| >> 記事トピックス一覧 |
ぶんぶん便 No.156
発行日時: 2003/4/29■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■・・■
■■■ 「ぶんぶん便」 2003/4/29 No.156
■ ■
■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
作/者/か/ら/
毎年の健康診断で、私はとっても頑張ります。
身長は1ミリでも高く、体重は1gでも軽く。
カカトを浮かせたり、息を止めたり。…何やってるんでしょうね。
今年は思わぬハプニングで、それどころじゃありませんでした。
血液検査で採血後、針を抜いた時、血が吹き出したんです。
「あらっ、変だわっ」と看護士はあわてます。
あわてないでください。あわてるのは私の役回りです。
でも、あわてるのって、早いもの勝ちなんですね。完敗です。
※GWのさなか、呑気に発行しているぶんぶん便。
読んでくれている人、いますでしょうか?
本日はコラムの後に付録がついてます。最後までお楽しみください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ のどが渇いていた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
子どもの頃はいつものどが渇いていた。
昔は街に牛乳屋さんがあった。配達もするし、店頭売りもする店だ。
薄暗い店内に、どでんと冷蔵ケースがあって、
そのガラス戸から、ずらりと並んだ牛乳瓶が見えた。
白牛乳と、コーヒー牛乳と、りんごジュースと、フルーツ牛乳。
はじっこには遠慮がちに、丸ぽちゃのヨーグルトの瓶。
私はコーヒー牛乳が好きで、店の前を通るたび、ごくりとのどが鳴った。
私は子どもらしさに欠けた子どもだったので、
「あれ買って」のひとことが、親に言えない。
いつもそうだ。そうだから、本当に欲しいものは私を素通りする。
雨が降ると、水たまりの茶色い水を見て
「おいしそう」と思った。
それはコーヒー牛乳の色だからだ。
家の冷蔵庫には冷たい緑茶が常備されていた。
横長のポリタンクで、直接口をつけると、ポリタンクの味がした。
子どもが勝手に飲んではいけない決まりだ。
特に夜は「お腹を冷やすから」と禁じられていた。
私は時々こっそり飲んでいた。
ポリタンクの味を知っているから、たぶんそう。
寝る時間は9時。その時間になると布団に入る。それも決まりだ。
天井を見ながら、「ポリタンクごくごくしたい」と思いつつ寝た。
子どもの頃の私は、とにかく少食だったので、
お腹がすいた、という記憶はなくて、
おやつが欲しい、という思いもなくて、
ひたすらいつも、水分を欲していた。
私の育った家庭は、私にとって十分な環境だった。
食べ物は不足なく与えられ、こざっぱりと洗濯された衣服を用意され、
月に一冊、本を買ってくれた。
ピアノも車もソファもなく、豊かではなかったけれど、満たされていた。
両親は当たり前のように存在していた。
「ただいま」と帰れば、母が「おかえり」と言う。
私の帰りが遅いと、両親そろってハラハラと心配した。
私が勤めに出るようになって、残業で夜遅くなり、駅に着くと、
改札の外に父がさりげなく立っていた。
いつからそこにいたのだろう。足踏みなどして、寒さをしのいで。
「おう、遅いな」と言いながら、目をそらすのだ。
既に成人した娘を心配し、待っていることへの羞恥なのだろう。
父は「早く帰れ」とは言わない。門限などない。
そのくせ遅くなると「事故に遭うのではないか」と過剰に心配する。
私はそういう父を「うざったい」と思わなかった。
そんなに心配するなら、なるべく早く帰ろう。と思うのだ。
急な飲み会などもってのほかだ。
私は独身時代「8時半の女」と呼ばれた。
それが座を立つタイミングなのだ。
外の世界は好きだ。けれど、
私のためにカボチャを煮て待つ母の
カボチャを食べるために早く帰る。
それは私にとって自然な選択だった。
平和である。これ以上ない平和が保障された家だった。
その中で、私はいつもおなかがいっぱいだった。
おなかがいっぱいなので、もう食べたくない。という感じ。
それでいて、喉が渇いていた。
渇望感である。
不思議だ。
家を出て独立し、こうしてオトナになってみると、喉の乾きを感じない。
そのかわり、おなかがすくのだ。
あれも食べたい、これも食べたい。とガツガツしている。
実家を出てからの私の人生は、不安定で、いつも動いている。
結婚して子どもを産んでも、それは安定ではない。
夫は変わるし、家は変わるし、仕事も変わる。
決まった時間に同じ場所に行き、いつもの顔に挨拶する。という日々は、
消えてしまった。
子どもの頃の、あの気の遠くなるような安心感はない。
安心感はなく、緊張感があって、そうして、どこか満たされている。
のどが渇かない人生。それは自分にイニシアチブのある人生。
…なのである。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 付録 小指談義
―――――――――――――――――――――――――――――――――
先週のぶんぶん便で、「小指が折れないのはなぜだろう」という
お話をしたところ、読者の方からいろいろ愉快なお話をいただきました。
その中で、きわ立って「妙」な切り口をしたKくん。
彼は学生時代の友人で、顔見知り読者のひとりです。
彼と私のやりとりを以下に載せます。
Kくん 小指の話だけど、進化・適応の理論で考えてみてはどうか?
小指が折れないのは、種の保存と密接な関係があるのではないか?
JUN 実はね。しょっちゅう折れてて自然にくっついてる。
だから変な形してる。のが真実ではないか。と思ってるんです。
あまりにデタラメすぎて、ぶんぶん便には書きませんでしたけどね。
Kくん 折れているとすると、すっと痛みがひいてしまう説明が付かない
んじゃないかな。腫れないしさ。
人間は、足でものをつかまなくなってきているから、
小指が退化してきたんだと思う。
いつかなくなってしまう器官の形を良くしてもしかたないや、
って感じで、小指の造形も適当なんじゃないかな。
盲腸とか尾てい骨とか退化中のものは、変な形をしてます。
お、そういえばここにあげたものはみんな痛いぞ!!
変な形をした無くなりゆく器官の最後の自己主張って説もあるかな。
JUN なくなりゆく器官の雄叫び。なるほど哀愁ですねぇ。
親知らずもそうかな。痛いし、必要ないしね。
Kくん なぜあんな小さいところをたびたびぶつけるのかが疑問ですが、
人間の脳の方ではもう、小指は退化してしまって無いものとして
行動しているのではないだろうか。
JUN あ、それ信ぴょう性がある!
Kくん 無いはずの器官から痛みの信号が来るので、
脳がびっくりして過剰反応を示す。
でも実はたいしたことがないので、折れたりしないし、
痛みもすぐにひいてしまうのです。
です、じゃないよね。
何を書いているのかよくわからなくなってきたよ。
JUN 私の場合、頭をよくぶつけるんですよ…。
脳が退化してしまって、無いものとして行動してるのかなあ。
脳が脳を見限ってしまった。究極の自己否定。やばいです。
以上です。生物学者や医学界の人が読んだら、あきれてものが言えない
でたらめ放題の「小指談義」でした。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ご意見ご感想お待ちしてます。
↓
RXE01422@nifty.ne.jp (直接JUNKOに届きます)
※過去の作品からよりすぐり。ぶんぶんセレクションはこちら。
http://homepage1.nifty.com/jyk/bbsel.html
※すべてのバックナンバーは下記URLでご覧になれます。
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000037573
※創刊以前のコラムは、ぶんぶん書庫で読めます。
http://homepage1.nifty.com/jyk/syoko.html
―――――――――――――――――――――――――――――――――
執 筆 者● 大山淳子 RXE01422@nifty.ne.jp
発行責任者● 吉永和夫 yoshinaga@mbe.nifty.com
連 係 HP●『ぶんぶん館』 http://homepage1.nifty.com/jyk/
このメールマガジンは以下の配信システムを利用して発行しています。
まぐまぐ ID:0000037573 http://www.mag2.com/
Macky! ID:971005 http://macky.nifty.com/
Pubzine ID:007103 http://www.pubzine.com/
melma! ID:m00012880 http://melma.com/
E-Magazine ID:embbb http://www.emaga.com
メルマガ天国 ID:1493 http://melten.com/
めろんぱん ID:002791 http://www.melonpan.net/
※当メールマガジンの無断転載・複写を禁止します。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
「ぶんぶん便」の登録/解除は下記URLで(配信7社対応)。
http://homepage1.nifty.com/jyk/bbb.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※姉妹誌あります。『今日のいきぬき』発行人:いまむら氏
http://www.est.hi-ho.ne.jp/imacha
このメルマガを読んでいる人はこんなメルマガも読んでいます
- すべてのクリエイターのために【日刊デジタルクリエイターズ】
- デジタルメディアで活躍する現役クリエイターたちのコラムで構成されている本格派。総発行部数約16000! 真のクリエイターを目指している方からデジタル...
- ピュア☆ラ☆バリ〜バリの自然派雑貨店〜
- ピュア☆ラ☆バリのアジア雑貨 新着情報やプレゼント情報!おとぼけバリ島情報やダイエットやバリエステの情報などをお届けします♪
- 浅野まなみの10分ランチ&今夜のおかず
- TVチャンピオン「3分料理人選手権」で準優勝!浅野まなみのオリジナルレシピ集「muybien」掲載の最新レシピをメールでお届け。専門家は教えてくれな...
- 「世界の英語ペンパル紹介」
- 毎週海外のペンパルを紹介します。英語でメールをやり取りできる海外のペンパルをあなたも みつけませんか。
- なるほどこういうことだったのかぁ〜〜!わかったっ♪IT用語
- 次から次に出てくるIT用語って「???」ですね。でも大丈夫!指導内容のわかりやすさ“日本一”をめざす石岡美奈子が長年のインストラクター歴をいかして、...
![メルマガスタンド[メルマ!]](/img/common/melma_logo.gif)






