花岡信昭メールマガジン543号
発行日時: 2008/3/13▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
★★花岡信昭メールマガジン★★543号[2008・3・13]
<<「白川総裁代行」でしのごう>>
民主党はいよいよ困った立場に追い込まれた。
12日の参院本会議で、日銀人事について、武藤敏郎副総裁の総裁昇格、伊藤隆敏東大教授の副総裁起用を否決、白川方明京大教授の副総裁起用だけ賛成した。
行きがかりでここまできてしまったが、民主党が態度を変えるチャンスはいくつかあったものの、ついに転換できないままだった。11日の所信聴取を受けて、武藤氏に対し、「財金分離の立場を了解した」ということにして賛成にまわるというのが最後のチャンスだったが、これも逃してしまった。
13日の衆院本会議では、3氏とも「同意」されるが、日銀法では衆参両院の同意が必要としているので、結果的には白川氏だけの同意となる。
こうなったら、福田首相は「差し替え案」など出すべきではない。武藤氏が日銀総裁として最もふさわしいと判断した以上、これを曲げたら政治のスジが通らない。福田首相の政治的リーダーシップに致命的なダメージとなる。
各紙の社説では、民主党の態度に批判的なものが目立った。それも当然だ。このままいくと、日本の中央銀行総裁が空席になるという前代未聞の事態が生ずる。
ここはそれでもいいではないか。「衆参ねじれ」を克服していくには、与野党双方の知恵が求められるわけだが、民主党は最後まで「政略」に利用した。
当面は「白川総裁代行」でいこうではないか。専門の学者なのだから、資格は十分にある。国際社会も民主党の「横暴」を理解し、認めてくれるだろう。
民主党がこういうかたくなな態度を崩さなかったのは、党内のバラバラ状況が原因だ。小沢代表は武藤氏容認に傾いた時期があったのだが、最後は大勢に従った。
党内がまとまっていないと、外に向かって強く出る以外にない。日銀総裁人事は民主党の「お家の事情」に左右されてしまった。
参院本会議では、民主党会派の3人が棄権、2人が欠席した。先の新テロ特措法採決に続く造反だ。今後の展開を考えると、参院で与党は過半数に17人足りないが、この分を埋めることができれば、「中連立」に向けての突破口となる。
この日の棄権・欠席組はそのさいの軸となるという意味合いが込められている。
<<同意人事、衆院優位規定を>>
【産経新聞連載コラム「政論探求」12日付・再掲】
日銀総裁人事が大詰めだ。武藤敏郎副総裁の昇格案を提示した福田首相に対し、民主党は「財金分離」などを理由に認めない方針で、総裁空白の事態も懸念されている。
そうなった場合、「総裁代行」を置く手はあるが、いくらなんでも日本の中央銀行総裁ポストが決まらないというのは、世界経済の先行き不安が募るときに、国際的な迷惑をかけることにもなる。日本の地位が低下するのは必定だ。
「財金分離」は金融庁の発足で果たせたはずなのだが、民主党の理屈だと、今後、財務省出身者は日銀総裁になれないわけだ。どう見ても、政権を追い詰めようという「政略」的な臭いが強い。
「衆参ねじれ」による国政の停滞が深刻化する中で、国会同意人事も与野党の衝突材料となってしまった。
国会の同意を得て、内閣、首相、大臣が任命する人事は35機関にのぼる。与党が衆参両院で多数を占めていた時期には、政府提案がそのまま通るのが常識だった。昨年11月には、労働保険審査会、運輸審議会、公害健康被害補償不服審査会の3委員について、民主党が官僚の天下りなどを理由に認めず、56年ぶりの不同意となった。
国会同意人事は憲法で定められているわけではなく、それぞれの法律による。日銀の場合も日銀法32条で両院の同意を得て内閣が任命すると規定されている。
憲法59条は、衆院可決、参院否決となった法案について衆院で3分の2の賛成があれば再議決できるとしている。首相指名、予算、条約は衆院優位が憲法で定められている。そうしたものよりも国会同意人事のほうが壁が高いというのはおかしくないか。
ここは、国会同意人事も衆院で再議決できるようにするか、あるいは衆院優位原則を適用するなどの法改正をはかるべきだ。首相を決めるよりも審議会委員のほうが難しいというのでは、バランスを欠く。35機関ごとの法改正でなくても、国会同意人事をひとくくりにして1本の法律で規定できるはずである。
首相指名選挙で衆院の議決が優先されるということは、政権をつくるのは衆院の意思による、つまり、政権選択は衆院の役割といっていい。
となれば、行政トップである首相の判断による重要人事が、参院の反対で認められないというのは、憲法が想定する2院制の趣旨に沿わないともいえる。こういうことを繰り返していては参院無用論に弾みがつきかねない。
ここでも、政治の責任において「ねじれ」克服ルールの確立が求められている。
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<<お知らせ>>
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現代政治の裏と表〜政治記者OBが本音で語る政治とメディアの素顔〜
混迷する日本政治はこれからどう展開されていくのか、日本は国際社会の中でどう生きていこうとするのか。現実政治の動きを追いながら、メディア報道には現れない実態も踏まえ、日本政治のきょうとあすを考えます。政治記者歴30余年の体験をもとに皆さんとともに議論していきたいと思います。
<<重要注目記事>>
「中央日報」08/03/10
映画『靖国』、全議員対象に事前試写会
12日、東京と大阪で公開される映画『靖国』が12日、自民党議員たちの事前検閲を受けることになった。
靖国神社は日本軍国主義を崇尚する代表的な宗教施設。小泉純一郎元日本首相は、在任中、毎年ここを参拝して韓国や中国など日帝被害国の多くの反発を買ってきた。
この映画は中国中央TV(CCTV)プロデューサー出身で1989年、自由な映画制作をしたいと日本に渡ってきた李纓(リ・イン、45)さんが97年に撮影を始め、昨年完成したもの。ドキュメンタリー形式で制作された映画は、軍隊用の刀である“靖国刀”を作ってきた刀職人による戦争と神社をめぐる複雑な思いを軸に展開される。小泉元首相の参拝や軍服を着た老兵、星条旗を振って靖国を訪れた米国人も登場する。
ところが一部の週刊誌が最近、この映画に中国南京事件関連写真が入っている点などを掲げ「客観性が欠けた反日映画だ」と報道した。すると自民党の“伝統と創造の会”という若手議員の会が試写会を要求した。9日付朝日新聞によると、この団体の会長である稲田朋美議員は、この映画に日本政府の芸術文化振興基金750万円が支援された点を挙げ「一種の国政調査権だ」と話している。
李監督と日本の映画配給社アルゴ・ピクチャーズは「先月ベルリン国際映画祭にも公式招待を受けた映画で、イデオロギーや反日とは関係がない」と試写会を拒否したが、全議員を対象にするという条件で12日、試写会を開くことにした。
李監督は「この映画に反日映画というレッテルが付くのが嫌だった」と述べた。また「日本人は戦争で死ねば英雄になると思うのかもしれないが、被害者たちの心情は全く考えない。日本人はこの映画を見ながら靖国と戦争に対してまた考え直すべきだ。小泉元首相にもこの映画を見てほしい」と話した。
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★道経塾(モラロジー研究所)50号 「国家としての汚名を晴らせ」
★激論ムック「反日マスコミの真実2」(オークラ出版)
★月刊「正論」11月号 「安倍晋三は何に敗れたのか」
★コメントライナー(時事通信)2月25日付 「『4月改造』説が浮上」
★政経往来・新春合併号 「福田政権の命運を握る年金問題」
★交詢雑誌(財団法人交詢社) 507号「当面の政局動向と日本の行方を考える」
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★JAPAN TAIWAN(日華文化協会)158号 「『大連立』は必ずよみがえる」
★時事評論(647・8合併号) 「自民党の手のひらの上で踊らされる民主党」
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この記事へのコメント
全8件表示花岡氏の主張は日本の国会を過去の遺物となりつつある旧ソ連のソビエト最高会議や中国の
全国人民代表大会、北朝鮮の最高人民会議のようにしたらどうかと言っているにすぎないのです。こんな主張を(米国)参詣新聞が容認するとは大笑いですな。
日時:2008年3月14日
papa「武藤総裁でも白川総裁でも」
国民はどっちでもいいというのが本音じゃないの?だったら、白川氏でいいというのが私の主張ですね。財務官僚なんぞ信用できないという民主党の主張はある程度理解できます。
花岡氏はそれに対してちゃんと反論してほしいものです。武藤氏でなくてはいけないという
根拠をちゃんと論じてほしいですね。
武藤氏でだめなら竹中氏を推薦してみたら?
そうでなくちゃ参詣の名がすたるのでは?日時:2008年3月14日
パトリオット新総裁候補の提案を遅らせて、ことを政争がらみにしたのは福田首相ですね。強行採決をしておいて、人事は呑めというのはどう考えてもおかしいです。民主党もいろいろどじをやりますが、今回は何で責められるのかわかりません。それなのにマスコミも民主批判の方向で、これじゃ全マスコミが花岡化か? くわばらくわばら!日時:2008年3月13日
自民党には、民主党の出方が全く読めなかったのか。同じ国民なのに。こんな有様で外交交渉が出来るのか。不安だ。日時:2008年3月13日
今回の人事を政争の具にしたのは福田君だと思う。民主党が駄目だと言っているのにごり押しをすることはないではないか。
「ほかに適当な人材がいない」とまで言い切ってしまったら、もう誰もやる人はいないだろう。もっと早く協議をすべきだったと思う。福田君の独裁的性格をよくあらわした事件ではなかろうか。日時:2008年3月13日
民主党はともかく、自民党としてもそれを政略に利用していませんか?「絵を描けない」ふりをして民主党にダメージを与える戦略であるならば、同じ穴のムジナではないでしょうか。むしろ今回問題とされるべきは、福井総裁下で行われてきた日銀の政策を検証し、新総裁がこれをどう評価し、継承するのか、或いは路線転換を図るのか、そのほうが大事ではないですか?また、国際的に影響が大きいとは言え、日本の金融は純粋に国内問題のはずです。海外から民主党を「批判してもらう」という花岡様のご趣旨には違和感を覚えます。日時:2008年3月13日
改行を覚えよう日時:2008年3月13日
いつも 楽しみにしています。日時:2008年3月13日
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