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花柳幻舟さんとあれこれ考えてみる(2005.10.25号)
発行日: 2005/10/25
<忘れてもらっては困る>
改めて確認しておかねばならない。先般の総選挙=衆議院選のこ
とである。
政権与党は、なるほど“議席数”では「圧勝」したかもしれない。
ところが、獲得「票数」ではどうか。その実数を調べてみると、
(1)3350万票=与党
(2)3450万票=野党
となっている。得票数の多いほうが非与党で、少ないのが与党。
しかも、その差は百万票。百万票の差で、本来なら『郵政民営化』
は国民に“否決”されていたのである。ここんとこ、忘れてもらっ
ては困る。
郵政民営化法案が参議院で否決されたとき、
「本当に国民がノーなのか、問うてみたい」
公僕の代表である総理大臣は、かくのたまった。結果は、どうで
あったか。「議席数」では、笑いをこらえようとしてこらえられな
いくらい倍倍増したかもしれないが、その内訳について、忘れても
らっちゃ困るよ、小泉クン。
くり返すと、非与党(野党)のほうが、「票の獲得実数」では、
百万票も多い。「本当に国民」は、百万票の差で郵政民営化に“ノ
ー”と意思表示したのであるよ。
ところが「小選挙区比例代表並立制」のインチキで、民意は正し
く、国民の投票した数が議席の獲得数に反映されなかっただけ。こ
れを憲法違反といわずして、なんというか。
このごろ話題に出ている「国民投票」制が今回、もし実際に仮に
行われていたら、政権与党は敗北していた。「郵政民営化」の是非
一本にしぼられた国政選挙は、“ノー”と答えた国民の実数(得票
数)が百万人多かったというのが真実であり、この歴史的事実を私
たちはよくよく忘れちゃいけない。
ところで、わが「自操連」とは、正式には「自転車操業インター
ナショナル総連合会」の略称・愛称である。いまを自転車操業で生
きる者、その生きかたに誇りと意地を持つ者なら、年令も国籍も、
思想・信条も肌の色も、顔の長さや耳の大きさ等の違いもなんら問
わない。規約や入会資格などについては、このコーナーの最初のペ
ージを読んでもらうことにして、当「自操連」の永世総裁(花柳幻
舟)が11月下旬(予定)に、書き下ろし単行本をほぼ同時に出版
するので、少し気が早いが、お祝いかたがた紹介しておきたい。
2著のタイトルは『14歳の死刑囚』(現代書館刊)と『ウソつ
きは人間の始まり』(健学社刊)。タイトルからして著者らしく端
的で、核心的なのがいい。
前者は、危機的状況に置かれた少年たちと、少年たちを取り巻く
現在の多様な課題の中で、法律に詳しい著者が、改正少年法の問題
点を照射しながら広範に切実なテーマを論述した作品。
しかも中学生にも読めるような平易な文書と解説で構成され、手
に取りやすくて分かりやすい身近な法律の本に仕上げられているそ
うな。「一家に一冊」的な庶民本にしたのは嬉しい。
法律と聞くと、どうもとっつきにくく拒絶反応が起こるが、その
ことを意識して、本当に法律を必要としている若者たちでも読める
本にしたそうなので楽しみだ。
「18歳17歳16歳どころではなく、いまや“14歳”の死刑囚
も非現実的ではなく、リアリティのある段階に入りました。多くの
かたが、あまりご存知ないですけれどもね。“小・中学生”の死刑
囚が日本に出てほしくない。そのために何を知ればよいのか。そん
な願いを込めて書き上げました」(永世総裁=著者)
とのことで、未来あるコドモ自身とその親、さらに教育関係者の
必読本になりそうだ。
もう1冊は、どこのページから読んでも面白いエッセイ集。本の
コンセプトは、著者の“熱き心と生きざま”を揺り動かした百の言
葉(寸言)集といったところか。なるほど、良くも悪くも“言葉は
力”である。
その100の言葉との出会いにからまる、著者のとっておきの面
白エピソードを紹介しながら、人生と社会について、かなり真率(
しんそつ)な心情を吐露(とろ)して興味深い。
ゲラを見せていただいたが、その鋭い視点や直感やドトーの反逆
精神に敬服感心したり、憤怒(ふんぬ)、哀切、勇気、希望が湧き
起こる。しかも笑えるネタが随所に散りばめられ、一緒に怒ったり、
ホロリときたり、ハッ、ドキッときたり、しみじみさせられたりし
ながらも、最後は、独特の幻舟節(ぶし)に心地(ここち)よく打
ちのめされ、笑い転(ころ)げながら、
「クソッ、明日(あした)も生きてやるゾ」
という勇気と元気が湧いてしまう怪著だ。
電話でだが、お祝いも兼ねて2著ともに予約。年末に向けて楽し
みが増えたことで、今夜は月を横眼に見ながら、わが中古の愛車(
自転車)を漕(こ)ぐ足が心なしか軽(かろ)やかになった気がす
る。
【自転車操業インターナショナル連合会・略称『自操連』
副総裁・水平線世之介】
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
お 知 ら せ
『花柳幻舟さん 映画と講演の集い』
日 時:2005年12月16日(金)
5時30分会場、6時開演
場 所:熊本市民会館
入場料:前売り 1800円、当日 2000円
大学生以下は500円
※当日は保育室の準備もしております。お預かり料は500円
(保険料込み)。受付にお申し込みください。
※講演終了後、幻舟さんの2冊の新著のサイン会も行います。
問合せ:
「花柳幻舟さん映画と講演の集い」を成功させる実行委員会事務局
熊本市京町1−12−2 京町会館1階
ドリームカンパニー44内
電話・096−325−7544
担当・今村哲雄
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
<あとがき>
□前号でもお知らせしましたように、来る12月16日(金)、熊本県
熊本市民会館において、「花柳幻舟さん映画と講演の集い」が開か
れます。
この「集い」で上映されます幻舟さんのドキュメンタリー映画
『EAT THE KIMONO』(イート・ザ・キモノ)のについて、初放映時、
イギリスに滞在する日本人のための日本語の新聞『エイコク・ニュ
ース・ダイジェスト』(1989年6月14日号)に掲載された記事を少
し長くなりますが、引用させていただきます。
「60分のこの番組は、85年5月に「ガーディアン」(注・イギリス
の日刊紙)に掲載された幻舟の記事に興味を持ったチャンネル4
(注・イギリスのテレビ局)のスタッフが昨年8月に来日、1カ月
余り幻舟に密着取材したもの。(略)どちらかといえばエキセント
リックな面ばかりが伝えられがちな幻舟だが、チャンネル4のスタ
ッフがとらえた彼女はあらゆる不平等や差別と闘うヒューマニスト。
筆者はそれまで自分がいかに彼女のスキャンダラスな面しか知らな
かったかを恥じると同時に、報じられる側のイメージが報じるマス
コミの姿勢によっていかに違ってくるかを目の当たりにして、いさ
さかショックだった。(略)闘う女。でもやさしい女。フェミニズ
ムやウーマンリブとは無縁のところで、まっすぐ背筋を伸ばして自
分の信じる「ホンモノ」を追及する人。ドキュメンタリーの常で、
この番組のすべてが幻舟の真実を伝えていると考えるのは危険かも
しれないが、少なくとも従来の報道以上に多面的な彼女をとらてい
る点を評価したい。ちなみにタイトルの"EAT THE KIMONO"には、幻
舟自身の「封建思想から生まれた着物を着てどこまで自由を表現で
きるか」という思いがこもっていて、豪快かつアピーリングだ」
チャンネル4での放送後このドキュメンタリー映画は、ニヨン国
際映画祭、シドニー映画祭、メルボルン映画祭など世界各国の映画
祭に出品され、アセン国際映画祭ではグランプリを受賞しました。
「日本の女性を縛(しば)る不自由な着物を着て、私の自由を表現
したい。着物に食われてはいけない、着物を食べてしまおう」とい
う幻舟さんの言葉からつけたれた「EAT THE KIMONO」(イート・ザ
・キモノ=着物を食べる)のタイトル通り、なにものにも縛られな
い自由な"人間・花柳幻舟"をあますところなく浮きぼりにした素晴
らしい作品です。どうぞこの機会にぜひご覧ください。
□この夏から秋にかけて、全国各地での講演会、そして2冊の新著
の執筆と大忙しだった幻舟さん。さすがにお疲れの様子ですが、そ
れでも出版社の方々との打ち合わせに出向いたり、校正原稿に目を
通したりと、みずからを鼓舞(こぶ)しながら、最終段階に励んで
おられます。
これまでの幻舟さんの著書同様、きっと私たちの期待にたがわぬ
素晴らしい2著となることでしょう。楽しみにしたいと思います。
□このメールマガジンについてのご感想などは、
genshu-h@mail.goo.ne.jpまでどうぞ。
【へんしゅう・昇】
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