トップ > ニュース&情報 > 社会・社会学 > 花柳幻舟さんとあれこれ考えてみる

小学校中退で大学卒業の創作舞踊家・花柳幻舟と仲間たちが、日常の出来事から内外の政治、経済、教育等々の小さな疑問や大きな矛盾について、自由でユニークな観点であれこれ考え語るメッセージマガジン。

  • 最新号:2008-10-10
  • 発行周期:月2回(10日、25日)
  • 読んでる人:105人
  • 創刊日:2004-02-26
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  • コメント数 : 0
  • メルマガID:111008
  • バックナンバー:全て公開
  • 発行者サイト:あり
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花柳幻舟さんとあれこれ考えてみる

発行日: 2008/5/25

         < 公園内の猫劇場 >  今回は前もって、成人指定とさせていただくことを告知(こくち )しておきたい。  あれは草木がいっせいに芽吹(めぶ)く季節だから、2カ月くら いカレンダーがフィードバックする。植物たちと同様、自然界の一 部を構成する動物たちも、生命を活発に躍動(やくどう)させるシ ーズンだった。  その日、わりかし充実した自転車操業の仕事をこなし、私は昼食 後の久しぶりにリラックスしたひとときを味わっていた。  自宅近所の、天気がよければ若い母親や赤ん坊、保育園児らが集 (つど)う、住宅街の一角にある小さな児童公園。その公園わきの 路上に、自家用中古自動車を駐車させ、私は窓を開けたままエンジ ンを切って運転席をフルリクライニングにしていた。  脚を投げ出し、体を横にして、車の中でだったが、私はしばらく ぶりに青い空をゆっくり流れる白い雲の断片、園内の緑、樹々の葉 裏のそよぎ、風の匂いに身をゆだねているうち、心も肉体もほぐれ てウトウトしてしまっていた。  生きていると、ウンザリするようないやなことにも出会う。羞恥 (しゅうち)のひとカケラ、恥(はじ)意識の1グラムもないよう な輩(やから)が目抜き通りをカッ歩(ぽ)しているのを見ると、 ときに片っぱしからカタづけてゆきたい衝動(しょうどう)に駆( か)られることもある。  だが、このときは、中上健次が書く風のように水のようにやわら かい心持ちが私を包み、荒くれだった気分は、しばし遠くかすんで いた。  そんな、もともとは争いごとを好まぬ平和主義者の私にふさわし い、久方(ひさかた)ぶりの静かでおだやかなひとときに心をひた していたときだった。  ゴロニャ〜〜ン。グルルオ〜〜ン。  夢とうつつの甘美な中間地帯にたゆとうていた私は、真率(しん そつ)に生きる姿を教えるステージの開幕を告げる野良猫たちの、 異性を求め、情欲に身をまかせるケモノの声に、現実へ押し上げら れていた。  「‥‥‥‥?」  体重を乗せたままゆっくりシートを起こすと、視界にあらわれた のは、いずれも私がよく知る顔なじみの配役4匹。  ペルシャ猫のそれにも似た長いシッポと、まろみにみちた挑発的 なウェストライン、そして色っぽいというより色情チックな切れ長 の目が印象的な主役のメス猫が1匹。  彼女は、妖艶(ようえん)さと甘いたぶらかしの流し目を、3匹 のオス猫どもにしきりとそよがせている。  それは、陰影の美学もチラリズムの情感も死語にせんとばかりに 下着丸出しファッションに生きる現代の、身もフタもありゃしない 対極にあるものだった。  私は久しぶりに由緒(ゆいしょ)正しいエロチズムの世界にふれ た気がし、煙草とライターをつかもうと無意識に上着のポケットに 入れた手を、息をひそめてゆっくりと取り出し、目の焦点を白いメ ス猫に結んでいた。  午後の1時半ごろではなかったか。公園のぐるりを囲む住宅地の 住人の多くが、食後ののんびりしたひとときを過ごしている時刻。 保育園児たちは昼寝を始めたころだったろう。  人影がまるでない公園内の、集会所のすぐ横にある用具入れの物 置(ものおき)と、大きな欅(けやき)のあいだにできた小さな陽 だまりの空間。  そこをひのき舞台と意識してか、彼女は両肘(ひじ)と両膝(ひ ざ)をくずし、細身のしなやかなボディをゆるりと、細かいジャリ を敷きつめた地面の上に投げだしていた。  長いシッポが、そこだけ独自の意志を持った別の生き物みたいに ひょろひょろと高くのび、クネッチョ、クネッチョと妖(あや)し くそよぐ。  余裕シャクシャクといった風情(ふぜい)の彼女に対し、3匹の オスたちの目はかなり落ち着きを失っていた。  彼女との間合(まあ)いを最も詰(つ)めているのは、このあた りじゃ一番に顔役の親分猫。そう呼ぶにふさわしい丸まる太った子 ブタのような巨躯(く)と、縄張りを死守すべく常に最前線で身体 を張っている者のみが持つ勇壮な雰囲気と殺気を全身にみなぎらせ、 彼の右に出る者なぞいるまいハクリョクのある面(つら)がまえの 持ち主。  筆者も、心はごく善良にして規格ハズレの顔で通るが、一度、民 家の塀の上できん●まをペロペロなめていた彼とバッタリ出くわし、 すげえ形相でにらまれ、不覚にも視線負けを喫(きっ)したことが ある。  彼の片方の耳は半分ばかり食いちぎられて失われ、鼻翼もやはり 半分ほどつぶれて、ハンパじゃない戦闘を日々くり返しているらし く変形している。彼の面相には、たたき上げの大親分の風格がみな ぎっていた。  その親分猫がメス猫との間合いを見切った。と思った次の瞬間、 タマげるほどの俊敏(しゅんびん)さで彼は、自己と彼女との自他 同一化をすっぽり達成していたのである。まさに目にもとまらぬ早 わざだった。  その姿は日本ザル対ゴリラの熱愛の風情。  成人指定のいとなみのとき、女王メス猫は、官能的な表情という よりもボケ役っぽい顔つきに変化。相手役の親分猫はサスガに敵の 襲来(しゅうらい)にそなえてか行為中も物置を背にしたまま、生 殖本能をまっとうしたのである。果てるとき、わずかに一瞬だけ彼 が無防備で愛嬌(あいきょう)のある表情をチラッとこしらえたの が印象的だった。  2匹目のオス猫は、ボスの一(いち)の子分、若頭(わかがしら )。礼儀正しく、けっして親分の前を歩かず、前に出ず、食事も親 分が必ず食べ終えたのを見とどけてから親分の食べ残しを口にする。  生殖本能むき出しのこんなときでもそうだった。  親分が彼女から離れ、まったりした顔つきで大きな背中を向け、 みちたりて例の●まペロを開始したのをキチンと確認し、しかし几 帳面(きちょうめん)な顔つきで“ゴメンナスッテ”と目礼をし、 若頭は起き上がり、彼女に向かう。  すると、しどけない表情した彼女の長いシッポが、自動開閉機に も似て、ニョロりと持ち上がり、親分とはスケールがひと回り小ぶ りの、だが端整で No.2にふさわしい若頭の生殖行為が果たされて いたのだった。  彼女の顔は、眉間(みけん)はひらききって、ホカホカのできた て饅頭(まんじゅう)をぺったんこにつぶしたみたいな楽園の表情。  自他同一化を果たした若頭は、少しよろけつつも背中を向けた親 分のすぐうしろに折り目正しく座り、同じく●マなめにいそしむ。  しかし、ドラマはそれで終わらなかった。  それは私がやはりよく見知っている3匹目のオスの野良猫が残っ ていたのである。  彼も独自におのれの生きるスタイルを持っている個性のひとり、 いや1匹だった。  世間体(てい)やプライドなど捨てたとき、そこに新たに強じん な生の形がたちのぼってくることを、彼はよく教えてくれる逆説的 に光る存在だった。  顔は貧乏ったらしいが、他者の食べ残しを小マメに拾(ひろ)っ て生きぬくしたたかさを身につけている手ごわい精神力、つまり生 命力が彼にあるのを私はしばしば目撃していた。  どこかの誰かにつけられたのか、背中にいつも薄汚れた小型のフ ロシキを背負(しょ)っていて、それが妙に似合っている。彼は生 きる上で、そんなことをなんらものともせず、ケロリと、「わが生 きる道」を、誰をも頼らず、信用もせず、他者の視線に動じない図 太さを感じさせるのだった。  しかし、このときばかりは相手あっての関係性の世界。彼に感心 したのは、親分や若頭がするような、マッタリした行為など、ハナ から期待していないオリジナルともいうべき、自欲をワンランク下 げさえすれば、どれほど生きる可能性がふくらむことかを、見事に 示してみせた。  フロなど年に2〜3回で十分だといったドブネズミ色の毛並みの 彼は、たとえていえば、その最中は仕事熱心なキツツキのくちばし のうごきを連想させ、かつて “三コスリ半劇場” という人気マン ガがあったが、そんな言葉を想起させる、見事にシャープな体動だ った。  親分猫と若頭が「ン?」と、チラリ、いちべつしたときにはすで に完璧(かんぺき)にメス猫に合体しており、彼らが首を半ヒネリ し凝視したときには、とうの昔に、親分猫と若頭よりかなり離れた 遠景に風のようなスピードで音もなく引き返していた。  安全圏(けん)にすばやく身を置く居所(いどころ)の測定セン スも見事で、しかも、「どーかいたしましたか」といったふうな、 事後も変わらぬ飄々(ひょうひょう)と涼しげなポーカーフェイス ぶり。私は煙草を吸うのも忘れて見入っていた自分にハッとしたも のだ。  一歩まちがえたら単なるエロ猫話。しかし、そんな下卑(げび) たドラマを見せなかった、つまりそのキーパソンは、やはり主役の、 たおやかな白いメス猫女王の偉大な存在感と、3匹のドラ猫を統制 させる女王猫の情念なのだったろう。  それから後も女王猫を先頭に、ブタボス猫、若頭、少し離れて破 れフロシキ猫の4匹が、高い塀の上を隊列組んで行進している姿を、 ときおり見かけたりする。  心が弱ったとき、私はときどきあの4匹の猫たちが演じてみせた 連帯感と、共存の熱き寸劇を思い出し、前向きのエネルギーを捻出 (ねんしゅつ)しているのである。  追記。キムタク主演の話題のドラマ『CHANGE』(フジ)の 初回が、23・8%の高視聴率だったとかで、一部で評判になって いる。いま最も人気のキムタクを主役に持ってきて、この数字。  どう、この数字を読むべきだろうか。  ひき比べてわが永世総裁コト花柳幻舟主演で1984年に作られ たドラマ『花柳幻舟 獄中記』(テレビ朝日系=原作「夕焼けは哀し み色」)は視聴率なんと30%を超えたという。高視聴率ゆえに翌 年、続編の『獄中記!)』が同じく永世総裁原作・主演で作られてい る。いま観ても同作品は、当時の日本人の約3人に1人が見て心を 揺さぶられただけの輝きを失っていない。  テレビ局、若いプロデューサー諸氏よ、この両名作の再映と『パ ート!)』を熱望するファンが多いことを忘れてもらっては困る。     【自転車操業インターナショナル連合会(略称:自操連)                   =副総裁:水平線世之介】          <あとがき>     ここのところ、東京近郊のお仕事が多く、遠出は久    しぶりです。    □6月11日(水)     九州各県内の商工会議所女性部会会員の多くの方た     ちからのご希望によって、「大分商工会議所・九州     大会」での私の講演会を決めていただいたとか、う     れしいお話です。    □同月12日(木)     大分県別府にて、情愛こもった仲間たち主催の『講     演会』。     少し踊りと、唄を入れての講演会です。    □同月14日(土)、15日(日)     熊本にて、友人・仲間たち主催の「講演会」と「悩     みの相談会(?)」ですって。    □同月16日(月)、17日(火)     関西地区・『花柳幻舟と支援者の会』      『花柳幻舟を囲む会』と『悩みの相談』         6月は、九州と関西で久しぶりにお逢いできる方も     大勢さんいらっしゃいます。     元気をいただき、楽しく、お仕事させてもらいます。      ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆        □謎の死を遂げた鎌田君が、“いなくなって”2ヶ月     が過ぎました。      鎌田君の友人たちが「鎌田俊二氏を偲ぶ会」をや     るので出席を、とのお誘いがありました。      私は、その日仕事が入っているのでお断りいたし     ましたが、世話役の方から、ご丁寧なメールで、当     日用の簡単なメッセージをと請われて、自分の心を     ふりしぼるような思いで、下記のようにメッセージ     を“贈り”ました。       ───────────────────        欠席で、申し訳ございません。「偲ぶ会       」の当日、仕事が入っている事もさること       ながら、私の心の中に、鎌田君の死の真実       について、どうにも腑に落ちない点が多々       あります。その事を私なりに、解決の明か       りを見いだしたそのときこそ、鎌田君を真       から「偲ぶ」ことができるかと思っていま       す。        鎌田君を心から愛し、信頼してくださっ       た皆さんの前に、鎌田君の死の真実を明ら       かにしてこそ私は、背筋を凛と伸ばし立つ       ことも出来ると考えています。これが、私       の今の真情でございます。       ───────────────────                         【幻】           ┌──────────────────────┐     │  幻舟のCD               │     │ 「TABIDACHI・花柳幻舟の世界」が │     │ 全国で『USEN(ユーセン)』放送に入りま │     │ した。                  │     │  幻舟のCD全10曲の内から       │     │                      │     │ 1.生きているのか            │     │ 2.おしどり道中             │     │ 3.なみだの子守唄            │     │ 4.大正くるわ小唄            │     │ 5.おそれやま              │     │ 6.まんじゅしゃげ            │     │                      │     │  以上6曲がリクエストセンターに電話1本 │     │ で聴けます。               │     │  リクエストをしていただくときは、    │     │  歌手名<花柳幻舟>と、曲名を告げてくだ │     │ さいますように。             │     │  リクエストセンターは全国共通番号    │     │ 0120(709)301 です。     │     └──────────────────────┘ ☆──────────────────────────────☆        幻舟が 子どものころに 愛唱していた名曲 幻舟オリジナル曲など   生きる歓び かなしみを とうとうと唄い上げ    愛の苦しさ 切なさ 人の世の無常を語り 熱唱する!       =花柳幻舟の世界・T A B I D A C H I =                      定価1,500円(税込) ●お買い求めの方法:  CD代1,500円と送料1枚分は180円を下記郵便振替口座へ払い込みく  ださい。  ※なお、払い込み手数料(窓口扱い=100円、ATM扱い=60円)は、  お客様のご負担になりますので、おゆるしください(お買い上げ枚数に  よっては送料等ご相談に応じます)。  【郵便振替番号:00240-6-95909・(有)MINAえんたあぷらいず】 ●お問い合わせ:花柳幻舟事務所  TEL 03-3433-7668,FAX 03-3433-2773 ※その他、花柳幻舟の著書・花柳幻舟オリジナルグッズなども販売して  おります。  詳しくは・花柳幻舟ホームページ  【http://www.k5.dion.ne.jp/~genshu-h/】まで。 ☆───────────────────────────────☆    △▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼               お近くの図書館に、            幻舟さんの著書、CDのリクエストを!                                       相次ぐ子どもたちの不条理な死。混乱をきわめる教育        現場。社会的弱者へのいじめや暴力等々。悩みや苦し        みをひとりで抱えこんでいる人たちに、問題の解決の        ヒントが見つかり、生きる元気を与えてくれる幻舟さ        んの著書を目にするきっかけを作りたい。その願いか        ら、私たちは各地の図書館に幻舟さんの著書を置いて        もらうようリクエストをしています。                皆さんのお近くの図書館に幻舟さんの著書をぜひ注       文してください。多くの人たちに読んでもらうために、       ぜひご協力をお願いします。CDも注文すればOKで        す、重ねてリクエストを!                   (幻舟さんの著書一覧はホームページ上でも紹介されて        います:                            http://www.k5.dion.ne.jp/~genshu-h/books.html)                                ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

 
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