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見聞録▼203−2 証券化された世界金融経済は、壮大な「カジノ」である事を、露呈するのか

発行日: 2008/6/1

●2008年6月1日(日)

●今週203便は、アメリカ型金融資本主義の負の部分に、焦点を当てて、「世
界金融経済を支配するアングロ・サクソン型経済」を、取り上げている。

アメリカ型金融資本主義の負の部分その最たるものが、「証券化ビジネス」の暴
走であろう。 過ってバブルの如き栄華が弾けたあと、失われた10年を経験し
た事で、日本の被害は少ない、と言われている。 ところで、30日、2007
年度の証券化商品発行額3割減 という報道があった。

1970年代から進められてきた「証券化ビジネス」は、金融の世界だけでな
く、産業の世界まで金融化してしまう。 その事で、数学的な予測ができるグ
ローバル化を可能にしてきた。 ではこの流れは、世界を証券化の論理で覆うの
だろうか。 「証券化ビジネス」を推進する事で、経済システム自体が国民の信
頼を失っていくという事になりはしないだろうか。

アメリカやその追随国である日本では、「証券化」こそがフェアな経済を生みだ
すという事になっているが、現実は、金融を操る経済国と、モノ作りの経済国と
の利害対立を生み出している。 現在の株式市場は、どの様な個人も平等に投資
でき、投資機会は「民主化」として讃えられるも、実際は情報を持たない人々か
ら生活費の一部をかき集めて、リスクの高い事業に投資し、うまくいかなければ
にそれらの人々損失を回し、うまくいったら儲けの大部分を金融関係者で山分け
するシステムでしかない。

『世界金融経済の「支配者」』の著者である東谷暁氏は、その著書で二人の人物
を引き合いにして問題点を平易に指摘している。 「証券化」は金融の合理性を
追求するが、それは産業の合理性とは大きく異なるとして、「現実の社会や文化
とも激しい摩擦を生み出さざるをえない。 たとえば、M&Aを推進する人た達
は、企業は株式を通じて株主のものであり、株価がすべての基準だという。 一
方この考えは、モノ作り中心の産業の論理とは多くの点で相容れない。 元々企
業は、まず経営者と社員のものであり、今は証券化してしまったアメリカにおい
ても、過ってはそうだった」、と対比させている。

前者は、アングロ・サクソン型経済の「教祖」と言われる経済学者のミルトン・
フリードマン氏。 後者は経営の「グル(禅師)」と讃えられている経営学者の
ピーター・ドラッカー氏である。

詳細は本文に譲るが、「証券化」は、金融の世界ではリスクは全て数学的に割り
出す事ができる様になっている。 ところが「証券化」によって生まれたグロー
バル経済は、実は根本のところで脆弱なのである。 現実の世界から切り離され
ない産業組織や政治プロセスの世界では、数学的に予測する事ができない不確実
性にしばしば遭遇する。

先述の東谷 暁氏は更にこう指摘する。 「アメリカヘの依存を強めようとして
裏切られるか、逆に中華経済圏に併合されて新たな従属に甘んじるのか。 転換
期は、アメリカの政治と経済が揺らぐ時にやってくるだろう」と。 

この二択しかない指摘は、本稿202−1便でも触れた。 それは、「最近次の
様な話が其々に耳に入った。 日本の将来は、次の二つのうち、どちらかだとい
う話である。 一つはアメリカの州の一つとなるのではないか。 二つ目は中国
の自治区のひとつとなるだろう、と言う話である。 アメリカの一州となれば、
日本から大統領候補が出れば、かなりの確率で選ばれるの夢ではない」という
話。

さて、2回目の今回は、「証券化された世界金融経済は、壮大なカジノである事
を、露呈するのか」を、取り上げたい。 

転換期いえば、この様な指摘もある。 

『2008年IMF占領』(光文社)の著者である森本亮氏は、「日本は世界最
大の債権国でありながら、資金繰りに屈して倒産するのである。 なぜなら、日
本の債権というのはほとんどがアメリカの国債(アメリカ財務省証券)であり、
それをいくら保有していようと、日本が売ることは不可能であるからだ。 日本
は外貨準備高こそ世界一であるが、円は世界通貨になっておらず、もっぱらアメ
リカの借金を73兆円も背負い込み、正にアメリカの下請け国家になっているの
である」と。

全ての点において、アメリカ追随型から脱却し、自立国家を目指す時に来た様で
ある。

●今日の引用資料

東谷 暁:著 世界金融経済の「支配者」
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/01f81932.ddccc361.02a700c9.da2dd44b/?pc=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f4375224%2f&m=http%3a%2f%2fm.rakuten.co.jp%2fbook%2fi%2f12045759%2f

■203−世界金融経済を支配するアングロ・サクソン型経済■

▼203−2 証券化された世界金融経済は、壮大な「カジノ」である事を、露
呈するのか

●全文は、こちらから

 http://ameblo.jp/u-nbd/day-20080601.html

 
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