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甦れ美しい日本 第170号

発行日時: 2008/3/28

□□■平河総合戦略研究所メルマガ■□□(2008年3月29日 NO.170号)

  ☆☆甦れ美しい日本☆☆

☆・・・・私たちは書きたいから書くのです・・・・
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< 目次 >
 
◎松島悠佐の軍事のはなし(65)「チベット暴動の行方」

◎レギュラー執筆者 
      
1.佐藤 守     大東亜戦争の真実を求めて 158
2.奥山篤信  稲田朋美代議士講演@外国人特派員倶楽部  映画「靖国」をめぐる問題点
3.西山弘道  「孤独な首相の自爆テロ」

◎関西零細企業経営のオッサン 悔し涙を流すの記(4)
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◎松島悠佐の軍事のはなし(65)「チベット暴動の行方」
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3月半ばから中国チベット自治区で起きている暴動の様子は、中国政府の報道統制、外国報道機関の現地取材制限によって、不透明な状態が続いています。

中国の温家宝首相は、3月18日、「ダライ・ラマ一派が北京五輪破壊を扇動した事件であり、ダライ・ラマ14世の言う『チベットでの文化的虐殺』などはでたらめ」と発表し、今日までこの態度は一貫しています。

ダライ・ラマ14世は、「扇動した事実はない。国際的な調査団を派遣すれば分かること。中国によるチベット弾圧・人権抑圧こそ問題」と語り、中国政府との直接対話を要求しています。

日本の外務省は、「チベットの問題は中国の内政問題であり干渉は避ける。人権問題などの視点からは、透明性を求めて行く。力での抑圧を避け、平和裡に沈静化することを臨む」との姿勢です。

欧米諸国は、中国政府による人権抑圧の問題を焦点にして、弾圧の自制と暴力停止を要求しています。

それぞれの立場から、それぞれの意見が出て、しかも取材が規制されているので内情がよく分からないのですが、過去の戦例や事実を少し分析すれば、はっきりしていることがいくつかあります。

1.中国政府の公式発表には嘘が多いこと。
2.19世紀末頃からロシア・イギリス・中国などの侵略干渉を受け、特に中国共産党は宗主と臣下の関係、植民地支配を強要してきたこと。
3.半世紀にわたり、デモ・暴動の抵抗運動と弾圧・虐待の制圧との戦いが続いていること。
4.今回のような大規模「一揆」が起きる背景には、経済的・社会的・人権的に民衆が相当に追い詰められた状態にあること。
5.一揆はやがて武力で鎮圧され、一時的・表面的には収まっても、その根は深く、機をみて暴動は再発すること。
6.チベット地区・青海省には核基地も配備されているとも見られており、中国が占領支配を放棄することは考えられないこと、などです。
7.
1については説明を要しないと思いますが、先般の毒入りギョウザ調査の中国政府の説明や、わが国周辺で度々起きている調査船の活動、潜水艦による領海侵犯、あるいは日中中間線付近での海洋資源の一方的開発などの釈明を見ても分かるように、政府の意図している方針に従って、事実は隠蔽・歪曲されるのが常態であり、明らかにおかしいと思われることでも「そのような事実はない」などと厚顔無恥な発表をして、後は取り合わないというのがその態度です。

今回も、ダライ・ラマ一派が扇動した暴動で、中国は被害者との立場を強調し、武装警察が市民の治安維持のため行動しているとの発表ですが、実際は暴動の拡散を阻止し、早期鎮圧を図るために、武装警察だけではなく軍を投入して、激しく制圧したことは、デモ地域周辺での軍の動き、あるいは武装警察の負傷者の状況などから明らかでしょう。なお、武装警察は国内の治安維持用の準軍隊であり、中国軍の兵力見積もりでも「人民軍230万人、人民武装警察150万人、予備役80万人、総計460万」を軍事組織として捉えています。

わが国は、中国の主張を尊重する態度をとっていますが、欧米各国は、中国政府の発表に関わりなく、相当の武力鎮圧があったものとの判断から、当初から自制と暴力停止を要求しています。

2と3については、世界の屋根といわれる高地帯ながら、19世紀末頃から隣接国である中国・ロシアはもとより、イギリス領インド、フランス領インドネシアからも、チベットを押さえることの重要性が認識され、しばしば侵略戦争が起きています。

大東亜戦争の末期には蒋介石軍に対する戦略的補給路として、チベットを通る「援蒋ルート」も検討されましたが、チベットの中立堅持で実現しませんでした。いずれにしても中国としては、西からの影響力の排除という観点で、チベットを臣下に入れることが国家安泰の基盤と考えていると思われます。

4と5については、長い間、抵抗と弾圧の繰り返しが続いていますが、武器を持たない民衆が、独裁国家の中で蜂起して「一揆」を起こすということは、民衆の困窮度は死活の問題にまで及んでいる場合が多く、決起の決意も中途半端ではないと思われます。

従って、デモ・暴動は、チベット族の居住する、青海・四川・甘粛省などへ拡大していると思われます。「既に治安は回復した」と中国政府が発表するほど簡単には収まっていない状況も予測されます。

しかし所詮は力のない一揆ですから、軍によって鎮圧され、首謀者は極刑に処せられ、外見上の治安は回復すると思われますが、半世紀にわたるチベット族の抑圧の歴史を正さない限り、火種は消えず再炎の可能性は長期にわたり消えないでしょう。

さらに同様な傾向のある新疆ウイグル自治州や、中国全土で毎日100件にも及ぶ不満農民のデモなどに波及して、国の根幹を揺さぶるような事態になる可能性もあります。

それが何時になるのかは分かりませんが、案外早く来ると考えている人もいるようです。そうなった時に、わが国はどのように対応するのでしょうか。

ご都合主義の中国政府の発表を鵜呑みにして、中国の国内問題だからと干渉せず、平和的解決を期待しているだけでは、将来に禍根を残すことになるのではないかと危惧します。

わが国にとって中国は隣国であり、戦略的互恵関係を結ぼうとの政府の意図もあるため、努めて摩擦を避け、主張を善意に解釈するような傾向がありますが、中国政府の報道をそのまま信じる訳には行きません。こと中国に関しては、常に、その奥に隠された事実をしっかりと見極めて判断することが必要です。

「本当にオリンピックが開けるような国なのか?」と、もう一度、問うてみる必要がありそうな気もします。                  (20・3・28記)

松島悠佐(まつしま ゆうすけ);
元陸上自衛隊中部方面総監
防衛大学卒業後、自衛隊入隊陸上幕僚監部・防衛部長、第8師団長(熊本)
等の要職を経る。
平成7年阪神大震災時、中部方面総監として活躍。
同年中部方面総監で退官。著書に「阪神大震災・自衛隊かく戦えり」(時事通信社刊)
がある。 現在、危機管理などの講演を精力的に行う。
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◎レギュラー執筆者 
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1.佐藤守
  大東亜戦争の真実を求めて  158   
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 まず最初に前回、張学良軍を「夜盗集団」と表現したが、文字が「野党」になっていたことを訂正しておきたい。

 さて、西安事件後、蒋介石は抗日戦の準備に入った。ドイツから各種兵器を購入したが、さらにファルケンハウゼン中将やゼークト将軍のような軍事顧問団を雇い、アメリカからは引き続いて航空機を購入した。日本と「防共協定」を結んでいたドイツのヒトラー総統は、協定違反ではないと強弁したが、明らかな違反行為であったことに変わりはない。彼は“欧州大戦争”遂行上、資金が欲しかったのである。

 西安事件で恥を晒した蒋介石は、国共合作後も抗日戦遂行の決断を迷っていたが、それは事件勃発一年前に、掃共作戦遂行上、日本政府に一億円の借款を打診していたからかもしれない。勿論、日本に留学して日本軍を熟知していた彼としては、戦う気が起こらなかったとしても不思議ではない。

日本留学で日本軍の影響を受けていた彼に対して、米国大使館は「どうやら蒋介石も昇格して偉くなり、日本のヒロヒトのようになった」と観察していたが、それは国民党軍の教育訓練中に「蒋委員長」の言葉が出ると、軍人達は一斉に直立不動の姿勢をとったからだという。日本軍としては蒋介石の“猿真似”は迷惑この上ないが、このような事象、例えば軍服を先進国に似せて作り、きらびやかな勲章で飾る北朝鮮軍人のような行動は、後進国特有の現象でもある。

 ところで、この頃の中国国内事情について、当時のジョンソン米国大使は「中国軍の勇気も衝突の原因になるのではないか」と述べていたと「張家三代の興亡」にはある。
事実、「五月、完全武装の中国軍は山東半島の膠州湾沿いに青島市の背後に進出し、在住日本人を追い出し、その民家に部隊本部を置いた。その露骨な行動は今まで見られなかったことで、中国指揮官は『わが軍は中日戦争のために進駐した』と明言した。この付近だけで在留日本人は一万六〇〇〇人もいた」

そして元中共軍の大尉であった葛西純一氏の『新資料 盧溝橋事件』(昭和五十年刊、成祥出版社刊)に、「葛西氏が中級幹部として教育を受けた時、支給された『戦士政治課本』(軍人用政治教科書)に『劉少奇(中国国家主席)同志は、一九三七年七月七日に北京大学図書館を司令部として抗日学生を指揮して日中両軍を盧溝橋で衝突交戦させ、日本軍と蒋介石軍を戦争に引き入れて開戦させて、今日の中華人民共和国の成立の原因を作った中国の英雄であり愛国者である』という記述があった」ことを取り上げ、「劉の計画により、抗日学生の一団が日中両軍の双方を攻撃したものと現代の軍事研究者は考えている。この問題をとくに心配した支那派遣軍総司令官岡村寧次大将は、現地を二度視察して日中両軍の動きを調べたが、『どうも抗日学生の活動が原因のようだ』と述べていた。
北京市近郊で日本憲兵は軍装した北京大学・清華大学の学生グループをいくつもとらえている。(中略)西安で蒋が約束したにもかかわらず開戦しないのに焦った中国共産党が、蒋に改選させるための謀略を行ったのだろう」と、著者の古野氏は盧溝橋事件のあらましを述べているが、これも既に見てきたからここでは詳述しない。
この事件を契機に日中両軍は泥沼の戦いに入ったのだが、奇しくも終戦と同じ日付の8月15日に日本政府は中国政府に対して声明を発表し開戦に踏み切った。
この声明は「日本は、事変発生以来隠忍自重を重ね、事件の不拡大を方針としてつとめて平和的に処理しようとしてきたが、支那軍の度重なる挑戦と不法行為に、交通線の確保と居留民の保護のためやむを得ず自衛行為に出たに過ぎない」ことを表明していた。

これでも分かるとおり、当時の日本政府および軍は、あくまでも「支那軍の不法行為」と捉えていて、国民党軍と共産軍との弁別は見られない。一体として『中国軍』と捕らえていたのであったが、ここに大きな判断の誤りがあった。
古野氏もこの声明文を「何と哀愁をおび、悲痛な思いをこめた文章であろうか」と書き、「こうして日中戦争八年の幕が切って落とされたのであった。八月十五日に開始された戦争が、八年後の八月十五日に終わるのも不思議な宿命を感じる。
開戦四ヶ月余の十二月二十五日、首都南京は陥落した。蒋介石の日記には『南京陥落す。軍隊傷亡拾万』とのみ記されていて、戦後に流布された南京事件などは一行も書いてない」と感傷的に書いているが、この文章からも、ソ連と中国共産党の実に巧みな“謀略戦”に見事に嵌められたという自覚は伺えない。
ことほど左様に当時の日本人は、戦争といえば『軍隊が外征して行うもの』との認識しか持たず、いわゆるナポレオン戦争時代の軍事力の直接衝突、大会戦思想をを意識していたのであって、その観点からは、今も昔も「国際謀略戦」についての知識も関心も極めて低いということが出来よう。           (続く)

佐藤守:
防衛大航空工学科卒(第7期生)。
航空自衛隊に入隊
戦闘機パイロット(総飛行時間3800時間).
外務省国連局軍縮室に出向。三沢・松島基地司令、
南西航空混成団司令(沖縄)を歴任.平成9年退官.
岡崎研究所特別研究員.軍事評論家.
日本文化チャンネル「桜」軍事コメンテーター.
著書に「国際軍事関係論」
ブログ;http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/
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2.奥山篤信
 稲田朋美代議士講演@外国人特派員倶楽部  映画「靖国」をめぐる問題点
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稲田が初めて特派員倶楽部でスピーチを行った。50人程度の内外報道陣(そのうち日本人が半分か?)が集まった。この倶楽部は現在、日本の国際的地位が凋落しかも政治三流国とあって記者は左遷かあるいは日本に住み着いた、戦後かぶれの外国人の堪り場で、朝日や毎日など反日新聞記者に洗脳されている、いわば民主党労組派や社民党レベルの質と考えれば良い。

とにかく質問のレベルが外人にしては論理性に欠いて、日本人の陥りやすい情緒性に被れたような類でいつも東京裁判史観、南京虐殺史観が場を支配している。こんな連中を相手にしても意味がないのであるが、稲田は闘う稲田であり、論理の稲田であり、特派員に公平な報道を要請するために満を持して登場したのである。

事の発端は稲田の主宰する自民党若手の勉強会「伝統と創造の会」が文化庁所管の「日本芸術文化振興会」よりの助成金750万円の交付が妥当であったかどうか判断する前提として映画「靖国」の試写会を求めた。すでに国内到る所で試写会が行われ、国際映画祭などでも上映され好評を得ているとのことであった。タイミングからも検閲なんてありえない。

ところが例によって日本の一部マスコミが大騒ぎ、この試写会が事前検閲だと決めつけ、例によって表現の自由の侵害だと騒ぎ立てたもの。これに特派員倶楽部も炊き付けられて、これこそ恐らく日本の反動勢力の陰謀だと先入観と悪意を以て、手ぐすね引いて稲田を待ち構えたのが本日の稲田の招聘の背景である。

稲田の論理は明解である。振興会が助成金を支払う要件が二つある。助成金は国民からの血税であるから無駄使いがあってはならない。:

1.日本映画であること
2.政治的、宗教性宣伝意図がないこと

ところが1.については共同出資者も含めすべて中国の会社であって、日本映画と言えるか疑問である。

2.については靖国はそもそも内政問題にも拘わらず小泉参拝以来中国などは政治問題化しており、靖国のいうテーマそのものが、今や国内外とも、まさに政治的テーマである。

さらに明かなる政治的意図で観客にメッセージを伝えている。たとえば靖国訴訟の原告側の意見を強調してクローズアップする。靖国は「若い兵士を死んだら神様になるといって騙し、侵略戦争に赴かせ、天皇のために喜んで死ぬ国民を作る装置であったと。」また映画の最後に南京大虐殺の真偽不明の写真を数多く羅列し、その合間に靖国を参拝する天皇の姿や当時の国民の様子をおりまぜている。

さらには靖国刀なるものを百人斬りと結びつけ、百人斬りを事実として報道した当時の新聞を紹介して、「靖国刀匠」靖国刀をクローズアップして日本の残虐性の道具であったと事実と異なる表現をしている。

以上を判断すると「政治的宣伝意図がない」と判断し助成金を交付した振興会の判断に疑義がある。

稲田のポイントは簡単であり、助成金の条件を満たしているか否かである。それを英語訳はONLY POINT というべきを MAIN POINTSと訳したのである。僕の懸念通り、議論は発散し、自虐史観に満した日本人プレスも含め、

1.やれ芸術に金をだすのをたった750万円けちるのはどうか!
2.道路やらもっと大がかりの無駄使いがあるのにこんな小さな金額でなんだ!
3.靖国は免税である。つまり助成金をもらっているのと同じであるのに遊就館では偏向映画をやっている!
4.試写会のおかげで日本で上映を止めた映画館がある。その結果をどう思うのか?
5.稲田は映画をどう思うのか?

などあほ!馬鹿!を連発をしたくなる程度の低さ!
稲田は自分は弁護士であり、誰よりも人権や表現の自由を守る政治家と自負していると、表現の自由と人権をどこよりも尊ぶ日本において、この映画が公開されること何の問題もなく、自分としても映画としては優れていると考えていると応戦していた。

「こんな反日映画に国家助成金が支払われることこそ国益に反する」という点にて論戦する保守系も多いだろう。フランスやロシアなど民族を誇る国々などではこれで十分通用する。中国が自分の立場だったら助成金どころか弾圧するであろう。それが国家である。

しかし稲田の賢明さは、国民の血税を使う助成金の条件を満たしているかいなかに論点を絞った点は、流石稲田であった。

程度の低い記者で終わってから「legalistic」(法匪的)と同僚と嘯いている声を耳にしたが、そんなことは気にする必要はない!稲田朋美は良くやった。流石日本の救世主リトルジャイアントである! 3月28日

奥山篤信:
京都大学工学部建築学科卒
東京大学経済学部卒
三菱商事本社入社
6年余にわたる米国三菱ニューヨーク本店勤務を経て
平成12年退社 
平河総合戦略研究所代表理事
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3.西山弘道
「孤独な首相の自爆テロ」
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 道路財源の暫定税率期限切れを目前にした27日、福田首相は緊急記者会見を行って、道路特定財源を09年度から全額一般財源化するなどの新提案を発表した。首相の一般財源化提案は、自民党内にも根回しせず、見切り発車的に発表したため、道路族の抵抗は強く、そのまま党内を通るとは思えない。また、首相は民主党が求めていた08年度からの暫定税率廃止には応じていないため、民主党はこの首相提案を拒否する方針だ。

 自民党内も最終的に了承する見通しはないし、民主党の小沢代表も拒否するとしたら、福田首相はどんな成算があって、新提案をぶつけたのか。まさに自爆テロとしかいいようがない。

 福田首相の官邸での記者会見は、異様な姿だった。いつもなら、首相の会見の時には、必ず、側に官房長官や副長官が控えているのだが、27日は首相一人だった。新提案を考えたのがいかにも一部の官邸スタッフだけだったことを表していた。一般財源化を一番歓迎するのは財務省だ。これまで特定財源ということで、30数年間、国土交通官僚の手元に握られていた2.6兆円の財源が、一般財源化で財務省の裁量の範囲にうつるからだ。恐らく新提案を考え、首相に進言したのは、官邸の財務省出身の坂篤郎官房副長官補ら一部のスタッフだろう。首相が自民党にも根回しせず進めたことは、当日の自民党幹部の発言にも表れていた。「そんなの踏み込みすぎです」(伊吹幹事長)、「首相が何を言っているのかわからない」(大島国対委員長)。まさに孤独な首相が、窮余の賭けに出たのだ。

 首相が自爆テロとしかいいようがない賭けに出たのは、これだけ民主党に譲歩したのだから、暫定税率期限切れ後に起こるガソリン税値下げなど国民生活の混乱は全て民主党の責任だ、という「ききわけのない民主党」に責任かぶらせる戦術もありそうだ。自民党内も嫌がっていた道路特定財源という「パンドラの箱」を自分が開けたのだ、ここまでの努力を見てもらいたい、という首相の気持ちもあるだろう。当然、その先には4月29日の60日ルール=再議決の発動という戦術も首相の視野に入っているだろう。

 問題は果たして福田首相が、再議決という武器を発動する力量が4月29日の時点まで備えているかということだ。というのは、その2日前の27日には衆議院山口2区の統一補欠選挙の投開票日を迎えるからである。自民党新顔と民主党現職の一騎打ちの構図だが、福田政権になってからは初めての国政選挙となる。もしここで自民党が負けると、福田首相も2日後の衆議院再議決の発動を躊躇するかもしれない。また再議決した場合、当然、民主党は参議院で首相の問責決議案を可決させるだろう。その場合、衆議院の3分の2議席を少なくとも年内は手放したくない自民党は、解散総選挙を避け、内閣総辞職の途を選ぶだろう。政権交代=福田首相退陣、麻生新内閣誕生という構図だ。

 政権スタートから半年を過ぎた福田内閣だが、相変わらず何を目指しているのか、どこへ日本丸を動かそうとしているのか、政権の理念が一向に見えてこない。ただ状況に流されるだけで、その日その日をしのぐのに精一杯の内閣だ。今回の暫定税率期限切れ問題の対応を見ていても一層その感を深くするだけだ。

西山弘道;
ジャーナリスト。早稲田大学政経学部卒業後、文化放送で30数年、放送記者として
活躍。政治担当として、三角大福中、安竹宮の「永田町戦国史」を取材。
2005年10月、文化放送を退社、以後フリーのジャーナリストとなる。
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◎関西零細企業経営のオッサン 悔し涙を流すの記 (3)      
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つい最近の事件だが、関西の某名門私立大学のおぼっちゃまがナンパした女と計ったうえ、混雑している車内で女が痴漢されたと隣にいた男を警察に摘み出し、示談金を強請ろうとした。然し女が怖くなって捏造を自首し企みの全てが明らかとなり、大学はおぼっちゃまを退学処分にした。

久々の愉快な気持ちの良い事件だ。

何故ならこの種事件は連日日本のどこかで起こっていて、或る日突然無実の男が世間の非難と屈辱と警察の拷問尋問に晒される羽目になり、そのまま人生をパーにさせられて居ると思えるからである。

兎に角、今回は男が噴飯ものの地獄に落ちる前に女の自白で救われた稀有な例である。目出度し。

おぼっちゃまが退学以外にどの様な刑罰を適用されるのか知らないが、我々はご褒美をあげるべきだ。要は車内の痴漢検挙に血眼の鉄道会社や警察を世間の笑いものにしてくれたからだ。

混雑している車内でヘソやモモを丸出しにしている女の隣で、手や目の置き場に困った経験は世の男性なら必ずある筈だ。これは冤罪と言えないかも知れないが、其の手があるじの止めるのを聞かずつい思わず、撫でてくれんばかりの隣のモモに触れてしまう。

本当に其れが嫌な女なら、今日常設となった家畜専用いや女性専用車両に何故乗らない。女性専用車両が有る以上、それに乗らない女はナデナデ容認と判断して良いじゃないか。

これ以上詰まらん冤罪や微罪で一度しかない男の人生を台無しにするのは止めよう。

撫でられるのが嫌なら、大声で叱れ。次の駅で降りろ。或は専用車両に移れ。其れぐらいの寛容と強さのある筈の日本女性でなくてどうする。日本の警察も痴漢検挙に血相あげて名を上げ、女にもてようなんて余りにも姑息で堕落したものだ。寛容と品格の大人社会になろうじゃないか。切に願う。
以上
2002.03.21
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次回の配信は4月3日(水)を予定しております。どうぞお楽しみに!
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