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小学校中退で大学卒業の創作舞踊家・花柳幻舟と仲間たちが、日常の出来事から内外の政治、経済、教育等々の小さな疑問や大きな矛盾について、自由でユニークな観点であれこれ考え語るメッセージマガジン。

  • 最新号:2008-10-10
  • 発行周期:月2回(10日、25日)
  • 読んでる人:105人
  • 創刊日:2004-02-26
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花柳幻舟さんとあれこれ考えてみる(2004.6.10号)

発行日: 2004/6/10

─────────── 幻舟の今日のひとりごと ───────────    卒 業 旅 行  大学を卒業すると多くの人が「卒業旅行」とやらをするときく。 在学中の猛勉強の疲れを癒し、また、学んだ学問の理論の研鑚の確証、 フィールドワーク等々を目的として、「卒業旅行」にいくという。いや、 こういった本命はほとんどなく、単に学校から開放されての浮かれ旅行の 方が一般的には多いかもしれない。  私も「卒業旅行」の旅に出た。講演とわが著書『小学校中退、大学卒業』 販売促進を兼ねての「卒業旅行」である。  知人が紹介してくれ、大分県で何ヶ所か講演を開いた。  講演料というか、寸志というか、お茶代というかをいただいたが、その わずかなお金が日を追うごとにたまってきた。しかし、このお金は、私個 人のものではない。花柳幻舟の名を使って、小さいながらも仕事をしたの だから、公、すなわち会社のもの。我が社のメイン・バンクに入金しなけ ればならない。  インターネットで検索し我が社の取引銀行を探した。だが、まったくな い。宇佐市でのことである。  大分銀行というのが大分県では独占的大銀行らしく、どんな小さな村に もある、だが我が社のメイン・バンクはない。  けど、インターネットのおかげで、大分銀行からも、郵便局からも、我 が社の取引銀行とは提携していて、ATMから出し入れはできることが判 明。  私が泊めていただいている知人宅から一番近くの宇佐神宮前にある大分 銀行と郵便局に行った。  しかし、提携しているはずの大分銀行からも、郵便局からも、まったく 何にも目的の手続きはできなかった。  そしておまけに、銀行でも郵便局でも、そのことを職員に訴えても無反 応。一言いってくれた職員の言葉、「あなたのカードの磁気が悪いんでは ないの?」「ここ、小さいところだから、大きな町、四日市ならできるか も」と、まさにぶっきらぼうに銀行でも郵便局でもいわれた。  おまけに店に入っていったとき、「いらっしゃいませ」という言葉は一 切ない、これも銀行でも郵便局でも同じだった。  当然帰り際の「ありがとうございました」もまったくなし。  同じ宇佐市内に四日市という大きな町があるというが、「大きな町も、 小さな町もATMはどこでも同じじゃア!」と私はいいたい。  しかし、あまりのことに反論の言葉を失った私は、ミステリーゾーンか ら、ピーカンの太陽の下に出た。  通りがかったおじさんに、「四日市という町はどこですか?」と訊いて みた。これまた無愛想に「あっちだ」と指差すのみ。  晴雨兼用の傘をさして、国道を歩いた。  タクシーは通らない。通っても空車はない。あっても停まってくれない。  ヨレヨレになりながらも、私は、ついに“大きな町”四日市とやらに着 いた。  大分銀行は、先のところより何倍も“立派”で大きく、確かにあった。  提携銀行の一覧表もATMで表記していた。  ヨーシ! と気合が入った。  これで、メイン・バンクに入金して、わずかなお金でも会社のもの、う っかり使ってしまえば業務上横領。これで私も大きな罪を犯さずすんだと、 約5キロも歩いてフラフラで、ヨレヨレの我を忘れてATMに向かう。  銀行員から決して聞かない「いらっしゃいませ!」の声が、ATMから 高らかに聞こえる。久しぶりに聞くおやさしいお声。  私は音声ガイドに従ってカードをいれプッシュしていった。  が、ダメ、アカン。  私の入れたカードと共に「ご利用明細票」が出てきた。“テンケンチュ ウデス、トリヒキジコク○○○”と、何度チャレンジしても、こればっか の紙がベロベロ出てくるのみ。  職員に聞いても、まったく的確な回答なし。おまけに「あんた、あんた ネ」と、方言なのか、とても客に向かっていう言葉でない乱暴な言葉続出。  だんだん腹が立ってくる、いや、だんだんお腹も空いてくる、闘う意欲 も薄れてくる。  そや、郵便局も大きいのがあった、この町には。また歩いた。今度は歩 くこと7分ほど。大きな建物の郵便局発見、私は入った。  シーンとしていて、いらっしゃいませの声はない。  “ここはどこ? 私はダーレ?”  オイオイ、小泉総理が見たら怒られるゾ、と心でいいながら、ATMに 近づく。ATMは民営化が進んで「いらっしゃいませ!」とやさしい声。 違う! 今どきどこでも誰にでもATMはこういうのである。  操作をした。やっぱりダメ、アカン!  カウンターのある郵便局の中に入って行く。  職員は確かにいた。しかし声もなく、単にノートか台帳か知らんけれど、 必死に下を向いてお仕事中。客に対する対応はまったくなし。  “ここはどこ? 私はダーレ?” 一番やさしそうな男性を見つけて、 「あのー、ATMで提携銀行を出そうと何度もやったんですが、出ない のですけど」と、私は静かにいった。  そのおニイちゃん、怪訝(けげん)な顔で、アンチョコらしい冊子を取 り出し、私のいう銀行を確認。  「確かにあるけど……」と、その場に立っているだけ。  「ちょっと、ATM、見ていただけませんか?」と私。  そうすると、“もう〜”という風に、カウンターからお出ましのおニイ ちゃん。  さっきとは違う場所(カウンター前)に設置されているATMに近づき、 アンチョコの操作手順を見ながらやってくれた。  が、ダメ、やっぱりアカン。  「そのカードの磁気がダメなんじゃあないの?」と、これまたこっちの せいにする。 銀行も郵便局も、なんで同じセリフやネン!  おニイちゃん、カウンター内に入り、右奥にあるガラスケースの中にい る小太りの上司らしきおじさんにペコペコしながら冊子を示し、話してい るのがこちらから見える。  おじさん、カウンターから恐い顔してお出まし。  ATMの前に来るなり、「あんたのネ、カードが悪いんじゃあないの?」 と、胡散臭(うさんくさ)そうにいきなりいう。  なんでこの人たち、自分ところのATMの故障、不具合では、と考える 前に客にばっかり責任を押しつけるのか。えらい県やなアーと、一部の大 銀行と一部の郵便局の職員の対応のあまりのひどさに、私は怒りが県全体 にまで増幅していった。  小太りのおじさん、ATMの操作を開始、しかし手順を間違う。私に「 そうじゃあなくて」といわれ、うろたえながらも操作をやってみるが、結 果は同じでダメ。  そのおじさんいわく、  「これはね、あんたとこの銀行が悪いんだよ、止められてんじゃあない か。これまでこんなことないんだから!」  ATMの故障かもしれない等を考えることはまったくなく、客に向かっ て無礼な態度で結論を出してなんにもしようとしない。 私は、本気で怒った。  「おっさん! あんたなア、私、客やで、さっきから“あんた、あんた ”と、なんやねん。私とこの銀行が悪いじゃ、口座止められているじゃ、 なにを失礼な。あんたら、サービス業やで! 小泉のオッサンが聞いたら 怒られるデ、民営化じゃなんていうてるのに、まったく、この、タコ!」  上司のおじさんが怒られている姿を見て、いつの間にやらコソコソと、 冊子抱えてカウンター内に入り、自分の席に座り台帳に向かうさっきの若 いおニイちゃん。  “タコ!”といわれたおじさん、茫然自失。なんの言葉もなく、カウン ター内奥のガラスウインドーの中に入ってしまった。  なんたることでしょう。 小泉政権は、行政改革、民営化推進等々と大声で訴えていますが、地方 の郵便局はこの通り、まったく大昔のまま、特権的意識丸出しで、サービ ス業などという意識は微塵もない。  地方の大独占銀行に勤めているというだけで、特権意識とエリート意識 に包まれ、古色蒼然たる姿。ATMを使うような小口の客なんて客ともな んとも思っていない. 特に大分県がそうなのかもしれないし、いや、宇佐市の四日市がそうだ ったのかもしれないが、実に呆れ返ったビジネスマン。私がいうのもおか しいけれど、この人ら、市場経済をなめとんのか! と、怒鳴ってやりた い。  まるでタイムスリップしたかのような、“ここはどこ? 私はダーレ? ”の1日であった。 ◇『自転車操業インターナショナル連合会』(略称:自操連)◇ −永世総裁からのお詫び−  我が「自転車操業インターナショナル連合会」(略称:自操連)は、すべ ての問題、特に入会等に関する重要議題に対しては、4人の最高幹部会の 決議により全員一致によってなされる。  にもかかわらず、過日、私総裁は、講演中泊めていただいた長年の知人 宅において、知人ご夫婦のお話を聞いて、「大分支部長」にと思い至り、 自己判断で知人たちにもその旨伝えてしまい、前5月25日号にも発表して しまった。  なんら最高幹部会に諮ることなく、しかも支部設立という重要問題をで ある。 「泊めていただいている」という、私の内部にある負い目と共に自尊心 までやや失った上での自己判断ゆえに、なお自操連の精神に反する行為で あるといわざるをえないのであります。 我が自操連は、人間の意地と誇りを失わず、気高く自己を見すえてまっ とうに歩もうとする集まりである。 まさに私は、これらの創立宣言に反する大きな間違いを犯すところであ り、ここに反省し、大分支部設立を取り消すことを約すものであります。 もう一度「自転車操業インターナショナル連合会」の設立に至ったとき の某出版社社長による暴虐的卑しめの発言を反すうし、永世総裁として、 心新たに自己を見すえるものであります。 したがって、大分支部は本時点において抹消いたしました。 大分支部が存在しない以上、大分支部長も存在しないのは当然でありま す。 以上、永世総裁からのお詫びと報告であります。 <あとがき> □約3週間に渡って九州各地で行われた幻舟さんの連続講演会。その先々 で聞かれたのは、「幻舟さんから元気をもらった」という言葉でした。 実際、幻舟さんの講演を聴かれた方はおわかりになると思いますが、幻 舟さんの講演にはパワーがあります。このパワーは、会場にいらしたみん なを元気にするパワーです。 今の世の中、誰かに癒されたいのではなく、元気が欲しいのだ、元気に なりたいのだ。お客さんの声を聞いて、幻舟さんは改めてそう実感したと いいいます。  「癒しの音楽なんてウソ。単に眠くなるだけ。本当の癒しとは自分と闘 うことでしか得られない」とは、ある音楽家の言葉。 ひところの「癒しブーム」は、社会の現実に目を向けさせずに、我々の 言うことをきいて、家にとじこもって、ひっそりと大人しくしているよう にと、ある人間たちの意図によって作られたブームだったのではないかと 思います。 少しでも気を緩めると、足元をすくわれ、濁流に呑みこまれてしまいそ うな日本社会。年金問題ひとつとっても、お先真っ暗。いま必要なのは「 癒し」ではないことをみんなが気づいた。しっかりとした足取りで、自分 の力で前に進まなければならない。だからこそ、みんなが「元気」を欲し ているのではないでしょうか。 今回の九州での連続講演も残すところあと2ヶ所。 お近くの皆さん、幻舟さんの元気な声を聞きに、ぜひお越しください。   ☆花柳幻舟講演会☆ 日 時:6月12日(土) 午後7時より 会 場:熊本県立劇場 演芸ホール       (熊本市大江2−7−1)       電話 096−363−2233 入場料:1000円       (プレイガイド・県立劇場・紀伊国屋書店熊本店にて発売中) 問合せ:花柳幻舟さんのくまもと講演を成功させる会       電話 096−325−7544 ☆「小学校中退、大学卒業」出版記念サイン会☆  日 時:6月13日(日) 午後2時より 場 所:紀伊国屋書店熊本店       (熊本市下通り1−7−18)       電話 096−322−5531 【へんしゅう・昇】 ご感想などはgenshu-h@mail.goo.ne.jpまで。

 
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