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先生、頑張って!・・学び成長していく過程

発行日: 2004/7/28


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メールマガジン【先生、頑張って!】
2004年7月28日:第12号
 今回の項目
  ■学び成長していく過程
  ■段階の差
  ■教育目標レベルと指導
  ■最近の生徒の傾向
  ■繰り返し
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先日、都内某所の小さな集まりで、お話・講演をしました。
 その折に、学び成長していく過程について、自分の簡単な考え方を述べ
ました。今回は、その考え方について簡単に触れてみたいと思います。
私の授業運営や自分自身の学びのチェックにいつも使っていた考え方です
ので、読者の方も、自分なりのご理解で活用されたらいかがか、と思います。

■学び成長していく過程
学び成長していく過程には、いろいろな視点があると思います。
私は特に、どの段階かとチェックするために、過程をいくつかの段階に
分けました。細かく区分すると、下のようになります。

?学習内容などを知る・気づく段階、
?文字通り理解・わかる段階、
?文脈の前後においても理解できる段階、
?それが文字通り使える段階、
?身につき使える段階、
?いつも使っている段階、
?自在に使いこなせる段階、
?自分なりの独創的な使い方(型など)を創造し活用している段階

この視点で考えると、学校教育における教科教育は、その教科によって、
どの段階を求めているのかが多少わかると思います。

英会話が何故、学校教育だけでは、上達しにくいのか、が理解しやすいの
ではないかと思います。

■段階の差
断片的な知識を求めることと、実際にある程度自在に使いこなせることを
要求することとは、大きな隔たりがあります。

すでにお分かりかと思いますが、?と?では、レベルに雲泥の差があります。

     以前、外国の方に言われたことがあります。
     日本人は、ああ、それ知っている、とよく言う。
     ではいつも使っているのかと思ったら、使っていないし、
     できるのか、と思ったらできないし、自分の考えをもっているのか、
     と思ったら、自分の考えを言えない。

人が英会話しているのを聞いてわかるのと、自分が自在に英会話するのとは、
大きな差があることは、上の段階を考えれば理解しやすいでしょう。

英会話学校では、20人以下のクラスが当たり前で、授業内容は繰り返しが多い
のは、指導目標が?や?を目指しているからで、文法の講義形態とは大きく
異なります。それは当然のことです。

■教育目標レベルと指導
少子化が学校教育でも言われて久しいのですが、この視点から、教育目標
レベルをより高いレベルに上げていくことは、あまり問われてないのでは
ないでしょうか。

高校でいつまでも40人学級で講義形態で、?〜?のレベルを目指すのでは
なく、?〜?のレベルを目指す時期に来ているのではないでしょうか。
そのためには、人数を減らすことと同時に、教師自身の指導能力も問われる
と思います。

?〜?の段階の教育は、すでにコンピュータやビデオなどの
視聴覚教材で可能なのではないか、と思います。プロの教師本来の仕事は、
?〜?の指導だと、以前から後輩教師に言ってきていました。
皆さんはどう思われますか?

知る段階の指導は、使う段階の指導と比べて、多様性が少ないために、
指導内容や指導方法の多様性を身につける必要性は少ないが、使う段階
の指導は、より多くの内容や方法を教師自身が身につけている必要が
あります。

欧米の経営大学院MBAの指導方法の多くが、単なる講義形態ではなく、
小集団討論とグループ発表であるのは、?〜?を教育目標においており、
そのための最適な指導方法を探究してきたからです。

実際にその卒業生は、競争が激しいビジネス社会で幹部候補生として、
企業のビジネスの第一線に出て、学習したものを実践しています。

■最近の生徒の傾向
最近の生徒は性急に答を教えてもらいたがり、自分で考えることを
しない、という教師の意見をよく聞きます。
私自身も似たようなことを体験しています。

そのような生徒には、上記の段階とその区別を教え、単に答を知った
だけだと自分に身につかないし、いざという時に使えないことをわから
せます。

また逆に、クイズ形式で上記の段階を意識して質問を再構成して、
段階的に教師が発問と答を誘導すると、最近の生徒は解く楽しみを
覚えていくことも事実です。

■繰り返し
どちらにしても、重要な根幹的な学習内容は形を変えて似たような発問
をし、繰り返しを行い、学習内容を定着・身につけさせていくことは、
重要で、避けて通るわけにはいかないでしょう。

   日本の教科書は、章が進むと前の章のものができるようになって
   いないとわからない内容なのに前の章についての説明が出てこな
   いのには、以前より疑問に思っていました。私が教科書を共著で
   書いた時に教科書会社に聞きましたら、経費の問題、とあっさり
   言われました。
  
   私は高校生の時は物理が好きで、PSSC物理という米国の教科書を
   原文の英語で読んでいました。電話帳のように大きな2冊の本で
   したが、絵や写真などが多く、文章は会話調でわかりやすく、
   かつ重要なところは繰り返し出てきて、なおかつ解釈のための事
   例も多く併記されていました。英語自体も受験英語のような難し
   い表現は少なく、数行がわからなくても、丁寧にスローステップ
   でかつ、同じ様な内容を別の表現で繰り返していて、絵や写真な
   どで理解が出来ました。

   教科書問題が、社会科、特に日本歴史の分野で議論されてい
      ましたが、私にとっては別の視点で、すべての教科書において、
   生徒が理解し身につき、使えるようになるためのものとしては、
   構造的に検討の余地があるのでは、と考えておりました。
   
近年の小学校の算数教育でドリルが減少したのは、算数の教育目標の大き
な取り違えと言わざるを得ません。九九が出来ない生徒が量産されるのは
当然のことではないでしょうか。先述した段階を意識して、学習指導要領
を作成していただきたいと思うのは私だけではないでしょう。

先生方も、安易に答を求める生徒や、指導のためのプリント作りなど、と
いろいろと格闘していると思います。大変ですが、粘り強く頑張って欲し
いと思います。

教師は販売員や営業マンと同じで、努力の成果を確認できる役回りです。
事務方の方々はその努力をじかに確認できることは少ないです。その分、
プラスもマイナスもあると思いますが、

先生、頑張って!


今回、述べた段階的な考え方のより深い説明や応用については、後日触れて
いきたいと思います。スポーツなどは、この応用が容易です。

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