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国際情勢を深く理解するための補助線として世界のキリスト教の現状を提供する




[SKJ]■世界キリスト教情報■第730信

発行日: 2004/12/27

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    (c)世界キリスト教情報   連絡先E-mail:cjc_skj@mcn.ne.jp
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  2004年12月27日(月)    第730信(週刊・総合版)☆☆
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《お知らせ》2004年の配信はこれで終わります。新年は1月3日付けで「ご
挨拶」をお送りします。

              = 目  次 =
   ▼教皇ら世界教会指導者がクリスマス・メッセージ
   ▼ベツレヘムで紛争激化以来5回目のクリスマス
   ▼聖地ベツレヘムからキリスト者の流出止まらず
   ▼「メリークリスマス」は不当か米で議論
   ▼スマトラ島地震で教皇が哀悼の意
   ▼クリスタル・カテドラルの指揮者が発砲事件の後に自殺
   ▼2004年の宗教ニュース、米記者が選定
     ▼《メディア展望》

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◎教皇ら世界教会指導者がクリスマス・メッセージ

 【CJC=東京】教皇ヨハネ・パウロ二世は、着座以来27回目のクリスマス
を迎え、の祈りの中で、対話と和解を呼びかけた。雨もよいの聖ピエトロ広場に
集まった数万人の信徒、観光客を前に、教皇は特にイラク、聖地、アフリカの人
々の受けている苦しみを指摘し、キリストの教えは、このような時に、いろいろ
な形で行使されている暴力を止めるのに役立つものだ、と述べた。教皇は、遅々
としてはいるが期待を満たすような形で進行している和平への努力は、全力をあ
げて前に進めていかなければならない、とも語った。演説はトルコ、モロッコ、
アルジェリア、インドネシアなどイスラム圏を含む72ヵ国に中継された。
 84歳と高齢で健康がすぐれないにもかかわらず、教皇は大聖堂で深夜ミサも
執行した。教皇は、へブル語、アラブ語など62言語で伝統的な祝福「ローマお
よびあまねく世界に」を与えた。
 世界教会協議会(WCC)のサミュエル・コビア総幹事は、クリスマス・メッ
セージで、暴力や抑圧を正当化するために宗教を利用することに警告を発した。
 「紛争が続いていても、恐怖、疑い、憎しみ、戦争があっても、それにもかか
わらず、私たちは平和の望みを祝う。私たちの世界は迫害者から『異なる者』と
された人々は排除され、征服され、脅迫され、暴力を振るわれる文化に満ちてい
る。それに従事する人達の多くが、自らを『神』の名のもとに自らを正当化しよ
うとすることを警戒すべきだ」と言う。
 ルーテル世界連盟のマーク・S・ハンソン会長は、キリスト生誕の物語が「大
量虐殺や環境破壊、分離壁、戦争している人々、搾取、支配などに脅え嘆く世界
をも神はなお愛される」という希望のメッセージを含んでいる、と述べた。
 「ルーテル派共同体として私たちが差し出す贈り物は、至る所にいる人々のた
めに希望の歌を歌うという私たちの新たな約束である。私たちはそれを渇いてい
る人に水を、飢えている人に食べ物を、不正な扱いを受けている人に正義を、犠
牲者には尊厳を、そして全ての被造物に希望を、救いのメッセージを変えること
を通じてもたらすものとして歌う」と言う。
 世界改革教会連盟のセトリ・ニョミ総幹事は、「私たちの救世主誕生の祝いは
、私たちの世界を変革することへの神の道具として新たなレベルへ私たちを奮い
立たせる。それによってより多くの人が十全な生を経験する」ことを望む、と語
った。□

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎ベツレヘムで紛争激化以来5回目のクリスマス

 【CJC=東京】キリスト生誕の地、パレスチナ自治区のベツレヘムはエルサ
レムのすぐ南にある。2000年秋の紛争激化以来5回目のクリスマスを迎え、
聖カテリナ教会で12月24日深夜から行われた恒例のクリスマスミサには多数
の巡礼者や観光客の姿が見られた。
 パレスチナ自治政府の故アラファト前議長は2000年にミサに参加して以降
、イスラエルが同市訪問を認めなかったため、出席できなかったが、今年はパレ
スチナ解放機構(PLO)のアッバス議長が出席した。パレスチナ人の大半はイ
スラム教徒だが、ベツレヘムは人口の約4割がキリスト者。
 ただ街の周囲ではイスラエルによる分離壁の建設が進み、国連が20日に出し
た報告書によると、00年には月9万人を超えていた観光客が今年は月7200
人と激減している。
 カトリック教会のサバハ・エルサレム総大司教は21日に「分離壁はベツレヘ
ムを巨大な監獄にした」というクリスマスメッセージを発表した。□

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎聖地ベツレヘムからキリスト者の流出止まらず

 【CJC=東京】イエス・キリスト生誕の地、パレスチナ自治区ベツレヘムで
もクリスマスを迎えたが、キリスト者の聖地からの流出が止まらない。カトリッ
ク信者のハナ・ナセル市長は「キリスト教徒のいないベツレヘムなんて想像した
くない」と嘆いている、と共同通信は伝える。
 ベツレヘムは、ユダヤ人入植地に囲まれている。イスラエルは入植地やエルサ
レムをテロ犯侵入から守るとの目的で周辺に分離壁を張りめぐらし、「聖地の孤
立化」が進んでいる。
 ナセル市長によると、イスラエル建国の1948年、ベツレヘムの人口の95
%はキリスト者だったが、パレスチナ紛争の激化に伴って大量のイスラム教徒が
流入した。両教徒ともパレスチナ人だが、2000年秋にパレスチナ、イスラエ
ルの武力衝突が再燃してからはキリスト教徒の流出が激しくなり、現在は約4割
にまで減った。□

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎「メリークリスマス」は不当か米で議論

 【CJC=東京】「メリークリスマス」に代わって「ハッピーホリデーズ(幸
せな休日を)」――。特定の宗教を明示しないあいさつが、米国内で目立つよう
になった、と朝日新聞が報じている。12月には、ユダヤ教徒やアフリカ系米国
人の休日もあり、クリスマスだけを祝うのは「政治的公正(ポリティカル・コレ
クトネス)」に反するとの風潮が年々強まっているためだと言うが、キリスト教
右派からは「クリスマスに対する差別だ」と反発する動きも出ている。
 チェーンストア「ヘクツ」の店内には数年前から「クリスマス」の文字が見あ
たらない。デパート「メーシーズ」も、一部の店で「メリークリスマス」を「シ
ーズンズ・グリーティング(季節のごあいさつ)」に改めたところ、キリスト教
団体から不買運動を起こされた。
 反ユダヤ主義に基づく差別に反対する「反中傷連盟」(ADL)は、政治的公
正を求める立場から「我々が気にするのは公教育の場だ。キリスト生誕の場面な
どの絵は公教育にふさわしくない」としてガイドラインづくりを求めていると言
う。□

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎スマトラ島地震で教皇が哀悼の意

 【CJC=東京】教皇ヨハネ・パウロ二世は12月26日、インドネシア・ス
マトラ島沖で発生した大地震とそれに続く津波で数千人規模の犠牲者が出たこと
について、「巨大な悲劇を受け、悲しみに沈んでいる」と哀悼の意を表明した。
AFP=時事通信が報じた。□

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎クリスタル・カテドラルの指揮者が発砲事件の後に自殺

 【CJC=東京】米RNS通信がAP通信報道として伝えるところでは、メガ
チャーチ(大規模教会)の代表格ともいえる、カリフォルニア州ガーデングロー
ブのクリスタル・カテドラル(主宰ロバート・シュラー牧師)の指揮者ジョニー
・カール氏(57)が12月16日午後、事務所で発砲事件を起こし、逮捕に向
かった警察と9時間にわたってにらみ合いの末、17日朝、自宅の浴室で自殺し
ているのを発見された。他に死傷者は出ていない。
 シュラー氏(78)は「ジョニーは私たちの教会の家族の愛されたメンバーで
あり、親密な友人だった」と声明で「深い悲しみ」を表した。
 カール氏は、約30年にわたって同カテドラルのスタッフであり、作曲家、指
揮者として世界的に知られていたが、うつ病に悩まされていた。
 クリスタル・カテドラルは12月23日、「クリスマスのグローリー」公演を
中止したが、翌24日には再開を発表した。公演はクリスマス・キャロルが歌わ
れる中、天使や生きた動物が空中を飛ぶことで評判になっている。
 事件が起きた時、自宅にいたシュラー氏は警察が設立した対策本部に詰めた。
カール氏のために吹き込んだメッセージ・テープを警察は再生出来なかったと言
う。
 カール氏は、カテドラルのために編曲し、クリスマスとイースターには音楽監
督を務めていたその作品はセリーヌ・ディオンやジョン・テッシュなどの芸術家
、ロンドン交響楽団などにより演奏された。
 シューラー氏のスポークスマン、マイケル・ネイスン氏は、「ちょうど周辺で
問題が起き、対人関係や仕事上のことなどで圧迫感があったようだ」とカール氏
が過去に落胆状況にあったと述べている。□

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎2004年の宗教ニュース、米記者が選定

 【コロンバス(米オハイオ州)=ENI・CJC】ジョージ・W・ブッシュ大
統領再選と論争を呼んだ映画「パッション=キリストの情熱」(パッション・オ
ブ・ザ・クライスト)が2004年の宗教ニュースのトップに、米国の宗教ジャ
ーナリストが選出した。
 一般メディアの宗教記者による組織『宗教記者会』(RNA)が30年以上に
わたって行ってきたもの。投票は、会員260人を対象に12月10日から14
日までオンラインで行い15日に結果が発表された。会員108人がそれぞれニ
ュース20本を回答した。回答率41%。
 映画「パッション」は、2004年2月に公開され、世界的なヒット作になっ
たが、反ユダヤ主義だとの非難を浴び、上映阻止へ暴力沙汰も引き起こした。ブ
ッシュ再選は米国で福音主義キリスト者の存在に改めて関心を向けた。その支持
がなければ、再選はなかったという分析もされた。ブッシュ氏と民主党のョン・
ケリー候補の信仰自体が選挙期間中、論議の対象にもなったことが、記者の関心
を呼んだもの。
 また映画「パッション」のメル・ギブソン監督を「宗教ニュース・メーカー」
に選定した。同監督は投票の51%を獲得、ブッシュ大統領は40%で2位だっ
た。
 トップ10位は次の通り。
 (1)大統領選挙運動と選挙自体に宗教と価値観が主要な役割果たす。
 (同)映画「パッション」が記録的な観客動員、反ユダヤ主義を喚起する可能
性についての論議や、暴力、聖書への信仰を呼び覚ます。
 (3)同性間結婚がマサチューセッツ州で初めて実行されて、他州にも動き広
がる。
 (4)カトリック教会大司教と司教が、妊娠中絶に賛成する政治家の聖体受領
を否定する発言。カトリック信徒のジョン・ケリー大統領候補指名を意識したも
のと見られた。
 (5)ニューハンプシャー州で同性愛者を主教に任命したことに世界的規模で
対立が発生、聖公会共同体委員会が双方を批判。
 (6)連邦最高裁が忠誠の誓いで「神の下に」を認め、技術的な基盤での宣教
研究への奨学金使用を無効とする判決。
 (7)イラクでの米国の役割めぐり続く議論。宗教団体も米軍撤退要求と支援
強化に分かれる。
 (8)同性愛説教者2人が合同メソジスト教会で審判に付される。
 (9)カトリック教会の性的虐待問題はカリフォルニア州オレンジ郡の和解が
最大規模に。ポートランドとツーソン教区はそのために破産、スポーケン教区も
検討中。
 (10)イスラエル・パレスチナ紛争で高度の緊張続く。長老派は、ガザとヨ
ルダン川西岸地区のイスラエル占領から利益を得ている企業からの投資引き上げ
を呼び掛け、ユダヤ人団体は不満。□

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 《メディア展望》クリスマス、新年のため各紙発行日が異なっています。
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  =カトリック新聞(1月2日)=http://www.cwjpn.com
★教皇、メッセージで「善をもって悪に勝ちなさい」=1月1日世界平和の日
★「武力によらぬ貢献を」=正義と平和協議会・松浦悟郎司教が談話発表
★日本の教会の基本方針と優先課題=「受洗者増と社会の福音化」=発表後20
年その成果と課題
★ルックス・ムンディ=長崎教区出身司祭らの息の長〜い活動

  =キリスト新聞(1月1日)=http://www.kirishin.com
★エキュメニカル運動=参与する契機に=崔善愛氏が音楽で証し=日本キリスト
教協議会賛同会員の集い
★大人社会のおかしさ反映=クリスチャン・アカデミー=児童精神科医・石川憲
彦氏が講演
★日本福音ルーテル社団=ジェラ・ミッションセンター完成=ステンドグラス制
作に一年=多目的ホールも設置


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           ●世界キリスト教情報●ご案内

 ☆内容紹介は       http://www.geocities.jp/ckoriyama/
 ☆既刊号をご覧になるには http://cjcskj.exblog.jp/(テキスト)
              http://blog.melma.com/00110137/(テキスト)
 ☆PDF版をご希望でしたら『キリスト教記者クラブ』をご利用ください。
              http://blog.livedoor.jp/cjc_skj/
 ☆記事検索は『教会と神学』(小原克博氏制作)をご利用願います。
              http://www.kohara.ac/church/news/index.htm
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