花岡信昭メールマガジン570号
発行日時: 2008/5/16▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
★★花岡信昭メールマガジン★★570号[2008・5・16]
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<<「新聞を読む」92%にひとまず安心>>
新聞協会の調査だと、新聞を読んでいるという人は92・3%だったという。
ネット社会にあって新聞の将来があれこれいわれるなかで、まずは一安心か。
もっとも、当方はあちこちの大学でジャーナリズム論や現代政治などを教えているが、最初の授業で「新聞を呼んでいる人、手を挙げて」とやると、ほとんどゼロというのが実態だ。
たまに数人の手が挙がるが、これは聞いてみると、自宅通学者だ。自分で取っているのではなく、家が取っているのである。
新聞を読まない理由を聞くと、ニュースはネットで分かる、携帯にカネがかかって新聞代にまわらない、必要なら図書館で読める、という答えが多い。
「新聞はネットに殺される」という予測もあるのだが、これは勘違いだ。ネットのニュースの大半は新聞社が提供しているのである。
情報公開、説明責任が問われる時代だから、役所がネットに公開する広報資料で足りる、という声もあるが、これもまた大きな勘違いである。
役所のつくったペーパーを大量にネットに載せられても、いったい何がニュースなのか、分からない。
新聞は取材、執筆、報道という一連の作業を通じて、「編集」を行う。何がニュースか、どこがポイントか、この問題をどう考えるべきか、読者に判断材料を提供するのである。
それも1面トップから社会名のベタ記事(1段見出しの記事)に至るまで、それぞれの新聞がニュース価値を判断して、それに見合った大きさ、記事量で掲載する。
ネットニュースは同じ体裁で次々に流れるから、何が重要なニュースなのか、判然としない場合がある。新聞を開けば、一目で分かる。その「一覧性」が重要だ。
新聞社の最大の財産は、第一線で第一次情報を取材する記者の質と量ということになる。この記者訓練のノウハウを長い歴史を踏まえて持っているのが新聞だ。
自分の経験でも、一人前の記者になるには3年から5年はかかる。入社したての記者と2年生は明らかに格段の差がある。これが5年ぐらいたつと、年次の差はなくなっていく。
だから5年で、出来る記者とそうでない記者の差がつく。10年目ぐらい、30代前半ごろが最も働き盛りということになる。
40歳を超えるとデスクになったり管理職に組み込まれていくから、現場記者の感覚が薄れていく。
新聞が最も大事にしなくてはいけないのは、第一次情報に日常的に接している若い記者たちの層をいかに充実させるかだ。
そして、編集委員や論説委員といった解説、論評、社論を担当する層は、弟一次情報の「半歩うしろ」で書く。これが数歩も後方に離れてしまうと、新聞ではなくなる。雑誌の世界と変わりないことになる。
この感覚を持ちえているかどうかで新聞の価値が決まる。新聞協会調査から、そんなことをつらつらと考えた。
ちなみに、当方はこういう商売をしているから、新聞は全部取っている。7−8紙になる。生来の整理ベタに加えて、捨てることが(なんともしのびなくて)できない性格だから、仕事場兼住居はいたるところ新聞のヤマで足の踏み場もないというのが実態だ。
これまた、よけいなことを付け加えさせていただくと、以前、桜井よしこさんの前の事務所マンションにお邪魔したときのこと。トイレを借りて、風呂場をのぞくと、産経新聞が数か月分はあったろうか、きちんと積まれていた。別にお住まいがあったから、風呂は使わなくてもよかったのだろう。新聞のヤマを見て、妙に感動したことを覚えている。
以下、新聞協会調査を報じる産経記事。
日本新聞協会が新聞、テレビ、ラジオ、雑誌、インターネットの主要5メディアへの接触状況や評価を調査した結果、92・3%の人が新聞を読んでおり、社会的影響力や情報源としての重要性などでほかのメディアより高い評価を得ていることが、分かった。
調査は平成13年から新聞協会広告委員会が隔年で実施。今回は昨年10月に全国の6000人を対象に実施し3620人が回答した。
接触状況では、新聞を読んでいるとの回答が17年の前回調査の92・5%とほぼ同様で、1週間のうち接する平均日数は5・4日(前回5・6日)。テレビは99・1%、ラジオ55・8%、雑誌74・5%、インターネット63・3%だった。
印象や評価で、新聞は「社会に対する影響力がある」(60・7%)、「情報源として欠かせない」(53・8%)などの項目でトップとなった。
また、新聞広告についても84・4%が日常的に接し、43・9%が「信頼できる」と回答。商品購入前に新聞広告に接した人は購入後の満足度が高いことが判明した。
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