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>> 2007/6/8
>> 衆議院議員加藤公一ジャーナル
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=====消えた戸籍=====
日本人であれば、かならず名前が載っている戸籍。その戸籍に記
載されていた名前がある日突然消えてしまい、その人が生きていた
痕跡がなくなってしまう、そんなことがあったらどうしますか。
昨今、IT化の波に乗って、行政の世界でも「電子化」の流れが加
速しています。昔は役所に戸籍を取りに行くと縦書きのいかめしい
謄本がでてきたものですが、最近では、戸籍情報もコンピュータに
入力され端末から打ち出された横書きのシンプルな書式で交付され
ます(ちなみに私の選挙区内では、清瀬市ですでに電子化が完了し
ています)。
さて、電子化というと、処理も迅速で人件費も安くなり結構なこ
とずくめという印象がありますが、同時に弊害もでてきています。
そのひとつが、戸籍が「消える」問題です。実は、現在行っている
作業で電子化されるのは、現在生きている人の戸籍だけであり、電
子化の時点で亡くなっている人の情報は、コンピュータに入力され
ないのです。そして、紙の戸籍簿も、電子化に伴い、将来廃棄され
ることになります。その結果、人によっては、その情報が戸籍から
消えてしまうということが起こるのです。
たとえば、交通事故で娘さんを亡くした方がいて、死亡届けの後
に戸籍の電子化後が行われたとします。その場合、役所から戸籍を
取り寄せると、娘さんの名前が跡形もなく消え、生まれた記録、過
去たしかに生きていた痕跡がまったくない謄本が出てくることにな
るのです(電子化後に亡くなったのであれば、娘さんの名前のとこ
ろに死亡した旨の情報が付記されます)。まったく無神経な話です。
このような扱いをする理由を、役所は次のように説明しています。
つまり、古い戸籍のデータをすべて電子化すると費用が膨大にかか
るので、比較的重要性が低いと考えられる死亡した人のデータはコ
ンピュータに入力しなくても良いものとしたのだと。たしかに、財
政の苦しいこのご時勢に経費の節約は重要です。しかし、この件に
関する行政側の態度は、根本から間違っていると思います。
まず、死亡した人のデータは重要じゃないから移行しなくてもよ
いというのは、おかしな話です。今までの紙の戸籍では死亡者の情
報を記録から抹消しませんでした(必要な情報だからです)。電子
化後に死亡した場合にも亡くなった方のデータは、ずっと戸籍に残
ります。死亡後に電子化が行われたケースと死亡前に電子化が行わ
れていたケースで、その人の情報の価値に差をつける理由はないは
ずです。
それに、そもそも電子化というのは、今ある行政の事務を、忠実
に、紙からコンピュータに移すことが基本になるはずです。「経費
の節減」は徹底すべきですが、それによって必要な国民へのサービ
スの質が悪化することがあってはならないはずです。中途半端にデー
タを移行するのは、経費の節減ですらありません。単なる「手抜き」
です。電子化する以上は、今までの戸籍情報を完全に磁気媒体に移
行させるのは、当然のことではないでしょうか。
役所が基本的なデータの管理を中途半端にやるようになったら、
おしまいです。「消えた年金」でも同じことですが、電子化の意味
やデータの重要性を、改めて考えるべきではないでしょうか。
この問題については、機会があれば今国会で取り上げたいと考え
ています。
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編集・発行:衆議院 加藤公一議員室
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