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時 事 通 信 「内 外 教 育」メールマガジン 2005/4/22 第26号
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時事通信社の教育情報誌「内外教育」は1946年の創刊以来、教育界の動向を詳細に
報道しています。このメールマガジンは、教育に関心をお持ちの方々に、「内外教育
」などの教育情報をより広く知っていただくため、原則として金曜日(祝日を除く)
に発行します。内容は、教育コラムや最新の教育ニュース、直近に発売された内外教
育の目次などです。
<<<<<<<<<<<<<< コ ラ ム >>>>>>>>>>>>>
《学校溶解のシナリオ》
桜美林大学大学院特任教授 潮木守一
「教員の大量脱出 学校溶解のシナリオ」。これは経済協力開発機構(OECD)の教
育政策分析(2001年度版)が描き出したシナリオの一つである。近い将来、教員の大
量不足が生じ、学校が「メルトダウンさ(溶解)」するかもしれないという。その根
拠は、今後10年間に教員の約20%が定年を迎えるからである。
OECD加盟諸国ではどこでも、1970年代、教育部門が大きく拡大し、大量の教員が採
用されたが、その年齢層が今や定年を迎えようとしている。新規採用が追い付かず、
教室が空っぽになるかもしれない。そういった危機感が、このシナリオの背後にはあ
る。
OECD全体では、今後10年以内に定年を迎える教員は20%とされているが、日本では、
首都圏、近畿圏だけを見ると、今後10年間で教員の25%が定年退職を迎える。日本は、
ほかのOECD加盟国よりも、一歩先んじて未経験の局面に入り込むことになる。新規採
用が追い付かず、学校がメルトダウンする。よもやそんなことにはなるまいが、この
「予言」は不吉な響きがする。
しかし、学校溶解の原因が、教員の年齢構成にあるならば、まだ救いがある。救い
がないのは、教員のなり手がなく、教員採用試験会場が空っぽになる場合である。も
ともと教育、福祉、看護といった分野は、もうかるもうからないとは無関係に、この
分野に携わる人々のプロ根性で支えられてきた。この分野に新たに参入する若者層は、
何がしかの使命感、何がしかの理想を抱いていた。
ところが「使命感」とか「理想」は、今や死語になって久しい。「もうからなけれ
ば意味がない」。これは現代人の合言葉になっている。もうけを追求しない人間、そ
の気を起こさない人間は、それだけで価値がないと見放す価値観が、支配的になろう
としている。それを考えると、このシナリオはまんざら根拠がないとは言えない。シ
ナリオの当否は、いずれ2009年度前後、教員需要がピークに達するとろ、判定が下さ
れる。
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教育スポットニュース
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◇生涯新人の気持ちで=「ヤンキー先生」が講演―横浜市
「ヤンキー先生」で知られる横浜市の義家弘介教育委員が19日、市内で開かれた
新任教職員の研修で講演し、「教師は生涯新人であるという(謙虚な)気持ちを持ち
続け、毎年毎年子どもと向き合い続けてほしい」と述べ、フレッシュな意欲を失うこ
となく教員としての道を歩んでいくことに期待感を示した
また「子どもと向き合い、一生懸命にかかわれば、子どもは必ず成長する。(教育
の)プロとしてスキルアップしていってほしい」とエールを送った。
◇携帯で「代返」防止=即座に出席確認−新システム、全学部へ・青森大
青森大学(青森市)が学生の出席を携帯電話で確認するシステムを導入する。経営
学部の福永栄一講師(44)が考案し、地元企業の青森共同計算センターが開発した。
学生が授業に出ない仲間の出席を装う「代返」を防止する機能も盛り込まれた。同大
は講義と関係ない事務作業の効率化につながると期待、試行期間を経て5月中には全
学部に導入する予定だ。
福永さんは「本学に代返する学生はいない」と断言した上で、新システムについて
「学生を罰するためでなく、(時間を節約し)学生とのコミュニケーションを増やす
ことに意味がある」と力説。学生も「画期的。慣れているので携帯電話で出席をとる
のは便利です」と好意的な反応だ。
◇ 21世紀ビジョンを積極広報=竹中担当相の中・高校での出前講座も
竹中平蔵経済財政担当相は22日の閣議後会見で、経済財政諮問会議が2030年
の目指すべき将来像としてまとめた「日本21世紀ビジョン」の広報を積極的に展開
すると発表した。
具体的には、世界的なシンクタンクの研究者を集めた国際フォーラムを5月28日
に名古屋市で、一般公開フォーラムを同30日に東京で開催。竹中担当相が全国の中
学校や高校で「出前講座」を行うほか、子供向けのホームページも作る。
◇お金の問題、親子で学んで=知識普及へバスツアーも−金融広報中央委
政府や日銀、経済団体などで構成する金融広報中央委員会が、2005年度中に親
子向けの金融教育を始めることを決めた。子どものうちから身近な金融の話題に触れ
て、トラブルに巻き込まれない賢い消費者に育てるのが狙いだ。
同委は、ペイオフ全面解禁などを踏まえて2005年度を「金融教育元年」と位置
付け、児童・生徒への金融知識普及に力を入れる。親子向けの教育事業もその一環だ。
具体的には、東京都と連携し、学校や公民館を利用して休日や放課後に親子で参加し
て金融について学べるイベントを開く。経済や金融の現場を回るバスツアーも定期的
に開催する。同委は「暮らしの中で上手にお金と付き合う方法を教えていきたい」と
している。
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最新の「内 外 教 育」目次
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★★★★★おすすめ記事★★★★★
中学校用教科書検定事例の2回目として、社会、音楽など5教科を取り上げた。こ
のうち社会科では、歴史的分野でいわゆる「近隣諸国条項」を直接適用したケースは
なかったが、例えば「誤解するおそれのある表現」という意見が付せられ、関係部分
をすべて削除して修正し、合格したものがあった。文科省教科書課は「出版社の自主
的な判断」と説明している。
《記事は4月15日号=▽「近隣諸国条項」は適用せず=中学校新版教科書の検定事例
(下)─社会、音楽、美術、保健体育、技術・家庭
●―――――――――――――――――――――――――――――――――――●
2005年04月15日 第5558号
●―――――――――――――――――――――――――――――――――――●
■ひとこと
▽学校溶解のシナリオ=桜美林大学大学院特任教授・潮木守一
■調査
▽人数・学校数共に増加=日本語指導必要な外国人児童・生徒─―文科省が2004年
9月1日現在で調査
▽減少の度合いは緩やか=河合塾教育情報部の私大志願状況調査
■特集・解説等
▽歴史、美術には「発展」なし=中学校用教科書の2004年度検定結果(下)─社会、
音楽、美術、保健体育、技術・家庭
▽「近隣諸国条項」は適用せず=中学校新版教科書の検定事例(下)─社会、音楽、
美術 、保健体育、技術・家庭
《検定事例》
■アンテナ(地方の教育の話題など)
◎環境学習で小学校に風車=静岡県富士市
◎市立小整備、大成建設が落札=初の学校PFI―横浜市教委
◎「児童生徒をまもり育てる日」を制定=愛媛県教委など
◎教育長不在、1週間で解消=千葉県教委
◎全国初の物理学コンテスト開催へ=岡山県
◎e─ラーニングの新システム開発=京都府舞鶴市
◎福岡教育大と連携協定=福岡県教委
◎教員募集人員、過去最多に=大阪府教委
◎採用枠を500人規模に拡大=1次試験に経験者特例―大阪市教委
◎重傷児童に1億円賠償へ=5月上旬にも合意―池田小事件で大阪教育大
◎横領の元中学校教頭を懲戒免職に=広島県教委
◎中学生4人死亡=洞窟でたき火、CO中毒―鹿児島市
◎洞窟は「秘密基地」=中学校「危険マップ」作成へ―鹿児島市のCO中毒事件
◎防空壕もっとある?市が調査へ=「軍の食料庫」説も―鹿児島市のCO中毒事件
◎植草元教授の有罪確定=潔白主張も控訴せず
◎「無実の証明、希望ない」=植草元教授
◎元留学生へのセクハラ認定=お茶の水女子大教授に賠償命令―東京地裁
■SPOT
▽「削除する立場にない」=教科書の竹島記述―中山文科相
▽追突事故の衝撃を体験=小学生に交通安全呼び掛け―小泉首相
▽文化庁幹部職員を停職12カ月=親睦会費を着服―文科省
■わたしの学校経営
▽職務に誇りと生きがいが持てる学校=山口県阿東町立徳佐小学校長・西川敏之
■授業を創る
▽発表、質問通し深く考察させる=和歌山県立海南高校教諭・河本好史
■教育法規あらかると
▽検定と発展的な学習
■ラウンジ
▽敬語の指針づくり
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「内外教育」
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●1号単位で購入できるPDF購読は http://www.jiji.com/edu/melma.html
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2005年04月19日 第5559号
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■ひとこと
▽「居場所」から「要(い)場所」へ=放送大学埼玉学習センター所長・新井郁男
■調査
▽1人当たりの補助金額は16万6000円=私大等経常費補助金の2004年度交付状況
▽「進路支援」には依然不満=自我や社会性の確立がキャンパスライフに影響─ベ
ネッセの研究部門が大学生を調査
■地方の動き
▽不登校の生徒にも社会参加を=和順館高校が開校から1年─山形県
■Let's Try!総合学習
▽教科の力を生かし、付ける=金沢市立明成小学校
■アンテナ(地方の教育の話題)
◎5歳児就学などを答申=青森県東通村の検討委
◎5年ぶりに1年生=マスク手に、元気な笑顔―三宅村立小中学校で入学式
◎水泳の映像教材をネットで公開=京都市教委
◎外国人学校に運営補助金=静岡県浜松市
◎「子どもたちは好奇心いっぱい」を発刊=日本基礎教育学会
◎公立中235校で本格的な職場体験=勤労観育成に独自策―東京都
◎15歳森田あゆみが史上最年少プロ登録=群馬県太田市出身―女子テニス
◎不登校児童の学校復帰支援=NPOとの協働で全国初―横浜市南区
◎教委、農業委設置を選択制に=市長会が提言
◎君が代斉唱で声量調査=教職員ら不起立の数も―広島県教委
◎一般財源化すれば財源保障崩れる=義務教育費国庫負担金で片山鳥取県知事
◎論文実績、依然トップレベル=東大物理、東北大の材料科学―米文献会社調査
◎京大に医学系ベンチャー推進組織=住商、UFJキャピタルと合同で
◎文化構想学部など新設=夜間特別枠も継承―早大
◎山田洋次監督、関大客員教授に
◎HP情報の収集・保存、制度化へ=一般から意見募集―国会図書館
◎下着盗んだ小学校教諭を免職処分=福島県
◎小学教諭がストーカー行為=交際女性から別れ話―千葉県
◎元中学校教諭、二審も実刑=教え子にわいせつ―東京高裁
◎旧千円札、数千枚偽造=少年ら5人逮捕―千葉県警
◎わいせつ被害で市など提訴=市立柏高の元女子柔道部員ら―千葉県
◎祖母を切り付ける=高1男子生徒を逮捕―群馬県
◎高3男子、飛び降り自殺=答案返却後に教室出る―福井県
◎レッサーパンダ男の無期確定=短大生殺害控訴取り下げ
◎教職員ら6人懲戒処分=女子生徒にセクハラなど―東京学芸大
■SPOT
▽研究開発学校の指定校を発表=文科省
▽スーパー専門高校指定校を決定=文科省
▽「特色教育」に応募410件=大学支援プログラム―文科省
▽防空壕、実態把握へ=9県で100カ所超―国土交通省など関係省庁で対策協議
▽国庫負担金めぐり首長激論=関係省庁から意見聴取へ―中教審
▽中学教科書の検定やり直しを=町村外相は拒否―韓国議員団
▽民主、高校・大学の無償化を提唱=教育基本法改正で論点整理―民主党
■掲示板
▽全国自作視聴覚教材コンクール応募を呼び掛け=日本視聴覚教育協会
▽平和へのメッセージ募集=鹿児島県知覧町
■手づくり教材教具拝見
▽自作の遊具で楽しい集団生活演出=神戸市立灘すずかけ幼稚園
■教育関係の新刊書コーナー
(略)
■新刊案内
▽大地に与えられた聖なる意味の解明=『ヒンドゥー教巡礼』―立川武蔵著
▽理論的な解明と多彩な活動例=『学校支援ボランティア』―佐藤晴雄編
■ラウンジ
▽校長通信300号
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編 集 後 記★★★★★★★
本誌に「教育法規あらかると」というコーナーがあります。その時々に教育界で話
題となった問題を教育法規の側面から分かりやすく解説したものです。5558号では「
検定と発展的な学習」を取り上げました。
教科書は全国共通に教授される基礎的、基本的な内容で構成されるものという基本
的な概念があったが、検定基準改正で発展的な学習内容を取り上げることが許容され
るようになった。そうなると、教科書とは何かが改めて問い直されてくるのではない
か……。筆者はこう指摘しています。皆さんはどうお考えでしょうか。
(M)
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