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米国で発行されているCADを中心にしたe-ニュースレターの簡易翻訳版です。設計や製造に関連したCAD以外のソフトウェアの動向紹介もあり、海外での状況に関心がある方には興味を持ってもらえるのでは。




海外CAD事情:UPFRONT.EZINE - #455(簡略版)

発行日: 2005/12/26

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            海外CAD事情:UPFRONT.EZINE - ISSUE #455(簡略版)
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December 13、2005
英語版サイト    www.upfrontezine.com | http://worldcadaccess.typepad.com
日本語版サイト  http://www.rrcorp.co.jp/upFront.html

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今週号の内容:
*金の卵を産むガチョウを殺せ
   - Autodesk University 2005追補
   - 64ビットコンピューティング
   - デザインインサイト(設計洞察機能)
* DWFは次なるDXF 
   - Revit Structure 
   - データ交換用のDWF
* プレスリリースのサマリー、及び他のレギュラー項目

エディタから:今週号のupFront.eZineが今年の最終号で、この後クリスマス休暇に
入る。次回号は2006年1月9日である。

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◆◆金の卵を産むガチョウを殺せ◆◆

“我々は正しいことをしているのか?” この質問を発したAutodesk社員は先週号の
upFront.eZineを読んでいた。先週号:AutoCADから顧客を分野ごとのパッケージ、
Inventor、Revit、Civil3Dに移行させる。

“正しい方向だと思うよ”と私は答えた。機械設計者、建築設計者、土木設計者は
基本的にAutoCADを使うべきではない。なぜならAutoCADはプロジェクト図面の作成
効率はあまり高くないからである。[AutoCADに関する本や電子ブックで私が何がし
の稼ぎを得ていることを考えれば、このように書くべきではないかもしれぬ。] そ
の代わり、Autodeskか別のソフトウェアプロバイダーからの分野に特化した製品を
採用すべきである。

AutoCADはAutodeskのために現時点では多くの稼ぎを生み出し過ぎていて、Generic 
CADDのときのように簡単に捨て去る訳にはいかない。このような事情のため、
AutoCADとAutoCADベースのアドオン及びAutoCADと無関係な製品(Revit、等々)の
間での奇妙な綱引きがAutodesk内部では行われているのである。

年間6億ドルの金の卵を産むのを止めたらガチョウを殺してしまえ。Autodeskは今で
も売上の約半分はAutoCADから上げている。

◆Autodesk University 2005 追補 

Autodesk University 2005(AU2005)にはメディア約60社が招待されていて、さら
に個人ブログや企業ブログでも多くのレポートが掲載されているので、ここでは詳
細を伝える積りはない。そのような情報は例えば次のサイトで読むことができる。

* Shaan Hurleyの“AU 2005 Photo Gallery”は
http://autodesk.blogs.com/between_the_lines/2005/11/au_2005_photo_g.html
* Susan Smithの“Infrastructure Solutions Division Update”は
http://www10.giscafe.com/nbc/articles/view_weekly.php?articleid=226513
* Randall Newtonのレポートはhttp://aecnews.com/ で。
* Martyn DayはAutoCADの新しいユーザインターフェイスの画面を紹介している。
http://www.aecmag.com/index.php?option=com_content&task=view&id=74

先週号でAutoCADにすぐにも追加されるPDFout機能に言及するのを忘れていた。これ
はJPGoutと同様に基本機能だけしか持っておらず、サードパーティー開発のものと
競合するものではないと私は推測している。

追加:AutoCADはDWFファイルをアンダーレイとして付けることができるようになる
[xref風?]。 欧州のTopobaseは北米に進出する。

◆64ビットコンピューティング

AU2005イベントの間、COOのCarl BassはGPU[graphical processing unit、コンピ
ュータのグラフィックスボード上のメインチップでグラフィックス処理をCPUに代わ
って行う]に関して繰り返し言及していた。多言を費やさずにあるメッセージを送
ろうと彼女がしていたことは明白であり、AutoCADの将来リリースがVistaレベルの
ハードウェア仕様という厳しすぎる要求を出すのではないかと心配になった。

例えそうではないにしても、GPUと彼女が繰り返し唱えることはAutodeskがグラフィ
ックスボードのパワーを借りて性能アップを図っていることを意味する。この性能
改善は表示スピードに限定されることを注意されたし。

AutoCADユーザの誰も要求はしていないことを認めつつも、Autodeskが同社製品のい
ずれかに64ビットコンピューティング機能を間違いなく付加することをBass氏は認
めた。3GB RAMを越えるアクセス機能はInventorやRevitに対しては有用である。ユ
ーザは64ビットCPUと64ビットOSを装備した新しいコンピュータを購入する必要が生
じる。

Baas氏はマルチコアに関しては口を濁していた。マルチコアの場合、プログラムが
より難しくなるが、64ビットよりも大きなメリットがあるかもしれない[マルチコ
アとはCPUが2つ以上の処理ユニットを有し、それぞれが殆ど独立的に動く]。
ShapeManager 、レンダリング、及びプロッタ出力処理などに別スレッドを使用する
など、Autodeskソフトウェアにマルチスレッド機能を付加するメリットは同氏も理
解している。

マルチスレッド機能によって多くのことが同時に処理できるので、複雑なソフトウ
ェアでも使いやすくなるともBaas氏は述べていた。

◆デザインインサイト(設計洞察機能)

これは今回のイベントでのテーマでもなければモチーフでさえもなく、注意をちょ
っと引く程度のものであった。“デザインインテント(設計意図)”は設計上の不
具合を抽出できるソフトウェアに対するAutodesk流の呼び方である。
Revit Structureの次のリリースでは、例えば梁がコラムによってサポートされてい
ない場合にはデザインインサイトは設計者に警告を出すことになる。
来年のAUにおいてはDWF統合(次の記事を参照)に加えて、デザインインテントが主
要テーマになることを私は期待している。

◆Web 2.0

今年テーマに上がっていなかったもう一つはWeb 2.0である。理由はCADがWeb 2.0上
では使えないためである。[Web 2.0とはBuzzsawやGmailのようなもので、インター
ネット接続環境さえあれば制約はあるが誰もがアクセス可能なサーバー上にアプリ
やデータが置いてある。]AECnews.comのエディタRandall Newtonの質問に答えて、
CADはストリーム提供するには大きすぎることをBass氏は認めたが、数百台のコンピ
ュータをネットワーク結合して解析作業の速度を上げるような分散コンピューティ
ングにはより適しているかもしれない。Autodeskは既に同社のエンターテインメン
ト系ソフトウェアではそのような技術を使用しており、その技術のCADへのトランス
ファーも考えている。

しかしWeb-2.0化の対象となるのは、スケジュール、部材表、フォーム、検索、ビュ
ーア、マークアップ等々、重いデータを含まないCADの補助的部分であろう。

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◇◇DWFは次なるDXF◇◇

Olimpio DeMarcoとNoah Coleの両名がRevit Structureの紹介目的でupFront.eZine
事務所を先週訪れた。(彼らはAutodeskのBuilding Systems & Revit Structure北
米ツアー の最中で、シアトルからバンクーバーに向かう途中であった。)

私自身のバックグランドは建築工学である。構造設計という必修コースを履修した
ことが、人々の命に責任を取るような仕事は私には到底出来ないことを気付かせて
くれた。医者は過誤によって一度には人一人しか殺せないが、構造技術者は1度に何
千人をも殺す可能性がある。専門の構造技術者が負っている責任には今でも私は怖
気を感じる。実に大きな仕事である。

◇Revit Structure

私は2000年にハーバード大学で行われたRevitのお披露目イベントに出席したことが
あり、その後の経緯には興味を持っていた。Revitの現在の状況を以下に示そう。

* Revitは今では“Revit Building”と呼ばれていて、建築家を対象としている。

* “Revit Structure”はRevitをベースにしたものであるが、構造技術者を対象と
している。鋼材料、コンクリート、石材、木材、などの構造物の設計とドキュメン
テーションのみを行う。解析に際してはProSteelやXsteelのようなサードパーティ
ー製品にデータをエクスポートする必要がある。

* Revit Structureの2007リリースには、製図機能の強化、コンクリート設計機能の
強化、ワークフロー、及びデザインインサイトの追加がなされている。

* 近々リリース予定のRevit MEP は機械、電気、配管などの作業を目的としたも
の。これらのRevitファミリーのそれぞれは約4,600ドル。

* Revit Structureの2007リリースには、さらにエリア管理(別名、施設管理)や数
量抽出などのアドオンが含まれる予定。

◇データ交換用のDWF

DeMarcoとCole両氏がPowerPointsを使って説明してくれるのを見て、AutoCAD、
Architectural Desktop、Revit、XTO(これは数量抽出アドオンの名前だと思う)、
等々の間でのデータ交換を図示した矢印に“DWF”がどのように付随しているかに気
付いた。

“DWFは新たなるDXFか?”と私は尋ねた。即座に帰ってきた返答は、“いや、DWFは
新たなるPDFである”、という公式的なものだった。それは違うだろう。Autodeskは
DWFを印刷出力用(PDF代替)に売り込んでいるが、そこに隠された秘密はDWFがオブ
ジェクトデータを伝達できることで、DXF及び潜在的にはIFCに置き換わり得る。

そのことはAutodeskの異種ソフトウェアや外部プログラムどうしが互いにコミュニ
ケートできるためのAutodeskの能力に大きなインパクトを与え得るものである。3D 
DWFのインパクトは2006年にはもっと明白になると思う。

“DWFはビューアではなく、アイデアを下流側に流すパイプラインである”、とも
AU2005で誰かが言っていた。

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◆◆プレスリリースのサマリー◆◆

見落としていた人のためにCAD関連プレスリリースのサマリーを掲載しておきたい。

オーストラリアのCADAppsは土木3Dアプリに特化。 Passing Lane(無料)は既存車
線に沿う形で追い越し車線を生成し、ARD Intersectionはインターセクション交差
部と出口ランプの設計を自動化するもの。http://www.civil3dtools.com

Bluebeamは新しいPDFビューアとマークアップ用ツールBluebeam Revuを出す。私は
この製品をAU2005で見たが、共通的に使用するマークアップシンボルをパレットに
保存する機能など、大変優れた機能を持っている。30日間の評価用ダウンロード版
は次のサイトから。
http://www.bluebeam.com/web03/products/downloads.asp?src=1810

Chaos SystemsはESRIが出しているArcGIS製品と直接データの読込/書込を可能にす
るTopocad用の新モジュールをリリース。http://www.chaos.se/eng 

Nemetschek North Americaは同社のVectorWorks CADソフトウェア用のSketchUp無料
プラグインをリリース。このプラグインを使えば、VectorWorks内でSketchUpモデル
を再作成する必要がなくなる。http://www.nemetschek.net/sketchup

Shadow AutomationはAIMS Metrology Kernelを同社のMetrolosys 9.5ソフトウェア
(US$26,995.00)に統合。AIMSはハードウェアとソフトウェア間でのCADジオメトリ
ー、検査プラン、及び計測プランのシームレスな双方向共有機能を提供してペーパ
レス・マニュファクチュアリングを可能とするもの。http://www.metrolosys.com

ほんの今になって気付いたのだが、Delcamも同社のPowerINSPECT検査ソフトウェア
用に同様なAIMSライセンス契約を締結。http://www.delcam.com

VariCAD 2005 v2.00 3D/2D機械系CADシステムは、より多くのファイル、STL出力、
図面間のコピーを処理。お試し版は次のサイトで入手できる。
http://www.varicad.com 

IMSIのCAD View & Convert Plusソフトウェアは2Dと3DのCADファイルのビューイン
グ、計測、及びDGN、DXF、DWG、PDFを含む20種のフォーマットへの変換を行う。
http://www.imsisoft.com

Geomagicはタービンブレード検査用ソフトウェアエクステンションGeomagic Blade
をリリース。http://www.geomagic.com

GTXはAutoCAD 2006用のGTXRaster CAD Series v9.0を発表。スキャンされたカラー/
グレースケール図面、地図、及びデジタルイメージの色の削減や分離の新機能があ
る。http://www.gtx.com 

And IlexsoftはMac OS X用の2D CADソフトウェアHighDesign 1.6.1をリリース。
http://www.ilexsoft.com/products/index.html

- - -
我々のブログ<http://worldcadaccess.typepad.com>に掲載された最近の記事。
* Bentley Figures on 10-15% Growth for Years
* Logical Fallacies
* 17x Faster
* 3000 > 5000

Gizmos Grabowskiブログ<http://worldcadaccess.typepad.com/gizmos/>掲載記事。
* The Strange Incident of the New President
* Why I Am Not Excited About Vista

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◇◇一見の価値あるWebサイト◇◇

http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=5036930
Rick Moranisの面白いカントリー&ウェスタンソング
- Don Beatonからの情報提供

http://news.com.com/2102-1006_3-5984747.html?tag=st.util.print
“Itanium:警戒すべき話”

http://sitereservation.com/xooglers/
Xooglers
元Google社員達のGoogle経営陣に関するコメント

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◆◆読者からのレター◆◆

Re: AU2005
“タイムリーなレポートであった。当社のIT[information technology]担当の連中
と、標準AutoCADに加えて分野特化型3Dモデリングパッケージを保有することの得失
を議論して私のデスクに戻ってきたところだった。AutoCADをサブスクリプションベ
ースで15台分のライセンスを当社では保有していて、1台だけあったSolidWorksのサ
ブスクリプションをキャンセルしたばかりだ。
私はとりわけ‘AutoCAD将来版’にコマンドラインが含まれるのかに興味を持ってい
る。コマンドライン対....何とか言ったな、思い出せないが、に関する新たな情報
をAU2005で入手できたか? あっ、そうそうダイナミックインプットだ。”
- Kevin Thickett
ニュージーランド

エディタの回答:“ダイナミックインプットに関するコメントは聞いていないが、
AutoCADの新しいユーザインターフェイスには必要となる(と私は思う)。”

“既に満杯になっているAutoCADコードにさらに3Dを詰め込もうとするとは一体
Autodeskは何を考えているのだろう?この15年間、私はAutodeskが2Dを改善するの
を待ち続けてきた。彼らはAutoCADの3D関係についてはちょっと出遅れている。それ
が私がInventorを購入した理由である。
もし彼らがAutoCADを優れたものにする積りならば、AutoCADを安定した純粋な2Dに
して、常に付きまとう奇妙な問題点(プロッタ出力、グラフィックスカード問題、
カスタマイズ用プログラミングのおかしな点、等々)を修正すべきである。もし
AutoCADへの願い事を一つだけできるとすれば、それは以前のFastCADのようにテキ
パキ動き、巨大dwgファイルのロード時でも速い処理速度を実現することである。”
- Chris H

エディタの回答:“AutoCADがあまりにもポピュラーであることが問題なのであって
、Autodeskは顧客をもっと高価な本当の3Dソフトウェアにどうやって移行させるか
に頭を悩ませている。AU2005でのCEO Carol Bartzの講演でも、彼女は出席者に3Dへ
の移行を強く薦めていたが、Autodeskがその結果として10倍以上の売上を期待して
いることには言及せず仕舞いであった。”

“AutodeskがAutoCADをInventorに転換させる件(私の解釈だが)に関して、数年前
Inventorがまだベータ版であったときに私は論じたことがあった。私の意見は、そ
の動きが[Autodeskにとって]極めて自然で論理的に見えるということである。
Autodeskは(旧コーラを新コーラに変えるように)ある日突然にAutoCADをInventor
にしてしまうべきではないし、またそうはしないだろう。しかしAutodeskは徐々に
使い勝手を容易にすることによって、ステップアップしないことがステップバック
であると感じるように(携帯電話の世界で起きたように)CADオペレータの心理に影
響を与えることができる。もし実際にAutoCADをInventorと同レベルの機能にできた
なら、2D/3D はこの先さらに10年の余命を持つのかもしれない。”
- John Walker
Grob Systems

エディタのコメント:“AU2005の基調講演で述べられた約束の一つは、‘2Dには将
来がある’というものであった。”

“[AutoCADファイルをInventorに読み込む]タスクに関してドキュメントか何らか
の手助けをAutodeskが提供してくれなければ、新モデラーデータをDWGファイルに読
込/書込するためのサポートをOpen Design Allianceが提供することは難しい。おそ
らく我々は、あるデータが非公開データであることを特定できるツールは提供する
だろう。”
- Evan Yares
Open Design Alliance

エディタのコメント:“AutodeskがDWGフォーマットの新版の解読を手助けする筈が
ない、と私は確信を持って言える。”

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