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政治ジャーナリスト・花岡信昭が独自の視点で激動の政治を分析・考察します。ときにあちこち飛びます。




花岡信昭メールマガジン579号

発行日: 2008/6/7


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★★花岡信昭メールマガジン★★579号[2008・6・7]


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<<「管理社会」続報>>

 前回コラム<「管理社会」はたくさんだ>に、さまざまなご意見が寄せられた。多様な意見が交わされることは、コラムを書いた身としては大変ありがたいことで、まずもってお礼を申し上げたい。

 ご意見の中で「車掌ごとき」という表現はよくない、という声があった。これはたしかにその通りなのだが、書く側としては、意識的にやったもので、「職業差別」ということとは違う。

 そこを読み取っていただいた方もいれば、真正面からお怒りの方もおられる。受け止め方はさまざまということだ。

 <つまりは人間社会の基本的なマナーの問題であって、車掌ごときに、とあえていうが、教えていただくことではない>

 「とあえていうが」「教えていただく」といった表現で、その部分をやんわりと強調するというのが、書く側の意図であった。

 どこかの高僧あたりに教えていただくのならともかく、といった感覚が背後に隠されている。そこをご理解いただければ、と思う。


 こういう書き方をすると、また批判集中となるかもしれないが、これだけ多くのコメントが寄せられたことで、ものを書くという立場からすれば、成功したのである。

 不謹慎な言い方を許していただければ、「へ」にもならない、揺さぶられるものが何もない、といった文章よりも「売れた」わけだ。これはものかきにとって最大の喜びである。

 これが「ものかきごとき」の正直な気持ちである。

 日常、もっときつい表現の文章にいくつも接触しており、当方の日ごろの文章は基本的には穏やかなほうだと認識していた。つまりは読む側の許容度の問題ということになる。

 一般論として、文章に対する許容度は、できる限り「高い」ほうがいい。自由な言論には可能な限り枠をはめないことだ。批判は批判として存分に行われていい。だが一方的に「訂正せよ、謝罪せよ」と迫られてしまっては、あなたは裁判官か、ということになってしまう。

 「管理社会」という言葉で、いまの日本の実情にちょっとメスを入れてみたかった、というのがこのコラムを書いたねらいであった。

 それを携帯電話に象徴させて書いたものだ。

 あれをするな、これもするな、と何から何まで「管理」され、「強制」「指導」されているような社会は健全とはいえない。それも、いわゆる社会的規範に属するような話であって、本来は、それぞれの個人が判断し、自己規制していくのがスジだ。

 それができていない社会。そこに「現代の日本の親」の問題があるのだと思う。子どもに対する基本的なしつけができていない。

 「親学」が必要だという主張を見たことがあるが、「親検定」でも導入するか。「親」としてのイロハをわきまえているかどうか、認定試験を行う、というのでは、これまた情けない話である。

 それにしても、なにごとも「お上」にすがる、という国民性があるような気もしている。ことが起きると、まず行政の責任を追及する。それは、お上に頼ることの裏返しである。何につけ、日本人は「管理されたがっている」民族なのかもしれない。

 現役の車掌さんと恩われる方からのコメントもあった。利用客に殴られる車掌もいる、といったことが書いてあるが、これは警察が処置すべき話である。

 「モンスターペアレント」の問題にしてもそうだ。学校側はことを表ざたにしたくないから、じっと耐えている。そうではなくて、威力業務妨害かなにかで告訴すればいい。全国で10件ぐらい、その種の摘発が続けば、おかしな親の側の対応も変わってくるのではないか。

 たいていのことは「常識」で判断できるはずである。それを逸脱したら、これは警察力を使う以外にない。これを「管理」とはいわない。当たり前の処置である。

 もうひとつ、車内の化粧について。時代は変化しているのだから、それに対応して考えるべきだ、といった趣旨の意見があった。

 これはまったく違う。いかに時代が変化しようとも、だめなものはだめなのだ。人前で化粧するのは娼婦だけの特権である。これが古今の常識だ。そのことを親、とくに母親が娘に教えなくてはいけない。これはどう時代が変わろうとも、不変の真実である。

 などと気張ってみたが、こんなことを話題にすること自体、気恥ずかしい話なのだ。

 結論は、みんなで常識に沿った行動をしよう、ということか。



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<<読者から>>

★ブログのプッツンカキコ凄いですねぇ〜、もうプチ炎上モードだもん。政論探求―「管理社会」はもうたくさんだ―は花岡さんにしては珍しいテーマっぽいなぁと感じているんですが。
というのは、これは拙著ブログでも結構取り上げたテーマでもあり特に「今の『日本の親たち』がなっていないことの証左」というくだりは論ずること自体がなんだかもう空しくてしょうがない。幾ら論じてもカンフル剤的な解決策など一向に見当たらない。
こういう親たちが「モンスターペアレント」や「モンスターペイシェント」等に発展していく訳でしょう。これらがどんどんエキサイトしていった果てが、6/4サンケイの政論に登場した「凶悪犯罪多発の3つの背景」にも繋がるのではないかとも思います。
かといって今の日本の社会が再起不能な機能不全を起しているのかといえば、そんなことはない。電車の中ですれ違う時にこちらが譲ると「あ、すみません」と頭を下げて通る若い女性がいたり、白杖を持つ人をみた若いオニーチャンが、さっと立ち上がり席を譲ったりするシーンをみたり、駅でバッグがぶつかったとき「すいません」と頭をさげる学生を見たりする。
つまりこういう子たちは、きっと親や周辺の大人たちの背中を見て自然に学んだ結果の行動だろうと思うのです。極めて印象的なワンシーンを捉え、若者などのグループ像を論ずるというのはマザーの少ないアンケートから比率を出すのと同じ危うさを感じます。
「車掌ごとき」は全然問題ない言い回しだと思いますよ。だって連中は車内放送マニュアルを見て覚え、ただ仕事として言っているだけですから。高邁な思想信条からその電車に乗り合わせた人に説法しようとして言っているわけでもなんでもない、鉄道会社からこういうサービスをせよという指示の下にやってるだけですよ。
職業の貴賎だの人権だのとぎゃぁぎゃぁ喚いている皆さんの方がよっぽど陳腐にみえてしまうんですけど。そういう言い方をしているひと全員が「匿名」ときたもんだ。これこそ日本の世相そのものではないかと思います。
こんなもの自分の中の「矜持」に恥じない行動を「やろうと思う」人が個人の中でやってりゃいいだけのこと。そのうち時代が変われば自然に定着していきますよ。(爽快屋伝右衛門さん)

[花岡コメント]
 ありがとうございます。仰る通り、なんだかむなしい話です。まあ、こういう場であきらめずに論じていくことも、まったく意味がないことではない、と自分に言い聞かせているのですが。

★最近、良く分からないことがあります。教えて頂ければ幸いです。
タバコの未成年に対する購入規制、禁止。これってなんでしょう。酒や、ギャンブルなど、未成年規制と比べ、何をしゃかりきに、頑張っているのでしょうか。
規制のお金もかかるでしょうに。自主規制。これぞ、コンプライアンスの鑑でしょうか。でも、嗜んでいる未成年の、自動販売機から購入できないからと、万引き事件の発生。親が未成年にカードを貸与などが、報道されています。規制には、当然、抜け道が発生します。ほどほどで、良いのでは。
小生の未成年対策の意見は、地方赤字財政対策も兼ね、石油に便乗し、タバコ値上げ案です。もしかして、規制強化は、アメリカからの対日要請。それなら納得です。(SMさん)

[花岡コメント]
 「タスポ」の問題はおかしなことばかりですね。タバコの値上げ案は、笹川洋平さんが1000円案を出しておられます。スモーカーの小生としては痛いですが、未成年対策としては有力な考え方ですね。


★いつも先生のブログを読ませていただいてます。内容が難しく感じ、コメントしにくかったのですが、今回は私の思うところをお伝えしようと思います。
確かに毎日毎日電車に乗る度、携帯電話の使い方についてごちゃごちゃ放送が流れるのは煩わしく思います。
私の出身の札幌ではバスも電車も地下鉄も一律携帯電話の使用が禁止です。また私は派遣アルバイトで埼玉から千葉、神奈川、時には名古屋にも行きましたが、電車に乗る度、混雑時だけ禁止や何時から何時は電源を切れとかメールはいいなどといろいろで散々乗換えてきた私はどうしたらいいんだ??と思うこともありました。
また目の前の人がもしペースメーカーの誤作動で胸を押さえて苦しみだしたら…どうなるんだろう?どうしたらいいんだろう?とも思いました。
私は携帯電源切ってるからね!?この人の隣りのおじさんが原因?あっちのエリートサラリーマンっぽい人のパソコンじゃないの?
 むしろ混雑時はペースメーカーをご利用のお客様は死ぬ恐れがありますのでご乗車をお控えくださいとアナウンスして欲しいくらいです。こちらも事件には巻き込まれたくないですしね。
あと電車で化粧をする女性。これはもうだらしないどっかの夜職の人だと思うことにしました。最近は上場企業の非正規雇用の女性が昼夜両方働いていることも多いみたいですからね。朝化粧する時間もない、化粧なしでは絶対に働けないルックスあるいは環境の可哀相な人だと思うとむしろ笑えます。でも笑う方が失礼なので不憫ですが見守ります。
お年寄りに席を譲るとよく断られます。私もヘルニア持ちだし申し訳ありませんが座らせていただきます。
タスポの件については本当にバカバカしいと思います。まずたばこをまだ吸おうという人がもう可哀相で仕方ないです。一種の病気だとも思います。それが最近のニュースでは親が未成年の子供にタスポを譲渡するなどという実にまぬけな事件が起こったようです。そりゃ日本は法治国家と言われていますから、逮捕するしかありませんよね。親が警察官である私としては警察官に無駄な仕事を増やさないで欲しい、また一国民として警察官の給与は税金ですから、そんなところにそんな無駄な税金と労力かけさせないでと思います。
 また管理主義どうこう以前に、この自己管理能力が問われるご時世に自ら進んでたばこを買おうという納税意識の高い方がいらっしゃることが滑稽です。
 ついでに[車掌ごとき]についての議論ですが、[親]との比較ですよね?自分に指導すべき[親]に対して赤の他人である[車掌]を相対的に下げたと認識させていただきました。
確かに危機管理、管理主義といったことをある程度行政やその他民間企業やらなんやらがはたらきかけていく必要性はあるかと思いますが、それも全部公務員の労力、あるいは私たちの税金をかけていることを忘れてはいけないと思います。
歩きタバコのおじさんに携帯灰皿を持って立ち向かう警察官なんて見たくありません。だからといって民間委託や[バイトにやらせて〜]というのも望みません。ボランティアでできるほど安全な仕事でもありません。一人ひとりの親が自分の子供に責任をもって指導してほしいと思います。(SA子さん)

[花岡コメント]
 警察官に無駄な仕事をさせるな、というのはその通りですね。警察官には本来の仕事をやってもらわなくてはなりません。税金が使われているのだ、という点も見落としがちですね。




【お知らせ】

<<産経新聞コラム>>
 花岡のコラム『政論探求』は原則火曜付ですが、紙面の都合でときどき水曜付となります。

<<SAFETY JAPAN>>(日経BP社サイト)
<http://www.nikkeibp.co.jp/sj/>
花岡のコラム『我々の国家はどこに向かっているのか』連載中。毎週木曜更新。

<<Janet>>
 時事通信サイトJanetの花岡コラム『官邸ウオッチ・風測計』。月末に更新。
<http://janet.jw.jiji.com/apps/do/auth/login.html>

<<知的空間・人形町サロン>>
<http://www.japancm.com/sekitei/>
若手研究者らによる「知的空間サイト」。花岡の政治コラム連載。月初めに更新。


<<そのほか花岡の論文・コラムなど>>
★正論6月号 「総力特集 胡錦濤訪日で問われる日本の「覚悟」 福田さん、それでも“熱烈歓迎”ですか」
★政経往来7月号 「政局展望 国会攻防、乗り切ったか」
★コメントライナー(時事通信)6月2日号 「『消費者庁』構想に見るポピュリズム」
★カレント(潮流社)5月号 「『馬英九の台湾』とどう付き合うべきか」
★WiLL3月号 「民主党の腫れもの小沢一郎」
★Voice4月号  渡辺喜美行革担当相インタビュー「霞が関との戦いに勝つ」
★道経塾(モラロジー研究所)50号 「国家としての汚名を晴らせ」
★激論ムック「反日マスコミの真実2」(オークラ出版)
★交詢雑誌(財団法人交詢社) 507号「当面の政局動向と日本の行方を考える」
★季刊・現代警察(啓正社)120号 「セレクト情報・国内政治・この不毛政局をどう見るか」
★JAPAN TAIWAN(日華文化協会)158号 「『大連立』は必ずよみがえる」
★時事評論(647・8合併号) 「自民党の手のひらの上で踊らされる民主党」

 
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この記事へのコメント

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単なる物書きと称する人の高慢な自己弁護
にすぎない。後味悪し。
日時:2008年6月12日

常識論である。日時:2008年6月7日

何時もおしゃる通りだ!!ど思って拝見しています。戦後個人的民主主義の下人間を依存症候群に育ててきた事は混じれもない事です。昨今の子供その保護者はっ決っして自分が悪いと思わない!!。必ず誰々が悪いから・・・と責任転嫁します。(小生の周りにもこの手の方がおおいです。)日時:2008年6月7日


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ペンネーム : はなさん

  • ジャーナリスト花岡信昭(元産経新聞論説副委員長、日本の新聞社で戦後生まれの政治部長第1号)が現代政治、メディア、世相などを独自の視点で分析・解読、この国のありようをさぐる。

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