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ウイーンの街・食文化・徒然なるままに・・・・

発行日時: 2005/12/1

☆☆☆━━━━━━━━日本・オーストリア食文化協会━━━━━━━☆☆☆
         ウィーンの街・食文化・徒然なるままに・・・・
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    Nr.0014             2006年12月1日 (毎月発行) 
☆☆☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆☆☆
 オーストリアの食文化を日本に正しく紹介し、より良い食文化交流を行う事
を目的として設立されました。
日本でオーストリアの料理・パン・菓子のプロフェッショナルとして活躍する
人たちの集まりであり、営利を目的とするものではなく、オーストリアの食文
化を愛し、日本に正しく紹介してその普及に務める団体として活動していくも
のです。もちろん、オーストリアに興味のある人はどなたでも会員になれます。
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○ オーストリアの歴史?? 
○ 神田真吾のオーストリア食紀行
○ オーストリアの街角
○ 訪ねてみたい気になるお店(レストラン・菓子・パン店・その他)
○ 日本・オーストリア食文化協会
○ 編集後記

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【オーストリアの歴史??】マリア・テレジアとその時代 その2

カール6世が逝去し、23歳でマリア・テレジアが家督を相続したときは、厳
しい7年戦争が勃発しましたが、それを乗り越えて夫のフランツ一世と一緒に
ハプスブルク家を支えていったのです。
夫のフランツとは当時としては珍しい恋愛結婚でした。彼女は16人の子供を
もうけたが医学の未熟な当時は残念ながら6人は亡くなってしまう。その最愛
の夫を早くなくし、その落胆は計り知れないものでした、彼女は生涯、喪服を
脱ぐことはなかったのです。
夫を亡くした彼女は何時までも悲しみにくれているわけにもいかず直面してい
る政治や外交問題がありました。

1741年ハンガリー王冠を戴いた彼女はハンガリー議会でハンガリー死守の
決意を明らかにし涙を流しながら切々と救援を訴えた。王家に反抗的なハンガ
リー貴族も彼女の切なる訴えに感動しハプスブルク家の支援を約束させました。
女性ではあったが国を思う彼女の国策は多くの国民から慕われ、彼女もハプス
ブルク家の繁栄に寄与しました。

マリア・アントニア(アントワネット)を14歳でルイ16世(当時、王太子ルイ
・オーギュスト)のもとに嫁がせたが、アントニアの性格を良く知っている母
親として、王妃としての心構えを良く言い聞かせたそうですが、そのやり取り
した手紙が残っています。国を預かる身とはいえ、悩みも多かったようで、孤
独の寂しさを綴った手紙が残されています。マリア・テレジアも娘の前ではた
だの母親だったようです。そのテレジアも1780年、63年の生涯を閉じた
のです。

いろいろな改革も息子のヨーゼフ二世が引き継ぎ、改革が進められました。
この改革によって教育・福祉の水準は向上し産業の発展をみ、近代国家へと脱
皮していきました。
今でもウィーンの町を歩くとマリア・テレジアの足跡を多く見ることが出来ま
す。初めての方も、何度もいらした方も今一度、マリア・テレジアに思いを馳
せてみては如何でしょうか。

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【神田真吾のオーストリア食紀行】
ウィーンでのこの時期自分は何をしていて感じていたかを書きたいと思います。

12月
ウィーンでのクリスマス。
秋から冬にかけてのウィーンの季節は、日本の季節の変わり目より数倍早く、
リンク沿いの並木が紅葉しかけたと思うと、その並木の下には除雪車によって、
寄せられた雪が積もれていたりもする。
町並みには、長い毛皮を着たご婦人が現れ、葉巻を吹かしながらゆっくりと白
い息を吐きながら人ごみの中を歩く紳士。こんな風景が、この時期のウィーン
の思い出にもなっている。
そんな中、半年前に決まったクリスマスメニューにも、最終的な試作が何回も
行われ、キッチンでのミーティングも会を重ねるにつれ、緊張感が沸いてくる。
インペリアルのクリスマスメニューは、かなりの高額で、良い材料も無論使っ
ているが、何よりインペリアルでのこの日、食事をすることに意味があるので
ある。

大理石とロブマイヤーのシャンデリアで飾られた部屋には、オーストリア独特
のカラフルな飾りが四方八方に行き渡り、近くにいても針葉樹の香り漂ってく
るもみの木には、シンプルに白い光だけが輝いている、そんな中での家族との
食事。
そのような大事な食事を作る僕らは、仕込みにいつも最低一週間をかけていた。
人数も250から多いときには400をこえて、キッチンでの最大使用限度を超える
ときもあった。インペリアルには、地下にインペリアルトルテを作る場所があ
り、その膨大な場所を使っての仕込みや、盛り付けが行われる。そしていよい
よ12月24日は一日かけてこのような作業に行われるのである。

神田氏は来年春、東京の赤坂でウィーン・レストランをオープンする予定です。
そのため原稿も隔月になるかもしれませんがこれかもご期待ください。

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【オーストリアの街角】   ドロテウム Dorothuem

ウィーンのドロテウムというのはご存知だろうか。どのようなものか知らない
方にヒント。世界にはサザビーズやクリスティーズがあるといえば、「ああ、
オークションハウスですね」と、判っていただけるだろう。

このウィーンのオークションハウスはかなりの歴史があります。以前にもお話
したかと思いますがオスマントルコがウィーンを包囲していた時代です。
1683年の第二次ウィーン包囲に勝利したハプスブルク家の兵士たちはオス
マントルコ軍を蹴散らし、勝利したのもかかわらず戦争に費やした戦費は大き
く、経済的に困窮し、人々の暮らしぶりはひどく、高利貸からお金を借りなけ
れば生活できない人たちが増えました。これは貴族はもちろん一般市民までも
が困窮し高利貸に頼ざるを得ない有様でした。こうなると借り手と貸し手の立
場は「クリスマスキャロルのスクルージー」と同じような悪どい高利貸が横行
したのです。

このような市民の窮状を救うため、1707年、ヨーゼフ一世はウィーンのア
ンナ通りに公営の質屋"Versatz- und Fragamtes zu Wien"を創設し、高利貸の
横行を抑制し、それによって得た利益でもって慈善活動に寄与する目的で作ら
れたわけです。始めの頃は高利貸に苦しむ一部の民衆のために始めた事業でし
たが、1787年ヨーゼフ二世皇帝により全ての人々に開放されました。
なぜ80年後に全ての人々に解放されたのかというエピソードがあります。

1773年の1月にペストが大流行したのはご存知でしょう。ペストに罹った
家族は薬を買うために家財道具を手放せばよいのですが、それもない貧しい人
たちは衣類等を質入することしか出来ません。しかしペストに罹った患者の衣
類等引き取ってもらえず3年間も受付禁止となってしまったのです。こうなる
と公益質屋(ドロテウム)の立場は強くなり店の従業員は貧民を助けることな
どなく、貴族のお宝もここぞとばかりに買い叩く始末、このような市民の不満
を聞きつけた皇帝ヨーゼフ二世は真偽を確かめるべく身なりを貧しくし、安そ
うな山高帽子を質に入れに行ったのです。
店の従業員は安物の山高帽なんか質に入れられても困るので、けんもほろろに
追い返そうとしたところ、皇帝は名を名乗りこの従業員の悪行を成敗したそう
です。どこかで聞いたようですが、そう、まるでテレビの水戸黄門の台詞を思
い出すような展開ですね。この出来事の翌年、皇帝は誰でも使える金利の安い
質屋として復活しました。
しかしうまく出来た話ですが、そんなことはなかったようですね、これは庶民
が願望した話なのでしょう。当時はフランス革命前後のことなので皇帝もそん
な暇はなかったことと思います。

誰でも使えるようになった公益質屋もアンナ通りからドロテアガッセ(通りの
名前)の旧アウグスチノ派修道院へ移転しこの通りの名前から「ドロテウム」
と呼ばれるようになりました。
それから114年後の1901年、皇帝フランツ・ヨーゼフ一世を迎えて新ド
ロテウムがオープンします。これが今の「ドロテウム」なのです。
数あるオークションハウスの中でも庶民に密接していたオークションハウスは
「ドロテウム」だけでしょう。今ではオーストリア各地のほかチェコにも支店
があり誰でも参加できるオークションハウスです。
もっと詳しい情報が知りたい方は「ドロテウム」のHPがあります、ドイツ語、
英語、イタリア語だけですがこちらからどうぞ。
http://www.dorotheum.com/

そうそう、日本にも「ドロテウム」の代理店が東京の四谷にあります。余裕の
ある方はこちらを尋ねてはいかがでしょうか。

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【訪ねてみたい気になるお店】  オバラー (OBERLAA)

今、ウィーンで人気のある菓子屋のひとつです。オーナーであるカール・シュ
マッハ氏は若い頃、お菓子のコンクールで何度も優勝した実力派でウィーンを
代表する一人です。彼がウィーンのゲルスナー菓子店に勤めていた頃に出版し
たウィーン菓子の本は日本語に訳され、それでウィーン菓子に興味をもたれた
方も多かったことでしょう。この本の菓子作りを手伝ったのが、故・北川氏で
彼の仕事ぶりが評価されシュマッハ氏は隔年、来日され日本にウィーン菓子を
伝えています。彼のお店はウィーン各区にあります。
このオバラーという名前は1970年代、ウィーン花博覧会がオバラーで開か
れました。そのとき初めてシューマッハ氏がここでお店を開いたのがこの名前
になったのです。
数年前、彼は新しいパネトーネ(Panettone)のレシピをつくり話題になりま
した。

[所在地] 
1区 Neuer Markt 16, Konditorei & Restaurant 
(菓子店&レストラン)Tel. 513 29 36-0  毎日 8.00-20.00 

1区 Babenbergerstrasse 7, Konditorei & Restaurant
(菓子店&レストラン)
 Tel. 586 72 82-0  月−土8.00-19.00 日・祭10.00-19.00  

3区 Landstra?er Hauptstra?e 1, Konditorei & Restaurant 
(菓子店&レストラン)Tel. 715 27 40-0 毎日 8.00-19.00 

4区 Naschmarkt 175, Konditorei(菓子店)
Tel. 587 46 33-0   月−土 9.30-19.00 

10区Kurbadstra?e 12, Konditorei & Restaurant 
(菓子店&レストラン)Tel. 680 09-9500  毎日 9.00-19.00 

18区W?hringer Stra?e 108, Konditorei 
(菓子店&レストラン)Tel. 479 23 97-0  毎日 8.30-19.00

[E-mail] Kurkonditorei@Oberlaa-Wien.at
[URL]  http://www.oberlaa-wien.at

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【日本・オーストリア食文化協会】

今年のクリスマスはウィーンのクリスマスは如何でしょうか。ブッシュ・ド・
ノエルがフランスのクリスマスならクリストシュトーレンがウィーンのクリス
マス菓子になります。講習会でも皆様にお伝えしましたが、いま日本ではこの
クリストシュトーレンが静かなるブームになろうとしています。まだ召し上が
ったことのない方は、これから売り出されるクリストシュトーレンをお買い求
めになっては如何でしょうか。

前回の講習会で使用したレツェプト(レシピ)です。
1本 350g 5本分 オーブン180℃ 栢沼氏レツェプト
小麦粉    800g
牛乳     250cc
イースト   60g
バター    300g
レーズン   200g
オレンジピール200g
レモンピール 200g
ラム酒    20cc
バニラ    少々
塩      少々
グラニュー糖 100g
溶かしバター
粉砂糖

どうですか、今年はウィーン風のクリスマスを過ごされてはいかがでしょうか。

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【編集後記】
英エコノミスト誌系の調査機関が世界、127都市の「住みやすさ」調査をし
ました。
世界で一番住みやすいのがカナダのバンクーバーで、東京はパリ・モントリオ
ール・ハンブルクと並んで16位。大阪・神戸はベルリンと並んで20位だそ
うです。
ウィーンはどうかですって??オーストリアやスイスの各都市は社会
基盤が充実し危険な目にあう恐れがない上位に評価されました。
やっぱりウィーンはテロの危険が少ない都市だったんですね。
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  ■ 発行者:Aida  mailto:servus@kitanet.ne.jp
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