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竹内流 Happy training 〜 楽しい稽古を目指して 〜
第38号
題名:竹内流新風館 教え方の七ヶ条 第五ヶ条「教えぬと云う事」
(平成17年11月第1週)
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こんにちは。高城 人継(竹内流備中伝 新風館)です。
前回のメルマガでは、『教え方の七ヶ条』第四ヶ条「試すと云う
事」をお届けしました。
今回の第五ヶ条は、「教えぬと云う事」です。
えっ・・・・と絶句する方もいるかも知れませんがそうですなんです。
教え方であるのにもかかわらず、その第五ヶ条は「教えない」という
教え方なのです。
「教わりたい」のに教えてくれないとなると、本当にそれを追い
求めている人は必死になります。
そこであきらめる人はそこまでに留まります。
しかし、そこであきらめない人だけが、その先に到達できる可能性
をつかむことになるのです。
それでは小野真人館長が編纂された『教え方の七ヶ条』の第五ヶ条
をお送りします。じっくり読んで下さい。
<このメルマガは2005年11月9日に送付したものです>
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■ 第五ヶ条 教えぬと云う事
これは、「習い方五ヶ条」の所でも少しふれてあるが、だます、
ほめる、しかる、ためす等の方法は、ともすれば小手先の技巧に溺れ
失敗も多い。
指導者の性格や力量によっては、下手な教え方よりも、何も云わず
教えぬというやり方が効を奏す事もよくある。
だけど現実には、最初からこの方法は出来ぬものであって、子弟の
進歩・成長の段階を見てこの方法をとるのである。
今まで教えて来てくれた師が、今度は教えてくれないとなると、
子弟は何故教えてくれぬかを考えるであろう。
子弟に工夫さす為には、手取り足取り親切にいつまでも教えては
いけない。
むしろ隠する事により、導くという教え方がある。
知りたいと思う人間の心理を計算し、秘めたる花の存在を漠然と
示す程度でよい。
頭の良いものにくどくど教えると、興味を半減させる事を知るべき
である。
ちょっと片鱗を見せて水中に隠れると、釣り人はもう必死になり、
又狩人はその影を追い、日の暮れるのを忘れて山中深く得物を追うの
である。
秘伝や極意等と云ってあるのも、この探求心を駆り立てる為のもの
であり、単に格式や威厳を表わす、飾りの形式ではない。
本来は、この形式より人間の追及心を知った先人の知恵が先行した
と知るべきであろう。
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■ 引続き楽しい稽古を(編集後記)
さて、『教え方の七ヶ条』の第五ヶ条は、いかがだったでしょうか。
何かを習ったり、学ぼうとしている際に、こういう教え方もあるの
だということを、頭の片隅においておくと、不安にならなくてすむ
場合があります。
習ったとおりに事を反復するだけでなく、自分の創意工夫を加えて
反復していく過程で、いろんな発見をする場合があり、一つの型
(事)を学ぶ中でも失敗を重ねて、幅や深みが出てくるからです。
「青は藍より出でて藍より青し」という「出藍の誉れ」という言葉
があります。
これは、戦国時代の儒家、荀子(じゅんし。孟子の性善説に対して
性悪説を主張した人)の「学は以って已(や)むべからず。青は藍よ
り出でて藍より青く、氷は水これを為して水より寒(つめた)し」と
いう言葉の一部です。
意味としては、「学問というものは止(とど)まる事がないもので
ある。青い色は藍(藍玉と呼ばれる染色の材料)から作り出すが、元
の藍よりも鮮(あざ)やかな青色をしている。氷は水から出来るもの
だが、水よりも冷たいものだ。」ということで、「藍」である師匠か
ら作り出された「青」という弟子は元(師匠)の藍よりも優れている
ということなのです。
すなわち、弟子も努力すれば師匠を超えることが出来るということ
で、師匠より優れた弟子のたとえとして、「出藍の誉れ」という語が
出来たのです。
歴代の竹内流の師範はこうして弟子を鍛え、自らを凌駕する人材を
輩出してきたのではないかと思います。
引き続き、師匠を初めとする先人や多くの師範の教えに従って工夫
を続けるとともに、身近にいる稽古仲間から学ぶという姿勢を持ち
ましょう。
そして、誰もがちょっとした達人になれる可能性を秘めているのだ
という気持ちで、「夢」を追いつつ、楽しく稽古を続けましょう。
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【編 集】高城 人継(竹内流備中伝 新風館)
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