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関組長日記:なぜ野党は物理的に抵抗しなければならないのか?(1)

発行日時: 2008/5/3




ニュースにリンクを張ったミクシィ日記を読んでいると、世間の多くの人が
国会のしくみを理解していないことを痛感する。 
なぜ、野党が物理的に抵抗しなければならないのかを理解していない。 
テレビも新聞も学校も教えていない。 
多くの人に理解していただけるだけの充分な解説は、ちょっと時間を割いて
書いたぐらいではできそうにはないが、少し書いてみようと思う。 

まずは、便宜上、内閣提出の法律案が内閣が提出した原案のとおり成立する
という単純な場合について図解しているサイトを見ていただきたい。 

http://www.clb.go.jp/law/index.html 
内閣法制局のWeb-siteより「法律ができるまで」 

これはもちろん間違いではないけれど、

実は、国会に提出された時点で法案の審議は「終わって」いる。 

自民党の政務調査会の部会や政策審議会や総務会と、公明党の政務調査会が
チェックして、自民党と公明党が協議してから、内閣は法案を提出するから、
国会の委員会での審議のなかで大臣らに質問することは与党議員には、ほぼ
残っていない。 

けれども、党の会議で了承されたからといって<法案>が可決成立して<法
律>にはならない。衆議院と参議院で可決成立して<法律>になる。だから
後は、野党議員の質問にも大臣や役人が答弁し、ある程度の審議時間を経た
ら採決する。次の国会の会期に継続審議にする場合や、審議未了で廃案にす
る場合もあるが、たいていの場合は、今の国会の会期中に採決する。 

与党と野党であまり意見が対立する点がなく、原案通りの法案に、すべての
政党が賛成して可決する法案もある。 

国会の委員会の審議で与党と野党が歩み寄り、原案を修正して可決する法案
もある。 

国会に提出する前に与党と野党が議論し、お互いの法案を一本化して、制度
上、形式的に国会に提出して採決され、成立する法案もある。 

野党が<議員立法>で提出した法案に与党が賛成してはいけないというルー
ルもない。 

少数者の意見、相手の意見も取り入れ、総意を形成するための議論ではなく、
相手の意見を打ち負かすことが議論だとすれば、議論することは不毛だ。
次の選挙で政権交代するまで野党の政策が反映されることはない、というこ
とになってしまう。 
もし、民主主義=多数決だというのなら、そもそも少数だから野党は野党な
のだから、野党からの質問や提言は要らない、それどころか、選挙の結果、
与党になれなかったら国会に来なくてもいい、という理屈になってしまう。 

民主主義=多数決ではない。 

利害の対立を調整するのが議会政治だが、法案を修正議決できるまで審議を
尽くさずに、審議を打ち切って採決するよう委員長に求める動議を与党議員
に提案させて、多数決でそれを可決し、法案を強行採決するのが与党の国会
対策戦術の常だ。 

民主主義=多数決ではないのだが、魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ば
っこ)する永田町で、野党が正しいことを「正しく」主張して内閣と与党の
人々が悔い改めるぐらなら苦労は要らない。 
悪法の成立を阻止するためには、野党は国会の機能を麻痺させる物理的な抵
抗をするしか術がなくなる。国会は町内会でも学級会でもないのだ。 

ついでに国会議員にも、ここで2つ苦言を書いておきたい。

1つめの苦言は、

わたしたちは税金で評論家を雇っているのではない。
わたしたちは税金で政治家を雇っているのだ。
委員会で法案の問題点を鋭く指摘したり政府の不正を質す評論家では不充分
なのだ。
いや、大変な選挙戦を経て当選したのだから我々は評論家ではなく政治家だ
と言うかもしれないが、有権者に政策をうったえ支持を得なければならない
が、永田町でも党派を超えて支持を広げなければならないということだ。

2つめの苦言は、

なぜ野党は物理的に抵抗しなければならないのか?国会のしくみについての
説明が足りなすぎるということだ。
それで「こういう国会対策戦術をとって国民の支持を得られるかどうか?」
と風見鶏になる。
芝居なのか本気なのか?わからない姿勢だから国民から胡散臭い目で見られ
るのがわからないのだろうか?

<賛同>できるかどうかは別にして、与党の国会対策戦術に対抗する野党の
国会対策戦術を<理解>するためには、国会のしくみについての知識が必要
になる。 

ちょっと時間を割いて書いたぐらいでは、多くの人に理解していただけるだ
けの充分な解説はできそうにはない。また稿を改めてこの『関組長の東京・
永田町ロビー活動日記メルマガ版』に、じっくり書こうと思う。 


http://www.melma.com/backnumber_116100_4081470/
関組長日記:川内博史/民主党/国会対策筆頭副委員長に激励のメールを!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 関組長へのメールの送り先 ━━

※このメルマガに「返信」を押すと、表示されるメールアドレスは下記とは
違いますが、

benetoncondom@hotmail.com    
関組長



Re:関組長日記:なぜ、野党は物理的に抵抗しなければならないのか?(1)

とメールが関組長にだけ届くしくみになっています。

 
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発行者プロフィール

ペンネーム : 関組長

  • ロビイスト。1967年大阪生まれ。氷見自動車学校卒。大阪で市場調査会社や不動産会社に勤務した後2001年9・11事件以降、国会の会期中は東京・永田町に常駐し、特定の政党を支持あるいは反対するのではなく超党派で、おもに外交防衛政策に関する提言を国会議員らに行なってきた。関組長の東京・永田町ロビー活動日記【メルマガ版】の読者がカンパで生計を支えながら国会で活動を続け、金沢の長屋横丁で恋人と非婚別姓で2人暮らし。国会のある東京・永田町と金沢を行き来する生活をしている。 関組長の由来:かつて関西大学の前にある不動産屋で留学生を講師に韓国語、中国語、インドネシア語講座をやっていたことがある。その不動産屋をリストラされた時に商店街の親しいカフェなどの協力を得ながら多文化共生事業部を継続させ、屋号を関組★多文化共生事業部とした。映画監督が撮影に入ると○○組と呼ぶように、英語でTeamLeaderと言わず日本語で。関のプロジェクトチームといった程度の意味で関組長とした。そのなごりで、ロビー活動が忙しくなり講座を休業した後も、平和運動系のメーリングリストなどで関組長というハンドルネームを使うようになった。

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