強化書143 日本はアングロ・サクソンの意のままに! その3
発行日時: 2006/12/21━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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2006年12月21日(木)
今週取り上げ様としているテーマは、関岡英之氏の著書「拒否できない日本」。
掲げたタイトルは、「日本はアングロ・サクソンの意のままに!」
「なぜ高い? 医療機器の値段」。 これは19日(火)のNHK「クローズアッ
プ現代」が医療費の負担が増える中で、医療機器の内外価格差に焦点をあて、取り
上げたタイトルである。 ゲストは、この問題に詳しい東京女子医科大 上塚芳郎
教授。
医療機器の多くは欧米からの輸入品で占められている。 その医療機器の日本での
内外価格差はひどいもので5倍、平均でも2〜3倍に跳ね上がっているという。
例えば「ペースメーカー」だと、日本=148万円、アメリカ=95万円、倍率
1.6倍 「カテーテル」では、日本=17万円、アメリカ=8万円、倍率2.1
倍
本稿の今週のテーマは、関岡英之氏の著書「拒否できない日本」。 掲げたタイト
ルは、「日本はアングロ・サクソンの意のままに!」。 その3回目は、「NHK
クローズアップ現代から“なぜ高い? 医療機器の値段”を取り上げたい。
この番組を見る限り、医療機器分野の国内メーカーの参入は、アメリカ製品と戦う
には高いリスクが障害となり、望めそうに無い。
■143 日本はアングロ・サクソンの意のままに! その3
▼143−3 NHKクローズアップ現代から“なぜ高い? 医療機器の値段”
医療機器の日本での内外価格差はひどいもので5倍、平均でも2〜3倍という背景
には、1985年、市場開放を迫ったアメリカとの貿易交渉(MOSS協議)を機
にアメリカ側から日本市場への参入が決まった。 この案を持ち出したのはアメリ
カの財務省である。 日本が遅れている医療機器分野に焦点を絞り、市場開放を
迫った。
当時の日本側の窓口であった、田中均氏(北朝鮮との拉致問題担当で名を馳せたそ
の人である)は、「拒否すると日本の自動車がアメリカで売れなくなる恐れを感じ
た。国益優先の判断であった」と回顧している。
更に、国内における医療機器の価格設定は、国が定める「償還価格算定制度」(公
定価格)が存在しているのである。 医療機器販社の側からは売上が下がるのは困
る、病院側は差益が減るのは反対、患者は3割負担でコスト意識がない・・等、公
定価格を引き下げるインセンテイブが全く効かない。 要するに競争が無く、アメ
リカ企業がたっぷり利益を稼げるシナリオ通りとなった。 市場競争主義のアメリ
カが、日本の医療機器業界に価格統制を強いている事になる。
このしわ寄せは、医療費高騰の要因となり、老人医療や介護の負担増しとなって、
国民の生活に与える影響は大きい。
内外価格差を無くすれば、日本の医療費は1割節約できると言われている。 今の
日本の医療費は30兆円、その1割として3兆円の節約になる。 これは誰の懐
も痛まない、全く正当な節約なのだが、患者である国民が保険で3割負担の為
「もっと安く」というコスト意識が働かず、病院も殊更にこの事に触れない。
ここを巧妙につき、日米の政府間で「MOSS協議」が交わされ、今もって国産医
療機器の出番はない。 アメリカを中心とするメーカーからは、この「うま味」を
継続するべく「医療機の内外価格差の温存を要求する様々な働きかけ」が日本政府
への圧力となっているのが現状である。
政府は、平成18年度の医療費を6000億円圧縮しているが、その為、老人の医
療費負担を1割から2割に上げており、その負担分は8万円から13万円と増額し
ている。 内外価格差を、一般常識の範囲で埋めれば、この問題は肩代わりできる
筈であるにも関わらず、政府は国民より、東の「かの国」を向いているのである。
国産の優れた医療機器を開発する事で、医療費を削減しようという動きもあるが、
政府が及び腰の為、シェアの確保は容易ではない。 更に薬事法が一段と厳しく
なった事で、参入企業のハードルは高く、一方では価格高は分っていても、使い慣
れたアメリカ製の医療機器を使う病院側の保守性もこの解決を遅らせていると、番
組は指摘している。
この問題も、関岡英之氏が指摘する様に、2005年1月のアメリカ政府の日本政
府への「年次改革要望書」の中に盛り込まれている。 興味のある方は、下記サ
イトをご覧頂きたい。
参考サイト
<A HREF="http://www.asyura2.com/0601/senkyo24/msg/485.html">日米規制改革お
よび競争政策イニシアティブに基づく 日本国政府への米国政府要望書 (2005年12
月7日) </A>
今週の引用資料
関岡英之:著 拒否できない日本
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hgc/01f81932.ddccc361.02a700c9.da2dd44b/?pc=http%3a%2f%2fitem.rakuten.co.jp%2fbook%2f1664569%2f&m=http%3a%2f%2fm.rakuten.co.jp%2fbook%2fi%2f11256118%2f
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発 行 インディペンデント・コントラクター(IC) 肝 付 博 昭
(有) 新規事業開発 代表
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