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谷川うさ子が日々を元気に、自信をもって人と接する事ができるようになる事を願い、役に立つ知識、正しい言葉、明確で分かりやすい態度とは何か?を心や体の仕組と、プロのカウンセリング・交渉術を元にして設問形式でお送りします。




ポルソナーレの「日常マナーとコミュニケーション」 第146号

発行日: 2008/1/29



みなさん、こんにちは。ポルソナーレの谷川うさ子です。

今から三年前に、三浦展(あつし)が『下流社会』(光文社新書)を発行して、
「日本人は、階層化が進んでいて、これまでの中流が下流になっている」
というデータを発表しました。
「下流」とは、必ずしも「所得が低い」ことだけをさすのではなくて、
「下流意識」が結果的に「所得の低さをもたらす」というものです。

「上流」「下流」とは、「ジニ係数」といわれる、
GDP(国民総生産)の「所得」という分配率のことです。
日本では、「厚生労働省」が「ジニ係数」の計算とデータを発表しています。

三浦展(あつし)は、マーケットリサーチの目的で、
読売新聞社などと提携して調査分析をおこない、
「下流」の「ものの考え方」と「生活の中の行動の仕方」の
特徴や傾向を明らかにしました。

「下流」とは、必ずしも「今、現在の収入がいくらか?」
という事実をさすものではありません。
「親の収入」が「上流」でもその「子ども」が「下流」になっていく、
という事実をさしています。
「下流」は、親が子に継承させていく循環の中でつくられるものだ、
というのが三浦展(あつし)の指摘です。

どのようにか?というと、
「自分らしさ」「自己実現」「自立」「個性的」「自分流」
などのものの考え方を教えたのが「親」だからです。
「親」も「自分らしさ」などの「実力」はなくて、
ただ、日本の経済社会が「上昇」していたので
「実力」がなくてもサブ・カルチャー(マンガ、踊り、歌、ゲームなど)
に傾斜することが「個性的」であったり、
「自分流」であると錯覚していました。
「社会」の右肩上りの上昇にともなって「地位」が上がっていくことが
「自己実現」だと錯覚していました。
「実力がない」のに「中流」を形成していたのが「学歴」であったり「資格」でした。
そのような「親の子ども」は、「仕事の実力」のための勉強すらも
しなくなっているので「親の中流」の位置から「下流」へと移行している、
と分析されています。

「下流」とは何か?とひとくちに定義すると
「一生、死ぬまで収入が増えることはない」ということです。
そういう「下流層」が集まって形成するのが「下流社会」です。

1月27日の日経には、NPO法人「政策過程研究機構」(東京・渋谷)が、
20歳代と30歳代に向けて意識調査をおこなった結果が報道されていました。
「仕事を通じて収入を増やす」「自分のスキルを磨く」などに
低い評価しか与えられていなくて、
非社会性の世界の「家族と一緒がいい」「家族とだけで幸せな生活を送る」
などが61%を超えている、とされています。
「実力なき、自分らしさや個性的」という「下流意識」は、
すでに61%にもなっている、ということです。
20歳代、30歳代の「下流意識」が
もう過半をはるかに超えているというように理解することができます。

ノーベル賞受賞の学者らは、このような「下流」から
さらに「下層化」していく層への一つの解決策として
「脳の働き方」の研究をおこなっています。
「fMRI」をつかって、人間は、脳のどこをつかってものを考えるのか?
の研究です。
「下流」「下層」への社会的なコストや損失が
ふくれ上がっていくことへの危機感が
ノーベル賞授与となっています。

ポルソナーレの「脳の働き方」のソフトウェアの解明から見ると、
やっぱり「脳の働き方」に「下流化」や「下層化」の原因があります。
それは次のような事例を見ても明らかです。

■相談の事例

「私は、しゃべれない人間になってしまいました。
しゃべらない方が楽だと思ってしゃべらないうちに、
本当にしゃべれなくなってしまったのです」
(中林恵似子。高3、女子。兵庫県伊丹市)
(注・人物は仮名です。特定の人物とは無関係です。
また、特定の地域、職業、団体とも無関係です。
相談の内容もいくつかの内容を合成して再構成してあります)

■相談の内容

私は、人と話すことができなくなりました。
中2くらいまではそうでもなかったのですが、
中3くらいからだんだんクラスの人としゃべれなくなりました。
高1の時には、もう完全にしゃべれなくなりました。
高1の夏くらいからもう諦めました。
「一人の方がいい」「誰とも話さなくてもいい」と思って、学校を休みました。
家の中でじーっとしていました。
高2になってから毎日、悲しくなって、淋しい思いをしました。
「昔みたいに、友だちと一緒に笑ってみたい」と思い、
学校に行くようになりました。

でも、ぜんぜん話せません。
最初は、まわりの人はいろいろとしゃべりかけてくれます。
少したつと、私がぜんぜんしゃべらないので
もう話しかけてきてはくれません。

中3の頃までは、何か話さなくっちゃと、
テレビの話とかで「一言くらい」は話をしていたんです。
けれどもその後、自分がすごく無理をしている、
疲れているとよく分かるのです。

学校でも「一日に一言」だけしゃべるのが精一杯です。
この一言をしゃべるのがしんどくて、苦しくて、しかも悲しいのです。
話しかけてくれる子はいます。
だけど「うん」としか言えません。
そんな自分がとても惨めです。

私は、誰かと話をしたいんです。
自分がいつからこうなったのかは分かりません。
自分を変えたいと努力はしました。
でも変われませんでした。
話すのを諦めたら、本当に何も話せなくなりました。
よけいに胸が苦しくなりました。

私の両親はとても仲が悪くていつもケンカしています。
私が小さい頃からずっとケンカばかりしています。
だから、家族の誰かと一緒に食事をしたことなんて
中1の時からずっと、今まで一度もありません。

私がしゃべれないのは、一生、このままなのでしょうか?

●ポルソナーレの「指示性のカウンセリング」とはこういうものです

ポルソナーレが解明した脳の働き方のソフトウェアのメカニズムの
重要な柱は「自律神経」が働かせている、というものです。
自律神経は、「首から上」に働く場合が「上向システム」といい、
「首から下」に働くときが「下向システム」といいます。
これまでの自律神経の働き方は、「下向システム」だけが説明されていました。
下向システムの自律神経は、
交感神経と副交感神経の支配の臓器、器官が決まっています。
これは、エネルギーの代謝システムを自律神経がになっているためです。
上向システムの自律神経は、
副交感神経の「A6神経」が神経伝達物質を送る、
というシステムをになっています。
言語や数字、記号の「認識」のシステムが「A6神経」の役割りです。

この「A6神経」は、「A10神経」の「右脳」に表象する「認知」を高度化する、
というように働くのです。
この「高度化」とは、「記憶」の次元が上がっていくことです。
「記憶」は、五官覚の知覚から始まって、
この知覚が記号化され、言葉になり、概念化する、
というように「記憶」の次元を高くしていくのです。

この「高次化」が止まる時、
「しゃべれない」「聞けない」「読めない」ということが起こるのです。

こういう人でも「A10神経」の最初の知覚の記憶はあるので、
「しゃべれない」「聞けない」という場合は、
「生の感情」だの「生の欲望」のコトバはしゃべれます。

ケースの女性は、記憶の中の「怒り」「恨みごと」「不安」や
「恐怖」のどれかのコトバは、洪水のようにしゃべり出すのです。


以上 第146号をお送りしました。

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参考:男女の脳の違い・脳の働き方自己診断表 http://www.porsonale.co.jp/t9.htm
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