面通りに受け止めれば、首相が消費税引き上げに相当の意欲を示したことになる。主要各紙の大半は1面トップでこれを報じた。
首相自身は、記者団に「消費税が20%ぐらいの国の通信社が相当いたから、日本は5%でも国民皆保険を達成しているということを理解してもらいたかった」などと釈明している。
だが、首相の口からいったん飛び出した発言は、独り歩きするというのが政治の常だ。首相の本心はいったいどこにあるのか。
☆論議前倒し
自民党は大平政権以来、消費税(当時は大型間接税などと呼んだ)で苦心惨憺してきた。竹下政権で導入が決まるまで10年かかった。当時は3%。橋本政権で5%にやっと上げて、現在に至っている。
来年度は基礎年金の国庫負担を3分の1から2分の1に引き上げるため、2・3兆円の財源が必要だ。これを消費税でまかなおうとすれば、1%(2・5兆円)分となる。
したがって、自民党内では通常国会閉幕後、ただちに消費税論議をスタートさせるべきだという声も強い。税制改正作業は通常は年末の予算編成と並行して行われるが、これを大幅に前倒ししようというものだ。
産経・FNN世論調査では、ムダのカットなどを条件に消費税引き上げはやむをえないとする声が5割を超えた。一時に比べれば、消費税に対する一般の理解は深まってきているともいえる。
☆野党は猛反対
だが、民主党は、本来は消費税引き上げ論に立っていたはずなのだが、国民の信頼を喪失した福田政権下では認めないと真っ向から反対している。解散、総選挙を意識した政略的思惑によるものであることはいうまでもない。
昨年秋に浮上した大連立構想では、消費税引き上げに道筋をつけることも大きなテーマとして想定されていたのだが、与野党対決機運の中で、そうした雰囲気はすっかり消えた。
「増税を掲げては選挙は戦えない」というのが自民党の基本認識といっていい。だから、たばこ1000円構想など、消費税によらない財源確保策の論議が起きている。「埋蔵金さがし」などもその一環だろう。
だが、いずれ、消費税10%〜20%という時代は来る。すでに基礎年金を全額税負担とした場合、最大18%といった試算も出ている。
福田首相は消費税を主体とした税制への大転換に進退を賭けて臨む、といった覚悟を持っているのかどうか。具体的には、年内に消費税引き上げをまとめ、来年の通常国会で自身の進退と引き換えに成立させるといったシナリオだ。
これをやったら、たしかに歴史に残る宰相ということにはなる。消費税問題に一定の決着をつけることができれば、その後の政権はずいぶん楽になる。
「自身の歴史的使命としてそこに照準を合わせ始めたのではないか」といった観測もないわけではない。いずれにしろ、崖っぷちに立つ構えを固めれば、怖いものなしということになり、政権は意外に強くなる。
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