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ほぼ日刊 オンリーワン起業 見聞録 159−2

発行日時: 2007/5/16

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           『 ほぼ日刊 オンリーワン起業 見聞録 』  

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 発 行 インディペンデント・コントラクター(IC) 肝 付 博 昭 
        (有) 新規事業開発 代表
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2007年5月16日(水)

私事になるが、リタイヤして後3ヶ月で7年になる。 丸1年の再就職を経て税務署に即自営届けを出し、翌2002年明けてすぐ、有限会社で法人化、インディペンデント・コントラクターとして事業開発の受託で現在に至っているが、最近少しずつ思う事がある。 それは事業の現場の人達との年齢ギャップである。 

最前線で戦う人は常に40〜50代中心だが、こちらは好むと好まざるとに関わらず齢を重ねて行く。 人から「お若いですね」とお世辞を言われても、齢を重ねてゆく。 ウルマンの「青春の詩」を念じても、それはテメーの心の問題であり、戦っている現場の人から見れば関係のない事なのである。

的確に判断できる間にリタイヤしなければならないが、何の事はない団塊世代の人達と、さししてかわらない心境ではないか。 それは7年遅れで巡ってきたきただけの様に思える。 10年スパンで事業を考えなければ・・と言いつつ、自らの10年先を考えると、否応無く人生のしまい方を迫られる年齢になる。 団塊世代僅かにヒトケタの歳月のちがいだけである。

話が飛ぶが、高野連の幹部がとった一連のドタバタ劇をみると、明らかに老害であり老醜がもたら弊害である。 視野(眼だけでなく脳がつかさどる視野)がせまく、自己中心に陥る様は他人事ではない。 天下りの公務員や実業界のOBも生涯現役を唱えていながら、似たような老害を巻き散らかせている輩が多いが、高齢化社会も困ったものである。

そんな感慨の今日このごろ、今週取り上げている野口悠紀雄:著 「超」リタイア術の一編である「高齢化社会の希望の星」が新鮮に読めたのである。

息を引き取るまで、追いかける「何か」が、自分にあるのだろうか。 ビジネスの世界ではない「何か」がある人に羨望を感じざるを得ない。

そこで今回は、同著書から「二つの人生を生きた人たち」を取り上げたい。

今週の引用資料 

野口悠紀雄:著 「超」リタイア術
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/01f81932.ddccc361.02a700c9.da2dd44b/?pc=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1720706%2f&m=http%3a%2f%2fm.rakuten.co.jp%2fbook%2fi%2f11307327%2f

■159  高齢化社会の希望の星  その2

▼159−2  二つの人生を生きた人たち

実業生活を終えてから学問に志し、大きな成果を挙げた人も大勢いる。 彼らは二つの人生を生きた事になる。 経済的基盤を作り上げる為の人生の前半と、そこで築き上げたものを用いて若い時に抱いた夢を実現する後半とである。 第二の人生は、「リタイア後」というよりは、むしろ人生の目的そのものといえるだろう。

ドイツの考古学者ハインリッヒ・シュリーマンは、少年時代にホメロスの物語を読んで魅了され、トロイア発掘を志した。 しかし、貧しい家に生まれたため、中学校を終えてからの年月を、小僧、徒弟、下級船員などを転々として過ごさざるをえなかっ
た。 やがて巨万の富を築いて引退し、48歳の時に、最初のトロイア発掘を行なった。 そして、専門の考古学者が実在するとは信じていなかったホメロスの都を発見したのである。 伝説の都の城壁や宮殿は、シュリーマンが少年時代に夢見たとおりのものであった。 

アメリカの天文学者パーシヴァル・ローウェルも、人生の前半を実業に費やした。 事業で成功した後に39歳でアリゾナの山上に私設天文台を作った。 タコの様な姿の火星人が運河を作ったと主張したので学者とはみなされない事が多い。 しかし冥王星の存在を予言した事は、重要な業績である。 冥王星は彼の死後、ローウェル天文台の観測によって発見された。 現在、冥王星の識別記号として用いられる「PL」は、Plutoであると共に、パーシヴァル・ローウェルの頭文字でもある。

経済学の始祖の一人であり、現代にいたるまで理論経済学に強い影響を与え続けているイギリスの経済学者デイヴィッド・リカードも、おくての学者だ。 初等教育しか受けずに働きに出たが株式仲買人として成功し、財産を築いたのである。 主著「経済学と課税の原理」を書いたのは、45歳の時であった。
          
日本では、伊能忠敬があげられる。 少年時代に商家の伊能家に養子入りし、傾きかけていた家業を再興し、そして、隠居後数え年で50歳を過ぎてから江戸に出て、西洋数学、西洋天文学、天体観測学、暦学を学んだ。 55歳から71歳の間に17年にわたる全国測量を行ない「大日本沿海輿地金図」を作成したのである。 この当時、40代半ばでの隠居が普通だったから、伊能忠敬は正しく充実した「リタイア後人生」を生きたわけである。 彼も、少年時代から計算や天体観測に興味を侍っていた事から第二の人生においてその夢を実現した訳である。

高齢化社会は、マイナスのイメージで捉えられる事が多い。 しかし、退職後の自由な時間が長くなるというのは、考えてみれば、素晴らしい事である。 これまでの社会でも少年時代の夢を退職後に実現したいと考えた人は大勢いたに違いない。 しかし、家族の反対などでそれが実現できなかった場合が多かったろう。

平均寿命が短い時代には、そもそも退職後生活というものがごく短かったが、シュリーマンや伊能忠敬は、例外的に恵まれた人達だったのである。 現代社会における退職後の人達は、50年前までの人々が出来なかった事を実行できるのである。

芸術家や学者では長寿の人達が多い。 奥村土牛(101歳)、梅原龍三郎(97歳)、シャガール(97歳)、牧野富太郎(94歳)、ファーブル(91歳)等々。 彼らは、単に長い年月生きただけではなく仕事を続けたのである。 野上弥生子は、100歳の37日前に亡くなる直前まで、ペンを握リしめていた。 ピカソは、80歳を超えても創作意欲が衰える事はなく、91歳になってもベッドの側で創作活動を続けたのである。

ドイツの映画監督・写真家レニ・リーフェンシュタールは、100歳を超えても活躍した(2003年9月に死去)。 多くの人が、高齢期になってから外国語の勉強を始めた。 トルストイはイタリア語の勉強、野上弥生子は、英語、フランス語、ドイツ語などを学び、82歳でスペイン語を始めたという。

野口悠紀雄 のぐちゆきお
1940年、東京生まれ。東京大学工学部卒業後、大蔵省(現・財務省)に人省。 1972年、エール大学、経済学博士号取得。 早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授。 専攻は経済学。「バブルの経済学」で吉野作造賞を受賞。 「超」整理法、「超」勉強法、「超」手帳法 など数々の「超」シリーズのベストセラーでも知られる。

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改行を増やしてもっと読みやすくして欲しいなぁ日時:2007年5月16日


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  • 定年後1年の再就職を経て2001年秋に独立。  経営の3大要素であるヒト・モノ・カネに無縁の「人を採用せず」「ものを仕入れず」「借金せず」の「インディペンデントコントラクター」として永年培った営業経験を元に「新規事業開発支援業務の受託」を専門に一人起業で法人化。 忙しいビジネスの合間に、日々人間として成長し続けるヒントを綴ったブログ「オンリーワン見聞録」を、隔日発行して「執筆する人生」を愉しむ。

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