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見聞録▼188−3 「ゴミ処理」に見る「リサイクル都市のさきがけ、江戸」(FIN)
発行日時: 2008/2/22008年2月2日(土)
今週は、「一人/1日、ゼロKCalだった江戸時代の消費エネルギー」と題し
て、江戸時代のつつましい暮らしぶりを取り上げているが、最終の今回は「ゴミ
処理に見る リサイクル都市のさきがけ、江戸」を取り上げて、締めたい。
江戸時代も中期になると、元禄、宝永年間の頃(1684〜1711)には、人
口が70万人を越した。 初期には川へ捨てていた生ゴミも、元禄時代になると
江戸東部の農村地帯で肥料として利用し始めた。 「ゴミは捨てるもの」ではな
くなったのである。 今と違って有機物は、全て天然のもの、落葉だろうが藁だ
ろうが生ゴミだろうが、人畜の排泄物だろうが、全て土に戻せば肥料になる立派
な資源だった。 江戸の社会が成熟するにつれて、理想的な「リサイクル都市」
へと、進化していたいう事になる。
しかし、今に生きる我々は、この「リサイクル」なる言葉を「環境に良いこと」
として、無条件に受け入れてはいないだろうか?
名古屋工業大学院、准教授の「加藤雄一郎氏」は、マーケッテイングを考える
時、「So What?」「What?」「Why?」「True?」の4っつの問い「仮説思考力」
が、その「解」に至る早道だという。 そして名古屋にもう一人話題の人がい
る。 それは中部大学総合工学研究所の教授、武田邦彦氏である。
氏の環境問題に対する姿勢は、やはり「So What?」「What?」「Why?」「True
?」この問いの上で、展開されているのではないだろうか。
昨年の12月9日、日曜日発行の本稿で、『環境問題はなぜウソがまかり通るの
か』という、武田邦彦氏の著書に、ついて軽く触れている。 軽くという意味
は、この書が、現在一連の環境問題の議論に、異論反論の急先鋒をゆく存在だか
らである。 そして著者は、続編となる同名の書2も書かれているのだが、これ
がまた評判を呼んでいる。 更にいえば今月27日の「報道2001」に出演さ
れた様である。 マスコミの露出度は今後ますます増えるだろう。
著者の主張とす事柄は別の機会に取り上げるとして、今日は、氏の反論の中で、
最も議論を呼んでいる「ペットボトルのリサイクル」問題である。 まず、前著
から抜粋すると、
「PETボトルを作るよりも、リサイクルする方が石油を多く使う。 数字で見
るとリサイクル前の1993年の使用石油が26万トン、リサイクルするを始め
た1994年のそれは200万トン。 つまり資源である石油を7割方多く使う
様になった。 それなのに再利用できたPETボトルは3万トン(武田研究室調
べ)。 PETボトルのリサイクルは環境に対して逆効果である」と。
著者は、リサイクルが罷り通っているのは、そこに「官が絡む業界利権構造があ
る」と、言わんばかりの指摘である。
業界側は「2004年度の財団法人日本容器包装リサイクル協会による「PET
ボトルの再商品化量は、約14万トンである」という発表で、著者の側の試算に
よる3万トンという数字は、実態と大きく異なる、というわけである。 確かに
3万トンの5倍近くになるとすれば、その差は大きい。
これに対し著者は、その2に当たる増補版で「再使用量とは、資源を節約してで
きたできたリサイクルPETボトルの量である。 協会の示す再商品化量とは、
リサイクルの途中で業者間で受け渡した量であるに過ぎない。 違う定義の量で
ある」 と更に反論している。
「再使用量=リサイクルPETボトルの量」と、名称の通りに考えられるが、こ
の数字が「再生産する業者に引き渡された量」と、同じでは無い事は、明白であ
る。 著書が試算する3万トン程度とすれば、何の為に「リサイクル」している
のだろうか?
「ボトルからボトルへのリサイクルは、ペレットにするまでは同じでも、その後
の化学分反応を経て、原料に戻し再度、PETボトルにする。 PETボトル
は、ポリエチレンテレフタレートという樹脂でできている為に、加熱消毒が難し
い。 もう一度PETボトルにするいは細かく砕かなければならず、非常に手間
とエネルギーがいる」というのが、氏の説明である。
「PETボトルリサイクル業の中で、総体として消費エネルギーが増えていると
すれば、たとえ目の前の燃やさなければいけないPETボトルの山は減っている
としても、別のところで、それ以上の量の、CO2排出を含めた環境負荷をかけ
ているという事ですよ」という見方もある。
これらを勘案すれば、リサイクルされるPETボトルの量は、果たしていくらな
のか? 触れられて欲しくない問題が隠されているのであろう。
あらゆる業界と官との癒着は随所に露見している現在、ここにも「官と業」の癒
着、それは「政と官と業」のトライアンングルの癒着の構造が、ここにも見え隠
れするではないか。
『環境問題はなぜウソがまかり通るのか2』は、環境問題を、深く理解する一助
になる事は間違いない。 近々、この問題を取り上げてみたい。
『PETボトルリサイクル年次報告書 2006年度版』
http://www.petbottle-rec.gr.jp/nenji/2006/index.html
『環境問題はなぜウソがまかり通るのか(2)
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/01f81932.ddccc361.02a700c9.da2dd44b/?pc=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f4513873%2f&m=http%3a%2f%2fm.rakuten.co.jp%2fbook%2fi%2f12118982%2f
引用資料
石川英輔;著 江戸と現代0と10万キロカロリーの世界
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/01f81932.ddccc361.02a700c9.da2dd44b/?pc=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f4076601%2f&m=http%3a%2f%2fm.rakuten.co.jp%2fbook%2fi%2f11874419%2f
■188 一人/1日、ゼロKCalだった江戸時代の消費エネルギー
▼188−3 「ゴミ処理」に見る「リサイクル都市のさきがけ、江戸」(FI
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