花岡信昭メールマガジン520号
発行日時: 2008/1/14★★花岡信昭メールマガジン★★520号[2008・1・14]
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<<台湾総統選、揺り戻しに期待>>
台湾の立法院選挙は予想されてはいたものの、なんともまずい結果になった。台湾の人たちの選択だから、こちらでとやかく言うべきではないのだろうが、日本としてどういうかたちが望ましかったのかと考えると、やはりまずい結果だ。
国民党は総統罷免を要求できる3分の2を超える81議席を獲得、民進党は勝敗ラインとしていた45議席に大きく及ばず27議席にとどまった。
台湾のこころを最も代表していたはずの李登輝氏の率いる台湾団結連盟は議席ゼロだ。これが小選挙区制の恐さである。
これによって、3月の総統選挙で国民党の馬英九氏ががぜん有利に立ったという見方もある。民進党の謝長廷氏あやうしである。
ここは揺り戻しに期待する以外にない。台湾の選挙はときに振り子の論理が作用することがある。
比例の得票率で見ると、国民党51%、民進党37%だから、議席差ほどの大きな違いはない。逆転もありうると見る。
陳水扁総統周辺の疑惑など「失点」が多すぎた。李登輝氏がバックにいるときの陳水扁氏は安心できたが、そうでなくなると、もろさが出た。
台湾の人たちは、中国との協調による経済発展を第一に考えたということだろう。それは分からないでもないのだが、馬英九氏はあまり親日的ではない。
このまま総統選挙でも同様の傾向が出て、馬総統誕生となると、日台関係の悪化を懸念する。
日本と台湾は価値観を共有する間だ。そのことを最も大事にしたい。その観点からすると、中国傾斜が著しい国民党も馬英九氏も日本にとっては願い下げということになる。
<<西村真悟氏の矜持>>
新テロ特措法の再議決が行われた11日の衆院本会議には西村真悟氏が出席、賛成票を投じた。
西村氏はその前々日9日に長男を自殺で失っている。うつ病で赤坂の議員宿舎から飛び降りるといういたましいものだった。
その深夜、遺体を堺市の自宅まで運んでいる。おそらくはほとんど寝ていなかったに違いない。
とてもではないが、東京に戻る心境ではなかったのではないかと思う。それが、こういう重大法案の採決を最優先させ、本会議に出る。
採決を棄権する議員がいる一方で、西村氏の行動に国会議員としての矜持を見た。
西村氏のメルマガから「手記」を再掲する。
西村林太郎のこと
No.325 平成20年 1月10日(木)
西 村 眞 悟
私と妻伴子の息子である西村林太郎のことがニュースで報道されました。私は報道内容を知りません。しかし、報道された以上、事実を知っていただくことが必要と思い、この場を借りてお伝えします。
昭和五十六年八月十四日に生まれた長男の西村林太郎は、九日、衆議院赤坂宿舎二十階の私の部屋のベランダから転落し、同日十二時七分に医師により死亡が確認されました。
林太郎は、出版社に勤務しておりましたが、昨年末より、鬱状態に陥り、八日午後四時頃より、慶應大学病院精神科で診察を受け、強い鬱状態と診察されました。
私どもは入院させるつもりで、本人も入院も仕方がないという感じでしたし、医師も入院治療が適切と言われました。しかし、ベッドに空きがなく、その日入院することはかないませんでした。そして、九日の午前十時から十一時の間にまた慶応大学病院に来て受診するようにと指示されました。
そこで、本人と母親は医師から薬をもらって宿舎に帰り、私は一旦離れて所要を済ませて後に合流し、林太郎をよく知る友人を交えて楽しく食事をしました。友人と別れるとき、林太郎は笑ってありがとうございます、と言っていました。そして、宿舎に帰って本人は薬を飲み就寝しました。
私は、九日の朝九時半に宿舎を出ましたが、その際、林太郎によく眠れたか、病気と分かれば、おおらかに立ち向かおうよ、と声をかけました。本人は、子供の時に戻ったような穏やかな表情をしていました。
その後、十時二十七分頃、本人を慶応病院に連れて行くために、三十五分頃に車を付けると妻の携帯に電話すると、妻は、林太郎が居なくなっていると叫びました。その時私は、日枝神社付近から議員会館の方に向けて走っていましたが、驚いて直ちに宿舎に向かいました。
そして、宿舎のベランダから身を乗り出して真下を見て、仰向けに横たわっている林太郎の姿を認め、妻が119番通報をした次第です。
その時、宿舎には、妻と本人の妹がおり、林太郎は、病院に行くために服を着替えていました。そして、妻がおよそ二十秒ほど林太郎から目を離した間に、忽然と姿が消えていたといいます。ベランダは高く、腹のところまで身を乗り出さなければ真下が見えないので、妻らはベランダから下を見ても林太郎の姿を発見できず、ドアから廊下へ出て行ったのではないかと切に願って探していました。
その後、救急隊により、林太郎は慶応義塾大学病院に搬送されました。搬送されるまでの救急隊の懸命な救命活動、病院に着いてからの、救急医学チームの懸命な救命活動、それらを経た十二時七分、私どもの立ち会いの下、医師により林太郎の死亡が確認されたのです。
私どもは、この突然の取り返しのつかない悲しみのなかで、何故、林太郎の転落を止められなかったのかと、きつい、痛い、自責の念にかられています。そのなかで、あの目を離した二十秒足らずのなかでの、林太郎のことを思うとき、あの瞬間、鬱の苦しみから解放され、永遠の安らぎに向かって神に召されたのだと確認しあっています。神が、彼に、もういいよ、と語りかけてくださったのではないかと。
林太郎は、母親には、鬱状態が現れてから、死にたい、というようなことを時々言っていたようです。そのように言った後では、また、ケロッとした様子なので、妻は、あまりその言葉に強く反応して反発しないようにしていたようです。
しかし、林太郎は、そのなかで、僕にもしものことがあったら僕の臓器を提供して欲しい、と言っていたのです。そして、その言葉を妻が私に伝え、私どもは、林太郎の最後のこの世への思いを残すため、角膜と心臓弁の提供を慶應義塾病院に申し出ました。林太郎の角膜は、二人の方の目に光を取り戻し、林太郎の心臓弁も二人の人の命を守ることになると告げられました。
私どもは、九日、午後八時五十分過ぎ、臓器提供の最後の手術を終えた林太郎を、学習院大学の多数の同窓生が涙して見送ってくれた後、林太郎の郷里である堺に向けて慶應義塾病院をあとにして、十日午前四時半に堺の自宅に到着しました。
林太郎は、多くの人に愛されていた子であることを確認できて、私たちは嬉しかったです。
以上が、私たちの息子である林太郎のことです。
場所が衆議院宿舎であったことで、大変ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
東京都救急隊の皆さま、慶應義塾大学病院救急医学チームの皆さま、まことにありがとうございました。
また、マスコミの関心が集中して、カメラが救急車の窓から中を写そうとして、救急車の前進が阻まれました。さらに、病院の救急措置室や霊安室のまえにもマスコミの皆さんが長時間にわたり詰めかけていました。私たちは、外へ出ることができませんでした。
このような状況の中では、事実に反することが流布されかねないと危惧されましたので、林太郎のプライバシーに係わることではありますが、父として、午後二時過ぎ頃、マスコミの皆さんの前で手記を読み上げ、さらにここに公表させて頂くしだいです。
皆さま、ここまで林太郎のことをお読み頂いて まことにありがとうございます。
いずれに、今や神に召され永遠の安らぎのもとにある息子である林太郎こことを、さらに詳しくお伝えする余裕も生まれると思います。
<<田村秀昭氏を悼む>>
年が明けて、3が日が過ぎたらメルマガ再開をと思っていたところへ、これができない事情が生じた。
4日、前参院議員の田村秀昭氏ががんのため死去したのだ。昨年暮れにお見舞いにうかがわねばと思いつつ、つい仕事に追いまくられて、果たせなかった。
山田洋行とのかかわりがあれこれ報じられて、大変、不本意であったようだ。それも、筆者が所属していた新聞で一番多く書かれてきたので、こちらもちょっと敷居が高い思いにさいなまれていた。
山田洋行は後発の防衛商社である。この分野で食い込むには、防衛関係の大物議員に食い込む以外にない。故金丸信氏が最も近かったともいわれている。
田村氏は防衛大1期、京都大学大学院で博士号を取っている。航空自衛隊の大幹部であった。参院議員を3期つとめたが、最後のころは、自衛隊出身候補が競合して選挙に敗北したため、自衛隊高級幹部出身の国会議員は田村氏1人だけという時期もあった。
山田洋行との関係が深かったのは、そうした事情からすれば、当然ともいえた。とにかく面倒見のいい人で、退官後、田村氏の世話になった自衛隊出身者は数知れない。
マージャンを好み、洒脱な、飾らない人柄であった。それでいて、「男は黙って国のために死ぬべきものだ」などと、えらく重いことをしれっと言う。
山田洋行とのかかわりが報じられたため、叙勲を逃した。当局からやんわりと辞退を求められたためだ。国家に尽くしてきた「軍人」としては、国家からの勲章が最大の栄誉である。その思いはいかばかりであったかと考えると、こちらも胸がつまる。
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<<読者から>>
★ 遅まきながら、本年も健筆を期待します。
519号に紹介されていた以下の記事。本文にある古森記者の憂慮する日米関係の疎遠化と比較し、時宜に叶った情報提供と思いました。本来、読まなければならない官(外務省と在米大使館)にいる方々には通じないでしょうね。
「中央日報」08/01/08 慰安婦非難決議・査証免除、米議会可決の「影武者」
[花岡コメント]
ことしもよろしくご愛読のほど。当局お墨付きのプロパガンダ団体が活発に動いているのに、日本の態勢はいかにも脆弱です。こういう側面でも情報戦に負けていますね。
<<重要注目記事>>
「中央日報」08/01/12
過去の教訓生かし大きく変わった安全対策…日本
日本の東京都内、池袋と新宿を結ぶ新宿線地下車道は長さ6.7キロの地下高速道路だ。時速80キロで運転すれば約5分。ここは安全大国日本の安全第一主義精神が集約された“総合安全技術の展示場”だ。
10日午前11時ごろ。自動車でここを走ってみた。まずトンネルの天井に100メートル間隔で設置された特殊カメラが目に入る。トンネル全体にあるカメラ67台は自動車走行状態を24時間把握し、官制室に送る。主眼は火災予防だ。火災が起これば官制室モニターを通じてすぐ現場の状況が確認され、モニターには走行状態の異常を自動で知らせる文字が浮び上がる。
防災システムはさらに先端をいく。自動火災感知器がトンネル両面に25メートル間隔で設置されている。火事が発生すれば赤外線で自動感知し、官制室の警報システムに通報される。防災装置の核心は噴霧器だ。センサーでトンネル内部の湿度を自動感知し、乾燥すると直ちに霧のような小さな粒子の水を振り撤く。自動車で発生する恐れのある火花が散ることを防ぎ、火災発生時には早期鎮火をするために考案された先端安全装置
だ。このためにトンネル天井には水を供給する配管が設置されている。
トンネル内部を半ば通過すると、天井に設置された排気口が見えた。初期に火災を消し止めることができずに炎が広がった場合、トンネル内部の煙を外へ排出する装置だ。火災が発生すればやけどより充満する有毒ガスによる窒息死の方が多いからだ。
火事が発生すれば運転手に直ちに危険状況を知らせる警報案内板も稼働されている。普段には走行状態を示しているが、地震や交通事故が発生すれば直ちに状況案内と待避要領を指示する道案内の役割をする。
消火器と消火栓も50メートル間隔で用意されてある。トンネルに設置された各種装置が火事を消し止められない場合や、危急な場合、運転手たちが直接鎮火できるようにした基礎装備だ。運転手が直接非常状況を官制室に知らせることができる非常ボタンが50メートル、非常電話が100メートル、そして最後の退避手段である非常口も350メートル間隔で設置されていた。運転手たちがトンネル内の案内放送によって窒息死や圧死を避け、安全に脱出できるように設計したのだ。
このように10種を超える安全装置を設置したことは、日本人の徹底的な安全意識による。日本には大型地震が多い。地震が発生すれば建物の崩壊だけではなく火災による人命被害も非常に大きい。そのため日本人は建物やトンネルなどを設計する際、最悪の状況を仮定し、耐震のみならず防災システムまで用意しておくのだ。
安全装置を強化したこの区間の地下高速道路は930億円の経済効果まで誘発するものと期待されている。朝夕の出退勤時間の交通停滞を20%減らし、両区間の所要時間を30分から10分に大幅に縮めたからだ。もちろん交通事故も大きく減った。
「日本も以前は安全不感症…確認を重ねて安全大国に」三浦対策官
「1にも確認、2にも確認。現場の安全を直接確認するほかない」−−。
日本消防庁災害予防課の三浦宏安全違反処理対策官は「日本でも過去には安全不感症がひどく、大型惨事が多く起こったが、火災予防の核心は規定より安全を最優先とする“安
全第一主義”をコツコツ実践した結果、安全大国になった」と明らかにした。
日本でも1972年、今回の京畿道利川(キョンギド・イチョン)の惨事にも似た大型惨事が起こった。大阪の千日デパート3階で午後10時ごろ工事関係者により出火、瞬く間に最上階のキャバレーまで煙が上った。結局この事故は、118人が死亡するという大型惨事となった。このときから日本政府は、工事の際、必ず防火管理計画書と消防計画書を提出させることにしている。
三浦対策官は「30人以上収容する空間で工事するときは、必ず防火管理責任者を指定し、工事前に労働者に1回以上消防教育をしなければならない」と話した。できれば消防組職を作り、工事前に消防と避難訓練をすれば火事時、鎮火はもちろん生命まで守ることができるということだ。
計画書のみ提出し、実践しない可能性もあることから消防署は必ず現場点検を行っている。「現場の人々がその場を把握して的確にするだろうと思い、現場責任者に任せるなどして監督を置かない場合もあるが、大型工事現場には必ず現場監督を置く」と話した。また「特に溶接作業現場は点検1順位」とし「溶接の火花は3000〜6000度の高温になるので、最も厳格な防火基準を適用する」と話す。
まず可燃性の品物は溶接現場周辺に絶対に置かない。移動ができないならば可燃性がない物体で覆わなければならない、そのまま工事してはいけない。換気と掃除状態も点検必須対象だ。
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【お知らせ】
<<産経新聞コラム>>
花岡のコラム『政論探求』は原則火曜付ですが、紙面の都合でときどき水曜付となります。
≪知的空間・人形町サロン≫
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<<Janet>>
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★Voice2月号 防衛省の「平和ボケ」を覚ます 小池百合子氏インタビュー
★道経塾(モラロジー研究所)50号 「国家としての汚名を晴らせ」
★激論ムック「反日マスコミの真実2」(オークラ出版)
★月刊「正論」11月号 「安倍晋三は何に敗れたのか」
★コメントライナー(時事通信)12月27日付 「民主党に海自支援中断の責任」
★政経往来12月号 「政局展望 来春の衆院解散に命運をかける」
★交詢雑誌(財団法人交詢社) 507号「当面の政局動向と日本の行方を考える」
★現代警察118号 「安倍政治から福田政治へ」
★JAPAN TAIWAN(日華文化協会)157号 「安倍政治から福田政治へ」
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- 日本再生のための政治・経済・文化などの発展・再構築を目的とし、メールマガジンの配信を行う
この記事へのコメント
全3件表示国全体に拡がる閉塞感がとれると考えます。日時:2008年1月15日
いつも 楽しみにしています。日時:2008年1月14日
西村議員のご子息に対する溢れんばかりの愛情にただただ頭が下がります。これからの西村議員の御健闘とご健康をお祈りします。微力では有りますが草莽の志は名古屋にも居ます、応援をさせていただければ幸甚です。日時:2008年1月14日
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