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見聞録▼200−3 21世紀の日本人の生き方 それは自他への懐疑精神を伴った行動原理主義(FIN)
発行日: 2008/4/302008年4月30日(水)
29日よる、NHK−hvで「募集 あなたが選ぶシルクロードの絶景 」が放
映された。 休日の夜でもあり、観られた方も多いだろう。 hvの画面から
は、正に「乾燥」と「砂漠化」の歴史的な変遷そのものを、別な視点で愉しめ
た。 というのは、7年前になるが、シルクロードのツアーにでかけ、たっぷり
と「悠久の時空」を堪能している。
中でも、意外に高くなるラクダの背に揺られ、又歩くとキュッキュッと音がする
快感、2000年も湧き続けているといわれている三日月形の泉。 ツアー客用
に設けられた細い階段を登りつめると眼下に砂漠を一望できた、この鳴沙山と月
牙泉が特別に印象が残っている。 ついこの番組の視聴に見取れて、見聞録への
入稿が一日遅れるハメになった。
さて、いずれ北京も砂漠になるというのが、定説だと言う。 だとすれば、前回
に触れた2050年頃の中国は、大きく地図が変わる事になり、成長と貧困のア
ンバランスと食料問題で、日本を自治区にするなどの、ふざけた冗談を言ってい
る場合ではないだろう。
この砂漠化に思いをはせると、ひも解かなければならないのが、和辻哲郎氏の著
書『風土──人間的考察』という、名著である。 早速、本棚から取り出してみ
た。 和辻哲郎氏は、この著書で、人類の歴史と文明・文化の基盤としての風土
を、モンスーン型、砂漠型、牧場型という三つの風土に大別されている。
モンスーン域の人間の行動構造は、受容的忍従的で、この原点をインドとし全て
を「苦」と見る点で「情緒的思考」を特徴としている。 一方、砂漠域の本質は
乾燥で、その「渇き」は水の争いを呼び、井戸の名をエセク(争い)と呼ぶ。
彼らの対人間、対自然との関係は、対抗的、戦闘的関係とするのが特徴である。
これに対し西欧の文化を牧場型とされている。 西欧の風土は湿潤と乾燥の総体
と見る。 西欧の発祥地はギリシャだが、この地では食糧の不足から部族間の闘
争の繰り返し、農牧の民は戦士へと変身、争いは避けえないものとして是認する
が故に「競争の精神」が育まれている。
モンスーン域の日本人からみれば、北京オリンピック聖火リレーに見る彼の国の
姿勢は、正に砂漠型の本質と、それなりに理解できるし、日本政府の受容的忍従
的姿勢も、なるほど、と頷けるのだが・・・。
今週は、中山 治氏の著作「無節操な日本人」から、「未熟な甘えがジコチュー
人間を生む」と、題しているが、最終の今回は、「21世紀の日本人の生き方
それは自他への懐疑精神を伴った行動原理主義」を取り上げて、締めとしたい。
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前述の様に、日本の風土は、苦を基本とするモンスーン型である。 地勢学的に
も、文明の発祥地から外れた極東に立地している事で独自の文化が今日に及ぶ。
インドから伝来し中国を経て、その終焉の地で根づいている独自の仏教も、薬
師寺展の日光・月光両菩薩の見事な仏教美術を観るに及んで、考えさせられるの
である。
「国家の品格」を著した藤原雅彦氏の言う武士道精神をからくる「情緒と形」大
事にしなければならない一面、行動基準を持たないが故に、世界に向けて確かな
国家像を示せない風見鶏のごとき日本、というのも次代の日本人に足かせとなる
のでは・・という思いである。
21世紀は決してバラ色ではなく、危うい綱渡りを世界も日本も常に強いられる
時代なのである。 この様な状況の中で適応するには、いかに日本文明の伝統で
あろうとも「情緒原理主義」では、長期的な視野に立つ文明戦略や世界戦略は立
てられない。 危うい綱渡りを強いられる21世紀を生き残るにもっともふさわ
しい行動原理は、いかにあるべきか、考える縁にしたい。
●今日の引用資料
中山 治:著 「無節操な日本人」
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/01f81932.ddccc361.02a700c9.da2dd44b/?pc=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1164921%2f&m=http%3a%2f%2fm.rakuten.co.jp%2fbook%2fi%2f10856337%2f
■200−未熟な甘えがジコチュー人間を生む
▼200−3 21世紀の日本人の生き方 それは自他への懐疑精神を伴った行
動原理主義(FIN)
●本文は、こちらから
http://blog.mag2.com/m/log/0000130195/?YEAR=2008&MONTH=04&DAY=30
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