見聞録▼196−3 一人の企業家、一人の天才が世の中を変える時代(FIN)
発行日時: 2008/3/29●2008年3月29日(土)
●今週は、前便に引き続き大前研一氏の著書「大前流 心理経済学 貯めるな使
え」から「今世紀は、突出した個人を抱える数で国家の強さが決まる時代」を、
取り上げている。
IQには人間個々のIQとは別に、集団IQというものが存在する。 例えば個
人個人のIQがあまり高くなくても、集団で何かをする時には非常に賢い選択が
できたり、逆に個々のIQは高いにもかかわらず集団になると誤った固定観念か
ら抜け出せない場合もある。 頭がいいはずの役人を集めた役所は最近「何やっ
てんだ?」と叫びたくなるような体たらくのところが多いが、これなど集団IQ
の低い典型例であろう。
大前研一氏は、「集団IQ」が低い日本が、再び立ち上がるには、一種の「集団
催眠」から覚醒するには、一人の企業家、一人の場政治家の登場が、求められ
る、というのである。 具体的な指摘は本文に譲るとして、ここでは視聴率の稼
ぎ頭と言われている「みのもんた氏」について触れてみたい。
今や、画面の向こう側にいるTV各局が、視聴率UP一筋で「番組作り」をして
いるのが目にあまる昨今である。 この風潮は、まるで「集団IQ」の低下を助
長する権化ではないか・・という思いがしてならない。 若者はTVばなれし、
暇になった筈のリタイヤおじさんもリタイヤままならず頭を低くしてリワーク、
日中からTVを愉しむ等とんでもないご時世。 今や画面のこちら側を陣取って
いる主役は、すこぶる元気な「おばさん」達である。
先ず28日届いたコラム 「萬晩報 コラム配信ジャーナリズム」
http://www.yorozubp.com/ に、「みのさん、新聞に落書きはやめて」という
書き込みがあった。 その一部を抜粋し要約して紹介したい。
『TBSが、三顧の礼をもって登用した朝のワイドショー「朝ズバッ!」のメー
ン司会者のみのもんた氏が、あの香具師(やし)的な仕草と口調で紙面を紹介す
る迄は許せるが、右手に持った太い赤色のサインペンで、ボードに貼りつけた紙
面に強くアンダーラインや丸印を書き込む。
その所作は、乱暴・乱雑としか形容できないものである。 まるで紙面に落書き
をする様に、である。 商品を乱暴・乱雑に扱うにも程がある。 局も共犯者と
なって新聞を商売の「道具」にしているのである。 乱暴・乱雑に引いたライン
や丸印のついた記事や見出しは、取材記者や整理記者だけではなく、数多くの新
聞社の社員の業務によって成立しているのである。
「みのもんた氏」は、正に王様の如くに振舞っている。 スタジオでただ一人立
ち続け、小さくて長いテーブルにチョン掛けしているコメンテイターと、その後
ろに並ぶTBSが誇る美人アナウンサー達を、高い位置から自由自在に操ってい
る。
新聞紙面や記事も、みのもんた氏にとっては、そうした自由自在に操れる道具の
一つに過ぎない。 しかし、あなたはやりすぎですよ』
さしてイィ男とも思えない、傲慢とも思えるみのもんた氏が、どうして視聴率稼
ぎの筆頭なのであろうか。 その秘密の一端を、本稿120−5便(2006年6月
30日-金)、冷泉彰彦:著 「関係の空気」「場の空気」から「小泉首相とみの
もんたの共通点は? 」と題して取り上げているので、その一部を再掲したい。
http://blog.mag2.com/m/log/0000130195/?YEAR=2006&MONTH=06&DAY=30
冷泉彰彦:著 「関係の空気」「場の空気」
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/01f81932.ddccc361.02a700c9.da2dd44b/?pc=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f4066857%2f&m=http%3a%2f%2fm.rakuten.co.jp%2fbook%2fi%2f11845024%2f
『みのもんた氏の人気の秘密は「コードスイッチ」にある。 「え〜次は演歌の
星、○○さんです。 ○○さんの歌はいいねえ。 ほっとするねえ。 おっと、
その前に点数を見てみましょう。 あれれ、白組はだいぶ負けてるゾ。 オイ、
お前ら何やってんだ。 大変ですね。 ○○さんは責任重大だ。 がんばってく
ださいネ。 それではお届けしましょう」と言った語りが彼の真骨項であろう。
こうした「コードスイッチ」話法は、みのもんた氏の経歴に秘密がある。 それ
は彼の原点が、70年代のラジオの深夜放送にあるからだ。 当時のラジオの深
夜放送は「孤独な若者」に、パーソナリテイと呼ばれていたDJが「個人的に語
りかける」というスタイルが人気を博していた。
みのもんた氏の成功は、この「私的な言語空間」をより公共的な場にTVやバラ
エテイショーに応用して行った点にある。 だがTVの場では、コードスイッチ
の様な「私的話法」はそのまま「空気」をその場に行き渡らせて、権力化してし
まう。 その権力化も計算に入れて、権力に見合うだけの押しの強さと、ある種
の人情的な話術を取り混ぜて、今の地位を確立したと言ってよい。 遂にはNH
Kの紅白歌合戦という、娯楽番組としては最も公的な場を乗っ取って締まったの
である』
大前研一氏が言うところの「集団IQ低下症候群に陥った日本が再び立ち上がる
には、一人の企業家、一人の政治家の登場が求められる」という現状を逆手に、
みのもんた氏が有る種の権力を持ち、画面の向こう側で自由自在に我がもの顔
で、画面のこちら側にいる「集団IQ低下症候群」の主役となった「おばさん」
達を、睥睨(へいげい)しているという図式である。
このコードスイッチ話法、実はもう一人使っているのだが、お気づきだろうか。
「皆さんは、構造改革というと痛みを伴うものだと思っていらっしやるかもしれ
ません。 だが、本当にそうだろうか。 確かにそうかも知れません。 変革に
痛みは避けられない。 このことは否定できません。 でも、変革を先送りする
痛みもあるんだ。 既得権益にしがみつく抵抗勢力の陰で、ずっと不公平感を昧
わっていた人も大勢いるんです。 抵抗勢力は、その痛みがわからないんだ。
いや、変革の痛みを口実に既得権を守るのが、あの人達のホンネなんですよ」
この様に、コードスイッチ話法を使う事でリズムの良い演説になっている事は確
かであるが、実はこれが曲者なのである。 国民は、このコードスイッチ話法に
乗せられない様に、よぉ〜くチェックする事が肝要なもである。 このスタイル
の政治家が、再び出てこない事を願わずにはいられない。
最終の今回は、「一人の企業家、一人の天才が世の中を変える時代」で締めた
い。
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●今日の引用資料
大前研一:著「大前流心理経済学 貯めるな使え」
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/01f81932.ddccc361.02a700c9.da2dd44b/?pc=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f5000052%2f&m=http%3a%2f%2fm.rakuten.co.jp%2fbook%2fi%2f12478132%2f
■196−今世紀は、突出した個人を抱える数で国家の強さが決まる時代
▼196−3 一人の企業家、一人の天才が世の中を変える時代(FIN)
●本文はこちらから
http://blog.mag2.com/m/log/0000130195/?YEAR=2008&MONTH=03&DAY=29
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