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〜元地上げ屋にして上座部仏教出家僧・藤川和尚とその仲間が送る〜
発行日: 2004/11/10_______________________________
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〜元地上げ屋・出家僧・藤川チンナワンソ清弘とその仲間が送る〜
「オモロイ坊主を囲む会」通信 http://www.omoroibouzu.com/
2004年11月10日 第39号 読者数200人
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こんにちは。
藤川さん一行は現在、ミャンマーからカンボジアへと
巡礼の旅に出ています。
ミャンマーでは、先日、政治的な変動がありましたが、
どんな状況なんでしょうか?
帰国後にはメッティーラの状況など、ご報告できればと思います。
━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(1) 今週の坊主のひとこと
〜「人生問答」シリーズ2「定年後の父について」
(2)〜ナニワの坊主の仏教入門〜
(3)引き続きご喜捨のお願い。
〜ミャンマー・メッティーラ、第ニ日本語教室の建設にあたって〜
http://www.omoroibouzu.com/metteira/mettira.htm
(4) スタッフのあとがき
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(1)今週の坊主のひとこと
〜「人生問答」シリーズ2
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40代の女性です。
私の実父は、藤川さんと同年代で昨年、
それまで勤めていた教職を定年退職しました。
母はそれまで趣味でやっていた水泳や地域の集いに忙しくしているのですが
父親のほうは、ときどき、仲間と飲みに行く程度で
趣味らしい趣味もなく、一日、家でテレビを見たりしています。
ここで心配になるのは、ずばり「痴呆」です。
このままだと、ボケてしまうのではないか、と
回りから見ていてハラハラします。
母もそのことを気にしていていますが、
本人にそんな話をしても「ボケるはずがない」と言い張り、
趣味を探したりすることはありません。
藤川さんも、同年代として、父に趣味をもち
もっと活動的になるように説得するとしたら
どのような話し方をしたらいいのでしょうか?
まさか、タイで出家・・・というわけには行かないと思うのです。
いいアドバイスをお願いします。
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<藤川さんからの回答>
衣・食・住に切羽詰まる事無くほぼ満ち足りた現在日本で、
心の底に抱える不安の第一が「癌」と「痴呆」ではないでしょうか?
かく言う私も、心の奥深くのどこかに
「他国で人様のお世話になりながら命を繋いでいる身で、
万が一、自分の足で歩けなくなり寝たきりになって、
ついには頭がボケたらどうしよう」と言う不安がないといえば嘘になります。
私の単純な思いつきですが、人に教える事を天職として、
長年努められて来られた父上の実績を生かし、
世界の国々で、日本語を学ぶ子供達に日本語だけではなく
日本の人習慣・日本人の伝統などを教える
奉仕活動を勧められて見てはいかがでしょうか?
今、『オモロイ坊主を囲む会』を中心に“日本語教室建設”を進めている
ミャンマーのメッティーラでは、
日本語を指導する適切な人材もいない中、
生徒達同士で助け合って日本語を学んでいます。
ミャンマーだけではなく、カンボジアのアンコールワットの近くの、
日本人女性が運営されている孤児院でも子供達に日本語を教えておられ、
ボランティアで日本語指導してくださる先生を求めているようです。
今までこの手のボランティアと言うと、
20代30代の若い人達が中心的存在でしたが、
これからは豊かな人生経験と専門知識を生かし、
現役引退組みがドンドンとこの分野に進出するべきだと思う。
60歳というのは、今や立派に働き盛り。
体力的にも問題ない、と太鼓判を押します。
バンコクに住む72歳の友人は、
かつてバブル経済激しかりしころ証券業界で、
名を知られた証券マンでした。
彼は、定年退職後思い立ってバンコクに住み着き、
思い立ったのは、「無料日本語学校」でした。
大学で日本語を学ぶ女子大生や、
日本レストランで働く娘達を自宅のマンションに集め、
無料で(それどころかコヒー・ケーキのサービスつきで)日本語を教え始めたのです。
それからほぼ10年が経過した今は、
毎日々自分の娘より一回り以上も若い娘達に取り囲まれ、
感謝され、喜ばれ、顔色は艶々としてボケルどころか年老いてますます盛んと言う、
羨ましいようなバンコク暮らしの日々を送っておられます。
女の子ばかり教えているのも困り者ですが、
人間の心と言うのは、常に強烈な刺激を求めており、退屈には耐えられなく、
外から入ってくる刺激が少なくなると、
自分で刺激を得ようと妄想の世界で遊ぶようになり、
これが痴呆を推し進める原因の一つではと、私は思っているのです。
痴呆の恐れは今に始まった事ではなく、ブッタの在世当時から有ったようで、
ブッタは
『この心と身体に起こる、事象と変化を瞬間々に気づきサティ(認識)する、
ウイッパサナ瞑想を実践する者は
“死の瞬間まで心が乱れることは無い』と説いておられます。
あなたが率先して『ウイッパサナ瞑想』を父上にご教授いただくのも一案ですが、
ここはひとまず、あなたが率先して父上を外に連れ出し、
「心の刺激」を与えるようこころがけるのがいいのではないか、と思います。
『生きとし生きるものが幸せでありますように』合掌。 (藤川)
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(2)〜ナニワの坊主の仏教入門〜
その11・・・お釈迦様の生涯 その5 <梵天勧請>
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さて前回はシッダ太子がついに悟りを開きブッダ(正覚者)となり、
伝統的に十二縁起を悟ったとされていると言う場面を見ました。
自分の苦悩の根本的原因は無明にあると突き止め、
その無明を壊滅する事によって真の安楽を得たシッダ太子は
1週間あまりその歓喜を味わい、
とても満足し充実した期間を過ごしました。
そして
「もはやこの生涯においてなすべき事を達成したので、
このまま静かに肉体的束縛からも解放され
真の安らぎの世界(般涅槃)に入ろう」と思い、
死を選択しようとしたのでした。
その時に、この娑婆世界の最高神である梵天(ブラフマン)が
シッダ太子の前に現れて太子に懇願しました。
「ああなんと言う事だ。
せっかくこの世に得難い覚者が現れ出でたと言うのに、
涅槃に入ろうとなされている。
これでは世界は人々は再び迷いに閉ざされてしまう。
どうかお願いです、
世尊がお悟りになった法を、世の為、人々の為に
説いて下さいませ。」と
それでも太子は
「いや私が悟った法は、いかにもいかにも理解し難い。
ましてや世間の人々は
欲楽と怠惰と怒りと愚痴に支配されているではないか、
その者の為に説法したとて徒労に終わるだけではないか。」
と梵天の要請を断りました。
しかし梵天も引き下がりません、
「いや世尊がお説きになる法を理解できる者も必ずやいるはずです、
もし世尊が説法なさらなければ、
その者はついに迷いから抜け出す事はかないませぬ、
どうか説法なさって下さい。」と再び懇願しました。
だが太子はまたも梵天の要請を拒否しました。
それでも梵天は三度も
「どうか世の為、人々の安楽の為に説法なさって下さいませ!」と
懇願しました。
そしてその熱意が太子に通じたのか、
太子は神通力を使って世間の人々を見渡してこう言いました。
「池の中にある蓮の華も池中にあって水面に出ないものもある。
また水面ギリギリに出てくるものもある。
あるいは水面から高く茎を伸ばして立派に開花している蓮もある。
それと同じ様に世の人々の中にも欲望の池に沈んでいる者も、
池から出ようと努力している者も、
池から出て真理を悟る可能性のある者もいる。
さぁ耳ある者に不死の門は開かれた!
これから甘露の法を説いて
世の為、人々の利益の為に世界を遍歴しようぞ!」と。
この梵天勧請のエピソードは
たぶん後世の仏伝文学者達の付け足しだと思われます。
しかし私はこのお話は事実かどうかなんて別にしてとても好きなんです。
言ってみればシッダ太子が
自分の苦悩の克服のみで満足していれば
仏教なんて今まで伝わっていない訳ですね。
過去にもそのように自分の道を達成した人はたくさんいたのですが、
太子が真にブッダとして今まで尊崇されているのは、
この伝道の決意をなされ、
人々に説法し続けて下さったからだと思うのです。
それは自分の悟りも大事だが、
他者の苦悩を放っておけないと言う
仏教の基本的精神として
今でも大切に受け継がれて来ていると思うのです。
ではまた、合掌。 岩井均臣
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(3)引き続きご喜捨のお願い。
〜ミャンマー・メッティーラ、第ニ日本語教室の建設にあたって〜
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まだまだ、ご喜捨のお願いしております。
詳しくは、下記ホームページをご参照ください。
http://www.omoroibouzu.com/metteira/mettira.htm
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(4)スタッフのあとがき
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上野の博物館で行なわれている「フィレンツェ展」に行ってきました。
http://www.nikkei.co.jp/events/art/fire.html
ヨーロッパの芸術を見るのは、あまりない機会ですが、
アジアの文化と違って、全てに構築され、
「様式美」と「具体性」を重んじた美術に感動してきました。
(吉松)
「オモロイ坊主を囲む会」通信 隔週水曜日発行
発行元:「オモロイ坊主を囲む会」 http://www.omoroibouzu.com/
ご意見・ご感想・ご要望などは、info@omoroibouzu.comまで
〜日本上座部仏教協会・「オモロイ坊主を囲む会」〜
〒162-0065 新宿区住吉町2-18 ウィン四谷808
Tel:03-5919-2435 Fax:03-5368-6839
編集人:吉松史章
発行人:福本誠也
監修 :藤川清弘
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