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花柳幻舟さんとあれこれ考えてみる(2005.12.10号)

発行日時: 2005/12/10

◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇        

       「14歳で死刑!? そんなバカな!!」
     と、考えている貴方(あなた)に贈る警告の書

      花柳幻舟著『十四歳の死刑囚』(現代書館)

             ついに発売!!
  お求めは全国の書店にて。また下記からもご注文できます。
  http://www.gendaishokan.co.jp/goods/ISBN4-7684-6914-0.htm

◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇


      <“自分さえよければ”よいのだろうか>

 また小学校1年生の女の子が殺された。毎日毎日、大きな事件や事故
の連続である。一方で、テレビや新聞等で報道されても感性が麻痺(ま
ひ)してしまい、たいそうに驚きもしなくなってしまっている。しかし、
すべて他人事として済ませてしまうような無関心さは危険である。
“自分さえよければ”という今の日本社会を象徴しているのが、先ごろ
明らかになった1級建築士による構造計算のごまかしであろう。
 夢を持ち一生懸命設計の勉強をし、独立して建築設計事務所を立ち上
げることができた彼が、なぜ仕事欲しさと自分の目先の欲だけに走る、
我利我利亡者(がりがりもうじゃ)になってしまったのか。
 彼がメディアにすがるく、他人事のようにコメントする中に最近の建
設業界の姿をかいま見ることができた。
 建設業界全体が利益の追求が最優先で、コストダウンを合い言葉に下
請け業者をしぼりあげる。そんな状況の中で、生き残るために悪いと知
りつつも、「どこもやっていることだから」と自分自身にいいきかせて、
「バレなければ良い」と悪事に走ってしまうのだろう。
 そういえば、最近の建物は出来上がりが早い。昔は1年〜2年はざら
で、木造でも半年はかかったと記憶している。もちろん技術の進歩もあ
るのだろうが、“コストダウン”という手抜きが、工事のスピードアッ
プにつながっているのではないかとさえ勘ぐってしまう。
 生活設計を立て、ローンを組んで購入した終(つい)の住家(すみか)
が、震度5で倒れるといわれては、入居者は言葉に表せないほどのショ
ックと怒りであろう。
 人間(ひと)は何を信じて生きて行けば良いのか。自己主張ばっかり
で他人のことは考えられないような、どうしてこんな世の中になってし
まったのか。
 このようなフレーズの浮かぶ中で想い出したことがある。
 今から20数年前、私の事務所の一角を借りて写真植字を打って仕事を
していたKさんという女性がいた。夫は大工さんで、彼女は当時30歳代
であったろう。ある年の夏休み、ひとりで10日間くらいネパールへ旅行
に出た。
 やっと帰ってきたと思ったら、半年程してまたネパールへ行くという。
そして、7ヶ月程して日本に帰ってくるなり、私に話があるというので
事務所の前の喫茶店へ行った。そこでKさんは私に、
「私はネパールへ永住します」と宣言。
 私の事務所に置いてあった彼女の機械の処理やさまざまな後かたづけ
等々を私は頼まれた。
 何がKさんをそんな思いにさせたのだろうか。私の問いに彼女は、
「ネパールでは人々は陽が上ると起きて、陽が沈むと寝(やす)む。お
互いに助け合いいたわりあって、自然と向き合って生きている。日本で
は、例えばこのテーブルの上にある白い砂糖もコーヒーに入れ放題、水
もおかわりしてくれる。けれどネパールでは、水を飲むためには谷底に
流れる川の水を汲(く)みに行く。便利な生活はほとんどない。日本に
は何から何まで金さえ出せば便利な生活は得られる。しかしその便利さ
を得(う)るために人としてどれだけ大事なものを失っているかわから
ない。
 今、ネパールにも文明の波が押し寄せてきている。そのことを少しで
も止められるのは、経験をしている自分にしか出来ない。思い上がりか
もしれないが、自分の意思のままにやっていきたい」と、決意を語った。
 そして彼女は夫と別れ、また彼女を産んでくれた年老いた母をも日本
に置いてネパールへ旅立って行った。
 人のためにつくしたいという彼女の考えは尊い。今の日本人が一番忘
れているものであろう。けれどあの日、私は喫茶店から出て行く彼女の
後ろ姿を見て、何か割りきれない、彼女の主張と行動に矛盾を感じたの
を今も覚えている。
 日本は本当に駄目な国になってしまったという失望を持って他国への
旅立ちではいかにも残念だし、ある種の身勝手さも私には見えた思いだ
った。
 今年ももう年の瀬。私も“自転車”をこぐことに一生懸命の毎日だが、
自分の仕事に誇りを持っている。そして“自分さえよければ”というよ
うな生き方だけはしたくないと肝に銘ずる今日である。
      【自転車操業インターナショナル連合会・略称『自操連』
                      名誉顧問・木戸 光】


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 熊本での幻舟さんの講演会、もうすぐです!
 幻舟さんの話では、今回の講演はまた違った趣向になるそうです。
 どんな講演になるか楽しみです。お近くのみなさん、ぜひご来場くだ
 さい!

        『花柳幻舟さん 映画と講演の集い』
日 時:2005年12月16日(金)
    5時30分会場、6時開演
場 所:熊本市民会館
入場料:前売り 1800円、当日 2000円
    大学生以下は500円
後 援:熊本県、熊本県教育委員会、熊本市、熊本市教育委員会、朝日
        新聞、西日本新聞、熊本朝日放送(KAB)、エフエム・クマモト
        (FMK)、熊本シティエフエム(FM791)、紀伊国屋書店・熊本店、
        NHK熊本放送局(その他メディア等にも後援予定あり)
※当日は保育室の準備もしております。お預かり料は500円(保険料込み)
 受付にお申し込みください。
※講演終了後、幻舟さんの2冊の新著のサイン会も行います。

問合せ:
「花柳幻舟さん 映画と講演の集い」を成功させる実行委員会事務局
               熊本市京町1−12−2 京町会館1階
                      ドリームカンパニー44内
                            電話・096−325−7544
                         担当・今村哲雄

   △▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

        現代書館『十四歳の死刑囚』
        健学社『ウソつきは、人間の始まり』
              刊行記念
        花柳幻舟さんサイン会のお知らせ

日 時:2005年12月17日(土)
    午後2時より
場 所:紀伊国屋書店熊本店(熊本市下通1−7−18)
問合せ:紀伊国屋書店熊本店 096−322−5531

   ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

             花柳幻舟さん
            お話し&サイン会

日 時:2006年1月21日(土)
      お話しの会 午後3時から3時30分
      サイン会  午後3時30分から4時30分
場 所:ジュンク堂書店難波店
     3階喫茶コーナー
    (入場無料となっております。お早めにおこし下さい)
問合せ:ジュンク堂書店難波店 06−6635−5330

   ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 


<あとがき>
□幻舟さんの新著『十四歳の死刑囚』(現代書館)がついに発売となり
ました。
 あるときは凄惨な事件の加害者であったり、またあるときは痛ましい
事件の被害者であったりと、毎日のように報道される少年少女が関係す
る事件。
『十四歳の死刑囚』は、無知ゆえに愚かな罪を犯してしまうことのない
ように、同時に無知ゆえに大人たちの犯罪の被害者になってしまうこと
のないように、未来ある少年少女が関係する犯罪が少しでも抑止できれ
ばという幻舟さんの熱く深い願いから、幻舟さんが放送大学、そして司
法試験の予備校に通う中で学んだ法律の知識をベースに書きあげられた、
少年少女のための刑法入門書です。
“法律の本”と聞くと一見むずかしそうですが、幻舟さんの新著は単な
る机上の法律論で少年少女の犯罪を語るのではなく、彼らが犯罪に走っ
てしまった動機や背景など丹念に調べ、彼らの目線に立って法律を解説
した“やさしい”刑法入門書です。
 そして、この本は少年少女の犯罪を抑止するために一番重要な役割を
担う保護者や教育関係者ら、すべての大人たちにもぜひ読んでいただき
たい著書でもあるのです。
 すでに「学校の先生にも読んでもらいたいので持って行きます」「保
護司の会合のとき、みんなで読みたいと思います」といった声も数多く
幻舟さんのもとに寄せられています。また多くのマスコミからも問い合
わせがきており、新著の出足は好調です。
 この夏以来、幻舟さんが自身の全エネルギーを傾注(けいちゅう)し
て書きあげた、文字通り渾身(こんしん)の新著『十四歳の死刑囚』。
どうぞぜひお読みください。そして多くのみなさんに広めていただきま
すよう、編集部からもお願いいたします。
□幻舟さんのもう1冊の新著『ウソつきは、人間の始まり』(健学社)
ももう間もなく全国の書店にて発売になります。
 先日見本誌が出来上がってきましたが、幻舟さんが大好きな色・レモ
ンイエローの表紙カバーも鮮やかに、その明るい色彩同様、笑って泣か
せて、心から元気づけられるヒントがいっぱいの寸言集です。ぜひご一
読ください。
□次号は新年特別号として2006年1月1日に発行になります。うれしい
お知らせもできそうですので、どうぞお楽しみに。
□このメールマガジンについてのご感想などは、
 genshu-h@mail.goo.ne.jpまでどうぞ。
                       【へんしゅう・昇】

 
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