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米国で発行されているCADを中心にしたe-ニュースレターの簡易翻訳版です。設計や製造に関連したCAD以外のソフトウェアの動向紹介もあり、海外での状況に関心がある方には興味を持ってもらえるのでは。




海外CAD事情:UPFRONT.EZINE - ISSUE #399

発行日: 2004/10/8

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           海外CAD事情:UPFRONT.EZINE - ISSUE #399(簡略版)
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September 21, 2004
英語版サイト    www.upfrontezine.com | http://worldcadaccess.typepad.com
日本語版サイト  http://www.rrcorp.co.jp/upFront.html
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今週号の内容:
*  エディタから
*  IntelliCADワールドワイドコンファレンスの報告
- IntelliCAD v5, 5.x, 及びv6
- AutoCADとの非互換性
- ソフトウェアのどうしようもない問題点
- アウトサイダーの見方
- IntelliCAD用のArchT
- ジョ−ジタウン・ループライン鉄道
*  Alibre Design 8プレスツアー
*  プレスリリースのサマリー、及び他のレギュラー項目

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◆◆エディタから◆◆

以下に示す書籍をupFront読者に25ドルの寄付金と引き換えに提供している。
* Using AutoCAD 2005: Basics (著者Ralph Grabowski)
* Using AutoCAD 2005: Advanced (著者Ralph Grabowski)
* Accessing Autodesk Architectural Desktop 2005 (著者William Wyatt)

小切手を送付する場合は、先ず電子メールを出して該当書籍を確保するようにされたし。


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◇◇IntelliCADワールドワイドコンファレンスの報告◇◇

先週、IntelliCAD Technical Consortium(ITC)主催の最初の"ユーザ"
コンファレンス(会員及び非会員を対象)が開催された。
<http://www.intellicad.org>

(IntelliCADはコミッティーによって運営されているCADパッケージである。
ITCには年間2万ドルの会費を納めている会員企業がある。このAutoCAD互換
ソフトウェアのアップデートを行うプログラマー費用を会員企業は共同で
負担している。それと引き換えに、会員企業はソースコードを受け取り、
そのままのCADパッケージや分野別アプリケーションの一部、または
企業内ユースなど、自由に使用することができる。)

 ■IntelliCAD v5, 5.x, 及びv6

IntelliCAD v5.、v5.5、及び v6に関する大きな発表があった。

Version 5は数週間の内に出荷予定である。ITCのプレスリリースに掲載
されていた7つの改善点以外にも、次のような改善がなされている。

- i-dropのサポート
- 新たなシステム変数とドキュメンテーションの更新
- カスタマイズ可能なステータスバーと新しいツールバー
- トリム、延長、オフセットコマンドの改善

ITCがBricsCADからコードを購入したという噂をITCは認めた。主な理由は
スピードである。BricsCADは既にそのコードを開発済で、6月にはIntelliCADの
一種であるBricsCADに組み込んでリリースしている。BricsCADのプログラマーが
既存コードのボトルネックを解析し、ハッチパターン、TrueTypeフォント表示、
線種など、数多くの表示ファンクションは7〜20倍速くなっている。

BricsCADのコードは、IntelliCADとBricsCADを融合した"Fusion"という
コードネームのIntelliCAD v5.xに追加される予定である。リリース予定は
2005年第1四半期で、次のような特徴がある。

- 標準化されたプロッタ出力用のCTBとSTBファイル
- 一貫したプロッタ出力用のプリントスタイル
- 外部参照を処理するXrefマネージャー
- 可搬性に役立つユーザプロフィールマネージャー
- 選択フォントのサポート
- SDS/LSPプログラミングの改善
- ペーパースペースナビゲーション
- コマンド履歴の参照

ITCはICAD v6とも関わっているが詳細は明らかにされなかった。しかし、
1枚のスライドがヒントをくれた。ポストスクリプト出力である。講演者の
一人はObjectARxが追加されるのを見たいものだと言うことで強く暗示していた。

 ■AutoCADとの非互換性

これらのAutoCAD機能をIntelliCADに付け加えることで、ITCはAutoCADとの
ギャップを詰めることを狙っていると読者は推測するかもしれない。事実は
そうではなく、ITCのプレジデントArnold van der Weideの言によれば、
"AutoCADとの100%互換には私は興味を持っていない。なぜなら、その場合は
いつまで経ってもAutodeskの後追いになるだけだからである。"

関心を持っているのは、プラットフォームとしてIntelliCADを安定化させること
(速度向上、バグ削減、基本コマンド)、そしてITC会員が望む方向に
IntelliCADを持っていくことである。各会員は1票を平等に持っている。
これが民主的な開発に寄与しているが、一方ではvan der Weide氏も認める
ように開発の遅さの一因ともなっている。(コードの最適化作業でBricsCADが
先行した理由もそこにある。)

van der Weide氏のその他の意見:
* サードパーティーのアプリケーション価格は、AutoCADが$3,750とあまりに
高いため、AutoCAD価格の20%を越えない傾向がある。ディベロッパーにとって、
IntelliCADの基本価格は$249であるため、$249の20%では引き合わない。van der 
Weide氏の言によれば、トータルコストが安いためディベロッパーは自分達の
ソフトウェアにより高い価格設定ができる。

* DWGに関する標準を支配しているのは誰か?Autodesk、それとも我々
[非Autodeskソフトウェア開発者]? 多くの非AutodeskのCADベンダーが
DWGを使用していることから言えば"我々"こそが支配権を持つべきかも
しれない、というのがvan der Weide氏の考えであった。同じ意見が他の
出席者からも出ていた。"警告:この図面はAutoCADで保存されている。"
というエラーメッセージを将来いつか見ることになるだろう、という冗談を
言う者もいた。

* このコンファレンスでの何人かの講演者によれば、LTの販売はAutoCADを
凌駕している[私にはそうとも思われない]。LTにはAPIがなく、価格は
800ドルであるため、ITC会員はLT代替製品としてIntelliCADの持つ大きな
可能性に期待している。IntelliCADのユーザ数は現在では100万以上と見られている。

 ■ソフトウェアのどうしようもない問題点

コンファレンスの2日目、IntelliCADに関する非会員の見方を会員に紹介する
目的で、Open Design AllianceのEvan Yares、Cambashi のNick Ballard、
それに私自身をITCはアウトサイダーとして招いた。

Evan Yaresは"ソフトウェアのどうしようもない問題点"という題目で口火を
切った。ソフトウェアはユーザが欲していることを何故に行わないのか、
同氏は次の理由を挙げた。
* ユーザはCADツールがユーザの仕事をシンプルにしてくれることを望んでいる。
 それに対してCADベンダーはソフトウェアをより複雑にする。[私が古い
 バージョンのソフトウェアを使い続ける一つの理由は、複雑さ度合いが
 小さいからである。]
* オフィスにいるベストCADユーザは通常の場合ベストデザイナーでなく、その
 逆もまたそうである。[一例を示せば、Frank GehryはCADを使うことはない。]

Evan Yaresが指摘するソフトウェアの4つの重大な罪:

1. 不十分なパフォーマンス。(出席会員の一人が知っている最大の
 DWGファイルは180MBで、AutoCADにロードするのに4時間掛かった。
 Yares氏は、すべての参照ファイルを含めほぼ1GBのMicroStation DGN
 ファイルのことを報告した。)
2. 使いにくさ。
3. 不安定性。(クラッシュ、及びユーザの予測外のことが発生)
4. 拡張性の乏しさ。(ユーザはソフトウェア設計者が考えたこともない
 使い方を試そうとする)

良く練られた上で作られている数少ない製品には、データベースエンジン、
コンパイラー、及びGoogleなどがある。CAD製品には該当するものはない。
圧倒的な成功のため製品がそのマーケットに拘束されてしまうという問題が
ないことは、IntekkiCADにとっての優位性であると同氏は述べた。

 ■アウトサイダーの見方

私は"IntelliCADに対するアウトサイダーの見方"について講演した。まず
IntelliCADの歴史について復習を行った。

Q: IntelliCADの祖父は誰? 答:David C Arnold、DCA Engineeringの創設者で、
その後SoftDeskを創設。

Q: 名前の由来は?答:1990年代初めにサンディエゴにあったIntelliCADと
いう名前のソフトウェア会社。

Q: IntelliCADの別の名前は?答:Phoenix

Q: IntelliCADは何故にこんなに安い(249ドルから)? 答:Visioは最初
AutoCADの10%の価格(349ドル)で販売していたが、結局ITCの初期の頃に
無料配布にした。

2007年3月という期日を頭に置いておくようにと私はITC会員の注意を喚起した。
その日にFTC(連邦取引委員会)の同意審決の期限が切れ、AutodeskはIntelliCAD
買収の試みを抑制する必要がなくなる。

どのCADが競合なのかと私は出席者に尋ねてみた。即座に返ってきた返答は
"AutoCAD LT"であった。彼らの頭の中にはそれ以外の競合CADが存在していない
のは私には興味深いことであった。出席者との議論を行った結果、次の3つの
リストに辿り着いた。

a. DWGをネイティブファイルフォーマットとして使用している他のCAD:
  AutoCAD LT、AutoCAD、PowerCAD、Vdraft、及びMicroStation
b. 同一価格レベルの他のCAD:TurboCAD、DesignCAD、その他
c. 同様なAPIとCADエンジンを使っている他のCAD:OpenDWG、CADsoft、
   ObjectDBx、AutoCAD OEM、その他

私はITCに自分達のマーケティング戦略を開陳するように水を向けた。その
詳細はここでは紹介しない。

昼食後、このセッションは私のような非会員は参加できなかった。それ故に
Ballard氏のコメントに関しては私はノーコメントである。

 ■IntelliCAD用のArchT

Autodsys <http://www.autodsys.com>はIntelliCAD用の建築系ソフトウェア
ArchT 2004をリリースした。そもそもはKetiv Technologiesで開発されたもの
だが、ArchTは2D製作図面ユーティリティ、スタイルベースのデザイン、及び
ベースとなっているIntelliCADやAutoCADのようなCADパッケージへのカスタ
マイズ可能なレコード機能やレポート機能を提供する。さらに、ダイナミック
ブロックや画層コントロール、及び3Dモデリングツールなども提供するものである。

コンファレンスでの昼食時に、ポリラインを真の複雑な線種に変換する際の
拡張要素データを如何にして使ったかに関してAutodsys社の社長Ron Prepchukが
私に示してくれた。塗り潰し形状や線端シンボルなどのような機能はAutoCADや
IntelliCADには無い機能である。

 ■ジョ−ジタウン・ループライン鉄道

Ballard氏と私は帰りの飛行機(同氏は英国に、私はカナダに)が出る迄に
土曜日が丸一日使えたので、レンタカーを使ってジョ−ジタウン・ループ
ライン鉄道まで高速道路I-70を西に向かった。<http://www.georgetownloop.com> 
そこの汽車は海抜9,100フィートの高地を1926 Class C 60-3 Shay蒸気機関車に
牽引されて狭軌線路上(3フィート)を走るものである。写真をいくつか紹介する。 
http://worldcadaccess.typepad.com/photos/georgetown/

コンファレンスのまとめ:数年間IntelliCADは表舞台から消えていたが、
再び生命を吹き込まれる形になった。ITCの新社長であるArnold van der Weide
の事業経験と新しいプログラミングチームは、IntelliCADの将来に対して
前向きのインパクトを与えるものと私は考える。


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◆◆Alibre Design 8プレスツアー ◆◆

AlibreのCEOであるGreg Millikenは、私がIntelliCADコンファレンスに出席
するためにコロラド州デンバーに到着した同じ日にDesign V8プレスツアーを
開始した。マルチユーザ機能をデモするためにテキサスにデモチームを配置し、
Milliken氏がホテルの部屋で作成したデータをDesign V8を使って操作するのを
見せるのである。Alibreはサーフェスモデリングが出来ないため(Rhinoが
お薦めとなっている)、現時点ではサーフェスモデルをインポートして
ソリッドモデルを作成する。V8に関する詳細は http://www.alibre.com

Alibreという会社が確実に存在し、5,000ドルのMCADパッケージのシェアを
喰いながら成長しようとしている、というメッセージに比べればデモ自体は
それほど重要ではない。同社が1%のマーケットシェアを持っていることを
Milliken氏は喜んでいた。小さいながらも、より大きなマーケットシェアを
持つ競合各社よりも高い成長を果たすことが容易である。同社の顧客の95%は
Alibreを5セット以下しか保有していないことから、規模の大きい顧客が
成長領域の一つとなる。

非上場企業であるAlibreは年間400万ドルの売上げで、サブスクリプション更新率は
50%である。サポートや直接販売にインターネットを最大限に利用するなど、
低コスト体制のおかげで同社は利益を出している。さらに、Alibre Designを
有限要素方解析などの他分野のソフトウェアに組み込むことを行っている。

次のリリースは2005年第1四半期に予定。SolidWorksがしたのと同じように、
AlibreはIntelliCADを利用するのだろうか? 現時点では需要は殆ど無い、
というのがMilliken氏の答であった。


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◇◇プレスリリースのサマリー◇◇

見落としていた人のためにCAD関連プレスリリースのサマリーを掲載しておきたい。

IBMは'Fortune'誌に2ページ広告を出している。"IBMとGehry Technologiesは
建築家が先端的デザインを素晴らしいビルディングに正確かつ効率的に変換する
ための手伝いを行っている。" そこにはIBMがマーケティングを行い、Gehry 
Techが使用しているCADソフトウェアであるCATIA やDassault Systemesへの
言及はない。
http://www.ibm.com/ondemand

LD Assistantは照明デザイナーがステージ効果を検証することを助けるソフト
ウェアである。新しいv4.1は次のサイトで入手できる。
http://www.ldassistant.com/new.html

InfoWorldのエディタEd FosterはAdobeとAutodeskのソフトウェアライセンスを
比較中である。最も興味あるのはAutoCAD 2005ライセンスのセクション9.5で
あろう。Autodesk(または代理店)は事前告知をおこなうことにより、ソフト
ウェアの不正使用が行われていないかの捜索をするために使用者の家に立ち
入ることが出来ることがそこに記されている。
http://www.gripe2ed.com/scoop/section/Eula

Noesis Solutionsは設計に対するパラメータ変動のインパクトを予知して
削減する機能などを持つOPTIMUS 5.0をリリース。
http://www.noesissolutions.com

NISTのレポートによれば、建設における相互運用性の欠如が年間15億8,000万ドル
の損失を米国の建設業界にもたらしている。[このレポートとそこに引用されて
いる数字はいささか現実離れだと私は思う。] そうであったとしても、非互換性は
コスト増大要因である。NIST GCR 04-867レポートは次のサイトで入手できる。
http://www.bfrl.nist.gov/oae/oae.html

QuadriSpaceのNotes3Dを使えば、3Dモデルのビューイングと共有や3Dドキュ
メント作成ができる。ドキュメント機能には、3Dモデルを動かすステップの
作成やプロシージャーのドキュメント化、展開シーケンスの自動生成、
WebページやCDへのパブリッシュなどがある。
http://www.quadrispace.com

Delcamの無料ビューワーはCATIA v4/5、Pro/Engineer 2001とWildfire、
SDRC、Unigraphics、SolidWorks、Solid Edge、Parasolid XT、IGES、
VDA及びSTEPを扱える。 http://www.delcam.com


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◆◆訂正◆◆

先週号の図面表示に関する投稿論説は、あるCAD企業の元社員が執筆したもの
である。読者の中にはOpen Design AllianceのEvan Yaresが執筆したものと
誤って受け取った人もいたが、事実はそうではない。


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