加藤公一ジャーナル<katokoichi.com> |
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>> 2003/6/13
>> 加藤公一ジャーナル
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=======預金過誤払い========
先日、あるシンポジウムにパネラーとして参加しまし
た。テーマは、最近頻発しているピッキングによる通帳
の盗難関連です。住居や事務所から通帳が盗まれて、本
人の知らないうちに預金が勝手に引き出されるという悲
惨な事件において、銀行にも責任があるのではないかと
いう点について話し合いました。
この犯罪、手口は次のようなものです。犯人は、まず、
玄関の鍵を特殊金具を用いて開けて(いわゆるピッキ
ング。所要時間は、ほんの数十秒です)、預金通帳を盗
み出します。この際、同時に、生年月日、電話番号等の
個人情報も取得しますが、部屋を荒らさない、余分な物
に手を付けないなど、発覚までの時間稼ぎを重視します。
そして、預金通帳に押してある副印鑑(通帳印鑑)を
スキャナーを使ってパソコンに取り込み、本物と寸分違
わぬ印影を払戻請求書にプリントして、窓口で預金の払
戻しを受けます。犯行はかなり組織的におこなわれてお
り、盗みに入る担当、預金を引き出す担当など、役割分
担までできているようです。また、最新の手口では、副
印鑑をカメラ付き携帯電話で撮影して、画像をメールで
仲間に送信し、別の場所で払戻請求書を作成させておい
て、ほとんどタイムラグなく預金を引出してしまうケー
スまであるそうです。警察庁によると、通帳の盗難は、
年間約3万件あるということです。
ここまで被害が拡大した原因の一つに、銀行があまり
にも安易に預金払戻しに応じているという事情がありま
す。中には、定期1,000万円の中途解約なのに印鑑
を確認するだけで払戻しに応じてしまうとか、住所と電
話番号の確認だけで1,600万円が他人に支払われる
などの例も見られます。しかも、こんなに杜撰な対応を
していても、銀行が印影を照合して窓口に来た人に払戻
しをすれば免責される(銀行は預金者に支払わなくても
よい。預金者は自分で犯人からお金を取り戻すしかない)
というのが現在の法律・判例なのです。窓口に来た人
に多少不審な点があったとしても(氏名に誤字が二箇所
もあった例や、男性名義預金を女性が引き出した例もあ
る)、ハンコをチェックすればあとは責任なしというの
ですから、これでは銀行が本腰を入れて被害を防止しよ
うと思うわけがありません。
現在、銀行を相手取っての集団訴訟が多数提起されて
おり、今年1月には、銀行側に全額の支払いを命じる画
期的な判決もでましたが、銀行がこの件について適切な
措置をとらず被害が拡大しつづけるのであれば、何らか
の立法措置を検討する必要が出てくるでしょう。もちろ
ん、預金者サイドでも、通帳が盗まれないよう、扉の鍵
はピッキングに弱いシリンダー錠から新型のものに替え
るなどの対策を講じるとともに、現在も副印鑑のある通
帳をお持ちの方は、すぐに副印鑑のないものに更新する
などの手立てが必要です(通帳をとり替えた後でも、古
い副印鑑のある通帳と同じ場所にしまっておくと、そち
らの印影をスキャナーで取り込まれてしまうので注意が
必要)。
ところで、あなたの通帳は大丈夫ですか?
民主党 衆議院議員 加藤公一
http://www.katokoichi.com
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