メルマガイドよくある質問サイトマップ

あなたが選ぶ メルマ!ガ オブ ザ イヤー2008
あなたが選ぶ メルマ!ガ オブ ザ イヤー2008

Japan on the Globe 国際派日本人養成講座

RSS
トップ > ニュース&情報 > 国際情勢 > Japan on the Globe 国際派日本人養成講座
最新号をメルマガでお届け

この記事の発行者<<前の記事次の記事>>最新の記事

JOG-mel No.470 国際派商社マンの本領(そこぢから)

発行日: 2006/11/5

■■ Japan On the Globe(470)■ 国際派日本人養成講座 ■■■■

     Common Sense: 国際派商社マンの本領(そこぢから)
            〜 泉幸男氏の『日本の本領(そこぢから)』を読む

                   「日本の本領」を国際社会で発揮する道とは。
■転送歓迎■ H18.11.05 ■ 35,077 Copies ■ 2,278,713 Views■
  無料購読申込・取消: http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/

--------------------------------------------------------------
おトクな無料メルマガを、一本紹介いたします!
日経新聞記事と関連付けて財務分析を説明しているので、
経済ニュースを理解しながら財務分析をマスターできます。
  ↓
でも特に難しいわけではなく、4万人以上の方が楽しく読んでます!
>無料レポート「かいけい童話」と「勉強嫌いのゲリラ式資格合格法」
>も、メルマガ登録の特典プレゼントとして、入手できます!
無料メルマガ→ http://www.mag2.com/m/0000133281.html 
無料レポート→ http://bokikaikei.net/zaimumerumaga-sub.html 
--------------------------------------------------------------

■1.「韓国や中国は"隣国"で、米国や英国は遠い国、なのか?」■

    「日本国民はアジアの東、太平洋と日本海の波洗う美しい島々
    に、、、」というのが、平成17年、自民党が発表した新憲法
    草案の前文の始まりだった。かつて本誌に何度か登場いただい
    た国際派商社マン・泉幸男氏[a,b]はこれに違和感を感じたと
    して、その理由をこう語る。

         ・・・商社マン生活をしていると日本が地球上のどこに
        あるかなんて、それほどだいじなことではないからだ。
         韓国や中国は"隣国"で、米国や英国は遠い国、なのか?

         東京の自宅から北京のホテルへ着くまで、十時間あまり。
        これが、東京の自宅からニューヨークまでだと、十八時間。
        機内食が一食か二食か、ていどの違いにすぎない。まして
        インターネットには時間のロスもない。

         危険な国と隣り合わせにいるわれわれであってみれば、
        国境の概念がとびきり大切であることは言うまでもないけ
        れど、日本人の「居場所」を語るとき、いまさら「アジア
        の東、太平洋と日本海の波洗う島々」はないだろう。
        [1,p188]

     泉氏の2冊目の著書が上梓された。論じられているテーマは、
    天皇、憲法、言語政策、道州制、少子化対策など、およそ商社
    マンには専門外の分野だ。それなのに、なぜか、このような鋭
    い発想が次々と飛び出してくる。

     この本領(そこぢから)は、泉幸男氏の個人的文才もさるこ
    とながら、氏が国際派商社マンであるところから来ている、と
    いうのが、私の見方である。

     泉氏との対談[a]で、氏が学生時代に朝日新聞を愛読し、
    「朝日新聞の記者になりたかった」と語られた時には驚いたが、
    氏が初志を貫徹して朝日の記者になっていたら、こんな発想は
    出てこなかったろう。

■2.対極をなす新聞社と商社■

     というのは、新聞社と商社とは、ある意味で対極をなす職業
    だからだ。

     新聞社はどんな「絵空事」を説いていても、つぶれることは
    ない。宅配制度に守られて、販売店員に景品つき押し売り競争
    をさせていれば、売上は確保できる。大多数の記者はまっとう
    な常識を持っていると信じたいが、一部の非常識な記者は、社
    会の現実に触れず、また自らの言説に責任を持つこともなく、
    自らの紡いだ「絵空事」の繭(まゆ)の中で、ぬくぬくと生き
    ていける。

     一方の商社マンは、安全・快適な国内で人権やら国際平和や
    らと「絵空事」を唱えているヒマはない。危険な場所にも出掛
    けて、抜け目のない華僑や、袖の下を待ち受けている発展途上
    国の役人などを相手に、丁々発止のやりとりをしなければなら
    ない。取引に失敗すれば、何億、何十億の損失を蒙る真剣勝負
    である。

     泉氏が、商社マンとなって3年間北京に駐在してから、朝日
    への百年の恋が醒めた、というのは、さもありなん、と思った。

     氏が朝日新聞社に入っていたら、今頃『日本の本領』とは正
    反対の「絵空事」を、パワフルな文章で述べていたかもしれな
    い。そういう恐るべき事態を、氏を採用し、北京駐在の機会を
    与える事で、未然に防いでくれた商社に感謝したい。

■3.「『東アジア共同体』という絵空事」■

    「日本はアジアの東」「韓国や中国は"隣国"」という発想の延
    長が「東アジア共同体」である。それをなぜか朝日新聞は、
    「2005年の始まり アジアに夢を追い求め」と題して、次
    のように熱く説くのである。

         EUのように、とは言わない。アジアの実情にあった緩
        やかな共同体の実現に向けて、まずは夢を追い求めたい。
        [2]

     この構想を、泉氏は「『東アジア共同体』という絵空事」と
    題した章で、ばっさりと斬って捨てる。「東アジア共同体」と
    は、ヨーロッパで言えば「ヨーロッパ・アフリカ共同体」を作
    るようなものだ、と言うのだ。

     確かに東アジアには、所得レベルで数万ドルレベルの日本か
    ら100ドル以下の中国辺境の貧民までいるので、それらを統
    合すれば「ヨーロッパ・アフリカ共同体」になってしまう。

        「ヨーロッパ・アフリカ共同体」なんてものが、できてみ
        ろ。アフリカの億単位の貧民に、ヨーロッパ文明国家の門
        戸が開く。花のシャンゼリゼ通りも旧フランス植民地の貧
        民であふれるだろう。・・・

        「東アジア共同体」なんてものができて、わが東京や大阪、
        名古屋が、中国の貧困地区からの移民であふれかえったら、
        どうするつもりだ。[1,p140]

     この記事が書かれたのは平成17年8月だが、その2ヶ月後、
    フランス全土でアフリカ系移民の大暴動が20日間も続き、数
    千台の車が放火される、という事件が発生した。「ヨーロッパ
    ・アフリカ共同体」ができたら、こういう事が日常茶飯事とな
    るだろう。

■4.中国とASEAN各国との間の火種■

    「靖国参拝は、中韓をはじめとするアジア諸国の心を傷つける」
    などと朝日新聞に論じられると、「アジア諸国は一枚岩」と思
    い込んでしまう読者も多いだろう。しかしそんな見方は、商社
    マンとして長らく仕事をした泉氏によって、すぐに「絵空事」
    と暴かれてしまう。

         中国とASEAN各国とのあいだには、華僑・華人問題
        (中国籍ないし中国系国民への差別)、領土問題(南沙諸
        島の帰属)、歴史問題(ポルポト虐殺をもたらした中国の
        位置づけ)、水問題(メコン河上流での取水)等の火種が
        ある。
         じつは靖国参拝問題ごときより厄介なものばかりだ。
        [1,p165]

     そんななかでタイとミャンマーは、中国とのあいだに大きな
    懸案がない。「抑圧国家ミャンマーは同病相哀れむが昂(こう)
    じてすっかり中国の属国となったが」[1,p166]、この点をAS
    EAN諸国はどう見ているのか。

         そんなASEAN諸国をさぞや立腹させたであろうと思
        うのが、相変わらず繊細な配慮に欠ける中国の言動だった。

         ASEAN諸国がこれまでの「内政不干渉」の原則をか
        なぐり捨てて、ミャンマーの軍事政権に皆でお灸を据えよ
        うと合意した二日後の十二月十四日、中国の温家宝首相は
        何をしたか。

         ミャンマーのソー・ウィン首相と会談するや、内政不干
        渉の原則を賞賛し、ミャンマー軍事政権をこれ見よがしに
        支持してみせたのである。[1,p156]

■5.「東南アジア文明圏の庭に泥靴で踏み込む中国」■

         中国側がいう「内政干渉」とは、中国ないし中国の子分
        格の国に対して諸外国は文句をつけるな、ということ。

         逆に中国から周辺諸国に対しては、内政干渉めいた行為
        のし放題であることはご存知のとおり。「強制」一歩手前
        の、あらゆる挑発・恫喝・こき下ろしが許されるというの
        が、中国の基本発想である。

         そして、またやってしまったわけですな。[1,p156]

     これをASEAN諸国がどう受けとめたか、泉氏の記述には、
    タイやフィリピンで仕事をしてきた現場感覚が息づいている。

         ASEANの首脳らは、中華風の小便を顔にひっかけら
        れた思いがしたことでしょう。

         東南アジア人は、居丈高には怒りませんけどね、スーー
        ーッと引いて怒りを沈潜させるのです。

        「東南アジア文明圏の庭に泥靴で踏み込む中国」を、温家
        宝という大根役者はみごとに演じてしまったのだが、これ
        がいかに東南アジア側の顰蹙(ひんしゅく)をかったか、
        中国側はまったく悟っていないだろう。

         こんな中国であるかぎり、ASEAN側は必ず距離を置
        く。

■6.「自由貿易圏構築へ弾みをつけようとの試み」!?■

    「東アジア共同体」を夢見る朝日新聞は、中国とASEAN諸
    国との経済的統合が進んでいる事を盛んに報道する。

         中国とタイが、10月から農産物188品目の関税を撤
        廃する。中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が、自
        由貿易協定(FTA)の創設に向けた協定を結んでから約
        1年。自由貿易圏構築へ弾みをつけようとの試みが、具体
        的に動き出した。[3]

     こんな報道に日本だけが置いていかれるのではないか、と心
    配する向きも少なくないだろう。しかし、この「自由貿易圏構
    築へ弾みをつけようとの試み」の結果は、こうだった。

         ものは試しの農産物価格関税ゼロが、タイでは大きな社
        会問題になった。タイの価格の二分の一から三分の一の安
        価なニンニク、タマネギ、リンゴが、タイの東北部に流入
        して農民に壊滅的な打撃をあたえたのだ。

         タイのメディアで中国関連といえばここ二年間、FTA
        に対する賛否を論ずるものがかなりを占めた。

        「FTAのおかげで、タイの東北部は中国農産品の洪水だ。
        FTA締結は、とんでもない間違いだった」と嘆く上院議
        員。
        「中国はタイを植民地にする気か」といきまく新聞記者・
        ・・・。[1,p166]

■7.「東南アジア地場先業の工場は地獄を見るのではないか」■

      中国の工業製品もタイの市場を席巻しつつあるが、それを
     タイ国民はどう見ているのか?

         タイ人と話していると、中国の商品を露骨に見下すので、
        日本人のコラム子でさえ「そこまで言うか・・・」と戸惑
        うことがある。

         タイの商品市場は、高級・中級品を扱うショッピングセ
        ンターと中級・下級品を売るわっさわっさした露天市に二
        極分化している。前者で日本ブランドが元気のいい分、後
        者は中国の商品が席巻しつつある。
        
         下級市場を席巻したばかりに中国品はみごとに格下のレッ
        テルと化し、一段上へ這い上がる糸口が見えない。
        [1,p164]

     泉氏は、中国製品が席巻する東南アジア市場の未来をこう予
    測する。

         平成二十年の北京オリンピックの終幕とともに、中国国
        内の土建バブルも幕を引き、中国企業は東南アジア市場に
        怒濤のような商品放出・プラント受注攻勢を仕掛けてくる
        だろう。・・・

         現状では平成二十二年に中国とASEAN間のFTA発
        効が想定されている。何とも恐ろしいタイミングだ。・・
        東南アジア地場先業の工場は地獄を見るのではないか。
         [1,p174]

■8.「日本の影が余りにも薄い」?■

     東アジア共同体構想に「前のめり」にならない日本政府を朝
    日は、「何とも気がかりなのは、日本の影が余りにも薄いこと
    だ」[4]などと、けしかける。ASEAN諸国と中国の結びつ
    きが強まる中で、日本だけが蚊帳の外という印象をふりまくが、
    はたして現実はどうなのか。

     泉氏は公称100万部の『タイラット』紙の平成18年4月
    3日号に載っている外国企業の広告をこう紹介する。

        トヨタ(一頁分の全面広告)、松下電器(一頁)、ヨーク
        (米国の空調メーカー、一頁)、本田技研(一頁)、モト
        ローラ(四分の一頁)、フィリップス(半頁)、ソニー
        (一頁)、GE(半頁)、キャノン(半頁)。・・・

         ページを繰っていて、
        「あ、日本企業、また日本、あ、また・・・・」
        と思わずつぶやいた。とにかく元気なプレゼンス。[1,p162]  

     思わず吹きだしてしまったのは、広告の中には「サイジョー
    ・デンキ」や「ミスシタ」などという「コテコテのタイ地場企
    業」まであることだ。

■9.「日本の本領(そこぢから)」を国際社会で発揮する道■

     何のことはない。すでに日本企業は東南アジアに無数の工場
    を建て、多くの現地従業員を雇い、消費者には圧倒的なブラン
    ドを確立している。中国でも似たような状況だろう。この「東
    アジア経済共同体」とも呼べる現実を無視して、さらなる「政
    治共同体」を夢見る朝日新聞の動機は何なのか?

    「お隣どうし仲良く」を理想とする日本の古き良き農村感覚か
    らか、あるいは、共産革命への夢破れ、今はせめて中国と一体
    化したいという郷愁からか。いずれにしても現実から遊離した
    「夢」に過ぎない。

     自らの「夢」をもとに「絵空事」を描く。そういう姿勢から
    はASEAN各国が中国との関係においていろいろな問題を抱
    え、怒り苦しんでいる現実は見えてこない。特定のイデオロギ
    ーの色眼鏡で、自分の夢に合った「絵空事」を描くというので
    は、どこぞの共産主義独裁国家の御用新聞と変わらない。

     国際社会で指導的な役割を果たす国とは、多くの国民が泉氏
    のように国際的に活躍し、それを通じて各国の現実をよく理解
    し、そこで磨かれた国際感覚を持って、外交や貿易、国際交流
    を進めていく国であろう。それが「日本の本領(そこぢから)」
    を国際社会で発揮する道である。
                                         (文責:伊勢雅臣)

■リンク■
a. JOG(369) 独立国家とコモン・センス
   〜 「国際派時事コラム」泉幸男氏との対話
    福沢諭吉曰く「独立の気力なき者は、国を思うこと深切なら
   ず」。 
   http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h16/jog369.html
b. JOG(409) 泉幸男氏の『中国人に会う前に読もう』
    中国の「お家の事情」が分かれば、 中国人との付き合い方も
   見えてくる。 
   http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h17/jog409.html   

■参考■(お勧め度、★★★★:必読〜★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。

1. 泉幸男『日本の本領(そこぢから)』★★★、彩雲出版、H18
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4434083058/japanontheg01-22%22
2. 朝日新聞「2005年の始まり アジアに夢を追い求め(社説)」
   H17.01.01、東京朝刊、3頁
3. 朝日新聞「動き始めた『自由貿易圏』 中国・タイ、農産物関
   税10月に撤廃」、H15.08.21、東京朝刊、10頁
4. 朝日新聞「(社説)東アジア 共同体めざして息長く」H17.08.01
   東京朝刊、3頁 

■ 編集長・伊勢雅臣より

     読者からのご意見をお待ちします。以下の投稿欄または本誌
    への返信として、お送り下さい。
     掲載分には、薄謝として本誌総集編を差し上げます。
    http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jog/jog_res.htm

============================================================
Mail: nihon@mvh.biglobe.ne.jp または本メールへの返信で
Japan on the Globe 国際派日本人養成講座
姉妹誌「国際派日本人のための情報ファイル」JOG Wing
             http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogindex.htm
購読解除:   http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/quit_jog.htm
広告募集: http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jog/jog_pr.htm
相互広告: 弊誌読者の参考になるメルマガとの相互広告歓迎。
============================================================
mag2:22600 melma!:3340 kapu:7596 ransta:1541

この記事の発行者<<前の記事次の記事>>最新の記事

 
  規約   
>> メルマ!の会報誌もお届けします

ブックマーク: はてなブックマークに追加del.icio.usに追加Buzzurlにブックマークニフティクリップに追加ライブドアクリップに追加Yahoo!ブックマークに登録My Yahoo!に追加Add to Google

この記事へのコメント


コメントを書く
コメントはありません。

このメルマガの最近の記事




おすすめキャンペーン

三井住友銀行カードローン
金利 年6.0%〜12.0%。最高500万円までお申込可能。
最短30分審査。三井住友銀行に口座をお持ちでなくてもお申込可能です。

くわしくはこちら⇒


おすすめメルマガ詰め合わせクリスマスプレゼントの準備はできてますか?裏ミシュラン!?グルメガイドであなたの三ツ星レストランを見つけよう♪

メルマ! ガ オブ ザ イヤー 受賞メルマガ2007年度の受賞メルマガ
2006年度の受賞メルマガ
2005年度の受賞メルマガ




melma! ご利用規約 │ メールマガジン発行規約 │ マスコミに関するお問い合わせ │ 会社概要 │ プライバシーポリシー
インターネット広告 サイバーエージェント