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花岡信昭メールマガジン587号
発行日: 2008/6/16
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★★花岡信昭メールマガジン★★587号[2008・6・16]
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<<制裁解除論のナンセンス>>
福田首相の政治リーダーとしての見識、信念が問われる局面だ。「拉致」問題には、いっさいの妥協は許されない。通常の外交問題とはまったく性質が違う。そのことを福田首相はどこまで認識しているか。
アメリカは北朝鮮の核の「封じ込め」ができればいいと思っている。ライスーヒル・ラインが進めてきた対北融和政策がそれだ。
6者協議も、拉致は日本だけの問題であって、それに拘泥されると「核・ミサイル問題」が進展しない、というのが日本以外の共通認識だ。
それに付き合う必要はない。「拉致」はほかの国際案件とは違う。だいたいが、横田めぐみさんの「ニセ遺骨問題」について、北朝鮮はどこまで誠意ある態度を示したか。
外務省の本音は、アメリカの対北政策の転換に付き合っていかないと、朝鮮半島情勢は好転しないといったところにある。外交には妥協、調整、譲歩も必要だろうから、外務省の基本スタンスも分からないではない。
しかし、日本の「政治」がこれに付き合う必要もまたない。国家の主権が侵害され、国民の生命を守るという国家の至高の責務を果たせなかったのだ。政治家はそのことに対する真摯な態度を持ち続けるべきだ。
マンギョンボン号の寄港再開などとんでもない。北朝鮮のものの言い方がちょっと変わったからといって、制裁の部分解除などに踏み出したら、それこそ、北朝鮮の思うツボだ。
ほかのことなら、いくらでも譲歩していい。だが、「拉致」だけは、どこまでも頑固に、「全容解明」「生存者の帰国」を求め続けないと、日本という国家そのものがあなどられることになってしまう。
外務省幹部とそんな話をすると、「だって、兵を出すという選択肢がないのだから」などと言う。「兵を出す」かどうかも、「政治」が決めることだ。
本来ならば、大規模な日本人拉致事件が北朝鮮の国家犯罪であるということが判明した時点で、「普通の国」ならば、「兵」を出していただろう。平壌空爆といったことがあっても不思議ではない。それが国家の究極の責務だ。憲法9条がどうのこうのという問題ではない。
「兵」を出さないというのが日本の政治決断であって、これに代わる措置としての制裁なのだ。その意味合いはきわめて重い。だから制裁は、どこまでも続けなくてはならない。強化してもいいくらいだ。
制裁部分解除など、これ以上のナンセンスな話はない。
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<<読者から>>
★ 貴職が仰るように、日本は問責決議や信任決議をやっている余裕は全然ないと思います。エネルギー・資源・食料価格が急騰し、アジア各国の政府は価格高騰に怒った民衆のデモに包まれ、インフレ防止のために自国通貨の高め維持、補助金の整理、弱者対策等に狂奔しています。日本の中小企業・国民生活への影響はこれから極めて深刻になると思いますが、日本の政治は絶望的に動きません。”国会のねじれ”も政治停滞の理由でしょうが、ねじれ解消のための政党の再編のためには選挙が必要だといわれます。然し、首相は選挙は”やらない”ようです。私は自民党は選挙は“やれない”と分かっているのだと思います。
選挙がやれない理由は自民党の基盤である地方の生活が急激に悪化しつつあることです。ほぼすべての県の地価は下がり続け、人口は減少しています。社会保障費の増加を毎年2200億円抑える政策のために、特に財政基盤が弱い地方では障害者、母子家庭、病弱者,老人のいわば”弱者いじめ”が進行しています。エネルギー・えさ代の高騰で農民のハウス栽培、漁船の運行、畜産農家の経営は危機状況です。一部対策はとられているようですが焼け石に水でしょう。東京では隣の人が何しているかは分かりませんが、田舎に行くと従姉妹の娘の嫁入り先も親戚ですから、近隣の住民の苦しみは自分の問題で深刻に受け止められているのです。
これに”地方財政健全化法”が追い討ちをかけました。弱者のみならず、住民は税金・上下水道、その他の福祉を含めて負担金が上がり始め、地方公務員の賃金カット・退職奨励も始まりました。日本人の半分は子供を公務員にしたいそうですが、その夢も消え始めたわけです。最近の「プレイボーイ」誌に、自民党道路族の大ボスの次の選挙が危ないという記事があるそうです。もう道路建設をはじめ、地方への利益誘導が却って自分等の負担が増えるのみでメリットがないということに気がつき始めたのでしょう。
どうしてこうなったのかと人々が気にし始めると、地方財政悪化の原因は税金のムダ使いもありますが、公営企業・第三セクターの無能な経営によると分かってきました。町長や市長さんたちが“オレがカネを取ってきた”と自慢したハコものが実は三分の一は地元負担だったということもバレ始めました。地方に補助金・交付金をばら撒いて経営を知らない人々におカネを使わせ借金の山を作らせたのは政治家・官僚で一部の業者が儲けたと考え出したのです。
地方財政の悪化には国会議員・中央の官僚がまず責任を負うべきです。地方よりも国家財政の健全化の方がより急務なのに地方にまず負担を押し付ける神経が理解できません。まず“隗より始めよ”です。国会議員は10年で半分にする。国家公務員も同じ(60万人のうち40万人は地方にいる)と宣言します。月給カットはすぐ実行すべきです。日本の財政事情、少子高齢化が進む状況では国民の負担増なしでは何事も解決不可能です。それにはまず指導者達が襟を正し、何が公平で、どうすべきかを国民に訴えてもらわねばなりません。このままでは“衆怒恐るべし”になりそうです。
書生論ですが日本の民主主義では国会が正常化しなければ何も進みません。日本の経済も停滞し始めました。来年9月まで政治が眠っていてはまさに国の危機です。自民党が解散しなければ選挙になりませんからまず選挙をやるのが自民党の責任です。待てば待つほど、自民党の票は減るでしょう。思い切って国富を増やし、ムダを減らす、国民にも公平に負担してもらう、そのために自分達がまず犠牲を負担すると訴えれば国民は理解してくれると信じますし,勝機も生まれるでしょう。それが国のためです。(シンガポールのじいさん)
[花岡コメント]
いつもながらの鋭いご指摘、ありがとうございます。たしかに、自民党はいま選挙をやりたくない気持ちが強いようですね。来年9月の任期満了まで、解散、総選挙のタイミングをどう考えるか、いよいよ駆け引きが本格化します。
<<重要注目記事>>
★「YONHAP NEWS」08/06/13
脱北者の80%「韓国生活は競争激しくつらい」
【ソウル13日聯合】脱北者の5人に4人は「韓国社会の激しい競
争がとてもつらい」と感じ、10人に2人は「北朝鮮で暮らして
いたころの方がよかった」と考えていることが分かった。
実践神学大学院大学は12日、韓国学術振興財団の支援を受け
実施した研究課題「社会統合の観点からみた統一」を発表し、
宗教社会学科のチョン・ジェヨン教授が脱北者444人を対象に
行ったアンケート調査の結果を明らかにした。
それによると、回答者の80.4%が「韓国社会の激しい競争
がとてもつらい」と答えており、「むしろ北朝鮮で暮らしてい
たころの方がよかった」との回答も18.2%みられた。
韓国社会に対する認識では、韓国の人々に違和感を感じる(44
.4%)、北朝鮮の人のほうが韓国の人より人情がある(47.3
%)などの声が上がった。
【お知らせ】
<<産経新聞コラム>>
花岡のコラム『政論探求』は原則火曜付ですが、紙面の都合でときどき水曜付となります。
<<SAFETY JAPAN>>(日経BP社サイト)
<http://www.nikkeibp.co.jp/sj/>
花岡のコラム『我々の国家はどこに向かっているのか』連載中。毎週木曜更新。
<<Janet>>
時事通信サイトJanetの花岡コラム『官邸ウオッチ・風測計』。月末に更新。
<http://janet.jw.jiji.com/apps/do/auth/login.html>
<<そのほか花岡の論文・コラムなど>>
★Voice7月号 「福田政権後の日本 政界分裂・再編マップ」
★正論6月号 「総力特集 胡錦濤訪日で問われる日本の「覚悟」 福田さん、それでも“熱烈歓迎”ですか」
★政経往来7月号 「政局展望 国会攻防、乗り切ったか」
★激論ムック「民主党政権が誕生したらこうなる」(オークラ出版)
★コメントライナー(時事通信)6月2日号 「『消費者庁』構想に見るポピュリズム」
★カレント(潮流社)5月号 「『馬英九の台湾』とどう付き合うべきか」
★WiLL3月号 「民主党の腫れもの小沢一郎」
★道経塾(モラロジー研究所)50号 「国家としての汚名を晴らせ」
★交詢雑誌(財団法人交詢社) 507号「当面の政局動向と日本の行方を考える」
★季刊・現代警察(啓正社)120号 「セレクト情報・国内政治・この不毛政局をどう見るか」
★JAPAN TAIWAN(日華文化協会)158号 「『大連立』は必ずよみがえる」
★時事評論(647・8合併号) 「自民党の手のひらの上で踊らされる民主党」
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- 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析
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- 急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。
- 甦れ美しい日本
- 日本再生のための政治・経済・文化などの発展・再構築を目的とし、メールマガジンの配信を行う
この記事へのコメント
全10件表示テレビの情報番組を見ていると偏向のひどさにめまいがします 日時:2008年6月16日
逃げ腰、弱腰で渡るな! ですよね。
日時:2008年6月16日
< 警察、自衛隊の無力は亡国の危機! >
今回の「秋葉原の7人連続殺人事件」に関連して思い致すのは、「北朝鮮による拉致被害者」と「4月26日の長野赤旗暴動」である。
これらの事件が暗示しているのは、我が日本国家は国民の安心・安全を守る責任を果たせなくなった「亡国まっしぐら」の情けない国家に突き進んでいるとのことではないか。
拉致問題で考えれば、現時点での「特定失踪者総数 約470名」であるので、警察は拉致が発生していると知りながら国民を見殺したことになる。
また、政府はこれらの情報に接しながら、拉致被害者を奪還する方策をたてずにいたということは、国家の主権を放棄したことで、最早国家の呈をなしていないということになる。
普通の国の政府と軍隊であれば、拉致された者が何処にいるのかの調査を行い、秘密部隊に奪還のための命令を発し、果敢に奪回作戦を行わせ国家の主権を主張するのではないのか。
警察は、国民と自分自身が危機に瀕している時には、国家を守るために加害者を射殺してでも被害を最小限にとどめるのが警察の役目ではないのか。
長野暴動では「赤旗に隠されて暴行された自国民に目を瞑り」、国費で派遣された赤旗軍団を防御するとは、何処の国の警察かと文句を言いたい。
このような危険な世界にあって、我が日本国家として、「警察、自衛隊のあるべき姿」を国会の場で論じ、法改正を含めた緊急な体制改革なくして、日本国は生き残れないと肝に銘じるべきだ。
日時:2008年6月16日
天野寂です、私も北朝鮮に対してはもっと厳しくて当たり前だと思っています。私はもともと憲法九条はなくしたいし、非核三原則など廃止したいと思っています。日時:2008年6月16日
全面的に同意です。
北朝鮮への制裁は解除する必要がありません。発行人はご存知でしょうが、「週刊アカシックレコード」の中国・北朝鮮開戦は色々な意味で面白いです。日時:2008年6月16日
国家の主権というものがわからない人が多いのでしょうかね?日時:2008年6月16日
まったく、おっしゃるとおりだと思います。日時:2008年6月16日
まさに正論。こういう当たり前のことが判っていない政治家が総理大臣やってるのが悲しい。安倍さんなら200%突っぱねたでしょう・・・日時:2008年6月16日
兵を出さない代わりの制裁との論、全くその通りだと思います。そもそも経済制裁とは相手に大きな損失を与える「攻撃的」な政策であり、政府もそれを承知で行ってきた筈です。現政府はその事をどれだけ理解しているのでしょうか。日時:2008年6月16日
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