花岡信昭メールマガジン |
この記事の発行者<<前の記事
|
次の記事>>
|
最新の記事
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
★★花岡信昭メールマガジン★★534号[2008・3・1]
<<14歳少女に振り回された?>>
沖縄の米兵による「少女暴行事件」は一転した。
那覇地検が29日、38歳海兵隊員を不起訴処分とし、釈放した。少女が「これ以上、さわがれたくない」と告訴を取り下げたためだという。
この事件、発生当時から不可解なものを感じていた。そのことは産経連載コラムや当メルマガなどでも書いた。
以下は、米兵釈放を伝える朝日のネット配信記事の一部。
<県警は2月10日夜、北谷町(ちゃたんちょう)北前1丁目の路上に止めた車内で女子中学生に乱暴したとして、同11日未明、強姦容疑で海兵隊員を緊急逮捕した。隊員は調べに対し「女子生徒に関係を迫ったが、拒まれたので乱暴はしなかった」などと供述し、容疑を否認。地検は強姦未遂罪の適用も含め、慎重に捜査を進めていた。
県警の調べでは、隊員は同10日夜、沖縄市の路上で、友人と一緒にいた女子生徒に声をかけ、「家まで送る」と言ってオートバイで本島中部の自宅へ連れて行き、その後、自宅から逃げ出した生徒を「家まで送ってあげる」と言って車に乗せて、北谷町に行った、とされていた。>
「強姦」は親告罪だ。だから告訴を取り下げれば、不起訴となる。「強姦未遂罪の適用も含め・・・」というのは、どういう意味か。
この記事から読み取れるのは、
・強姦の事実はなかった
・だから地検は強姦未遂罪の適用を検討した
・それでも起訴は難しいとして、少女に告訴取り下げを求めた
・・・ということではないのか。このところ、米兵の取調べ状況に関する報道がほとんど見られなくなったので、なにかあるな、とは感じていた。
米兵は日本人妻と別居後、「女性あさり」をやっていたらしいから、かばい立てすべき対象ではない。であっても、米兵に誘われて無防備にバイクに乗ってしまう「しつけの欠如」はどういうものか、などと書いたら、すさまじい攻撃が来た。
例によってネット社会は「匿名を隠れみのとした誹謗中傷」が横行するという負の側面があるから、当方は「鬼畜」とまでののしられてしまった。
こちらは「大人の社会の常識」を述べたに過ぎない。そこが理解できないようなら、もっと人間や社会の勉強を積んでから、ネットの世界に入ってきてほしいものだ。
日本ジャーナリスト会議という左翼運動団体がある。特定の政治運動をやっている団体にジャーナリストと名乗ってはほしくないが、そこの機関紙「ジャーナリスト」のコラムでは、当方を呼び捨てにして<産経新聞は・・・被害少女の「無防備さ」と親の「しつけ」の不徹底を責める文を掲載した>ときた。
すでにポイント部分は書いてはいるが、書ききれなかったことも含め、筆者がこの事件の発生当時に感じた疑問を改めてまとめておく。
・なぜ「強姦」だけで逮捕したのか。車の中での犯行なら、手足にあざのひとつやふたつできてもおかしくないはずだ。「傷害」が容疑に含まれれば、つまり「強姦致傷」なら親告罪ではなくなる。警察独自の判断で逮捕できる。発生当時、警察当局に何らかの「迷い」があったのではないか。
・「反米・反基地団体」や地元の首長、議会などは、事件を奇貨として、日米政府を責め立てた。そこには、少女の人格への「尊厳」などとは別次元の政治的思惑が作用していた。
・地元首長や議会には、10年以上もたちながら、自らの調整能力の不足で先送りさせてきた「普天間移設」をさぼる口実ができた、といういやらしい思惑があった。
ヒステリックにこの事件を伝え、米軍基地は出て行けとののしった一部メディア、とくにテレビは、いま、どう考えているのだろうか。正義派ぶったコメンテーターらのおぞましい顔がいくつも浮かんでくる。
<<これぞ「コールド・ケース」>>
あの三浦和義サンがサイパンで捕まったというのは、なんとも感慨深いものがあった。
メディアもどういう呼称をつけたらいいのか迷ったようで、元被告、容疑者、元社長などさまざまである。
とにかく27年前の事件である。いわゆる「劇場型」犯罪の走りといえた。ベッドの妻に向かって「カズミ、カズミ」と呼びかける三浦サンの姿をテレビは追った。その光景をいまだに覚えている。
アメリカには殺人罪に時効がない。日本では15年だったが3年前に25年になった。
これはまさに「コールド・ケース」の典型である。「コールド・ケース」というのはあのジェリー・ブラッカイマー制作による米テレビドラマ。
日本では衛星テレビAXNでやっている。実は最近、これにはまっていた。だから、アメリカに殺人の時効がないことも知っていた。
フィラデルフィア市警の美人刑事、リリー・ラッシュが、もう世間も忘れたような古い事件を丹念に掘り起こし、解決に導くという筋立てである。
事件当時に流行した曲が流れ、当時と現在とで(つまり、若いころとトシをとった今と)なるほどよく似ていると思われる俳優が続々と出てくる。このあたり、アメリカのエンターテインメントの世界の奥の深さを感じさせる。オーデションは大変なのだろうなあ、とよけいなことを心配する。
なぜ「コールド・ケース」と称するか。冷たい箱?、と思っていたら、「死んだ事件」といった意味合いだった。ケースは事件の意味だ。当時の捜査資料が段ボール箱に詰められて寒々しい保管庫に整理されている。その箱のことかと早とちりしていたのだが、違った。
フィラデルフィア市警に「コールド・ケース」担当の刑事(ホンモノは男だ)が実在し、主役の女優は彼からアドバイスを受けながら演じている。これがまた、かぼそげなお嬢さんタイプなのだが、けなげに、懸命に、執念を燃やして閉ざされたヤミを切り開いていく過程がまたいい。
そういう「コールド・ケース」担当がロス市警にもいたのだ。こちらはリック・ジャクソン。そのままサスペンスドラマの役名にしてもいいような名前だ。まさに劇場型の続編である。
日本で無罪が確定した事件をアメリカで裁けるのかという問題が指摘されているが、「一事不再理」は国内だけの話であって、さあ三浦サンの運命はいかに、ということになる。
向こうは陪審制だ。陪審員が有罪と判断すればそれまでの話だ。
あの当時を思い出すと、メディア側の心証は明らかに「クロ」だった。それが一審有罪、二審で無罪、最高裁でこれが確定という経緯をたどった。
三浦サンはメディアを片っ端から訴え、相当数の勝訴を勝ち得た。だから、あまりよけいなことは言えない。とにかく法律知識はすごいのだ。
それがサイパンは米領ではないと思っていたらしいから、上手の手から水が・・・のたぐいだろう。人間の運命は分からないものだ。
アメリカで裁判のやり直しということになると、仮にあっと驚く新証拠がなくても、これまでの証拠だけで勝負がつくような気もする。
テレビの「コールド・ケース」では、事件当時、使用人で何も言えなかったような立場の人が、年老いて人生の先が見え始め、そこで過去の真実を明らかにする気になる、といったストーリーがある。
今度の一件でもそういうドラマチックな存在がいるのかどうか。事実は小説より奇なり、という言葉を思い出した。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
記事を読んだら、あなたの評価をつけてください。
評価は3段階で簡単にできますので、本メールの一番下からご参加ください!
___________________________________
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
【お知らせ】
<<産経新聞コラム>>
花岡のコラム『政論探求』は原則火曜付ですが、紙面の都合でときどき水曜付となります。
≪SAFETY JAPAN≫(日経BP社サイト)
<http://www.nikkeibp.co.jp/sj/>
花岡のコラム『我々の国家はどこに向かっているのか』連載中。毎週木曜更新。
<<Janet>>
時事通信サイトJanetの花岡コラム『官邸ウオッチ・風測計』。月1回更新。
<http://janet.jw.jiji.com/apps/do/auth/login.html>
≪知的空間・人形町サロン≫
<http://www.japancm.com/sekitei/>
若手研究者らによる「知的空間サイト」。花岡の政治コラム連載。月初めに更新。
<<そのほか花岡の論文・コラムなど>>
★WiLL3月号 民主党の腫れもの小沢一郎
★Voice2月号 防衛省の「平和ボケ」を覚ます 小池百合子氏インタビュー
★道経塾(モラロジー研究所)50号 「国家としての汚名を晴らせ」
★激論ムック「反日マスコミの真実2」(オークラ出版)
★月刊「正論」11月号 「安倍晋三は何に敗れたのか」
★コメントライナー(時事通信)1月28日付 「失態を直視できない民主党」
★政経往来・新春合併号 「福田政権の命運を握る年金問題」
★交詢雑誌(財団法人交詢社) 507号「当面の政局動向と日本の行方を考える」
★現代警察119号 「大連立は必ず再燃する」
★JAPAN TAIWAN(日華文化協会)158号 「『大連立』は必ずよみがえる」
★時事評論(647・8合併号) 「自民党の手のひらの上で踊らされる民主党」
この記事の発行者<<前の記事
|
次の記事>>
|
最新の記事
