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花岡信昭メールマガジン532号
発行日: 2008/2/28
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★★花岡信昭メールマガジン★★532号[2008・2・28]
<<「なだしお」「雫石」の再現を憂える>>
【産経新聞連載コラム「政論探求」27日付・再掲】
海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故をめぐり、野党は石破茂防衛相の辞任を要求している。漁船の父子2人がいまだ行方不明という痛ましい事故だ。むろん、第3管区海上保安本部には徹底捜査を望みたい。
前防衛事務次官の「ゴルフ接待汚職」といい、相次ぐ機密漏洩といい、防衛省・自衛隊には「タガの緩み」を払拭して本来の国防任務をまっとうできるよう、大改革・大刷新を求めなくてはなるまい。
そうしたことを前提として、あえて言及しなくてはならないのは、今回の事故の受け止め方が、「なだしお」「雫石」を連想させることだ。
昭和63年7月、海自潜水艦「なだしお」と遊漁船「第一富士丸」が横須賀沖で衝突、「第一富士丸」が沈没し、30人が犠牲となった。これより先、昭和46年7月には、岩手県雫石町上空で全日空の旅客機と訓練中の航空自衛隊戦闘機が衝突、双方とも墜落して全日空機の162人全員が死亡した。戦闘機の訓練生はパラシュートで脱出、生還した。
いずれも悲惨な事件であったが、共通しているのは、自衛隊側を非難する報道ラッシュと当時の防衛庁長官が辞任したことだ。これにより、自衛隊側が100%悪いというイメージが定着した。
だが、「なだしお」の場合、海難審判では双方に過失があったとされ、刑事事件としても「なだしお」艦長と「第一富士丸」船長に執行猶予付きの禁固判決が出ている。
「雫石」の場合、訓練生とこれを指導していた別の戦闘機の教官が業務上過失致死、航空法違反で逮捕、起訴されたが、訓練生は無罪、教官は執行猶予付きの禁固刑となった。刑事裁判では全日空機側の衝突回避対応の遅れも認定され、民事裁判では過失割合が「国2、全日空1」とされた。
つまり、いずれも発生直後の「自衛隊全面悪玉」報道と最終的に明らかにされた構図とは、相当の食い違いがあったのだ。
海上衝突予防法では、ほぼ真向かいですれ違う場合(「行き会い船」という)は右側通行を義務付け、一方で、互いに進路を横切る場合(「横切り船」)は、相手を右側に見る側は相手の進路を横切ってはいけない、などと定めている。
「清徳丸」の僚船は1隻が右左に蛇行し、他の1隻は「あたご」の直前を横切っている。「あたご」が漁船群の中を自動操舵で進行しようとしていたのも不可解には違いないが、見張り隊員が「相手がよけてくれると思った」と証言しているという報道もある。
事故原因は現段階では断片的に伝えられていることばかりなのだ。ここは政治の舞台でも冷静さがほしい。「なだしお」のケースでは、国際社会では「軍艦」の通航が最大限に優先されるのが常識、という指摘があったことも想起しておきたい。
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<<読者から>>
★ いつもメルマガを読ませていただいて、勉強させていただいています。
TASPOの件ですが、TASPOが全国展開されるようになるそこまでのプロセスは花岡様のおっしゃるとおり大変おぞましいものではあっても、小売店側にとってもそれは費用のかかる事でしょうが、パートやアルバイトの店員にとっては嬉しいものです。
実際に年齢が疑わしいお客様がタバコを買いに来られても、なかなか声をかけられません。違反すると50万円未満だったかどうか覚えてませんが、販売した店員まで罰金刑がありますので内心は恐ろしいものがあります。かといって、年齢確認も出来ません。
というのは、たいていの未成年者は自動車免許証やその他証明書を言っても「持ってない」と言いますし、そこで警察署のお奨めの対応である「生年月日と干支」を伺いますと、その時は防げても、彼らの仲間内で「あそこの店は干支を訊く」という情報が伝わり、次回から偽の生年月日とその干支を覚えて来店されます。
TASPOが浸透しますと今度は証明書の変わりにそれを提示してもらって、TASPOは自動車免許書のように顔写真まであるので保険証などより確実に年齢確認をする事が出来ます。喫煙家はTASPOを持っていないと自販機では買えない為、持っていない人は例え成人でも店頭でも売れないようにされるともっと確実に・・・
政治的な視点や、経営者側の視点からはお粗末で酷い制度かもしれませんが、店頭に出る店員にとっては一つのみ青年対策になります。
これは私個人のTASPOへの感想です。TASPOに関してこういう考えの人もいるという程度にでも思っていただけたら幸いです。(Oさん)
[花岡コメント]
自販機で買えないとなると、コンビニでの対面販売でトラブルが起きることを懸念しています。タスポカードは、コンビニなどで販売するさいに提示を求めるという使い方は想定されていません。それに、手続き上は他人の顔写真を張っても分からない仕組みです。したがって、提示を求めて断られてもやむをえないということになります。このあたりのことも含め、タスポには問題山積ですね。
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この記事へのコメント
全4件表示今回の一連のこの件に関する報道を見聞きするたびに『分かっていない連中が寄ってたかって笑止千万な」という感を免れない。海の上では7トンだろうが7000トンだろうが30万トンであろうが全て1対1である。責任は全く双方五分五分である。お互いに命がかかっているわけであり、自分のすることには命を懸けて責任を全うするのが海のルールである。7トンの船が7700トンの船にぶつかればつぶされて命を失うのは自明の理である。それをしなかったあるいはできなかった原因は一つである。見ていなかった、見張りをしていなかった。事に尽きる。イージス艦の方も漫然と見張りをしていたというそしりはまぬかれない。しかし、間抜けな漁船が見張りをしていなかった。が為に巨艦に体当たりしていわば自殺行為を行って、そのために国の防衛大臣が辞めるのどうのという話には絶対につながらない。国全体がおかしいということをマスコミ連中始め野党の連中も含めて頭を冷やしてもっと海のことを真剣に考えて欲しい。日時:2008年2月29日
良いと云うより、物足りないです。
今回の事故は例えてみると、戦車と自転車です。戦車が向かって来たら、自転車は右往左往するのは当たり前で、そこで小回りが効くほうが逃げる。つまり自転車が逃げるのが最善の策です。今回の報道は最初から自衛隊憎して作られたものです。ここは事故をどう見るのか、冷静な報道を待つしかないのか、辛いです。日時:2008年2月28日
こういう事件が起きるたびに繰り返される、マスメディアの「自衛隊悪者報道」は、ご指摘の通りだと思います。
一方で、現在の自衛隊自体に問題があることも事実です。
戦後の左翼的な反軍思想による「自衛隊全面否定観」によって、逆の意味で自衛隊の実質的な内容が問われないまま、半世紀が過ぎてしまっています。
日本をどのように守るのか、そのためにどうすべきか。基本的な問いがないまま、アメリカの戦略に乗り、弥縫策に終始してきました。その結果、今の自衛隊は、極端に言えば、公共工事頼りの、コスト意識、住民意識を書いた、国際競争力のないゼネコンと化しています。
自衛隊の兵器調達費が国際首位純からみて、異常に高いのは周知の通りで、これは様々な言い訳(危機に備える国産の必要、三原則)などを勘案しても、「犯罪的」です。
また、米軍の作戦構想に沿った装備、編成、訓練が主体で、それが本当に役に立つのか、日本の防衛に合っているのか、といった点で大いに疑問です。
一例ですが、今回の海自に限っても、海洋の対戦作戦に比重が置かれすぎで、ソ連崩壊後の沿岸域での危機の対処に具体的な対応がありません。
「多くの自衛官は、真剣にやっている」というのは事実だと思います。しかし、それは二次大戦中の「兵隊は立派に闘った」という自己正当化と同じで、組織としての不全や失敗を覆い隠す言い訳に過ぎないでしょう。
素人考えでは、石破防衛相は、そうした自衛隊の改革に乗り出している方だと思います。野党の「辞任合唱」の本音は、改革を阻むための「作戦」のようにもみえます。
事件に関する正当な判断を求めるのは、その通りですが、自衛隊には、もっと重大な問題があります。
(fish)
日時:2008年2月28日
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