ほろびゆく日本語を憂ひて〜叙情歌・愛唱歌から古典への誘ひ |
この記事の発行者<<前の記事
|
次の記事>>
|
最新の記事
***********************************
ほろびゆく日本語を憂ひて(55号)
***********************************
前回のメルマガに関して、お二人からメールをいただきました。
お一人は初めてご覧になった男性の方からです。
<初めてお便りします。昨日みつけて、購読を申し込んだら、
さっそく今朝、配信されていました。おまけに時節ぴったりの
「朧月夜」が素材になっているので、にこにこしています。
(中略)
菜種油が灯火用に使われたのは明治まで。以降は、どんどん、
灯油のランプ、そして電燈へと変わったのです。次第に食用油とし
て使われるようになっただろう、と思います。(中略)
紙幅の問題もありますから一概に言えないまでも、まったく触れて
いないのが不満でした。ボクの見方では、あの情景時代が歴史的、
過渡的なもので、どんどん消えつつあるとも思うのです。
個人的には、あんなにきれいなものが、と残念です>
Nさん、どうもありがとうございました。「紙幅の問題」ではなく、そ
こまで考え及ばなかっただけです。ご容赦を!
そうですねえ。江戸時代の豪商には油問屋(両替屋も兼ねていた)もいた
ほどでしたからね。聞き覚えですが、蓮華畑がなぜあったのかと言うと、
これは牛や馬の飼料にしていたようです。だから毎年、種を植えていたん
だそうですね。私は毎年自然に生えるものと思っていました。(あはは)
やはり野におけ蓮華草
誰の作品だか知りませんが、いつも思い出します。
次の方は、いつも漢詩でお世話になっている toki さまからです。
<こんにちは。いつも楽しく読ませていただいております。
杜牧のこの詩の前半は知りませんでした。「雨紛紛」という言葉に
天才を感じさせるように思いますが....。中国語を勉強しています
がそれにもまして日本語がいちばんいいなとつくづく思います。
(後略)
で、私の返事です。
<≪「雨紛紛」という言葉に天才を感じさせるように思いますが..≫
とありましたが、私も「紛」を調べましたら、「紛らわしい」としか
書いてないので、これは違うな、と思い飛ばして語訳しなかったので
す(あはは)。この部分の解説をお願い出来ませんでしょうか。>
そのお返事です。
<「紛紛」は(雪や木の葉が)しきりに降る、ばらばら降る。
[白水社・中国語辞典],また(議論が)錯綜している、入り乱れて
いるという意味もあります。[三修社・日中辞典]
この文字には勢いがあります。空想がふくらみます。
あまりお役に立てずに申しわけありません。いやーそれにして
も楽しいですね。それでは>
tokiさま、ありがとうございました。「清明時節雨紛紛」
私は3月頃の雨ですから、「紛紛(ふんぷん)」とは語感からして、
いわゆる「春雨」かな、と勝手に思っていました。(あはは)
そうですか、雪や木の葉のように「しきりに降る・ばらばら降る」んで
すか!これなら<侘しく・冷たい>イメージで、次行につながりますね。
千曲川旅情の歌 島崎藤村
小諸なる古城のほとり * 〜なる=〜に在る、でしたね
雲白く遊子悲しむ * 遊子=旅人
緑なす繁縷(はこべ)は萌えず * なす=形成する
若草も藉(し)くによしなし
* 藉く=物を一面に並べたり配置すること
しろがねの衾(ふすま)の岡辺
日に溶けて淡雪(あわゆき)流る
あたたかき光はあれど
野に満つる香りも知らず
浅くのみ春は霞みて
麦の色わづかに青し
旅人の群(むれ)はいくつか
畠中の道を急ぎぬ
暮れ行けば浅間も見えず
歌哀し佐久の草笛 * 佐久=地名
千曲川いざよふ波の
岸近き宿にのぼりつ
濁り酒濁れる飲みて * 濁り酒=どぶろく
草枕しばし慰む
昨日(きのふ)またかくてありけり
今日(けふ)もまたかくてありなむ
この命なにを齷齪(あくせく)
明日(あす)をのみ思ひわづらふ
いくたびか栄枯の夢の
消え残る谷に下りて
阿波のいざよふ見れば
砂まじり水巻き帰る
嗚呼(ああ)古城なにをか語り
岸の波なにをか答ふ
過(いに)し世を静かに思へ
百年(ももとせ)もきのうのごとし
千曲川柳霞みて
春浅く水流れたり
たヾひとり岩をめぐりて
この岸に愁(うれひ)を繋(つな)ぐ
いいですねえ!
この歌には、みんさん様々な思いがおありと思います。それらを
どしどしお寄せ下さい。それでは次号で!
<お願い>
メールを送りいただく時、横は30字に収めていただくとありがたいん
ですが...。というのも、私のプリンタでは、30字で改行されるの
で、いつも切れた部分は<手書き>で補っているのです。
どうぞよろしくお願いいたします。すみません!
**********************************************************************
◆岩切良信の【ほろびゆく日本語を憂ひて】叙情歌・愛唱歌から古典への誘ひ
◆発行:トランスワールド 大阪市中央区南船場1-13-15
◆お問い合わせ・質問・感想等は E-mail:ivakiri@yahoo.co.jp
◆http://www.geocities.jp/ganchan316/ [ほろびゆく日本語を憂ひて]
◆http://www.geocities.jp/ivakiri/ [めだかの学校奮戦記]
◆毎週火曜日発行 【無断転載禁止】
◆購読解除は上記ホームページよりお願いいたします。
まぐまぐ ID:127743
melma! ID:m00111318
melonpan ID:6266
**********************************************************************
この記事の発行者<<前の記事
|
次の記事>>
|
最新の記事
