教員採用試験受験者のために |
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「教員採用試験を受ける人のために」
第三号 教育評価1 評価の過程
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教員の力量は、実践経験の積み重なりが必要なものと、理論的な枠組みを持つこ
とが必要なものとがあります。
今日、お話しする「教育評価」は実践経験よりもむしろ理論的な枠組みを必要と
する領域です。それゆえ、教員採用試験でもよく出題されるものです。
しかし、それよりも、授業が子どもたちの実状からずれてしまわないためには、
どうしても専門的な見地で子どもたちの今現在の力を把握しておく必要があります。
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「教育評価」には、「相対評価」だとか「総括的評価」だとか「ポートフォリオ
評価」とか様々なものがあり、なかなか整理するのが面倒くさいのですが、観点を
変えて整理しておきましょう。
まず第一に「教育評価」は一つのプロセス(過程)だということです。
(?目標設定)→(?測定)→(?解釈)→(?評定)→(?利用)
このプロセスに沿って説明を加えていきます。
まずは目標設定の段階ですが、目標設定とは結局、学習者の何を評価するかとい
うことを明確にしようということです。これは「読む力」と設定する場合と「段落
の要旨を読む力」と設定する場合の違いを考えてみてください。詳細に設定すれば
するほど、評価は充実したものになります。
この段階に工夫を施したのが、「到達度評価」です。目標を明確にすることに加
えて、段階化したものを用意する。これを基準にすることで、「できるか、できな
いか」だけではなく、「どこまで出来るか」ということが捉えられるようになりま
した。また最終的に目指している能力に学習者が到達するためにはどのような指導
が必要かということも考えられます。
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次に?、これは、一般的に一番行われているのが「テスト法」。いわゆるテス
ト。これには多くの人間を効果的に測定できるという理由で就学者数が増加する2
0世紀初頭から各国で用いられた方法です。テストの作り方には様々な方法があり
ますが、それはテスト技術として研究されています。「選択肢式」や「記述式」、
「空所補充式」等、設問や解答の方法によって幾つかの方法があります。
しかし「熱意」や「やる気」等、学習者の情意的な側面や図画工作の作品や作文
など、テストでは計れないものを測るための方法があります。「面接法」、「質問
紙法」「観察法」などがそれです。
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次に「解釈」の段階ですが、これは測定の結果を様々な方法で情報化する段階に
あたります。
解釈の方法は基本的に三つ。「絶対解釈法」「相対解釈法」「自己内解釈法」で
す。分かりやすいので、テストの結果をどのように解釈するか、ということをイメ
ージしてください。
「相対解釈法」は基本的に集団の中の位置を捉えるものですから、序列法(順番
づけ)や偏差値などでとらえます。これに対して、「絶対解釈法」は目標として設
定した内容が出来ているかどうかという観点で解釈します。実際には段階化された
到達度評価などは絶対解釈法を用います。なじみのあるところでは、通知票の観点
別評価などは絶対解釈法です。
最後に「自己内解釈法」は前のテストと今回のテストを比べて解釈を加えるもの
です。ポートフォリオ評価などは基本的に個人の能力の推移を捉えようとする評価
ですからこの解釈法が有効だと思います。
ついでに「評定」の段階も説明しておきます。通知票のように集団の中の位置を
パーセンテージに置き換えて五段階で数値化する方法を「五段階評定法」といいま
す。中学校などで指導要録など文章で記述する場合などは「文章による評定」で
す。
みてわかるように「解釈」の段階と「評定」の段階は密接に結びついており、区
別して捉えるよりも連動して考える方がよいと思います。
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最後に「利用」の段階です。ここは一番重要なところです。基本的には二つで
す。学習者の学習効果を捉えるのが評価の目的なのですが、何のために捉えるかと
いうところが利用にあたります。
一つは、学習者の治療的指導や発展的指導のためです。評価によって明らかにさ
れた学習者の学力上の問題点を解決するための資料として利用するのです。もう一
つは、授業改善のための資料として用いる場合です。
で、ここまでは、これまでの研究や実践でやり尽くされたところですから、評価
関係の作文などが出題された場合にはこの二点で手際よくまとめていくと文章が書
きやすいと思います。
最後に指導的な目的で評価を行う場合があります。「指導的評価言」や「自己評
価活動」などは、評価すること自体が学習活動になったり学習を促進する効果を持
っていることに着目した新しい試みであるといえます。
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発行:国語教育総合情報研究所
発行年月日:04.03.27
http://www13.plala.or.jp/matsutomo/
メイル: gleich-7@amber.plala.or.jp
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