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花岡信昭メールマガジン507号
発行日: 2007/12/13★★花岡信昭メールマガジン★★507号[2007・12・13]
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<<握手戦術にやられた民主党>>
大訪中団を引き連れた民主党の小沢一郎代表が北京で「国内ではめったに見られない笑顔」(自民党幹部)を振りまいていた同じ時期に、東京の九段会館では南京攻略戦に参戦した元兵士たちの証言を聞く集会が開かれた。この集会では民主党の松原仁氏が最後に舞台に立ち、「90歳を超えた皆さんのナマの声を聞いて、“虐殺”などなかったことを改めて確信した」と総括した。
かねていわれていた民主党の「バラバラ感」を象徴するシーンにも見えた。それにしても、この時期の小沢訪中団は政権を目指すという民主党にとってプラスとなることだったのかどうか。
胡錦濤国家主席は400人の訪中団全員との記念写真に応じ、40数人の民主党議員と一人ひとり握手するサービスぶりだった。
30年ほど前、当時の古井喜実法相を団長とする日本法曹界代表団とともに訪中したことがある。同行したメディアは4社だけだったため、われわれは随員のような顔をして列に並び、ときの最高実力者、!)小平とも握手してしまった。
意外にも包み込むような柔らかさで、ぬめっとした感触をいまだに覚えている。正直に白状すれば、特別扱いを受けてなんとも気分がよかった。おそらく、今回も民主党議員団は同様な思いだったのではないか。そうした反応も、中国側はすべて計算ずみであろう。
胡錦濤主席との会談では、「南京」も「東シナ海のガス田」も「慰安婦」も「靖国」も出なかった。中国側から日本の巨額な対中支援に対する謝意も示されなかった。ただひたすら、互いに歯の浮くような表現を羅列して「日中友好」を確認しあったのであった。
このアジアの核超大国とどうわたりあっていくべきか、これが日本外交の重要なポイントであることはいうまでもない。だが、それは日米同盟と日本の国益を踏まえたものでなくてはならない。インド洋での海上自衛隊の補給支援を中断させ、日米関係にきしみを生じさせた張本人は民主党だが、一方で涙ぐましいまでの「親中」姿勢を見せてしまって、よかったのかどうか。
「南京“大虐殺”」や「慰安婦“強制連行”」などは、中国当局の謀略プロパガンダによるフィクションであることが、最近の研究で一段と明確になっている。それがいまだに「反日」の材料として使われているのだから、日本としては「不快感」を示し続けなくてはいけない。それがまっとうな主権国家の姿だ。
福田康夫首相の訪中も予定されている。小沢氏とはひと味違ったものになるのかどうか、首相としても悩むところだろう。汚染された大気が日本上空にも及んで大変な迷惑をこうむっている、ぐらいのことをチクリとやれたらたいしたもの、ということになる。
(産経新聞連載コラム「政論探求」12日付・再掲)
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<<読者から>>
★ 政論探求拝読しました。
続々と自民党、民主党と北京へ参勤交代に行っていますね。貢ぎ物はODAや技術供与などでしょうが、日本はすでに朝貢国家になってしまったように見えます。
これを引き戻すにはどうすれば良いのでしょう? 花岡さんのお考えをご教示下さい。(KSさん)
[花岡コメント]
まさに「朝貢」の様相ですね。日中友好は結構ですが、日本側が一方的にすり寄っているように見えるのはなんともはやです。謀略プロパンガンダはやられ放題。あれだけ巨額の援助を受けてきて、なんらの感謝の気持ちも示さない中国側。日本に国家戦略が決定的に欠落しているように思えます。東シナ海のガス田開発にしても、中国側の非を徹底的に非難し、抗議し、国際常識を分からせてやらなくてはなりません。要は、「日本は兵を出さない国」「金ですむことならいいじゃないか」「長いものには巻かれろ」という、あまりのもの分かりのよさ、といいますか、「お人よし国家」のありようを徹底して叩きなおさなくてはだめだと思うのですね。国家の尊厳そのものが問われています。
★ 年寄りの冷や水かもしれませんが、日本国民の生活は危殆に瀕していると心配です。
95%以上は輸入に頼るエネルギー価格は高騰していますから、工業製品、運賃、通勤費(マイカーも)、暖房、電気、ガス代等は来年からじりじりと上がるのは必至です。食料価格の上昇も大変心配です。60%は輸入に頼る食料価格(とうもろこし、小麦、大豆等)はこの一年間でUS$建てで2倍になっています。それに海上運賃も2−3倍です。もうすでに食料品の値上げ発表が続いています。
食料の供給側も大変な状況です。餌を輸入に頼る畜産農家の半分はつぶれると心配されています。豆腐・麺・パンを初め小規模の食品業者は存続が案じられます。農家も四苦八苦です。米の需要はピークの半分、米価は90年代に1俵(60kg)23,000円から今年は10,000円へ下がっています。八郎潟の16haを耕す農家の米生産コストが12,000円だそうですから、他の米作農家は全滅でしょう。野菜の需要も10年間で40%減だとか。子供の好物がピザ・スパゲッティ・カレー・餃子では野菜はあまり使いません、果物の消費も同様の比率で減っています。ナイフが危険だとか、人々が怠惰になってみかんやリンゴをむくのはいやでジュースを飲みますが、需要は安い輸入品になるのです。
農業のコストは上がる一方で儲からず、おまけに230万人の農業就業人口の60%が65歳以上だそうですからある日突然、農家が“逃散”し始める心配も杞憂ではないでしょう。漁業も危機です。燃料代が急騰し、漁師さんの平均年齢も60歳を越えているそうですから何時供給が減るかもしれません。このように国民生活の最も基本的な分野で抜本的改革が急務になっています。
国の新しい政策も行政も法律に基いて行われます。英語では議員さんはLAWMAKERと呼ばれますが、今会期中に殆ど法律は出来ていない様です。これでは雇った”公僕’が”職場放棄’しているのと同じですから国民は閉塞感でいらいらせざるをえません。民主党は理屈にならない理屈をこね、敵失を発見したと刀を振り上げては自分で転んで怪我しているように見えます。与党側も選挙目当てに小手先の予算のばら撒きを始める情けない状況です。同時に与党は改革は棚上げで消費税を上げるとか言ってますが、国民の80%近くがサラリーマンでその年収は9年間減少しているという状況で選挙で野党が消費税上げに反対したら、参院選の二の舞いでしょう。
ねじれ国会が6年は続くとなると一刻も早く対策が必要です。私は「徹底した規制の廃止等の改革で経済の成長を図り、無駄な財政支出を減らし財政健全化を目指す」ことが最重要だと思います。税収を増やすためにはまずパイを大きくすることが大事です。特に企業の利益は海外依存が大きくなり、投資も海外が7−80%になっています。これでは税収は増えません。国内での経済の活発化のために海外のヒト・モノ・カネを活用して国内経済の活性化を図るべきです。然し、何ら経綸がない今の与党と民主党が、大にせよ、中にせよ連合することには反対です。
そこで花岡さんに教えていただきたいのは、国民にとって何が一番望ましいかです。苦境打開を考えますといろいろなケースがありえましょう。
1.民主党が衆院選挙で勝つ、難しいようですが。
2.与党と民社党をガラガラポンで再編成する。
A.小沢さんがやるか、他の人かグループがやる。
B.分け方については次のよう形が考えられます。
1)両陣営をタカ派、ハト派で分ける。
2)同じく守旧派と改革派で分ける。
3)選挙結果で多数派が過半数を獲得するように集散離合する。
興味あるのは小泉さんの動向です。文芸春秋の10月号でしたか中西輝政さんが、小泉さんは自分が行った改革路線を後退させるようなことを決して看過することは出来ないだろうと述べられています。
ご参考に小泉さんが11月中旬にシンガポールで、モルガンスタンレ社のアジア太平洋サミットで退任後初めてという講演の一部をご紹介しましょう。(Straits Times 11月14日)小泉さんはまだ枯れていないようです。
7月の参議院選挙で自民党が破れた原因は小泉時代の改革のやりすぎのせいだという評論家の意見に関して、小泉さんは“ナンセンスだ、日本が(改革で)苦しんでいるとすれば、それは改革が足りないのであって、やりすぎでは決して無い”と述べています。
又、日本の政治家に対して“ 政治的な利害・不安にとらわれず、改革の道を進め。政治の世界で不安や心配が先にたつのは変化に対して真剣でないからだ、と強調すると共に、“希望と改革の政治によってのみ、日本は輝かしい未来を開拓できるのだ”と強い口調で述べています。(シンガポールのじいさん)
[花岡コメント]
貴重なご指摘、ありがとうございます。政界再編の行方はそれぞれの議員にとって「自分の選挙に有利」という条件がついてまわりますから、絵に描いたようにはいかないかと思われます。対立軸もきちんとしたものは出てこないかもしれません。ただ、それでもいいのではないかという考え方もあります。完全小選挙区制になれば、いやおうなしに2大政党で戦わざるをえないのですから、ほとんど違いのない政党が2つできる、それぞれがさまざまな考え方の議員で構成されている、といったイメージでもいいのかもしれません。大変難しいテーマなので、さらに考えさせてください。
★ 日中共同文書の内容が中国側の一方的な文書の一部削減により日本は大恥をかかされている。要するに中国はそういう国だということである。中国側の言い分は「文書は共同文書でも共同発表でもなく、内容に違いがあるのは当然だ」との見解である。日本政府はまともに相手にする国ではないことを認識すべきで、政治、経済とも信義ある交渉は出来ないでしょう。
あれだけ偽物を平気でつくり、場合によっては進出している企業はどうなるか分からない体制の国でもあり、日本側は反発してみたところで、そもそも見解の相違がある以上はそこを理解して相手にすべきでしょう。(岡目八目さん)
[花岡コメント]
仰る通りで、中国は依然として「人治」の国ですね。そういう国なのだ、そういう国民性なのだ、ということを踏まえてかからないといけません。非は非、是は是。当たり前のようですが、中国に対しては、これをきっちりとさせるべきだと思います。
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【お知らせ】
<<産経新聞コラム>>
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<<そのほか花岡の論文・コラムなど>>
★月刊「正論」11月号 「安倍晋三は何に敗れたのか」
★コメントライナー(時事通信)11月22日付 「『大連立』は消えていない」
★政経往来12月号 「政局展望 来春の衆院解散に命運をかける」
★交詢雑誌(財団法人交詢社) 507号「当面の政局動向と日本の行方を考える」
★現代警察118号 「安倍政治から福田政治へ」
★JAPAN TAIWAN(日華文化協会)157号 「安倍政治から福田政治へ」
★チャンネル桜 13日午後9時 「報道ワイド」出演
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この記事へのコメント
全2件表示本日の桜井さんの、もの申すあれこそ
政論探求だ。 四日時:2007年12月13日
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