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地球規模の広がりを見せるHIV/AIDS問題。アフリカなど途上国を中心に、現状と国際社会、市民社会の取り組みの最新情報を伝えるメールマガジン。




67号(Global AIDS Update)

発行日: 2007/4/13

■GLOBAL■<□<■AIDS■>□>■UPDATE■

 グローバル・エイズ・アップデイト
       GLOBAL AIDS UPDATE
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第67号(第3巻第16号) 2007年(平成19年)4月13日
Vol.3-No.16 (No.67) Date:  13th Apirl , 2007 

■GLOBAL■<□<■AIDS■>□>■UPDATE■

◆発 行:(特活)アフリカ日本協議会
◆連絡先:
・東京都台東区東上野1-20-6丸幸ビル2F
・電 話:03-3834-6902
・FAX:03-3834-6903
・電子メール:info@ajf.gr.jp
◆バックナンバー:下記ブログをご覧ください。
http://blog.livedoor.jp/ajf/
◆Melma!を通しての購読申し込みは
http://www.melma.com/backnumber_123266/
◆本メールマガジンから転送・引用を行う場合は、事前に発行者にご連絡をお願いいたします。

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はじめに:発行趣旨
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○HIV/AIDS問題は、現代世界に於ける保健医療上の最大の問題の一つです。
○しかし、日本では、こうしたグローバル・エイズ問題の深刻さや最新の情報が伝わっておらず、この問題へのコミットメントが薄いのが現状です。
○このメールマガジンは、グローバルなHIV/AIDS問題の最新動向を日本語で伝えるメディアが必要だという認識から生まれました。
○HIV/AIDSに関わる主要なウェブサイトの記事を日本語で要約し、隔週で発行いたします。

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■「第66号」目次
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●アフリカ
1.南アフリカ:エイズへの巨大資金の陰で資金不足に苦しむ小規模団体の取り組み
2.アフリカにおける職場とエイズ
3.南部アフリカ:オープン・ソサエティ財団、世界基金の資金を活用したプロジェクト形成を支援

●東南・南アジア
バングラデシュ:コミュニティはHIV感染予防に対応できるのか?

●東アジア
1.中国:エイズ遺児問題を描いた映画がオスカー受賞
2.中国:雲南省におけるHIV感染拡大と変容の複雑さ

● 中南米
プエルト・リコ:診療所にエイズ薬は届かない

●会議情報
第4回エイズに関する基礎医学国際会議で予定されるコミュニティ・イベント

----------------------------------------------- Vol.3 _ No.16 ★----

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★南アフリカ共和国:エイズへの巨大資金の陰で資金不足に苦しむ小規模団体の取り組み
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 HIV/AIDS対策として、毎年数百万ドルの援助資金がアフリカに流れこんでいる。
その大部分は、政府や資金力のある有名な国際NGOに与えられ、無数の小規模な地方のコミュニティ団体Community Based Organizations (CBO)は、残りの分け前を獲得するために闘っている。CBOの多くは、地域のニーズに応えるべく、HIV/AIDS関連活動に取り組んでいるが、資金援助を受ける方法を知らず、団体運営の資金集めのために多くの時間を費やさなくてはならない状況にある。また、多くの団体で資金運営がうまくいっておらず、活動を途中で終えざるをえなくなっているという。

こうした状況に対して、ドナー側も、援助を受け取る団体に組織運営面で技術的なサポートをする必要があることに気づき始めている。欧州連合EU は、アフリカ医療研究基金the African Medical and Research Foundation (AMREF) と南アフリカ政府保健省、南アフリカ赤十字と提携して、南アフリカのリンポポ州 Limpopo で、CBOの組織運営能力を向上させるためのプロジェクトを試験的に実施している。プロジェクトの第1段階では、財務管理、内部統制、組織運営、人材管理などの一連のワークショップが開かれ、人材管理や戦略的計画などの概念が教えられる。第2段階では、定期的に赤十字のアドバイザーが団体を訪問し、第1段階で学んだことを現場で実行に移すための手助けをする。この計画が成功すれば、他の地域でも実施される予定である。

しかし、財務管理能力を磨いても、CBOの資金問題が解決するわけではない。というのも、様々なドナーが、CBOの活動について、それぞれ異なった期待、要望事項、資金援助のサイクルをもっているからである。場合によっては、とつぜん、ドナーからの資金援助が止まることすらあるが。援助の中止や遅延はCBOにとって深刻な問題であり、団体の活動が続けられなくなることもある。また、ドナーは人件費や管理費のような団体の運営経費に寄付したがらず、目に見える結果を求めて、特定のプロジェクトへの寄付を好む傾向がある。実際には、大きな成果を生み出すためには、能力のあるスタッフが必要であり、その人件費を払えるだけの資金が必要なのであるが。

CBOは、こうした資金面での脆弱さを改善するために、寄付金への依存を減らすべく、収入の向上のための計画を立ち上げる必要があるのかもしれない。しかし、そうした活動が、団体を維持するために十分な収入を生み出せるのかどうかは、議論となるところである。

原題:SOUTHERN AFRICA: Small AIDS organisations lost in funding maze
日付:21 February, 2007
出典:PlusNews
URL:http://www.plusnews.org/Report.aspx?ReportId=70286

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★アフリカにおける職場とエイズ
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エイズが猛威をふるう多くのアフリカ諸国では、職場におけるHIV陽性者に対するサポートを保障する基準規則が必要とされている。これらの国々では、陽性者たちが差別や蔑視を受ける状況は近年になっても改善されておらず、基準規則の拡充に対するニーズは高まるばかりだ。

世界銀行の「職場におけるHIV/AIDS政策」担当官のカーマ・ロゴ Khama Rogo氏によると、「一部の雇用主は、職員がエイズにより将来死亡してしまうことを考慮し、同じポストに二人の職員の育成をおこなっている」とのことだ。ロゴ氏は、このようなやり方でリソースを人件費などに浪費することをやめ、それを、職場におけるHIV陽性者のサポート拡充に使うべきだと考えている。ロゴ氏は、職場におけるHIV陽性者に対するサポートを充実させた場合、同陽性者の病欠が極めて減少するというデータを関係者たちに示し、政策に励んでいる。

サハラ以南アフリカの人口は世界人口の10パーセント程度であるにもかかわらず、世界のHIV陽性者数のおよそ60パーセントがこの地域に集中している。また、世界労働機関 ILO は、HIVに感染している10人に9人は生産性の高い働き盛りの人々であると指摘している。ILOが定める職場におけるHIV/AIDSサポート体制の基準規則は、HIV陽性者に対する差別の禁止、同陽性者の健康維持のためのサポート推進、HIV陽性者の不当な解雇の禁止などの10項目を挙げている。同団体が定める基準規則は、職場の同僚といった、社会的なパートナーのHIV感染予防活動における重要性を考慮しており、適用対象をHIVに感染した従業員に絞るのではなく、全従業員にも徹底させている。HIVに対する健全な職場環境を作っていくことにより、従業員同士の自発的なHIV予防活動(HIV/AIDSに関する情報共有、教育やサポート)の推進にも貢献したいという狙いだ。

これまで職場におけるHIV/AIDSに関する基準・規則の確立・遵守の試みはおこなわれてきたが、十分なものではなかった。ケニアの経営者連合 the Federation of Kenya Employers によると、HIV/AIDSに関する独自の基準・規則を作成した経営者は、全体の30パーセントに過ぎないという。
 エイズ活動家たちは、このような現状を問題視し、職場におけるHIV陽性者のサポートの基準・規則の遵守には法的な強制力がなくてはならないと訴える。しかし、例えば世界銀行のような国際的な機関の中でも、HIV陽性の職員に対するサポートの実践は難しいのが現状だ。具体的には、世界銀行にはおよそ400人程度のHIV陽性者が勤務しているが、このうちのわずか10パーセントが世界銀行のHIV陽性者のためのサポートの基準・規則の恩恵を受けているにすぎない。その主な理由は、HIV陽性者に対する差別が根強いためだからだ。エイズが拡大している多くのアフリカ諸国にとって職場におけるHIV陽性者へのサポート体制の確立は、HIV感染者や同僚にとっても急務である。

原題:Making Policies for AIDS in the Workplace, Commonplace
日付:2007年3月5日
出典:HEALTH-AFRICA:
URL:http://www.ipsnews.net/news.asp?idnews=36816

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★南部アフリカ:オープン・ソサエティ財団、世界基金の資金を活用したプロジェクト形成を支援
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世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)は、この3月1日、基金の第7回新規案件募集を開始した。これについて、米国に本部のあるオープン・ソサエティ財団 the Open Society Institute (OSI)  の公衆衛生プログラムおよび南部アフリカ・オープン・ソサエティ・イニシアティブ the Open Society Initiative for Southern Africa (OSISA) は、南部アフリカ地域のコンゴ民主共和国・スワジランド・ザンビア・ジンバブウェに本部を置く、女性の人権とHIV/AIDS対策の活動をする団体の連合体を対象にしたプロジェクト案件の募集を開始した。

この背景には、今日、南部アフリカに住むHIV陽性者の60%が女性であり、15〜24歳の若い女性は、同年代の男性に比べ、4倍もHIV感染しやすいことが挙げられる。また、女性へのHIV感染予防策、治療、ケアといった支援策が男性に対するものと大幅に異なるものであるのに対し、いまだ多くのHIV/AIDS対策は女性特有のニーズを無視したものとなっている。

2001年に設立された世界基金は、これまで南部アフリカにおいて、HIV対策として5億ドル以上拠出しているが、女性のHIV感染に対するリスクの軽減や女性特有の治療・ケア、法的支援のリソース確保を目的としたプログラム、性差による不平等問題を取り扱う活動に対する拠出は、ほとんど例がない。

そこで今回OSIとOSISAは、これらの活動、特にHIV感染に対する脆弱性の高い少女、地方都市や農村に住む女性、少数民族の女性、セックス・ワーカー等を対象とした活動をしようとする連合体から企画書を募り、認可された案件に対し、世界基金の国別調整メカニズム Country Coordinating Mechanism(CCM) への案件申請に対する技術的・資金的支援を約束している。

この支援枠組みに応募しようとする連合体は、その参加団体の名前およびその活動内容の概略、プロジェクトの詳細な計画、予算書、連合体の責任者3名の略歴などをまとめて、3月19日までにOSI?OSISAに案件企画書をメールにて提出することが求められている。

その後のタイムスケジュールは下記のとおり。

3月26日:OSI/ OSISAより支援対象案件発表
4月1日:各連合にてCCMへの案件申請書作成開始
4月19〜20日:案件申請に関するワークショップ於)南アフリカ ジョハネスバーグ(各連合より3名が出席すること)
6月上旬:各連合からCCMへの案件申請書提出期限(各国で異なる)
7月4日:CCMから世界基金への案件申請書提出期限

原題:Strengthening the Engagement of Women and Girls with the Global Fund in Southern Africa
出典:OSISA ウェブサイト
URL:http://www.osisa.org/node/7808

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★バングラデシュ:コミュニティはHIV感染予防に対応できるのか?
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バングラデシュでは、保守的な宗教および文化的要因により、HIV感染予防に対する取り組みが遅れている。若年層に対するHIV感染予防活動には、宗教指導者や教師などの協力が不可欠であるが、その多くは、若者の性行動を制限する方針で一致している。

世界的には、HIV感染予防に関するコミュニティの役割についての研究や、コミュニティが若者によるHIV感染への可能性の高い行動を抑制することに成果を上げているという研究が数多くある。それらは、コミュニティが準備ができる限り予防に対して好影響を与えていることを証明している。そこで、バングラデシュでは、若者に対するHIV感染予防活動がどれだけ柔軟に行えるかについての調査が行われた。

今回の調査では、コミュニティにおけるHIV/AIDSに関する準備の程度は、HIVの認知から予防活動の恒常化まで7段階に分けられる。今回は、各コミュニティのメンバーや情報提供者に対してインタビューを行い、各段階での活動内容を評価した。特に、HIV/AIDSの認知や感染の拡大状況、コミュニティ内の問題としての若者の感染可能性の高い行動の存在、HIV感染予防のための方法の認知および活動など、各コミュニティがHIVの拡大に対してどの程度理解し活動を行っているかを質問した。また、マスメディアの利用や、若者のコンドームへのアクセスなど特定の予防方法に対する考えについても評価した。最後に、若者自身が、予防活動に関してコミュニティにおいてどのような障害が存在するかについてグループディスカッションを行った。

その結果、コミュニティ間の準備の程度には大差がなく、宗教指導者のグループを除いて、各コミュニティは、マスメディアを利用したHIV/AIDS認知キャンペーンの実施にかなり好意的であった。一方、婚前交渉やコンドームの利用可能性に関しては全体的に否定的であった。また、コンドームがHIV感染を防ぐことは認知しているが、婚前交渉を助長させるという理由からコンドーム取得を容易すべきでないという意見が大半であった。

以上のことから、バングラデシュのコミュニティの多くでは、HIV/AIDSに関する現状や予防知識は概ね理解しているが、予防に対する準備ができていないことがわかった。そのため、予防のための障害を克服し、予防活動を行う準備をするための戦略が必要である。また、コミュニティ同士の対話も予防活動の土壌を作成するためには重要であり、そのためのリーダーシップも必要となるであろう。

原題:BANGLADESH: Is the community ready for HIV/AIDS prevention?
出典:ICDDR, B
URL:www.icddrb.org

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★中国:エイズ遺児問題を描いた映画がオスカー受賞
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2007年2月26日、米国で第79回アカデミー賞の授賞式が行われ、中国のエイズ遺児の生活を描いた映画「瀛洲の血」The Blood of Yingzhou District(中国語タイトル:瀛洲的孩子)がアカデミー短編ドキュメンタリー映画賞を受賞した。

映画は、中国の東北地方に位置する安徽省に住む少年の生活を1年間追い続けたドキュメンタリーだ。少年はエイズで両親を亡くし、1人で暮らしている。エイズへの偏見が強く、HIVの感染経路についても詳しい知識がない親戚やクラスメートにも見放されていた。共同監督であるトーマス・レノン氏Thomas Lennon は、これまでにもエミー賞などを受賞した著名なドキュメンタリー番組の監督であり、この映画を製作したきっかけを「誤った情報がエイズを悲惨な問題にしていると感じたから。」と話す。監督の一人である香港出身のルビー・ヤン氏 Ruby Yangは、「撮影現場には、空になった薬のビンが転がっていて死のにおいがした。」と振り返る。「主人公の少年は、HIV/AIDSを誤解した人たちに差別をされて、必要のない恐怖の中で暮らしていた。この映画を通じてスティグマや差別を和らげることができたと思う。」と話した。

2006年6月に全米で公開され、賞賛を浴びた。しかし、現時点では中国で放送されていない。ヤン監督は、「中国で多くの人に観てもらうために、テレビ放映されることが重要。」と話し、正式に放映の申請をする予定だという。

ヤン氏とレノン氏はともに2003年に中国エイズ・メディア・プロジェクト China AIDS Media Project を立ち上げ、以来中国のエイズを取り上げたドキュメンタリーやHIV感染予防を啓発する広告をつくって放映している。これまでNBAの選手であるマイケル・ジョンソンや学者、歌手など著名人に働きかけてドキュメンタリー番組を作成してきた。中国厚生省のキャンペーンで番組を制作したこともあるという。2004年10月に中国代表とNBAのチームの対戦がテレビで放映された際には、2人が制作したエイズ啓発のテレビCMが試合の合間に放映され、約2億人が視聴したという。

原題:Film maker targets stigma Xu Wei, Shanghai Daily, 11 February 2007
日付:February 13, 2007
出典:Shanghai Daily
URL: http://www.shanghaidaily.com/sp/article/2007/200702/20070212/article_305976.htm

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★中国:雲南省におけるHIV感染拡大と変容の複雑さ
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中国南西部の山あいに位置する雲南省は、ミャンマー、ラオス、ベトナムと国境を接する風光明媚な土地として知られているが、現在ではこれら周辺国と同様にHIV感染の拡大が問題となっている。

雲南省のHIV感染の拡大は、活発に行われる性産業取引と、「黄金の三角地帯」として有名な周辺3国のアヘン栽培地域から持ち込まれるヘロインによって加速されたものである。雲南省では1989年に中国初のエイズ患者が発生したこと、および雲南省内でのHIV変異株 the mutations of the virus の多様さが中国国内の他地域よりはるかに多く存在することから、雲南省が中国におけるエイズの玄関口であったと考えられている。

ロックフェラー大学およびアーロン・ダイヤモンド・エイズ研究所(the Aaron Diamond AIDS Research Center, ADARC)の研究者らは、この雲南省で10年近く研究を続けている。中国国内で発見されているHIVの型はすべて雲南省地域にさかのぼることができるため、どのようなHIVサブタイプがエイズ拡大と関連しているのか、またそれらサブタイプはどのように変化しているのかを調査している。昨秋発表された最新研究成果によると、今後HIVはこれまで考えられているよりも速いスピードで性交渉によって広まり、この結果、中国全土でのさらなる感染の拡大を引き起こしうるHIVサブタイプが発生する可能性があるという。

ツェイウェイ・チェン助教授 Zheiwei Chen らの研究では、雲南省各地からさまざまなコミュニティ、民族、職業を反映するHIV陽性者321名の血液サンプルを集め、雲南省で現在拡大しているHIV数種類を特定し、その遺伝子によるサブタイプと人々の集団とを初めて関連付けした。知られているリスク因子を持っていた人々の中では、注射器による薬物使用者は"BC"タイプの約91%を占めており、"AE"タイプの85%は性交渉で感染した人々に見られた。また、雲南省では、HIV陽性者の大多数は、注射器による薬物使用者だと考えられていたが、今回の研究によって、相当数の人々が性交渉によってHIVに感染していることがわかった。

同助教授によると、"AE"タイプはタイ、ベトナム、ミャンマーにおいても性交渉によって感染が広まっているタイプであり、このことからチェン氏は、雲南省の国境地域に住む人々を対象に、国境から雲南省内へどれくらいの速度でHIVが入り、国内他地域へどのようにHIVが広まったかについての詳細調査の実施を計画している。

こうした動きは、HIVワクチンの開発にも影響をもたらす。ワクチンが開発されれば臨床試験を行うこととなるが、その際どの地域でどのサブタイプが多数派かがわかっていれば、その標的サブタイプが高い可能性で見つかる地域で当該ワクチンの臨床試験を行うことができ、非常に大きな手助けとなるためである。チェン氏らは、HIVワクチンの開発、およびその雲南省内での臨床試験実施にむけ注力している。

原題:Analysis of Chinese AIDS epidemic shows surprising patterns
日付:February 9, 2007
出典:ロックフェラー大学 website
URL:http://newswire.rockefeller.edu/?page=engine&id=590

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★プエルト・リコ:診療所にエイズ薬は届かない
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プエルト・リコでは、2007年3月現在、同国のエイズ患者を治療する保健所に対する米国政府の資金援助が滞っているという。このために、数百人の同国のエイズ患者が無料エイズ治療薬を手に入れることができないという危機に直面している。

プエルト・リコ政府は資金援助停滞の原因について、米国連邦捜査局(FBI)による同国政府の汚職疑惑捜査だと主張しているが、同国のHIV陽性者団体はサン・フアン市などの地方政府の不適切な資金支出が原因だと釘をさしている。

サン・フアン市管轄にある21の保健所は、米国政府からの支援金を昨年終わり頃から受け取ることができなくなったという。資金不足にともない、いくつかの保健所は診療時間を短縮し、薬の配布量を減らしている。また、保健所が抱える患者700人のうち100人の受診を拒否をせざるを得なくなった保健所もある。他の保健所にもこのような支障がでてくるのは時間の問題だ。このままでいくと同国におけるHIV感染率はまた増加に転じてしまうと関係者は危惧する。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、プエルト・リコのエイズ発症率は、10万人のうち26%であり、米国の約2倍に値する。

プエリト・リコを含むカリブ海諸国は、米国政府のライアン・ホワイト the Ryan White CARE Act 法により確約された約58億円($58 million)の拠出を受けている。これらの資金は、貧しい人々のための保健所の運営費に充てられているのだが、このような資金には常に汚職が付きまとう。1990年代には、サン・フアン市のエイズ研究所によるおよそ2億2,000万円($2.2 million)の支援金横領が発覚した。2005年以降にも米国政府によるプエルト・リコ保健機関の汚職疑惑捜査がおこなわれた。FBI報道官はプエルト・リコにおける汚職疑惑捜査に関してはコメントを控えているが、同国の人々が悪影響を受けぬよう最善の手段を取るという。

サン・フアン市以外の保健所は通常どおり米国政府からの資金を受け、いつもどおり診療・治療をおこなっている。しかし、現在の米国政府の支援金の停滞は予断を許すわけではなく、プエルト・リコのエイズ・アドボカシー団体は、同国の人々の健康・命が危機に瀕していると証言する。

原題:AIDS Medicine Is Rationed in Puerto Rico
日付:2007年3月8日
出典:Associated Press
URL:http://hosted.ap.org/dynamic/stories/P/PUERTO_RICO_AIDS_MONEY?SITE=SDSIO&SECTION=HOME&TEMPLATE=DEFAULT

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★第4回エイズに関する基礎医学国際会議で予定されるコミュニティ・イベント
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2007年7月22日から25日までの4日間にわたり、「第4回病因・治療・予防に関する国際エイズ会議」(主催:国際エイズ学会)がオーストラリアのシドニーで開催される。この会議はエイズに関する科学的研究の発表の場であるが、同会議の実行委員会はHIV陽性者やその関係者などの積極的な参加も不可欠であるとしており、研究者以外の参加も呼びかけている。同会議では、研究発表のほか、国際的なスカラーシップ・プログラム(助成金)への出資や教育プログラムの実施、会議場近くでのシンポジウムの開催、HIV陽性者の集いなどのイベントも企画されている。

開催に向けて、同会議は、病因、治療、予防に関する科学的研究の抄録を3月7日までに提出するよう募集した。ただし、会議参加のための補助金を受けられる人は非常に限られており、治療や予防のためのアドボカシーや科学リテラシーの分野を含む、科学的研究活動プログラムに与えられることとなるだろう。現在、海外や地方からもより多くの人々が参加できるように、さらなる資金確保のための努力がなされているところである。

国際会議、特に学会に、当事者や現場で活動する人々が参加することついては議論になるところではあるが、シドニー会議では、より多くの当事者や活動家の参加が期待されている。

シドニー会議は、ニュー・サウス・ウェールズ州エイズ会議 the AIDS Council of New South Wales (ACON)、全国エイズ陽性者協会 the National Association of People Living With AIDS (NAPWA)などのオーストラリア国内の関連団体との連携の下に運営される。

原題:Action: IAS 2007 Sydney Conference Community Advisory Group of IAS 2007
出典:Community Advisory Group of IAS 2007
URL:http://www.ias2007.org/admin/images/upload/778.pdf

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■□編集後記
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編集員Wです。先日、最近話題のアイスクリーム「コールドストーンクリーマリー」を食べました!
ここは、アイスクリームと果物やビスケットなどのトッピングを注文すると、かわいいユニフォームを着た店員さんが、文字通り「コールドストーン」の上で混ぜ合わせてくれる、という米国発のアイスクリーム屋さんです。
しかも、この店員さんたち、混ぜ合わせるのも大変そうなのに、歌いながら作ってくれるんです!私は、3種類のベリーとバニラアイスを混ぜたものを注文しました。少し値段が張るのですが、ワッフルと一緒に食べるとボリューム満点で、大満足でした。
六本木ヒルズや船橋のららぽーとにお店があるので、読者の皆さんもぜひ行ってみてください☆

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■□メールマガジンご案内
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ペンネーム : AJF

  • (特活)アフリカ日本協議会は、アフリカの人々の地域自立の支援、アフリカの人々との対等なパートナーシップの構築、アフリカに関わる人々のネットワークの形成、アフリカ理解の促進とアフリカの自立支援のための政策提言などを行っています。

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