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フロネシス(賢慮)を学ぶ
〜月刊誌『致知』平成18年12月号から〜
伊勢雅臣
■■■■■■【号外広告・巻末に特典付き申し込み】■■■■■■
伊勢雅臣です。私の長年の愛読誌『致知』は、「人間学を学
ぶ月刊誌」と銘打っているだけあって、実に様々な人間の偉大
な生き様を教えてくれますが、この12月号は特に心に残る記
事があったので、その一部をご紹介させていただきます。
・最新号の概要
http://www.chichi.co.jp/monthly/200612_index.html
■1.強い会社とは、「何のために」という問い掛けのある会社■
まずはピーター・ドラッカーの翻訳を一手に引き受け、その
分身とも言われる上田敦生(あつお)ものつくり大学名誉教授、
そして『知識創造の経営』などのベストセラーで有名な野中郁
次郎・一橋大学名誉教授の経営学分野の二大巨人の対談「誰が
企業の未来を創造するのか」。
上田氏は最近のIT企業やファンド会社が「金を儲けて何が
悪いの?」と言うのに対して、「そんな情けないことを言わな
いでくれよ」という気持ちがある、という。
ドラッカーも言っていますが、強い会社とは「何のため
に」という問い掛けのある会社なのだと思います。しっか
りとした使命感を根本に持っている会社ならば、世の中が
変化しても対応していくことができるからです。もちろん
利益を上げなければいい仕事はできませんが、利益という
のは明日いい仕事をするための手段なんですね。
経営者が金儲けを第一目的にすれば、社員は「我々も頑
張って金を儲けなければ」と考えるようになります。する
と国も「金儲けを目的にしている企業が行き過ぎないよう
に法の縛りをかけなければ」となって、どんどん規制が強
化されていく。せっかく手にした自由が奪われてしまうわ
けです。それではいけない。ドラッカーが根本で言ってい
るのはそういうことなんです。
これに答えて、野中氏は、「最近、フロネシスという概念に
関心を持っている」という。
これはアリストテレスが唱えているのですが、賢慮
(prudence)、倫理(echics)、実践的知恵(practical
wisdom)を意味する言葉です。
アリストテレスの知の分類は三つ分かれていて、一つは
科学的知識であるエピステーメ(episteme)、もう一つが
物づくりのノウハウであるテクネ(techne)、そして三つ
目がフロネシスです。・・・
幸福を目的にする時、我々には最終的な自己実現を求め
て絶えず無限の卓越性、エクセレンス(excellence)を追
求していくという一種の職人的、求道的な姿勢が求められ
ます。それがフロネシスなんです。
金を儲けることは手段であり、その手段を用いて何のために
事業をするのか、そこに経営者としての賢慮が問われている。
そしてその賢慮を持つ会社こそが「強い会社」になる、という。
現代の企業人が噛みしめるべき言葉である。
■2.「商売は利があるとか儲かるとか、そんなものだけとは違う」■
このフロネシス(賢慮)の具体例とも言えるのが総合スーパ
ーのニチイを築いた西端行雄氏だろう。氏の思い出を妻の西端
春枝さんが、市井の托鉢者・西川洋氏との対談「大願に生きる
者は真の強さを持つ」で、こう語っている。
昭和三十九年、初めて大卒の社員が入った時にものすご
く苦しみました。私たちはお客様あっての商売人だからお
客様が幸せになるようにと、ずっとそう思って商売をやっ
てきました。ところが大卒の社員は「そんなこと習ってい
ない。経済理論から外れている」と反論してくるんですね。
そんな時、主人はとても悲しい顔をして、ずーっと身の
上話をしていました。「皆自分の力で生きていると思って
いるかもしれないが、本当は両親の恩や前世の宿緑によっ
て助けられている。法脈の中でいまの自分はある。大学で
習わんかもしれないが、大自然には摂理がある。商売は利
があるとか儲かるとか、そんなものだけとは違う」と。
新入社員たちが大学で学んできたのは、「経済理論というエ
ピステーメ」とか、「販売技術というテクネ」の類だろう。そ
れだけを学んできた新入社員たちは「利があるとか儲かるとか」
しか、考えない。
「私たちはお客様あっての商売人だからお客様が幸せになるよ
うにと、ずっとそう思って商売をやってきた」、そういう西端
春枝さんが語る夫・行雄氏との二人で行商から始め、一坪半の
店を構えてから、ニチイを築いていく姿は、フロネシス(賢慮)
をしっかりと持つ人間がどれほど強いものかを物語っている。
■3.「司法試験だけが頭にあって、、、」■
『致知』の名物コラム、渡部昇一氏の「歴史の教訓」では、フ
ロネシス(賢慮)を欠いた裁判官を痛烈に批判している。
それは国旗、国歌に対して起立斉唱しなかった教職員を懲戒
処分にした東京都教育委員会の処置を違法として、一人あたり
三万円の慰謝料を支払うよう命じた難波孝一裁判長である。そ
の判決文は、コミンテルン主義史観まるだしである。
我が国において、日の丸、君が代は、明治時代以降、第
二次世界大戦終了までの間、皇国思想や軍国主義思想の精
神的支柱として用いられてきたことがあることは否定し難
い歴史的事実で、国旗、国歌と規定された現在においても、
なお国民の間で宗教的、政治的にみて価値中立的なものと
認められるまでには至っていない。
渡部氏は、この裁判官をこう批判する。
世界を見回してみるがいい。世界のどこに、公務員が公
的な場で国旗や国歌に敬意を表さない行為をしてもいいと
認めている国があるだろうか。あったら、教えてほしいも
のである。・・・
どうやら、難波裁判長は学校などの場でコミンテルン史
観を吹き込まれ、それだけで歴史の勉強はストップしてし
まったのだろう。司法試験だけが頭にあって、そのほかの
ことはどうでもよかったのかもしれない。そして司法試験
に受かったのちも、法律以外のことはさして勉強もせず、
以前にできあがったままの認識を固定化させ、そのことを
おかしいとも思わず、今日に至っているらしい。
難波孝一裁判長は、法理論というエピステーメや、法廷運営
のテクネばかりで頭を一杯にして、フロネシス(賢慮)は未発
達の人物のようだ。
■4.フロネシス(賢慮)を学ぶ「人間学」■
「金を儲けて何が悪いの?」と聞く経営者、「お客様が幸せに
なるよう」なんて「経済理論からはずれている」と言う新入社
員、そして公務員が国旗・国歌に敬意を払わなくても良いとす
る裁判官。いずれもフロネシス(賢慮)を欠いた欠陥人間であ
る。
我々は、もう一度、フロネシス(賢慮)を学ばねばならない。
そういう人々のための「人間学」の雑誌が、この『致知』であ
る。
「致知」は書店では入手できないので、興味を抱かれた方には、
この機会にぜひ年間購読をお勧めしたい。
=> 「致知」ホームページ
http://www.chichi.co.jp/outline.html
(申し込みは以下のホームページからどうぞ)
11月30日までに申し込みいただいた「国際派日本人養成
講座」読者には、致知出版社から
渡部昇一・岡崎久彦著『明治の教訓 日本の気骨』
(定価1000円)
http://www.chichi.co.jp/books/nation/302.html
がプレゼントされる。著者のお二人とも、弊誌で何度も登場
いただいてるが、現代日本の賢慮を代表する方々である。
雑誌『致知』、および、お二人の著書から、ぜひ読者ご自
身の賢慮を磨いて、明日の日本のために役立てていただきた
い。
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お申し込みの際には必ず、
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「3.ご購読を決めた理由を教えてください」の欄で、
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=> https://www2.kww-net.com/qm_crm/chichi/regist2.php
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限ります)
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