食品偽装に消えた年金!「人気メルマガ発行者」が鋭く斬り込むNEWS評論!【投票は28日迄】
トップ > ニュース&情報 > 時事・世論 > 花岡信昭メールマガジン

花岡信昭メールマガジン531号

発行日時: 2008/2/25


▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽

★★花岡信昭メールマガジン★★531号[2008・2・25]


<<「タスポ」は官僚の思い上がりの象徴>>
【日経BP社サイト「SAFETY JAPAN」連載コラム「我々の国家はどこに向かっているのか」第98回・21日更新】(一部修正、再掲)


 先のコラムで、たばこを購入するときに必要となる成人認証ICカード「タスポ」の理不尽さを指摘した。日経BP社のサイトには思いがけず多くのコメントをいただいた。ものかきとしては反響があるのは最大の喜びなのだが、言い足りなかったポイントをあえて追加したい。

 それは、「タスポ」が象徴する官僚システムの「思い上がり」についてである。筆者が「タスポ」を問題視したのは、たばこ購入という個人の嗜好に属する部分に、官僚がずかずかと土足で入り込む、そのいかがわしさ、おぞましさに対してである。

 コメントで「タスポ」賛成の方の大半は非喫煙者である。日ごろ、たばこの「煙害」に悩まされておられるのだろう。未成年への販売を規制するのも大事だろうが自動販売機そのものをなくせ、という意見も少なくなかった。

 筆者の立場を明らかにしておかないとフェアーではないといわれそうだから、あえて書く。当方は、アルコールは体質的に受け付けないが、ヘビースモーカーである。たばこはコンビニでカートン買いをしており、カバンの中に常に新しいのが1個は入れてあるから、「タスポ」がなくても困らない。

嫌煙論・分煙論は分からないわけではないから、都心で喫煙できる場所をだいたい覚えている。新橋はSL広場、銀座は数寄屋橋交番の裏側、日比谷公園は噴水脇といった具合だ。主要なビルも同様だ。例えば虎ノ門の日本財団のビルは全館禁煙だが、1階裏の駐車場の隅に吸える場所がある。時間調整のために立ち寄るコーヒー屋もたばこを吸いやすいところを一通り頭に入れてある。

嫌煙・分煙は結構だとしても、ひとこと言わせてもらえば、そのたぐいの主張は30年前にはほとんどなかった。中国へ行けば、まずたばこを勧めるのが向こうの礼儀だった。

 もっとさかのぼれば、子どものころ、学校の先生はたばこ臭く、職員室は紫煙が立ちこめ、先生の指先は黄色く変色していた(当時はフィルター付きなどなかった)ものだ。これをだれも怪しまなかった。

 新聞社も同様で、駆け出し時代、デスクはたばこを離さないのが当たり前のポーズであり、横着なデスクはかたわらのゴミ箱に灰を落とすから、ときに燃え出したりした。

 その「よき時代」からたばこの害を叫んでいたのなら立派なものだが、どうも昨今の嫌煙派は、世界的な禁煙ブームに便乗しているだけなのではないかと思える。反捕鯨団体の正義派を気取った独善的ないやらしさとだぶってくる。

 93歳で死去した映画監督の市川崑氏はくわえたばこのポーズで知られた。健康被害が声高に叫ばれるが「きょうも元気だ、たばこがうまい」という人生もあるのだ。

 たばこを未成年に販売しないようにという趣旨は分かるにしても、これを許してしまったら、次は酒類ということになりかねない。未成年には禁止という点では同類だ。そういう嗜好品を買うのに許可証がいる社会など願い下げである。

 以上の「たばこ感」を踏まえて、「タスポ」を改めて考える。たばこ業界は「タスポ」対応自販機を全国に導入しようとした。ところが、小売販売店は7万円ほどの改修費用がかかるなどの事情で、難色を示した。

 そこで業界はたばこの所管官庁である財務省理財局の塩たばこ事業室長あてに、行政指導で販売店を従わせてほしいと陳情した。平成18年9月28日付の文書は「たばこ自動販売機における成人識別機能搭載および稼動がすべての販売店で実施されるよう、法的規制のあり方を含めた行政によるご指導等のご検討依頼」というタイトルである。安倍内閣発足の2日後というのが妙に気にかかる。

 これを受けて財務省理財局長名による行政指導が通達され、今年7月1日から「タスポ」対応自販機に切り替えないと営業停止処分を受けることになったものだ。

 民間業界が所管官庁に強制力を持った行政指導を依頼する。上記の文書のなんともへりくだったタイトルにはヘドが出る。小泉元首相は「官から民へ」を改革路線の軸に据えたが、これに真っ向から反するものだ。たばこ業界は自主規制ができないため、官の「お助け」にすがったのだ。官尊民卑を地で行く行為である。

 たかが、財務省理財局長ごときが(と、あえていう)、社会の倫理規範の範疇に属するような世界に入り込んできてはいけない。そこが「タスポ」の最大の問題点であって、これは見過ごせない重要な意味合いをはらむ。

 さらに論を進めよう。国土交通省は成田や羽田の空港ビルに対し外資を3分の1未満に抑える空港整備法改正案を打ち出した。対日投資の促進を世界に訴えている時代に、なんということか。「安全保障」が理由だというが、基本的感覚が間違っている。「市場のことは市場が決める」。そういう経済社会をわれわれは目指してきたはずだ。

 小泉政権下では、官の世界に切り込み、政治主導で民間主体のシステムを構築することを改革の目玉とした。安倍政権では、国家公務員の天下り規制など生煮えのまま無防備に官僚組織に切り込もうとし、猛反撃を受けた。安倍政権が短期に終わったのは、安倍氏の病気もさることながら、官僚の抵抗、サボタージュによる「官高政低」構造が生み出されてしまったことを見逃せない。

 そして福田政権。官僚は力と自信を回復し、やりたい放題の過去に戻りつつある。国交省の一件はその象徴だ。「タスポ」に対して何らの異論も出ないのは、財務省主導体制が固まってしまったことを意味する。「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」で恐縮しきっていたはずの旧大蔵省は、福田首相という官僚に理解のある、都合のいい宰相を得て、完全によみがえったのだ。




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 記事を読んだら、あなたの評価をつけてください。
 評価は3段階で簡単にできますので、本メールの一番下からご参加ください!
___________________________________
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<<読者から>>

★攻勢をかけていたはずの民主党ですが、最近 勢いが 衰えているようです。山岡国対委員長個人の力量云々は わかりませんが 解散に追い込むという勢いは 確かに 弱くなっていると思います。ガソリンという大きな武器を失った今 もう一つの年金という武器を 最大限に 生かそうと考えているのでしょうか?いずれにせよ 年度末が ヤマ場になると思います。(HIさん)

[花岡コメント]
 その通りですね。小沢さんの動きが不透明なこともあって、方向性を固められないようです。



<<重要注目記事>>

▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽


【お知らせ】

<<産経新聞コラム>>
 花岡のコラム『政論探求』は原則火曜付ですが、紙面の都合でときどき水曜付となります。

≪知的空間・人形町サロン≫
<http://www.japancm.com/sekitei/>
若手研究者らによる「知的空間サイト」。花岡の政治コラム連載。

≪SAFETY JAPAN≫(日経BP社サイト)
<http://www.nikkeibp.co.jp/sj/>
花岡のコラム『我々の国家はどこに向かっているのか』連載中。原則として毎週木曜更新。

<<Janet>>
 時事通信サイトJanetの花岡コラム『風測計』。月1回更新。
<http://janet.jw.jiji.com/apps/do/auth/login.html>



<<そのほか花岡の論文・コラムなど>>
★WiLL3月号 民主党の腫れもの小沢一郎
★Voice2月号 防衛省の「平和ボケ」を覚ます 小池百合子氏インタビュー
★道経塾(モラロジー研究所)50号 「国家としての汚名を晴らせ」
★激論ムック「反日マスコミの真実2」(オークラ出版)
★月刊「正論」11月号 「安倍晋三は何に敗れたのか」
★コメントライナー(時事通信)1月28日付 「失態を直視できない民主党」
★政経往来・新春合併号 「福田政権の命運を握る年金問題」
★交詢雑誌(財団法人交詢社) 507号「当面の政局動向と日本の行方を考える」
★現代警察119号 「大連立は必ず再燃する」
★JAPAN TAIWAN(日華文化協会)158号 「『大連立』は必ずよみがえる」
★時事評論(647・8合併号) 「自民党の手のひらの上で踊らされる民主党」

 
このメルマガの読者になる
規約 
>> メルマ!の会報誌もお届けします
ブックマーク: はてなブックマークに追加del.icio.usに追加Buzzurlにブックマークニフティクリップに追加ライブドアクリップに追加Yahoo!ブックマークに登録My Yahoo!に追加Add to GoogleRSS

このメルマガを読んでいる人はこんなメルマガも読んでいます

Japan on the Globe 国際派日本人養成講座
日本に元気と良識を。歴史・文化・政治・外交など、多方面の教養を毎週一話完結型でお届けします。3万4千部突破!
週刊アカシックレコード
02年W杯サッカー韓国戦の「誤審」を世界で唯一「前日」に誌上予測し、誤審報道を「常識化」した推理作家(金正日の「遺書」で始まる「中朝戦争」後の北朝鮮...
宮崎正弘の国際ニュース・早読み
 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析
頂門の一針
急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。
甦れ美しい日本
日本再生のための政治・経済・文化などの発展・再構築を目的とし、メールマガジンの配信を行う


この記事へのコメント

全3件表示
コメントを書く
パトリオットイージスも三浦も知らず日の暮るる

もっとHOTなことを取り上げてください。皆待っています。一事不再理も何のその、悪いやつを捕まえられるんだから「共謀罪」は必要だ、なんてのはいかがでしょうか。
日時:2008年2月26日

今回は感覚古い
社会人としてならOKですが、物書きとしては?がんばってください
日時:2008年2月26日

(全くダメ)の24乗。
所詮、どんな肩書きが付いていようとも、社会の状況が見えていないような奴のマガジンは読むに値しないと思った。
こと喫煙の問題になると、なぜ左翼も右翼も感情的になって「喫煙者の権利」を叫ぶだけで、非喫煙者の権利を侵害するようなことを平気で言い、未成年への悪い影響が及ばないように「少しだけ大人が協力する」程度のことに目くじらを立てるのか不明。
日時:2008年2月26日


おすすめキャンペーン

おすすめカードローン!
オリックスVIPローンカードなら

<<年率5.9%〜15.0%、利用可能枠最高500万円>>
ゆとりのカードローンです。
お申込みはこちら⇒

はじめようメルマガ生活
メルマガを読むには
メルマガを出すには
約64000誌から検索

メルマガデータ

  • メルマガID : 142868
  • 創刊日 : 2005-07-03
  • 最新号 : 2008-07-24
  • 発行周期 : 原則日刊
  • バックナンバー: 全て公開
  • 発行者サイト: あり
  • 読んでる人 : 4976人
  • コメント数 : 863
  • Score! : 91点
  • >> 月間ランキング

発行者プロフィール

ペンネーム : はなさん

  • ジャーナリスト花岡信昭(元産経新聞論説副委員長、日本の新聞社で戦後生まれの政治部長第1号)が現代政治、メディア、世相などを独自の視点で分析・解読、この国のありようをさぐる。

このメルマガの読者になる

規約に同意する



このメルマガの最近の記事


このメルマガの最近のコメント


このメルマガのバックナンバー


注目情報


新着記事トピックス