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甦れ美しい日本 第091号

発行日: 2006/11/6

□□■平河総合戦略研究所メルマガ■□□(2006年11月6日 NO.091号)

  ☆☆甦れ美しい日本☆☆

☆・・・・私たちは書きたいから書くのです・・・・
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 < 目次 >

◎ゲスト執筆者


◎レギュラー執筆者 
         
1.佐藤 守      大東亜戦争の真実を求めて86
2.奥山篤信  「非核三原則」の嘘と欺瞞
3.松永太郎    抱腹絶倒の朝日記事
4.西山弘道    また党内不穏の民主党

◎今月の論文 「大江健三郎、中国土下座の旅」 石平 WiLL 12月号 松永太郎 評
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──────────────────────────・・・・・☆
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1
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1.佐藤守
 大東亜戦争の真実を求めて86
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 マクマリーの進言に対する米国務省の回答は注目に値する。聊か長くなるが、メ
モを引用する。
「『米国がロシア政権を承認してこなかったと同じ理由で、中国の国際的無責任主義
に同意できないと長官が示唆すべきだとの意見だが・・・この提案の目的が理解で
きない』
 我々は当初からベルギーの立場に同情し、ベルギー政府の要望どおりにこれを支
持することを確認の上進めてきたはずであるのに、そのための具体的な形の協力と
いうことになると、こうした消極的な指示が来たのであった。
 なお国務省のこの回答には、(ロイター通信の報道について米国公使館の問い合わ
せに関連して)十一月八日に国務長官が記者会見で表明した『中国によるベルギー
条約破棄通告に抗議しているベルギー政府を、米国政府が何故支持しなければなら
ないのか、私はその論拠を理解できない』との言明がつけ加えられていた。
 この条約の論点は、列強諸国と中国との関係の基礎となる典型的な条約の一つ(ベ
ルギー条約)についての、その法的拘束力である。したがってこの問題は、ワシン
トン会議において国際協調に必要不可欠なものとされた権利と義務を、一体として
考えなければならないことは明白である。ところがわが政府はこれまでのところ、
この事件に関心を持とうとしなかった。ワシントン駐在のベルギー大使はアメリカ
人の友人への私信で、アメリカ政府がいかなる国際協調的行動の提案も歓迎しない
ので、あきらめるほかはないと述べていた。それは、共通の利益にかかわるいかな
る問題についても、中国に好きなようにさせるということだった。
 近年まで協調政策の推進者であった米国が、こうしてベルギーを支持せず、それ
どころか無関心を公然と宣言したため、ベルギー政府は、本件をハーグの国際常設
法廷へ提訴し、中国の主張する条約破棄が法的に有効であるか否かを裁判で決着す
ることにした。しかし中国は、訴訟手続きを軽蔑してこれに応じなかった(これは
新しい先例となった)。結局ベルギー政府は、条約上の立場の防衛を断念しただけで
はなく、条約締結国の国民と同様の待遇を与えるという、やや疑問のある中国側の
一方的保障を確保するために、対中交渉の補強材料として同国の天津租界の返還を
申し出た。このような屈辱的な後退がもくろまれているとき、ブリュッセルの米国
公使館は、一九二七年一月二十日付電報で次のように報告した。
『…租界を中国へ返還するというベルギーの行動は、他の諸国に好ましくない影響
を及ぼすかもしれないが、それでもベルギーは、このような友好と善意のゼスチャ
ーが、条約の諸交渉に幸運な効果をもたらすことを期待して、計画どおりの行動を
進めていくものと思われる。すでに国務省に報告したとおり、……中国におけるヨ
ーロッパ諸国(すなわち外国)の強固な団結はすでに過去のものとなっている。今
や各国は、特にベルギーは、悪化した状況の中で最善の結果を得るため、自国の利
益に最も役立つと思われることなら、どんな進路でも突き進んでいくことになるで
あろう』
 この報告は、まさにワシントン会議の閉会後五年も経過しないうちに、極東にお
ける国際協調の理念が、もろくも崩れてしまった挫折の度合いを表しているといえ
る。それは主として米国政府が、最近まで国際的な支持を得ていた伝統的政策の遂
行を、自ら放棄してしまったためである」
 米国国務省が、このような愚行を敢えてした背景には何があったのか、興味のあ
るところだが、多分、米国務省内に張り巡らされていたコミンテルンの影響があっ
たものと思われる。同時にまた、蒋介石率いる国民党の、米国内における諸活動も
効果を表していたからとも思われる。
 マクマリーは、この事例に類似したものとして、1896年及び1903年の日清条約
(通商航海条約)を中国が破棄宣言した事例を挙げ、「ここでも、米国はベルギー条
約の場合と同じように手を引き、一切関与しなかった。この両条約は、日中間にお
ける全条約体系の基礎をなしていたものである。この日清条約は二つとも当初から、
約定関税率と通称条項に関する十年ごとの見直し規定を定めていた」とし、中国側
が両条約の6ヶ月以内の抜本的改正を要求し、6ヶ月以内にまとまらないと両条約
とも失効することとしたため、「日本政府は忍耐と節度を持って、当初は北京グルー
プと、その後は上海・南京の国民党と、一年以上にもわたって交渉を継続した」が、
1928年の夏に、南京の国民党政府は、「改定が所定期間内にまとまらなかったので
両条約は執行したものとみなす、と唐突に宣言した」例に似ていると書いている。
 このような国際常識を無視した中国の行動の背景には、群雄割拠で権力争いが続
いているという、中国国内の特殊事情があったことは勿論だが、ソ連の“魔手”が
忍び寄っていたこととも大いに関係があると見るべきであろう。  (続く)

佐藤守:
防衛大航空工学科卒(第7期生)。
航空自衛隊に入隊
戦闘機パイロット(総飛行時間3800時間).
外務省国連局軍縮室に出向。三沢・松島基地司令、
南西航空混成団司令(沖縄)を歴任.平成9年退官.
岡崎研究所特別研究員.軍事評論家.
日本文化チャンネル「桜」軍事コメンテーター.
著書に「国際軍事関係論」
ブログ;http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/
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2.奥山篤信  
「非核三原則」の嘘と欺瞞
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 「安らかに眠って下さい

   過ちは

   繰返しませぬから」

「あの戦争は日本が間違った戦争を仕掛けたもので、その天罰がこのように当たりました。
われわれ日本人は二度とこのような間違いを犯さないことを誓います。」被害者が加害者
になってしまった、この奇妙奇天烈な記念碑が撤去される日を待ち望んでいるのは私だけ
ではあるまい。このように解釈される広島原爆碑、これを見て東京裁判で日本無罪論を主
張したインド人パール判事が、「心なき日本人の不見識」を嘆いたという。まさに足掛け7
年にわたるアメリカの占領政策による日本総国民懺悔洗脳政策の成果ともいえる、アウシ
ュビッツに匹敵する、広島、長崎における非戦闘員瞬時大量ジェノサイドの原因を日本側
の責任として、アメリカは免罪符を得ることにより今日まで謝罪すらない。これこそが、
戦後日本の精神的退廃と混迷の象徴であり、あの村山談話、河野談話に染み付いた自虐史
観の系譜である。

「非核三原則」とは戦後の核アレルギーの思考停止に陥った「無原則」に過ぎない。日本
政府が最初にこの原則を提示したのは、1967年12月11日の衆議院予算委員会において、
日本社会党成田知巳委員長が、アメリカから返還される小笠原諸島への核兵器再持ち込み
の可能性について政府に質した際、佐藤栄作首相が、日本は「核兵器を持たず、作らず、
持ち込ませず」という三原則を示したときであり佐藤はその後、翌1968年1月の施政方針
演説でも、この三原則を確認した。アメリカは、自国艦船の核兵器の搭載について「肯定
も否定もしない」という原則を堅持しており、日本は“事前協議がないのだから核もない
はず”と “協議をする、しないは米軍の自由といった詭弁で問題に直視することを避けて
いる。大体日本に寄港する米軍艦船のすべてが核兵器を保有していないということはあり
えないことであり、まさにこの原則は欺瞞に過ぎないのである。

佐藤首相以来、広島市原爆死没者慰霊式・平和祈念式での歴代首相がこれを確認している
が小泉総理も平成15年8月6日に次のように挨拶している;

 人類史上唯一の被爆国である我が国は、広島、長崎の惨禍を再び繰り返してはならない
という決意の下、平和憲法を遵守し、核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずとの非核三
原則を堅持してきました。この立場は、今後とも変わることはありません。

最近自民党の中川政調会長が、日本の核兵器保有について「議論はあっていい」と発言
したことについて、野党はもとより政府・与党内でも物議をかもしている。読売新聞によると;

自民党の山崎拓・前副総裁は都内で講演し、「政府・与党の者がこの種の発言をする時は、
もう少し考えてもらいたい」と批判した。加藤紘一・元幹事長も大阪市での講演で「日本
も核装備するようなことは絶対に言ってはならないという国際感覚をしっかり持つべき
だ」と反発した。 公明党の太田代表は首相官邸で記者団に対し、「(核兵器保有論を)
議論するには全く至らない」と述べ、こうした議論が出ることに不快感を示した。

二階氏ときたら5日のNHKの番組で、麻生外相や同党の中川昭一政調会長の核保有論議
について、「誤解を招きかねない発言を責任ある立場の方々が何回もやると、やがて任命権
者の責任も問われかねない。発言を慎むべきだ」と語り、二階氏は「非核三原則を歴代内
閣が言い続け、ようやく日本は好戦的な国ではないと理解された。これは大変な積み重ね
だ」と強調。番組終了後も記者団に、「言論の自由だから何を言ってもよい、というわけ
ではない」と語った。

全く平和とは念仏していたら実現するという類の議論であり、政治家はなんのために存在
するのかといいたくなる。

それに滑稽なのは「非核三原則」を強調しているが、そもそも日本は抑止力においてアメ
リカの核報復に頼っているわけであり、核を持ち込ませないというのは自己矛盾なのであ
る。本当の意味での非核三原則を唱えるなら、抑止力としての核も否定しなければ論理に
合わないのである。このような議論を封じ込める輩は、アメリカの核の傘も拒否し日本は
素手で核廃絶を訴えるといった理想主義を訴えるがよい。現実は日本はただ単にみずから
核抑止力を持つべきところをアメリカに下請けにだして思考停止に陥っているにぎないこ
とがわかっていないのである。議論もする勇気もなく現状から目を覆う卑怯な態度を取っ
ているのである。

真偽のほどはしらないが、朝日の歪曲記事とは思うが;
『自民・中川政調会長、「核保有議論」発言を事実上修正
自民党の中川昭一政調会長は3日、佐賀市内で講演し、「私は核保有の議論をしろと言っ
ているのではない」と述べた。そのうえで、北朝鮮が日本の原子力発電所を核ミサイルで
攻撃する場合などを例示して「撃たれないようにするにはどうしたらいいのかという議論
をなぜしないのか」と語り、核攻撃に対する防衛論の必要性を強調した。中川氏はこれま
で、日本の核保有について「議論はあっていい」と発言。自民党内からも批判が相次ぎ、
従来の発言を修正した形だ。 』
中川政調会長が議論をせよといいながら、一方で自分は議論のまえから非核三原則を守る
といっていること自体、なんかフニャっとしたものを感じていたが、さらに上記のように
本当に修正したとしたら全く情けない話しであり、朝日の常套手段の歪曲であってほしい
ものだ。

ついでに言っておくと、いつも日本の政治家の卑怯な点は、歴史認識などで顕著だが国内
外からバッシングを受けるとまともに堂堂と反論せずに苦し紛れに、村山談話、河野談話
などを簡単に逃げ口上のよりどころとしてしまうのである。これではいつまでたっても日
本は東京裁判史観から脱皮できない。非核三原則も左様である。政治家とはローメイカー
であるはずで、絶えず自らの責任でその時点で日本国家の国益に合う政治を目指すのが使
命であって、宗教者のような理想主義では困るのである。核武装の是非の論議をすべきと
いうなら、非核三原則離脱、核武装の得失をしっかり議論したうえで日本はどうするのか
と結論をだすべきであって、マスコミに迎合して、お利巧さんのように、非難されると、「自分は核武装に反対だ」とか「非核三原則は変わらない」などという始末である。それぐらいの信念かといいたくなる。

さてアメリカでは最近チャールズクラウトハマー氏やデーヴィッドフラム氏のような保守
派の論客に東アジアの安定のために日本の核武装を奨励する論評が見られるようになった。
また日本の置かれた現在の被害国の立場で核武装理論が出てくること、普通の国なら当然
であり、一方でそれに対する拒否反応や警戒感もでてくるが、外交として摩擦は当たり前
のことで、こういう摩擦が起こることが、間違ったメッセージになるのか、そんなことを
考えるなら何のための政治家や外交官なのか、そもそも不要である。

マハトラガンジー的理想主義としての核廃絶議論で丸腰議論を宗教的見地からの理想主義
として主張する論議は、高邁な理想としてそれを認めよう。言っておくが、野党や与党に
見られるような、日本を弱体化させ、どこかの国の属国化を企む勢力のいう非核論議は絶
対に与しない。現在の北朝鮮を巡る外交は相手は信義や誠実が期待できる相手ではない、
そこにあるのはパワーポリティクスだけである。日本政府や外務省は六カ国協議復帰を金
科玉条のように唱えているが、会議は更なる核攻撃能力アップの時間稼ぎだけであって、
日本は更に深刻な状況に陥ることだけは確かである。そんな現状認識もできずに、六カ国
協議まずありきとし、日本は核武装いたしませんなどとこちらから唱えるほど馬鹿げた外
交はない。

奥山篤信:
京都大学工学部建築学科卒
東京大学経済学部卒
三菱商事本社入社
6年余にわたる米国三菱ニューヨーク本店勤務を経て
平成12年退社 
平河総合戦略研究所代表理事
-------------------------------------
3.松永太郎
 抱腹絶倒の朝日記事
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最近、いちばん、笑ったのは、10月30日「朝日新聞」の朝刊に載った「風考計」と
いう記事である。若宮・竹島は韓国にあげてしまったら・啓文論説主幹さまと、「帝国以後」
で知られるフランスのエマニュエル・トッドとの対談で、この中でトッドは「日本も核を
持てばいい」と言って、若宮・竹島は韓国にあげてしまったら・啓文論説主幹さまの目を
白黒させているのである。若宮主幹は「竹島は韓国にあげてしまったら」とか、国民が
小泉首相の靖国参拝を支持すると、「このうえは国立施設を作るのがよかろう」などと、
くやしまぎれにふんぞりかえってみたり、とか、いろいろと楽しませてくれるお方である。

 言うまでもなく、「朝日」は、核に関する議論を政治家がすることさえ「とんでもない!」
と社説や社説をなぞった投書欄、コラムその他で、金切り声を上げている。ひと様には、
議論することさえ禁じておいて、自分が率先して議論しているのだから世話はないが、い
ずれにしろ「朝日」紙上に核保有論が載るのだから、おもしろい。これが日本の外交専門家
とか軍事専門家との対談でなく、おフランスの知識人というところがミソである。これが
日本人との対談であれば、きっとこの記事はのらなかったろう。

 トッドが、日本も核を持てばいい、といったのに対する若宮さまの答えは「核の拒絶は、
国民的なアイデンティティで、日本に核武装の選択肢はありません」である。知らなかっ
た。「論説主幹」ともなれば「国民的アイデンティティ」まで決める権利があるらしい。い
つのまにそういうことになったのか知らないが、ほかにもなにか朝日が決めている「国民的
アイデンティティ」があるのなら、教えてもらいたい。あるいはもしかして、若宮氏は、最
近「諸君」でも書かれていたように別の国の大統領なのかもしれない。「朝日国」とか。

また「選択肢はありません」と簡単に言ってくれている。問答無用である。しかしト
ッドはそんなことはかまわずいろいろ言う。それに対する若宮様の答えは、日米同盟が壊
れるとか、中国も警戒を強める(これが本音だろう)とか、定型化されたものばかりであ
る。しかも、対談のあとの感想では、「日本が核を持ちたいのなら、米国と事を構える覚悟
がいるのだ」と脅迫している。日本が核を持てばアメリカと戦争になるかもしれないぞ、
と脅かしているのである。中国と戦争になるかもしれないぞ、と本音を吐けば反発が大き
いので、アメリカを持ち出すところがミソである。何とか靖国参拝をやめさせようといろ
いろ苦心した挙句、最後にアメリカが心配しているとか、アメリカも怒っているとか言い
出した、かわいそうな朝日その他媚中派の論法である。アメリカと事を構えることになる
(かどうか知らないが)とか、すでに日本にたくさん核ミサイルを向けている中国さまが
警戒するとかは「国民的アイデンティティ」と何の関係もないだろう。いずれにしろ、こ
こにあるのは、これから一年後には日本にむけて、核を積んだミサイルをぶっ放す能力を
持とうとする国の現在の「核保有」よりも、あるかなきかわからない日本の核保有を心配
する朝日的思考法である。

次に面白いのは、「日本が戦争のトラウマを捨てたら、アジアは非常に警戒する」と若宮
氏が言っているのに対するトッドの答えである。「戦争のトラウマを捨てない」というのは
別の言い方をすれば「悪いことをしました、ごめんなさい、といつまでも言っていろ」とい
うことである。未来永劫あやまっておれ、ということである。それを言わないと日本にた
くさん核ミサイルを向け、アジア人であるチベットやウイグルの人を虐殺している中国や、
もともと日本が大きらいな南北朝鮮が「警戒する」のだそうである。もちろん朝日的言語
では「アジア」というのは「中国および韓半島」のことだけである。彼らの頭の中には、イ
ンドシナ半島の国々もインドネシアもインドもすべてアジアに入っていない。
これに対してトッドは「第二次大戦の記憶とともに何千年も生きていけない。日本
は戦争に対する贖罪意識が強く、技術的・経済的にリーダー国であるのに、世界に責任
を果たせないでいる。過去を引き合いに出しての道徳的立場は、真に道徳的とはいいが
たい」と言っている。見事な言い方でもあり、あたりまえでもあり、常識的(コモンセン
シカル)でもある。ただ朝日のような贖罪経、反核経、平和憲法法の信徒には通じないだけである。
トッドはフランスの知識人の伝統にのっとって「反米」的である。若宮様はそこら辺で
大いに盛り上がろうとしたのかもしれないが、当てが外れて残念でした、としかいいよ
うがない。

松永太郎;
東京都出身 
翻訳家、多摩美術大学講師、レモン画翠社長
主訳書「進化の構造」「イカロスの飛行」他。
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4.西山弘道 
 また党内不穏の民主党
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 衆議院大阪9区と神奈川16区の補欠選挙で自民党が完勝したことで、「選挙に強
い」といわれた“小沢神話”は崩れた。代表就任直後の4月の千葉7区補選で民主
党が“逆転勝利”した時は「さすがに小沢さん」と株が上がったが、今やその勢いは
ない。

 今回の2つの補選の隠れた主役は、公明=創価学会だった。2つの選挙区には学会
票が約3万5千票あるといわれ、これに自民党は助けられた。特に大阪9区での創
価学会の動きは凄まじく、学会婦人部がフル動員されて、劣勢だった自民党公認の原
田憲治氏を支援、1万8千票の大差で勝利させた。原田氏の亡父の原田憲氏は旧田中
派の大物政治家だが、憲氏はかつて反創価学会の急先鋒である「憲法20条を考える
会」の顧問だったこともあり、学会としては憎き仏敵だった。その子息の出馬という
ことで、当初、公明党は支援を嫌がったが、9月末に新しい太田昭宏執行部体制が成
立、その初めての選挙ということで、総がかり体制となったのである。

 民主党の敗因は、北朝鮮核実験の“追い風”に乗った安倍氏に対し、旧来の田中派
的古い選挙手法しかなかった小沢氏の“党首力”の差だろう。また、細野某議員と女
性テレビキャスターの不倫スキャンダルも痛手だった。大阪で小沢代表が応援演説の
最中、「不倫議員はどうなった!」と野次が飛んで、小沢氏が顔をしかめる場面もあっ
たほどだ。

 “小沢神話”が崩れたことで、民主党内には「これで小沢さんにも言いたいことが
言える」という空気が出てきた。千葉補選に勝ってからというものの、誰も“大物代
表”に直言できず、小沢氏は“裸の王様”になっていた感があったからだ。
  北朝鮮クライシスによる“周辺事態”認定をめぐって噴出した党内の対立もそう
だろう。小沢、管、鳩山の幹部3人は、ともに周辺事態ではない、と声を揃えたのに対
し、前原誠司前代表らは、法の6項目目に当たる周辺事態であり、ここで認定しないと
今後の日本外交の手足を縛ることになる、と反論した。その後、鳩山氏だけが、北が2
回目の実験を行えば、周辺事態と認定する、と主張を変えたが、小沢、管両氏は変えて
いない。

 この“周辺事態”問題もそうだが、最近、民主党内には「小沢氏は左傾化し過ぎるの
ではないか」という声が上がっている。小沢氏の戦略は、天王山である来年の参院選を
意識して、国会審議では安倍自民党に徹底的に反対するというものである。対案を示さ
ず、かつての旧社会党のように「何でも反対」野党になってしまい、民主党に対する国
民の期待を下げるのではないか、という懸念の声だ。共産、社民両党との野党共闘を重
視するという小沢氏に対しては、横路グループらリベラル派議員からも疑問の声が上が
っているという。

 自民党は今後、民主党の弱点である「官公労」依存体質をつく法案を次々と用意して
いる。今、審議されている教育基本法は出身議員が4人もいる民主党・日教組攻撃であり、
公務員削減の行革、地方分権推進両法案は、民主党の最大支援労組である自治労攻撃で
ある。「1持間のうち、45分働いて、15分休みを取る労組にまかしておいていいのか」
(中川秀直自民党幹事長)と自民党は参院選を意識して、民主党の労組依存体質を攻撃
してくるだろう。

 「官公労依存」、「寄り合い所帯」、しかも党首は相変わらず旧い55年体制的国対手
法、という現状に嫌気して、党を飛び出すのでは、といわれているのが、前原グループだ。
「健全な保守層を基盤にしたい」と松下政経塾出の前原氏は語っているが、前原氏と行
動を共にする議員は5,6人いるといわれている。

 12日には福島の出直し知事選、そして19日には沖縄の知事選がある。2つの選挙での
民主公認候補と推薦候補の消長をみてみたい。
 
西山弘道;
ジャーナリスト。早稲田大学政経学部卒業後、文化放送で30数年、放送記者として
活躍。政治担当として、三角大福中、安竹宮の「永田町戦国史」を取材。
2005年10月、文化放送を退社、以後フリーのジャーナリストとなる。
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◎今月の論文 「大江健三郎、中国土下座の旅」 石平 WiLL 12月号 松永太郎評
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 前回、本の紹介で、石平氏の「私は毛沢東の小戦士だった」という本を取り上げた。また
また同じ人のものをご紹介するのは気が引けるが、しかし、この論文も出色であり、また
たいそう面白いので、書いておきたい。面白い、というのは現代日本のサヨク知識人の典
型が見られる、という意味である。
 この論文は、ノーベル賞作家の大江健三郎が、中国社会科学院外国文化研究所の招きで
一週間ほど訪中したその様子をレポートしながら、批判したものである。大江が中国で、
共産党対外宣伝部の対日宣伝工作に忠実に沿った発言をしていることが暴露されている。
もっとも公式的な場での発言であり、大江自身が帰国後「朝日」で、自分でその発言につ
いて書いているので、暴露という言葉は適当ではないかもしれない。大江も、また大江を
重用する「朝日」も、自分たちの発言になんらの疑問も、なんのうしろめたさも抱いてい
ないことは明白だからである。
大江は、例の南京にある「侵華日軍南京大屠殺遭難同胞記念館」という、すさまじい名
前の所に行って、百回以上頭を下げた(新華社通信)という。
 さらに大江は、共産党政治局常務委員の李長春に拝謁し(新華社によれば、「接見を許さ
れ」)、未来永劫、謝んなさいといわれて「お説ごもっとも、私もがんばります」と言って
きたそうであるが、この李長春という人は政治局の宣伝担当である。
 石氏は、民主主義者を気取りながら中国の独裁権力へ土下座する大江の姿勢を鋭く批判
しているが、まったく同感という他はない。朝日新聞、岩波の「世界」などを中心とする日
本のサヨク知識人は、日本国内では民主主義の旗手を気取り、反権力を気取っているが、
その実、彼らほど権威主義者や権力主義者は少ない。その点では「在日は被害者」という
何とかの一つ文句をうたいつつ東大教授にまでなり、その権威をかさにきて日本人を脅か
しているカンという教授と同じである。つまりは、骨の髄まで権威主義者、権力主義者な
のであり、そのため中国や北朝鮮の独裁権力に迎合することを矛盾ともなんとも思わない
のである。 
 ここでも大江は、「われわれ(日本人)は、未来にむかってたゆまず贖罪するとともに、そ
のために絶えず努力しなければならない」と講演で言ったそうである。つまり未来永劫、謝
罪を続けろ、ということで、最近では朝日の若宮啓文論説主幹の「日本人は戦争に対する
罪悪感を捨ててはならない」という発言と同じであり、要するに、江沢民閣下の「日本に対
しては、歴史問題を永遠に言い続けろ」という発言に沿ったものである。
日本人の代表的知識人(何しろノーベル賞作家である)がこういうことを言い、代表的な新
聞(少なくとも自分たちは、そう思っているだろう)の論説主幹がこう発言すれば、いつま
でも歴史問題をカードにしろ、とは別に江沢民でなくても言うであろう。お前らは、昔
、俺たちにこんな罪を犯したじゃないかとさえ言えば、恐れ入って土下座するのだから、
こんな簡単で面白いことはない。
しかし問題は大江や朝日が、中国に土下座しながらも、逆に日本人には、ふんぞり返っ
て説教をたれているだけだ、ということである。贖罪といったところで、彼らは、別にな
にか具体的なことをしているわけではない。ただそれを日本人に説教しているだけなので
ある。要するに「弱者」のふりをしながら、他人に説教をしている言論権力者で、その点「在
日は被害者」「女性は被害者」「犯罪者は社会の被害者」というふうに説教する(ほかにはなに
もしない)他のサヨクと同じである。彼らの化けの皮がはがれたのが、将軍様が拉致を認
めた瞬間であるが、しかし、相変わらず何もなかったように、同じことを繰り返す大江や
夜毎、亡霊のようにTVにでてきて途中でなにを言っているのかわからなくなる筑紫哲也
のような人の首には、誰も鈴をつけられないだろう。何しろ言論権力者だから。
松永太郎
◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

◎情報感度を研ぎ澄ます!ビジネス情報誌「エルネオス」
 編集長・市村直幸
 〒105−0003
 東京都港区西新橋1−22−7 丸万7号館4階
 電話:03−3507−0306
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次回の配信は11月13日(月)を予定しております。どうぞお楽しみに!
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急所をおさえながら長閑(のどか)な気分になれる電子雑誌。扱う物は政治、経済、社会、放送、出版、医療それに時々はお叱りを受けること必定のネタも。
花岡信昭メールマガジン
政治ジャーナリスト・花岡信昭が独自の視点で激動の政治を分析・考察します。ときにあちこち飛びます。


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