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甦れ美しい日本 第162号

発行日時: 2008/3/1

□□■平河総合戦略研究所メルマガ■□□(2008年3月1日 NO.162号)

  ☆☆甦れ美しい日本☆☆

☆・・・・私たちは書きたいから書くのです・・・・
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< 目次 >
◎ゲスト執筆者

 塚本三郎    怪物・通貨の暴走 

◎松島悠佐の軍事のはなし(61)「イージス艦衝突事故に思う」

◎レギュラー執筆者 
      
1.佐藤 守      大東亜戦争の真実を求めて  154
2.奥山篤信   サラリーマン首相はいらない。
3.西山弘道    「保守派の盛り返し」
4.藤岡知夫  日本はトルコとの友好関係をもっと深めるべきだ。エルトゥールル号回顧展を観る。

◎ビジネス情報月刊誌「エルネオス」http://www.elneos.co.jp/
3月号巻頭言
紺谷典子の賢者に備えあり  防災のための道路整備を急げ

◎読者の書評 超・映画評 愛と暴力の行方」扶桑社

◎怒りの投稿  大阪の中小企業 YM
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 塚本三郎 
  怪物・通貨の暴走            
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資源戦争

 地球上では、目下資源の争奪戦が始まっている。
二十世紀末以来、先進国が人件費の高騰を補う為、発展途上国に生産設備を投資し、安い人件費を活用し始めた。中国、インド、及び東南アジア等の新興国が対象である。
 中国は、日本及び欧米の高い技術力を、投資という形で受け容れ、工業生産の威力に目覚めつつある。その結果、労働力の活用こそ最大の資源だと意識して来た。そしてまず高度な技術を必要としない日常生活用品、食糧、衣料品等に、あり余る労働力を投入し、急速に全世界市場を席捲し、メイド・イン・チャイナは、世界の通常語となった。
中国の製品は安価といえども、数と量は、地上を埋め尽くすことで巨万の富を築き、ドル保有高は既に世界一を豪語している。新興国も例外なくこれに習いつつあり、その成り行きは、単に日常生活品に止まらなくなって来つつある。
 やがて彼等は下請工場の地位に甘んじることなく、自社製品、自国生産を目指す。
 膨大な彼等の生産力は、まずエネルギーの確保に着目する。そのため、資源獲得戦争が地球上の隅々にまで拡大され、否応なくエネルギー価格の高騰を招く。かつて一バーレル十ドルの原油が十倍に達しつつある。
 石油価格の高騰によって、非効率な油田も、生産コストとして充分に採算が合うから、世界中に原油の発掘が始まり、生産量が増大している、それでもなお足りず、資源戦争の対象として天然ガスも注目を集めている。
エネルギー源として、石油の不足を補うため、農産物が活用される時代となった。トウモロコシ、大豆が、食糧から、エネルギー源に転化されつつある。その結果は、食糧の不足と値段の高騰を招きつつある。農業を経済活動の外に置き軽視した結果でもある。
人間の知恵と技術は、常に一歩も二歩も先をゆく。この資源確保の戦争は、資金を投入して、需要と供給と云う経済原則を無視して先行投資をはじめた。
原油の需要は生産と比較してそんなに上がっていないのに、価格が一バーレル一〇〇ドルとなったのは、投機資金の為せるわざであり、エネルギー市場がバクチ!)に踏み荒らされているとみる。

通貨の活用

金(キン)は生まれながらにして、地上における通貨としての宿命をもって、この世に生まれたと識者は言う。古代より、人間は物々交換によって、必要な物資を生活に活用して来た。しかし、大量の物々交換は、その行き着く処として、通貨と呼ぶ交換の手段が考えられた。代表として用いたのが「金」である。
 通貨としての条件はまず
第一に、その物自体に価値が在ること、更に、時代を経ても変化しない物質。
第二に、希少価値であり、持ち運びに最も便利なこと。
第三に、地球上に、普遍的に存在し、どの地方にもある。
右の三条件は、どの国も、特に相談することなく、自然に自国の通貨として、金が中心になって来たのは、人類の智恵であり、各国が申し合わせたように金を通貨として来た。
近代になって、その金さえも、基礎として認めながら、更により便利で「金」に代替するものとして「通貨」が、その国毎に発行された。「貨幣」となり、「紙幣」となった。
通貨としての紙幣は、「金の代替」であるに過ぎない。
日本でも戦前は、十圓札に、金貨十円と交換すると、発行元の日本銀行証明の文字が入り、それを「兌換券」と呼び、正貨と引換えることを想定して発行する銀行紙幣であった。

米国の乱用

戦争直後、戦勝国の米国に世界中の金約三百億ドルが集まった。これは当時、全世界の八〇%であった。ゆえに米国の主唱によって、発行する米ドルこそ、世界に通用する紙幣、即ち兌換券として世界から認証された。「IMF体制」とも呼ぶ。
爾来、二十数年間、この体制が維持され世界経済は順調に、戦後の荒廃から立ち直った。
一九四七年、米国は保存の金三百億ドルに対して、三倍を超えるドルを、各国に流通せしめた。このことは兌換券としての能力を遥かに超えるもので、通貨そのものの信用と価値を極端に低下せしめた。ドゴール仏大統領はこれをニセ札と呼んで非難した。
やがて、米国は、ドルの兌換券としての約束を破棄せざるを得なくなった。
これをドルショックと呼ぶ。欧州連合では、米国ドルの信用を軽視するよりも、自前の国際通貨を認めようとして、ドルに対抗してユーロを創設した。
かくして「金」という実質の通貨を度外視して、兌換券でない紙幣が通用しはじめた。それがドルであり、ユーロとなって、世界市場を暴れ回りつつある。
金の裏付なき、通貨が、物々交換の域を超えて、更に各国の株式をも取得し始めた。
産油国の中東各国も、石油代金をドルとして保有することに止まらず、自由世界の株式に投資しはじめた。一体この量は、どこまで拡大されるのか。産油国の石油代金が十倍に膨れ上がれば、投機資金は、十分の一のつもりで先進諸国の株式を安易に手に入れる。
また、米国の住宅に対する不良の貸付金、サブプライムローンの、不良とみられる債権を証券化して、市場に高金利名目で流通せしめ、今日の証券市場を曇らせている。
かくして金融市場は、証券市場と共に、姿の見えない魔物が徘徊している。
別の方途として中国は、軽視されている米国のドルを大量に抱えても、文句一つ述べず、コツコツと大量のドルを抱え込んでいる。
共産圏の政治家達の思惑は、資本主義国の経済は、自分達の政治体制を優位に利用する、「手段」であるにすぎない。大量の米ドルを保有することは、米国の経済体制に揺さぶりをかける、最も有効な「政治手段」でもあると考えており、「利息や配当」は度外視している。
米国が呻吟する経済に、決定的打撃を浴びせることを考えているようだ。

自然を狂わせる通貨

 世界各国は農業から工業へ生産手段を変化させつつある。その結果農地を工業団地へと転用させている為、世界の農地は年と共に減少しつつある。
森林の伐採もまた、農地よりも、工業団地と住宅用地へと転換され、地球上は益々、緑地が激減し環境悪化が急激に進みつつある。
 中国は、かつては農産物の輸出国であった、しかしやがて輸入国と変化しつつある。
 日本の農業も顕著である。米(コメ)を中心とする農業中心の大国であったが、貿易の自由化によって、安価な農産物が流入し、加えて、産業の発展による人件費の高騰で、主食、特に穀物の輸入は、日本の農地をして競争力を失わせた。
政府も米の買い上げを断念したばかりではなく、休耕田を政府主導で推奨し、その為に補償金を出すと云う事態が続いている。
 食糧やエネルギーと呼ぶ天からの恵みを単なる価格の対象として来た人間の愚かさ。
文明社会が国際化と共に、通貨によって左右されて来たことは、止むを得ない。しかし商業上の価格の不採算のゆえに放棄した農業。
エネルギーの代替品へと農産品を粗末に扱って、その土台の田畑をも、不採算のゆえに耕作を禁止する愚作を行なって来た。天はこのゆきすぎた所業を見逃すであろうか。
やがて生命の源である食糧難の時代を迎えることが眼に見えている。今日!)放置し、荒れるに任せた休耕田や工業団地まで、再び手入れし、農地に鍬を入れざるを得ない時が来ると警告する。

自然に従う者のみが生き残る

よく考えてみれば、太陽はさんさんと照り輝いている。なぜ一刻も早くこの力を活用し太陽電池を蓄えないのだ。眼前の採算のみで、すべてを決めて来た近視眼的世界経済。
台風だ、暴風だと騒いでいる、風力こそ発電の無償のエネルギーではないか。
四季それぞれに降る雨もまた、昔からダムを造り、農業用水に備え、その上、電力の大半は、これの恩恵に浴して来たではないか。
石油や天然ガスのみがエネルギー源でないことは、承知しているはずだ。人類は眼前の利益のみに振り回されて来た。
食糧もそうだ。日本は世界一美味しいお米、世界一美味しい果物、世界一美味しい食肉、世界に誇る食糧生産国を築いて来た、農民の活躍を軽視して来た反省の時が訪れた。
農業の飛躍的生産を考えて、一大生産工場化を進める時代となった、と気付くべきだ。
地球上に於ける資源エネルギー問題も、そして、やがて来るであろう食糧の危機の問題も、所詮、その根本の原因は、「資金」こそ支配権の根源と誤信し、頼ったところにある。
アメリカがその最たるもので、世界の覇者となっているのも、単なる軍事力の決定的支配者と君臨しているだけではない。その裏付けとしての資金、即ち国際通貨の元締めである、ドルの発行者としての地位を承知し、利用し尽していることが、やがて癌と気付く。
世界各国が組織している株式市場は、連日ニューヨーク市場の乱高下を招き、そのまま全世界に影響を与えている点に、露骨に示されている。この通貨の扱い方、金融政策こそ、すべての問題の根本である。文明社会は、改めて冷静に再検討をすべき時である。
現実に示された通貨の威力を否定しない、されど、実体なき通貨はやがて破綻する。
日本は、こと金銭のことを論ずることは、紳士として賎しいことだとの偏見が禍して、多くを論じては来なかった。その結果、万事アメリカの支配下に翻弄されている。
通貨は、単に物資交換の為の代替である。その歯止めとして「金」との交換と言う担保を持っていた。その単なる手段が、「金」の裏付を必要とせず、思惑中心に通貨が無制限に、エネルギーを支配し、否、エネルギー保有国もまた、逆に通貨をも支配しようとしている。
この「方向性をも失った金融政策」は、人間生存に不可欠の食糧をも支配しつつある。
天候も、食糧も、地下資源も、人間に対して悲鳴に似た警告を発している。
人間に必要なもののすべてが、地上には与えられている。否、与えられたものを活かして使う者のみが生きる資格がある。それを、根の無い通貨と呼ぶ怪物の「空手形」が、すべてを支配しつつある。この不届き者が地上を汚している。   
 
塚本三郎;                
愛知県名古屋市に生まれる 
鉄道省名古屋鉄道局に勤務し、県立中学校(夜間)に入学 
終戦とともに労働組合運動に従事 
運輸省に転勤し、中央大学法学部(夜間)に入学 
国鉄を退職し、中央大学法学部卒業 
昭和 33年 挑戦4回目にして初当選し、昭和生まれ初の代議士
(日本社会党所属)となる(以後当選10回) 
昭和 35年 民社党結党に参加 
昭和 49年 民社党書記長に就任(国鉄改革・電電公社民営化に取組む) 
昭和 60年 民社党中央執行委員長に就任 
平成 元年 民社党常任顧問に就任 
平成 9年 「勲一等旭日大綬章」を受章 
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◎松島悠佐の軍事のはなし(61)「イージス艦衝突事故に思う」
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イージス艦衝突事故で、いまだ消息の分からない漁船の親子のご不幸とご家族のご心労に慰めの言葉もありませんが、ただ、この報道と対応の姿勢には割り切れないものを感じます。それは、実態感覚のない観念論だけの報道をするメディアと、それに載せられている防衛大臣以下防衛省の右往左往の対応です。

まず、事故発生の原因について、イージス艦が漁船を何時確認し、どのような衝突防止の措置を採ったかということばかりが問題になっていますが、衝突された漁船「清徳丸」の航行に問題はなかったかということには触れていません。

海洋法規上は右船優先の原則になっていますが、大型船、小型船が錯綜する現場の航行では、小回りの利く小型船がよけて衝突をかわすのが常態になっています。大型船が複数の小型船を右に左によけるのは大変難しいので、実際的にはそのようにせざるを得ないからでしょう。

「清徳丸」の前・後を走っていた僚船が、イージス艦の前を横切れないと判断し回避する行動をとっています。しかし、「清徳丸」だけは横切れると判断してぶつかってしまったのは何故でしょう。そこに観念論ではない実態感覚の事故原因があります。

「清徳丸」から見れば、イージス艦を確認できないことはなかったでしょうし、優先権が自分にあると思っていても、相当無理な操縦で横切ろうとしたのではないでしょうか。

丁度、道路を直進する大型トラックの直前をバイクで横切るような操縦に似ています。

操縦していたのは父親だったのか息子だったのか、免許は何時取ったのか、経験はどのくらいあったのか、競い合って航行するような性格はなかったのか等など、いずれ海保の調査が進めば段々明らかになることだと思いますが、無謀と思えるほどにイージス艦の前を横切ったのは何故なのかを解明する必要があります。

メディアの報道姿勢は当初から、「国を守る自衛艦が漁船に衝突するとは何事か。見張りを怠っていたのではないか。規律が弛緩しているのではないか」など、自衛隊の過失を洗い出すことに焦点を当てて、漁船を確認したのは2分前なのか12分前なのか、当直士官は情報を掌握していたのか、連絡体制が不備だったのではないか、大臣や総理への報告が遅いなど等、自衛隊たたきに終始しています。

これを受けて石破大臣まで、自分への報告に1時間半も掛かったことは不適切と発言し、防衛省の体質的な欠陥であるとの認識を示し、自ら防衛省への不信感を助長しています。
さらに、情報の出し方をこまごまと統制し、結果的に情報が二転三転して信頼性を失わせるような結果を生じています。
イージス艦「あたご」の事故発生直後の処置と報告は、適切に行われていると思います。
0407: 衝突
0408: 救助活動開始下令
0421: 内火艇2隻で救助作業開始(衝突確認・負傷者発見できず)
0423: 海保に事故発生通報
0423: 所属する護衛艦隊司令部に報告
0448: 順序を経て統幕総合オペレーションルームに報告
0500: 内局運用当直に連絡

その後は、内局の中をぐるぐる回って、0539大臣秘書官に連絡が行き、0540大臣に報告されています。この40分間には問題があるのでしょうが、これは内局のもつ本質的な問題であり、私自身も阪神大震災の時にはずいぶんと問題を感じましたが、今日までそのまま放置されています。

「あたご」が怠慢ではないかと指摘されている「漁船の多い海域での自動操舵」については体験のない私には分かりませんが、常に手動で対応できるようにする必要があると考えれば不適当なのでしょう。

また「あたご」の警戒・見張りについては、基礎的な任務であり、自衛隊共通しては疎かにしてはいないと思いますが、あるいは気の緩みがあったのかもしれません。ただ、冒頭にも指摘したように、小さい舟がよけてくれるという甘えがあり、それが奢りになっていた可能性もありますが、現場の感覚はそんなものかもしれません。

この事件を機に、防衛大臣が取り組むべきことは、その辺の現場の感覚をしっかりと認識して、公務に就いている自衛艦の優先権、特に小型船との航行優先権をどのように考え、どのように確保するか、ひいては、災害派遣時の自衛隊緊急ヘリの航空管制権や、災害派遣車両の優先通行権など未解決な問題を、にいかに実際的に解決するかを考えることが大事ではないでしょうか。

少なくとも、報告が遅かったとか、発見が2分前か12分前かとか、瑣末なメディアの問いただしに答えて、自衛隊への不信を表明しているだけでは、現役自衛官の信望は得られず、逆に遊離していくような感じがします。国防という組織にとって由々しき問題です。                      (20・2・29記)

松島悠佐(まつしま ゆうすけ);
元陸上自衛隊中部方面総監
防衛大学卒業後、自衛隊入隊陸上幕僚監部・防衛部長、第8師団長(熊本)
等の要職を経る。
平成7年阪神大震災時、中部方面総監として活躍。
同年中部方面総監で退官。著書に「阪神大震災・自衛隊かく戦えり」(時事通信社刊)
がある。 現在、危機管理などの講演を精力的に行う。
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◎レギュラー執筆者 
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1.佐藤守
  大東亜戦争の真実を求めて  154  
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黄文雄教授の著作にあったように、1930年代の中国大陸には、数多くの軍閥が乱立していて内戦が続いていた。その中で蒋介石が率いる「国民党」が、抜きん出ていて、各軍閥を掌握しつつ、毛沢東が率いる共産党と戦っていたことは既に書いた。つまり「北伐」である。そして追い詰められた共産軍は「長征」という名の逃避行を続け、湖南省最大の湘江を渡河して貴州へ逃れる。
この時、国民党軍は殲滅のチャンスであったにもかかわらず、なぜか「紅軍」を見逃している。「マオ」には、息子の蒋経国がソ連の人質になっていたから、モスクワが息子に危害を加えることを恐れた蒋介石が、紅軍の主力部隊が渡河することを黙認した、と書かれている。つまり、蒋介石のソ連に対する“親善”のジェスチャーだったというのである。
当時のスターリンは、来るべき欧州戦争を意識して、後方の日本軍の動きを警戒していて、日本軍をソ連国境からなるべく遠ざけ、できうれば日中間で戦争させようと機会を狙っていた。そこに起きたのが「西安事件」であった。
これについても既に書いたが、監禁されていた蒋介石は、スターリンの指示を受けた周恩来から「蒋経国」を返すという条件を飲んで、国共合作して対日戦に向かうことに同意した。つまり、国家よりも個人的利害を優先した公私混同であるから、私はこれもまた蒋介石の弱さであり、大失策だったと既に書いた。
ところで、聊かわき道に逸れるが、この西安事件後の張学良と蒋介石の確執はあまり公にされていない。「張家三代の興亡(古野直也著:芙蓉書房刊)」には実に興味ある記述があるから、当時の中国軍の実態を知るために引用しておこう。
「(西安事件勃発直後国民党は)共産軍討伐を中止し国民党と共産党は合作し挙国一致して抗日(対日開戦)することを確約して蒋(介石)は二十五日解放されたのだが、この文書は公表されていない。周恩来を立会人とした交渉の内容はとても口約束で済ませることの出来る量ではなかったし、形式好きで文書作成が大好きな中国人が書類を作らなかったとは到底考えられない。共産党も、決定した対日開戦については南京政府も張学良も中国にとって不利益であるから秘密にする他はなかったと考えられる」
 部下に“拉致”された軍人・蒋介石にとっては不名誉この上なく、更に息子の安否を取引した。他方共産党は盧溝橋で“事変”を起こす計画を着々と進めていたのだから、取り決められた文書が公開出来る筈はない。
「マオ」にも、紅軍が無事に湘江を渡り、貴州に逃げ込んだことについては「公にされることはなく、現在でも国民党および共産党の公式党史においては秘されている」とあるから、これらの重大問題に関する史実は闇に葬られて当然であった。
 当時の西安事件後の「中国軍」の実情に関して、「張家三代の興亡」には、「西安所在の軍隊は銀行を襲撃して倒共軍事費として用意されていた、銀貨一七〇〇万元、蒋を開放する身代金一億元の手金一〇〇〇万元を入手した。身代金の残りの九〇〇〇万元は踏み倒した。学良は喜色満面として蒋と共に首都南京へ飛ぶが、翌日反乱罪で逮捕されて軍法会議にかけられ、年末の三十一日『十年徒刑、公民権剥奪五年』の判決を受けた。四日後に赦免されるが、軍事委員会の名で『厳加管束』(身柄を厳重に拘束する)と命令される。西安の将領は五五〇〇万元の大金の山分けに忙しく、頭領の学良のことを全く忘れていた。後から考えると、この分配金を持って軍服を脱いで香港に逃げた将軍が一番賢明だったのかもしれない。欲の深い将軍にあきれて、分配金をもらえない部下が立腹して反乱を起こし二、三の将軍(この中には満州事変の時、北大営の司令だった王以哲がいる)が殺されている。これを第二西安事件というが、中国の軍隊は、お金こそ目標なので、大義名分はその装飾に過ぎない。動乱は一生一度の人生のチャンスなのだ。
 蒋は事件関係者の責任を追及しないと誓約していたが、誓約は全て破棄して復讐した。怨みに報いるに怨みを以ってするのが上海の暗黒街出身の蒋の信念なのだ。学良は大陸から台湾へと転々と移動させられ五十三年間自由を奪われ、世界から忘れられた。(学良の部下で当時第十七路軍長の)楊虎城も十二年間重慶政治監獄に入れられ、夫人は獄中で抗議して餓死し、彼と息子の秘書夫婦は蒋が台湾へ移動するとき重慶において全員刺殺されている。楊と息子の顔は硫酸で焼かれたあと、宿舎の中米合作所の花壇に埋められた。現在、楊の遺体は西安の壮大な楊公墓に眠っている。中国の栄雄、愛国者として」
 著者の古野直也氏は、1924年生まれの陸士57期生で戦闘機パイロットとして神鷲124隊隊長、戦後は復員省史実部(戦史)法務調査部に勤務し、東京裁判を担当した方である。この著書には、満州事変やリットン調査団の動き、西安事変の詳細、蒋介石の台湾逃亡と台湾暴動などについて実に詳細な内容が描かれているが、「恨みに報いるに徳を以ってする」という言葉に感動して、蒋介石に感謝する日本人が多いが、彼は日本軍だけは信頼していたらしい。それは奇しくも敗軍の将となった岡村寧次大将は、蒋が日本留学中の教官であったからであろう。中国の格言に「師は殺さず」というのがあるという。岡村大将は無罪となり、1949年2月8日に横須賀に上陸するとマッカーサーから「50万の兵で300万の中国軍を追い回した軍人の模範」として歓迎され、岡村夫人を青森から招き、日章旗を掲げた海軍司令部内で歓迎の宴が開かれた、という。日米中・軍人同士の信頼を表した裏話だが、要は強い軍人は尊敬されるという証でもあろうか。          (続く)

佐藤守:
防衛大航空工学科卒(第7期生)。
航空自衛隊に入隊
戦闘機パイロット(総飛行時間3800時間).
外務省国連局軍縮室に出向。三沢・松島基地司令、
南西航空混成団司令(沖縄)を歴任.平成9年退官.
岡崎研究所特別研究員.軍事評論家.
日本文化チャンネル「桜」軍事コメンテーター.
著書に「国際軍事関係論」
ブログ;http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/
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2.奥山篤信  
 サラリーマン首相はいらない。
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サラリーマン人生の悲哀というものは組織の中で絶えず自分の周りに気配り目配りをして無難に出世街道を登っていくことが目的化しており、仕事の内容やビジョンなど二の次、まずは社内や顧客の顔色を見ることが一番である点だ。それでも日本は1990年ごろまでは世界的経済大国の地位を維持できた。

今や日本の首相(名前で呼ぶのもバカバカしいのでサラリーマン首相と呼ぶ)まで、まさにサラリーマン生活のシミが、シャツの襟や袖に黄色く染みついた人物といえる。自分のビジョンなど何もない。「他人や他国の嫌がることはしない」というサラリーマンの鑑のような訓示を国際政治や国内政治でも守り続けている人物である。

日米同盟の脆弱化、台湾の中国化、ロシアの横暴、北朝鮮の核攻撃など内外の情勢はサラリーマン首相にはとてもこなすには無理な課題である。この人物の丸で誠意のない口先だけの言動は官房長官時代に拉致問題で馬脚を露呈したのは記憶に新しい。
その場限りの繕い、まやかし、人を馬鹿にしたような作り笑い、まさに自分の無能力ぶりを恥じらいもなく言う、この「お利口さん」首相は日本史上最悪、最低の首相と後世が評価することは間違いないだろう。

中国の日本国民食中毒汚染作戦とも勘繰られる事態に、中国側は鉄面皮の責任回避に徹している。日本の警察の怒りをよそに、このサラリーマン首相は28日夜、中国製ギョーザの中毒事件で、中国公安省が中国国内での毒物混入に否定的な見方を示したことについて「(中国の)捜査当局の発表は日本と共同して、しっかり調査したいということを言っていたんじゃないですかね。非常に前向きですね。中国も原因を調査し、その責任をはっきりさせたいという気持ちは十分に持っていると思う」と指摘した。
中国の毒入りドッグフッドで大キャンペーンを行う欧米とはこの差である。フランス大統領だったら、こんな無礼な言葉を吐かれたら、断固抗議し、謝罪や今後の対策がはっきりしない限り中国食品全面輸入禁止策を堂々と唱えるであろう。こんな衛生状態劣悪の国での北京オリンピックボイコットを掲げるのが普通の国である。

国民の真の安全たる食糧安全には中国の言いなり、イージス艦衝突事故には漁船は正しい、自衛隊が間違いと一方的に決めつけるマスコミ・野党に迎合する、まさに日本の安全保障など全く頭にない、その場限りの繕いだけが内外とも最優先の最悪の人物である。

この首相の頭の中には近く予定されている日中首脳会議を乾杯、友好で終わらせたい一心であることが良くわかる。これほど日本国民を害に陥れた、悪意と陰謀に満ちた中国に対して、まだヘイコラ手を差し伸べるこの誇りなき迎合ぶりはまさに朝貢国家のそれである。これではガス田や尖閣列島はすべて中国様の言いなり、そのうち沖縄も中国様へ差し上げるのではないか!というのも冗談ではなさそうである。

首相に限らずサラリーマンのような政治屋が与野党大多数を占める日本は、まさに国政とはレベルの異なる枝葉末節で揚げ足取りの議論が政治のメインテーマとなり、本質の国益を忘れた議論に終始、日本を命がけで守っている自衛隊諸君の日夜の努力の揚げ足をとりそして罵倒する。軍事力を使う前に滅びて行く日本を見て、赤子の手をひねるように大国はほくそ笑んでいるのである。詩人ユウェナリスが古代ローマ社会の世相を揶揄した「パンとサーカス」に日本国民はなり下がった国民にも大きな責任がある。

奥山篤信:
京都大学工学部建築学科卒
東京大学経済学部卒
三菱商事本社入社
6年余にわたる米国三菱ニューヨーク本店勤務を経て
平成12年退社 
平河総合戦略研究所代表理事
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3.西山弘道 
 「保守派の盛り返し」
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 福田内閣の支持率が急降下している。イージス艦と漁船の衝突事故が大きなダメージとなり、産経FNN調査では内閣の危険水域といわれる30%を割って28.7%となってしまった。石波防衛相の辞任も必至といわれ、そうなった場合、さらに数字は低下するであろう。3月末の本予算と暫定税率維持の延長法案の行方、それに同じ頃浮上する年金記録の最終的な照合不可能という事態が“4月危機”を招来することも考えられ、福田内閣総辞職説も現実味を持って語られるようになった。福田首相は“野垂れ死”を防ぐため、4月に改造を行って、初めて自前の内閣で立て直しを図るかもしれないが、果たしてそれだけの時間的余裕があるか。或いは、7月の洞爺湖サミットは別の首相が議長を務めるかも知れない。父親の福田赳夫首相がやはり、議長を務めるはずだった東京サミットを政争に勝った大平首相に譲った屈辱だけは息子の康夫首相も避けたいだろうが・・・

 福田首相の不人気は、予想されたものだった。とにかく、首相として何をしたいのかがいまだに見えてこない。味も素っ気もない御仁なのだ。拉致問題には冷淡だったし、実務能力には長けていても、この国をこうするという明確な国家観がない。一応、透けて見えたのはアジア重視のリベラル派ということだが、その実態は外務省のチャイナスクール官僚の御輿に担がれているといっただけだ。

 福田首相と民主党の小沢代表の大連立話はまだ消えていないと私は見ているのだが、それは福田氏と小沢氏が意外とウマが合っているのだ。小沢氏が党首会談後、「福田さんは意外に話がわかる人だ」と評価したといい、首相も上機嫌だったという。そうだろう、お互い政治体質は似ているところがある。「普通の国」を目指す小沢氏をリベラルとはいえないだろうが、その国家観の実態は意外と希薄で、目的のためなら社会党最左派の横路グループとも手を握るというマキャベリステイックなところがある。本当は権謀術数、日和見の典型的な政治家なのだ。さらにその性格も福田首相と同じように、ベタベタした人間関係を嫌い、義理、人情といったかつての永田町を仕切ってきた感覚とは二人とも縁遠い。

 こうした政権の揺らぎに、身構えているところがあるとしたら、麻生太郎氏を始めとする保守派だろう。中川昭一元政調会長を会長とする「真の保守政治を考える会」には、自民党内の保守派が総結集し、無所属の平沼赳夫氏も最高顧問として加わっている。保守派は「保守のプリンス」といわれた安倍晋三前首相の無様な退陣劇で、大きな蹉跌を喫したが、このところまた体制を整えている。古賀誠氏らを筆頭とするリベラル派の人権擁護法案の再提出に関しては、改めて保守派が再結集して反対論を展開し、依然、党内の大きな勢力であることを誇示した。

 さらに保守派への応援団として、昨年暮には桜井よしこ氏が代表を務めるシンクタンク「国家基本問題研究所」(国基研)を設立、1月には「北朝鮮のテロ支援国指定を解除するな」との提言を発表するなど活発な活動を展開している。桜井氏らの動きは、福田リベラル政権志向に危機感を抱いたわが国保守論壇の総意だろう。国基研は3月17日に設立記念パーティーを開いて、保守系オピニオンリーダーの糾合を図っていく構えだ。

 保守派の大きな重鎮となりそうなのが、平沼赳夫氏である。2年前、脳梗塞で倒れたが、去年秋には拉致議連会長としてワシントンを訪問するなど活発な政治活動を展開している。
体調はリハビリで完全に回復したが、まだ声がかすれ気味で今もボイストレーニングに励んでいる。政界再編第3極の結集を噂されており、平沼氏の今後の動きも要注意だ。

西山弘道;
ジャーナリスト。早稲田大学政経学部卒業後、文化放送で30数年、放送記者として
活躍。政治担当として、三角大福中、安竹宮の「永田町戦国史」を取材。
2005年10月、文化放送を退社、以後フリーのジャーナリストとなる。
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4.藤岡知夫
 日本はトルコとの友好関係をもっと深めるべきだ。エルトゥールル号回顧展を観る。
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トルコは日本にとって遠い国である。ヨーロッパ人は自分勝手に世界を色づけし、黒海と地中海を繋ぐボスボラス海峡より東をアジアと呼んだ。従ってヨーロッパ人にとってトルコも日本も同じアジアであるが、日本人からみればトルコはヨーロッパである。南は地中海、北は黒海に面しているのであるから、絶対にアジアとは呼べない。トルコ自身は回教の国であるが、アラビア諸国と違って宗教色は薄く、ヨーロッパの一員たらんとし、EUへの加盟を熱望しているが、ヨーロッパ諸国は極めて冷淡である。
この国は歴史上中世の1500年代の初めから1600年代の終わりにかけての約200年足らずの間、武力を持って勢力を広め、南はエジプトからナイル川沿いの中流域及びアラビア半島の中程まで、北はハンガリーまでを勢力圏に入れ、ハンガリーの首都ブタペストにはその時代の回教寺院が残っている。
ヨーロッパ東端の国トルコと日本が過去に於て深い関係を持ったことがあるとは、私も全く知らなかったから、日本人の殆ども知らないのではないだろうか。
明治18年(1887)明治天皇の伯父にあたる小松宮殿下が、妃や陸軍のお供を伴って米国を皮切りに、フランス、ロシア、オーストリア、イタリアなどを歴訪したが、その折トルコにも立ち寄って、スルタンに拝謁されたのである。トルコではその返礼として2年後、トルコ製の軍艦エルトゥールル号を日本に派遣した。この軍艦はまず長崎に到着した後、6月には横浜に入港し、日本も最高の皇室儀礼で厚遇し、友好を深め、約600名の艦員は3ヶ月も滞在して、9月14日に碇を上げたのである。
しかしその時、台風が接近しており、9月16日には紀伊半島先端の串本で、沖合の暗礁に激突し、沈んでしまったのである。暴風雨の中、それを知った現地の遭難現場の僅か60戸しかない河岸地区の人達を中心に、嵐の中決死の救出作業を行ったが、救出できたのは僅かに69人、約500人の船員が船と共に海底に沈んでしまった。
誠に悲惨な事件であったが、日本政府は生存者69名を直ちに軍艦比叡及び金剛の二艘に乗せて、事件から1ヶ月後の10月神戸を出航し、翌年の始めにはトルコに送り届けた。500人もが日本の串本沖で水没したにも関わらず、これは台風の接近を知りながら出航してしまった船長のミスで、69名の生存者を直ちに軍艦で送り返して来たことに、トルコでは深く感謝し日本に大きな好意を持った。丁度その頃トルコはロシア国境での小競り合いを度々起こし、その都度ロシアに痛めつけられていたのであるが、日露戦争が没発し、日本がロシアに勝ったということで、大変日本を尊敬するようになり、日露戦争の直後、日本の英雄東郷の名をそっくりもらい、トウゴウという名の男の子がトルコには大勢いるらしい。
日本とトルコの関係はその後が大事である。イランイラク戦争開始から5年後の1985年3月、サダムフセインがイラン領空を通過する航空機は、民間機であっても撃墜すると言い出した。イラン在留の外国人は即刻航空機で国外退去を開始したが、日本人は日本航空機のイラン乗り入れがなかったため、外国航空会社の便で脱出しようとしたが、全ての航空会社は自国民を優先し、日本人のイラン脱出が非常に困難になってしまった。そこで日本政府は日本航空の飛行機を飛ばせば良かったのであるが、その頃の腰抜け中曽根首相は、自国機を危険にさらして何か言われるのが怖くて何もしないでいた。
そこで伊藤忠商事のイスタンブール事務所長が、トルコの首相と個人的に親しかったこともあって、直談判をしたところ、トルコ航空機を日本人のために一機イランに飛ばし、当時イランに在住していた215人をイスタンブールまで運んでくれたのである。他方イランにはトルコ人が500人ほどいて、その救出も勿論行っていたのであるが、自国人よりも日本人を優先して助けてくれたのである。この事実は日本人として決して忘れてはならないことであるが、日本の小中学校の教科書に載っている話も聞いたことはないし、日本人はその救出直後には新聞で知ったかも知れないけれども、現在の私は記憶に全く残っていない。その時日本人がトルコ人に感謝を表明したら、彼等は「古い盟友だろ」と言ってニコッと笑ったとのことである。現在でもトウゴウという名前の男が沢山にて、日本政府が何もしないで手を拱いている中、自国より優先して日本人を助け出してくれたトルコこそ、真の日本の友である。
トルコのEUへの参加を手助けするとか、何とか日本も彼等に対して恩返しをする手だてはないものであろうか。私自身もヨーロッパには何十回と行っても、トルコに行ったことはなかったのであるが、旅行者としても大変面白い国であるらしいので、次回ヨーロッパ旅行の折には是非寄ってみたいと考えている。日本の真の友と言える国は、トルコを除いて台湾とインドしかない。支那などは初めから敵だと思ってかからないと、後で酷い目に遭うことになるであろう。
以上の事実は昨年テレビ番組で知ったのであるが、エルトゥールル号回顧展を武蔵境にある中近東文化センター附属博物館で開催していたので、昨年11月から行こうと思っていたのであるが、今年の2月17日までやっているので、そのうちと思っているうちに、最終日になってしまい、慌てて観に行ってきた。エルトゥールル号の写真などを詳しく展示してあり、尚かつトルコの素晴らしいタイルなどの陶磁器も沢山展示されていて、トルコという国の素晴らしさについて、目を見開かされた半日を過ごすことが出来た。
中近東文化センターにはメソポタミア時代からの古い陶器やガラス器などの美しい発掘物が多数展示されており、私は始めて訪問したが、なかなか素晴らしい博物館である。
また、中近東文化センターの位置は、私にとっての蝶の古戦場である。戦争中の昭和17.18年頃この辺りに広大な屋敷を持った両親の知人がいて、その家の庭に栗拾いに行ったり、また7月頃訪問したときには近くの雑木林で、生まれて初めてウラナミアカシジミとクロシジミ♀(その当時はゴマシジミだと思っていた)を採集した聖地でもある。
楽しい思いで半日を過ごすことが出来た。

藤岡知夫(ふじおか ともお);
昭和35年慶應義塾大学工学部電気工学科卒
昭和40年同大学院工学科博士課程終了 工博
昭和54年同大学教授に就任
平成2年東海大学開発技術研究所教授に就任
平成6年東海大学理学部物理学科教授に就任
平成12年財団法人応用光学研究所理事長に就任
専攻 レーザー工学 レーザー物理学
著書に
「レ−ザ−がひらく21世紀」(三田出版会、1990年)
「光・量子エレクトロニクス」(オ−ム社、1991年)
「オプティカルパワ−」(裳華房、1994年)
趣味の蝶関係では「日本産蝶類大図鑑」(講談社、1976年)
「蝶の紋」(河出書房新社、1973年)
「日本産蝶類及び世界近縁種大図鑑」(出版芸術社、1997年)など13冊。
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◎ビジネス情報月刊誌「エルネオス」http://www.elneos.co.jp/
3月号巻頭言
紺谷典子の賢者に備えあり  防災のための道路整備を急げ
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 「道路をほしがるのは地方」が通り相場だが、道路整備が必要なのは地方だけではない。なぜ大都会で道路整備の声が大きくならないのか、不思議でならない。
 もし東京に大地震が起きたらどうなるだろう。最近の流行なのか、壁面がガラスで覆われた高層ビルが増えている。粉々に砕けたガラスが弾丸のように降り注ぐ恐れはないのだろうか。渋滞の道路はガソリンを積んだ車で埋まっており、道路が火の川と化すかもしれぬ。だが都会では、防災を求める声より、公共事業をやめろという声のほうが大きい。
 関東大地震の犠牲者は十万人を超したが、その大多数が火で亡くなっている。道幅が広ければ広いほど延焼率が小さくなることは、阪神大震災でも証明された。
 帝都復興を託された後藤新平が、当時としては桁外れに広い幹線道路網と多くの公園緑地の整備を計画し、大風呂敷と批判されたのは有名な話である。財政の制約もあり、計画は十分の一近くまで縮小せざるをえなかったが、それでも今日の東京の幹線道路の骨格は、後藤新平に負っている。
 道路は、単なる日常の利便や産業物流のためばかりでなく、国民の生命と生活を守るライフラインでもある。ムダな道路はあるかもしれない。立派過ぎる道路もあるだろう。しかし、だからと言って、道路の役割を過小評価することが正当化されるわけではない。
 道路の設計は国土の設計でもある。ただでさえ狭い日本の国土は、その八割が山岳部である。山と海に分断された国土を、どうすれば有効利用できるか、より豊かで安全な国民生活を実現できるか。高速道路で時間距離を縮めることによって、首都圏の過密を防ぎ、過疎地の過疎化を食い止めることも夢ではない。道路が過疎化を助長したとの批判もあるが、地域の設計と一体化された道路計画ではなかったことに一因があろう。 
 道路公団民営化の!)改革!)が失敗に終わったことは慶賀にたえない。国の動脈ともいうべき高速道路網が、営利企業の所有物にならずに済んだのだから。配当支払いのために道路の陥没が放置され、国民の生命と生活が犠牲になる事態だけは、避けられたことになる。
 道路特定財源に関しては、暫定税率や一般財源化より先に、まずは防災の視点から道路を論じてほしい。大災害が頻発する中、避難路・救援路は複数確保されているかどうか、どの道路の拡幅を急ぐべきなのか。老朽化して危険な橋やトンネルはどのくらいあるのか。今なら金利も地価も低い。国民の命を守る道路を低いコストで整備できる絶好のチャンスを見逃すべきではない。
 ガソリンの高騰で、多くの人々が困窮しているのは事実だが、原油の価格は、物価水準を考慮すれば石油ショック時より低い。下げるとすればガソリンよりも、諸外国に比べてあまりに高すぎる高速道路の料金であろう。費用の回収を優先し、せっかく造った道路を使わせないことほど大きなムダはない。
 国民のために解決すべき重大問題は、ガソリン価格などではない。価格上昇を吸収できないほど、地方や中小企業を疲弊させきっている日本経済の現状である。
 しかし、日銀が目指すのは、日本経済の正常化ではなく金利の正常化だ。財務省は財政の健全化には熱心だが、国民生活の健全化には関心がない。そして政府にとって重要なのは政権の安定で、国民生活の安定ではない。
 サブプライム・ローンの一件で痛感したのは、欧米各国の政策当局がいかに経済の安定と成長を重視しているかという点だ。彼我の差はため息が出るほどに大きい。サブプライム・ローンの傷が最小で、石油依存度も最低のわが国で、株価暴落が最大だったのは、経済無策を市場が見破っているからである。
 道路整備をはじめとする防災事業を急げば、失業対策、地域活性化策にもなり、日本経済の体力回復にもつながるはずなのだ。国民は声を挙げるべきである。(エコノミスト)
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◎読者の書評 超・映画評 愛と暴力の行方」扶桑社
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1.今までに無い、新しい感覚の映画評論を知人の奥山さんが出版されました。題名からも、その強烈な個性が窺えますが、中身はもっと衝撃的。うう〜ん、そんな見方もあったのか・・・・・、と目から鱗も・・・。これは只の映画評論では無いのです。私達が日本舞踊を通じて今の社会の問題点を啓蒙しているように、奥山さんは映画を通じて日本の様々な問題点を深く洞察しているのです。その根底には、奥山さんの日本を憂う強い心と、人に対する繊細な優しさが垣間見えるのです。世の中毒舌家の方が実は人情味があるのが分かります。イタリア ナポリ ポンペイの遺跡を、雨の去った後の水溜りを飛ぶように横切る女性と、其の奥に写っている男性の写真の表紙が、なんともいえない、時を超越したかの様な不思議な浮遊感を漂わせています。 
観た映画、あるいはこれからDVDで観てこの本を読むときっと面白いお勧めの書です。
舞踊家MH

2.映画評論の本はたくさん刊行されていますが、この本はそれら凡百の映画評とはまったく違います。
副題に「愛と暴力の行方」とありますが、これは「政治と愛の映画評」です。
論評された映画はここ2年ぐらいの作品で、まさに生きのいい映画評です。
文芸評論家の江藤淳は著書「小林秀雄」に次のように書いています。
「小林秀雄以前に批評家がいなかったわけではない。しかし、彼以前に自覚的な批評家はいなかった。ここで自覚的というのは、批評という行為が彼自身の存在の問題として意識されている、というほどの意味である。彼の出現に先立っていたのは長い、健康な啓蒙期であった。」
吉本隆明も次のように言っています。
「文芸批評が、わが国で独立した分野になったのは昭和の初年ごろであった。それまでは現在の映画や演劇の批評と同じで、感想批評の域を出なかった」
小林秀雄は文芸批評を感想批評から近代批評に自立させましたが、奥山氏の映画批評も吉本の言う感想批評から小林秀雄流の近代批評に進化させたと言えます。
奥山氏もこの本で言っています。
「世の中当たり障りのない映画評が往来しているなか、映画を通じての僕の歯に衣着せない叫びは、ある時は世相を斬り、ある時は未来を語り、ある時は人生観を説いているのである。いつも根底には、僕の憎む偽善、欺瞞に対する容赦のない視点がある」
奥山氏は、小林秀雄が文学を素材として自らの思考を語ったように、映画を素材として氏の思想を語っているのです。
この本は、本当の映画評論とはこういうものだということを世の中に知らしめるものだと評価します。
映画好きもそうでない人もご一読を薦めます。
実業家 NA
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◎怒りの投稿
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カラスの色は黒いと言い続ければ、黒いが常識になる。此れが中共の堅持する外交哲学で、自民党の日本政府には此のマネが出来ないし、これからも出来ない。従って、日本は今後も中共に負け続ける。
二月上旬の大雪で中国では南方さえ交通マヒや停電で混乱が続いた。
早速、自民党議員は伊吹や二階の音頭で5000円づつ義捐金集め400万を自民党の名前で中共に寄付。中共のおぼえマコト目出度いとか。今頃誰か幹部が其の金で女にマンションでも買ってやってるだろう。軍備に使うほどの金でもないし。
勿論、此の自民党は食中毒の日本の子供に援助の寄付をしたのだろうな。
一方、昨日中共は五輪日本選手団に対し、食料持込を堅く禁ずる旨の通達を出したらしい。きっと餃子を無理矢理食わせる積りだ。
 このままでは早晩日本は戦わずして沈没、消滅する。皇紀2600年も大和魂も文化もクソもない。無くなります。どうせ無くなるなら俺達好きなことやらしてもらおうやないか。何か面白いアイデアないか。

70年代のヒーロー、三浦和義氏は日本では既に容疑者でも何でもない。然しアメリカ当局が逮捕したとなると、マスコミはもう三浦氏を容疑者扱い。これ即ち誰もがアメリカの刑法が日本の判決に優先する事を認めておるからです。
ましてや、大統領選挙となれば、予備選にも拘らず、マスコミは自民総裁選には見せたことの無いフィーバー、過熱報道。これ即ち誰もが大統領を日本の実質元首と認めているからです。
消滅をただ待つのでなく、一刻も早く、中国、アメリカどちらを母国に選ぶか国民投票するべきやないか。
大阪の中小企業経営者 YM
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