トップ > ニュース&情報 > 社会・社会学 > 花柳幻舟さんとあれこれ考えてみる

小学校中退で大学卒業の創作舞踊家・花柳幻舟と仲間たちが、日常の出来事から内外の政治、経済、教育等々の小さな疑問や大きな矛盾について、自由でユニークな観点であれこれ考え語るメッセージマガジン。

  • 最新号:2008-09-25
  • 発行周期:月2回(10日、25日)
  • 読んでる人:105人
  • 創刊日:2004-02-26
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  • コメント数 : 0
  • メルマガID:111008
  • バックナンバー:全て公開
  • 発行者サイト:あり
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花柳幻舟さんとあれこれ考えてみる(2005.1.25号)

発行日: 2005/1/25

          “縁は異なもの”―幻舟さんと私  私が幻舟さんと初めてお会いしたのは、幻舟さんが六本木の俳優座劇場(昔 の)で『恋の江戸染めお七情話』(八百屋お七を題材にした芝居)を公演する ため役者を探していられるときで、知人のカメラマンに紹介されて、役者とし ての面接を、赤坂のあるお店でお会いしたのが最初で、今から30有余年も前の ことです。  役者ではない、サラリーマンの私がたまたま日本舞踊を少しやった事がある と経験を買って、強引にカメラマンが売り込んだようです。しかし勤めもある し10〜15日間の休みはとれない結果、その話は他の役者さんに決まって立消え になり、幻舟さんとのご縁もそれまでのものと思っていました。  その后、新宿紀伊国屋ホールで客演されていた幻舟さんをカメラマンと共に 楽屋に訪ねたり、何かに連絡を取っているうちに日仏会館で芸術祭参加『残・ 情死考』公演の受付を手伝うことになりました。印刷関係の仕事をしていた私 は、ポスター等のお仕事もいただき、5日間位のお手伝いは当り前、浮世の義 理とあきらめて、日仏会館へ指定された時間より早目に出掛けました。そこで 目にした事から、今日までのおつきあいが始まりました(この公演は文化庁か ら『芸術祭参加』を断られ、急遽“芸術祭参加ことわられ記念公演”と、幻舟 さん流の皮肉をこめたタイトルに変えられたのには驚きましたが、仕事の方も 追加修正した記憶があります)。 「コンニチハ、ゴメンクダサイ、オハヨーゴザイマス」  何度声をかけても楽屋の方からは何の反応もありません。まだ誰も来られて ないのだなと思って、頼まれていた受付の処でカバンを置いて椅子の位置を直 していると、劇場内の方でトントンと小さな音がしているのが壁を通して聞こ えて来ました。  あれー、舞台の方には誰か居るのだと思って客席の方へ入って行き、舞台の 方へ声をかけました。このひと声から、重ねて書きますが、今日にいたるおつ きあいが始まりました。  舞台には一人の小柄な女性がジーパンにTシャツ、黄色いチューリップハッ トにトンボのメガネで舞台の地がすり(創作舞踊の中で雪を降らし、それを強 調させるために舞台の床全面に張る黒い布のこと)を金槌をふるって張ってい ました。その人が幻舟さんご本人だったのです。  私のそれまで生きてきた中で、師匠・先生と云う方々には決して当てはめる ことの出来ない姿・形の異なる、その日のご対面となりました。 「オハヨー、早かったなー」  と涼やかな声であいさつされて、この人は、金でもない、地位でもない、顔 でもない、人そのものに対しておつきあいして下さる方と、惚れ込んでしまっ たのがはじまりで、以后の公演(東京近郊)の手伝い、山形人民劇場公演等、 今日に至り、終わりは私の“旅立ち”までと、独り決めしている昨今。  振り返ると“縁は異なもの”と云う事がしみじみと感じられる現在です。                    【『自操連』最高顧問・木戸 光】 <あとがき> □幻舟さんの長年のご友人でもあるジャーナリストの矢崎泰久さんの編集によ る、『話の特集2005 創刊40周年記念』が2月1日(予定)、WAVE出版よ り発売されます。 『話の特集』は、1965年の創刊以来、和田誠さんの描かれたイラストの表紙と ともに、各分野で活躍する人たちによる自由な発想の寄稿で人気があった月刊 誌でした。  幻舟さんも何度か連載を受け持ったことがあり、それらの中から『花柳幻舟 我が闘争』や『無学盲目体当たり』(長谷川きよしさんとの共著)のように単 行本になったものもあります。  約10年間の“お休み”を経ての「復刊号」には、幻舟さんも近況を寄稿して いますので、みなさん、ぜひお読みください。  詳しくは http://www.wave-publishers.co.jp/ まで。 □先日私の携帯電話に若い男の声で「○○さんですか?」という電話がかかっ てきた。「はい」と私がこたえると、その男はいきなり「去年の11月にあなた が見たアダルトサイトの料金が払われていないので、すぐに振り込んでくださ い」と言う。なんのことかわからず「どちらへ電話しているのですか?」と聞 くと、「○○さんだろう? 早く払ってくださいよ」となおも言ってくる。  まったく身に覚えのない私は、「それは携帯のサイトなんですか?」とさら に聞いてみた。「そうですよ」というので、「見た覚えがないので、どのサイ トを、いつ、どのくらい見たのか、明細を送ってください」と男に言った。す ると男は豹変し、「住所なんか知らねえよ」ときた。どうやら私の名前と携帯 電話の番号をどこからか手に入れたが、その他の私の情報はないらしい。「住 所くらい知らないはずがないでしょう。とにかく話は明細書なりをみてから。 そんなに急ぐんだったら早く送ってよ」と言うと、「ごちゃごちゃ言わずにさ っさと払えよ」という。「見てもいないものに払えないよ」と言って私が電話 を切ると、またすぐに電話がかかってきた。さっきと同じ番号、090−×× ××―××××。無視して出ないと、またかかってくる。それが15分くらい 続いて、ようやくあきらめたのか、その後はかかってこない。  個人情報はいたるところで売買されていると聞く。私は連絡先として携帯の 電話番号を書き記すことが多いので、どこから情報が漏れたかわからない。住 所は知られていないにしても、さすがに気分のいいものではない。後々のため に、私はすぐに近くの警察に行って経緯を話した。相手の携帯電話の番号も伝 えた。「生活安全課」の警察官が言うには、「相手の携帯電話の番号はたぶん 転送、転送だったり、いろんな方法を使って簡単に持ち主がつきとめられない ようにしているだろう。金額や口座番号は相手が銀行に行って振り込む寸前ま で言わないというのが主流だから、金額なんかを言わなかったのだろうな。と にかく無視して絶対に払わないことです」とのこと。  警察署から帰ってきた私は、次にドコモのお客様センターにも電話をした。 係りの女性は、「さっそく上にあげます。調べまして悪質な場合はこちらのほ うで対処いたします。情報をありがとうございました」と言ってくれた。  新聞によると、いまや詐欺師たちは、ターゲットの自宅の電話番号や実在す る警察署の電話番号などを、かけた相手の携帯電話機の画面に偽装表示するこ とができるのだそうだ。実際の家族の電話番号が自分の携帯の画面に表示され るのだから、誰だって信じてしまう危険性はある。これまでの“振り込め詐欺 ”よりずっ手口が巧妙化している。まず疑うことからはじめなければならない なんて、なんという社会になってしまったのだろう。日進月歩ならぬ秒進分歩 のスピードで進歩する技術の“恩恵”の裏で、私たちの心はどんどんすさんで いる気がする。  みなさんも巧妙なワナにひっかからないよう、お気をつけください。   □このお正月、幻舟さんのもとに届いた年賀状の多くに、『小学校中退、大学 卒業』(明石書店)や『逃げたらあかん!』(KKロングセラーズ)を読んで の感想が一緒に添えられていたとのこと。 「深く感銘を受けました。私も志を失わないように生きています」「幻舟さん の言葉、ひとつひとつが心に響きました」「私も幻舟さんに負けないよう、も う一度定時制高校に入学して勉強をはじめました」などといった温かい言葉に ふれて、ちょうど一年前のこの時期、執筆に一生懸命励んでいたことを思い出 し、幻舟さんも感慨無量だったそうです。  昨年の後半からは、地方公共団体が主催する講演会の仕事も増えてきました。 実際に幻舟さんの著書を読んで、マスコミに作られたイメージとはまったく違 う、真摯に生きる姿勢が読者の心を動かしたのだと思います。幻舟さんの著書 をもっともっと多くの人に読んでもらいたい。今の時代、多くの人がさがして いるものを、幻舟さんの本に見つけることができるはず、私はそう思います。  ご感想などは、genshu-h@mail.goo.ne.jpまでどうぞ。                           【へんしゅう・昇】

 
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