頂門の一針 |
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わたなべりやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」 1292号
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平成20(2008)年8月25日(月)
政治を遊んだ大阪:渡部亮次郎
民主に追風、自民に向風:古澤 襄
世にも不思議な湖 トプリッツ湖:永冶ベックマン啓子
あなたがやっているのは外交ではない」:伊勢雅臣
北京オリムピック雑感:前田正晶
話 の 福 袋
反 響
身 辺 雑 記
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第1292号
発行周期 不定期(原則日曜日発行)
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政治を遊んだ大阪
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渡部亮次郎
大阪出身の作家司馬遼太郎によると、徳川時代の二百数十年間、大阪詰
めの江戸派遣武士は毎年多くても300人ぐらいであった。少なすぎて存在
感が無かったし、今で言う徴税(税務署)員みたいなものだったから軽蔑
されるだけだった。
まして大阪人にしてみれば太閤さんを潰してもうた憎っき家康。おまん
らの言いなりになって堪まるか、という反抗心のこりかたまり。
大阪人の反東京感覚はここに端を発する。
武士の成れの果てが公務員と言う名の役人だが、彼ら行政官は政府(東
京)や政治家(国会議員、知事、市長、府会議員,市議会議員)といった
権力者に対して、元々強い反抗心と不信感を持っている。
そこが東京と根本的に異なる点である。東京は何十年経っても「サムラ
イ」の街。「お上」という名の「権力」に対する抵抗力が元々無い。た
だ「従う」だけ。尽くすは嘆願、陳情あるのみ。
そこへ行くと大阪。伊丹空港騒音公害訴訟、新幹線騒音公害訴訟、数々
の大気汚染訴訟。「お上」のなさる事に徹底的に逆らう。恐れない。東
京とまるっきり違う。お上や政治家を信用せず、勝手に行政を行なう気
風がある。隠し財源の根っこがここにある。
なるほど明治維新で権力の中枢は江戸(東京)に移ったかもしれない。
天皇様も江戸へ「出張」したまま,何代たっても京都にお戻りでない。だ
が「出張」のままであって「遷都」を宣言されていないでは無いか。な
にさ。
江戸が政(まつりごと)でいくんなら、いけ、それがなんぼのもんじゃ。
わいらは商売でいきまっさ。煙もうもう京阪工業地帯。煙の多さが大阪
の繁栄をうたっとるやないか。煙の都、八百八橋の水の都や。
新聞社かて放送局かて始まりは大阪や。世界に冠たる総合商社も大阪が
始まり、銀行かてそうやないか。東京で始まったもん、あるけ。
政府とやらだけやないか。
大阪はこうして「政治」を貶し、商売に没頭していた。それが証拠に知
事に共産主義者の大学教授をしてみたり、テレビ漫才師を知事にしてみ
たりしてきた。自分たちが世界的変革の嵐に曝されていることに気付か
なかった。「政治を遊んで」いた。
昭和40年代の経済大成長とは変革の嵐だった。エネルギーが石炭から石
油へと変わって産業構造が変わった。九州と大阪の縁が切れた。得意と
してきた繊維産業は素材産業ではなくデザイン産業に変わっていた。
「感覚産業」など想像もしていなかった。もはや追いつける産業は無い。
それを大阪「財界」は1970年の万国博覧会による景気刺激策で凌ごうと
したが、万博は大阪に何も齎さなかった。刺激しても動ける産業は既に
無かった。千里ニュータウンが残っただけだ。
しかも経済活動は通産官僚という名の現代武士に「規制」され、彼らの
足元にひれ伏さなければ「情報」は取れなくなってしまっていた。だか
ら銀行も商社も「霞ヶ関」に引っ越してしまった。
このとき大阪は未だ共産党知事を戴きながら、役人という名の下級武士
たちは「裏金予算」で知事、市長ら政治家を欺いていた。徳川時代から
の「必要悪」と断じて、平然としてきた。それはそうだろう、裏予算で
生きられるのだから知事が共産党であろうが漫才師であろうが「関係な
い」。
こうした「下級武士」の感覚は、感覚である以上,一朝一夕に今更、治る
ものではない。ところが府民がやっと目覚めたので、まともな知事が出
現し、まともな政治をやりだしたから、下級武士(小役人)たちの勝手
の違ったのが昨今の大阪では無いか。
大阪府民も市民も「政治」を軽蔑し、油断しているうちに、賢明な若者は
どんどん江戸を目指すようになった。昭和50年頃からである。前後して
いわゆる「情報化」の時代、IT産業が始まるが、まともな政治家を育
成していなかった大阪はITにも取り残された。
すでに「財界」と言えるほどの財「界」は存在しない。空疎なゼッケン
だけだ。法人税,法人所得税は日に日に減ってゆく。人口も減ってゆく。
大阪は既に第二首都とは言えなくなった。そのことを一番知りたくない
のが大阪府民では無いか。
大阪人は政治家を軽んじ、無関心を決め込み、人気投票さながらに選挙
をふざけてきたが、この間、本当に必要としたのは大阪の将来を握る政
治家だったのである。指導者を失った大阪。馬鹿にした分だけ政治家が
必要な時に政治家はいない。2008・08・22
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民主に追い風、自民に向い風
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古澤 襄
北京五輪が終わって日本は国内政局の一色になる。とはいうものの解散
・総選挙の時期は視界ゼロ、与野党とも様々な観測が入り乱れて当事者
たちは落ち着かない日々が続く。気の早い向きは臨時国会の冒頭に解散、
10月総選挙で小沢民主党の圧勝と占う。
しかし当面の最大の課題は大型の補正予算を成立させて、景気後退の国
民不安を防ぐことにある。臨時国会の冒頭解散はあり得ない。ただ民主
党にとっては総選挙の時期が早い方がいいから、臨時国会で徹底抗戦戦
術に出るだろう。
時期はどうあれ、民主党に追い風、自民党に向かい風の政治状況は変わ
らない。といっても民主党の圧勝になるか、どうか。
小泉郵政総選挙で圧勝した自民党が百議席前後は失うというのが、選挙
実務者たちの一致した観測だが、民主、自民両党とも単独では過半数を
制するのは難しいのではないか。
ポスト福田の人気投票をすると1位が麻生太郎氏、2位が小泉元首相、
3位に小沢一郎氏と出るから、小沢首相で爆発的な人気がでるとは思え
ない。1位の麻生氏の総理待望論があるが不評の自民党で相殺されて、
これも爆発的な人気とはいかない。
仮に民主党が自民党を押さえて第1党になるとしよう。単独で過半数を
とれなければ、共産党、社民党、国民新党の支持が必要になる。その分
だけ小沢政権は保守から革新にスタンスが移る。
日米軍事同盟は希薄化して自衛隊の予算は縮減の対象になる。その分を
国民福祉に振り向ければ、まさに大きな政府の方向に歩き出す。
民主党内の保守系には共産党との提携には拒絶反応がある。共産党の代
わりに公明党・創価学会との連立を模索するかもしれない。公明党にとっ
ては「主が自民党から民主党に代わった」だけで万年与党を満喫できる。
今度は野党になる自民党が共産党、社民党と組んで小沢政権を揺さぶる
番となる。かくして日本はコップの中の争いで年々歳々、地盤沈下をし
ていくことになる。救い難い日本丸はどこに漂流するのだろうか。
杜父魚ブログの全記事・索引リスト(8月14日現在2161本)
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世にも不思議な湖 トプリッツ湖
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永冶ベックマン啓子
モーツァルトの生誕の地、オーストリアのザルツブルグ市は、(塩の城
塞の意、人口15万)は、1966年旧市街とと歴史的建造物がユネスコ世界
遺産に登録されている。
その、ザルツブルグ市の東方に広がる美しい高原地帯 ザルツカンマー
グート(塩の御料地)には、山と高原と谷間や林の中に全部で25以上の
大小様々の湖がある。
ハプスブルグ家の夏の保養地でもあったバート イシュルやモーツァ
ルトの母の生誕地聖ギルゲン、ドイツの元首相ヘルムート コールが夏
の休暇を過ごしたザンクト ボルフガング湖。
ケルトの古い文化の街、ハルシュタットとダッハシュタインの不思議に
美しい街と湖の文化的景観がユネスコの世界遺産に登録され、魅力的な
観光地である。
その中に、ある比較的小さいが、しかし山間の神秘的な湖、Toplitzsee
/ トプリッツ湖という湖があり、美しいトプリッツ川が流れ込んでいる。
第2次世界大戦中1945年、ザルツブルグ市では、市民から戦争に協力し
ようと、金や銀製品、時計、宝石類、メタル製品の寄付が集められ、そ
の量と価値は驚くほどであった。しかし、集められたその数日後には、
終戦となってしまった。
その財宝の行方を探り、色んな噂が市民の間で立つが、もしかしたら高
原地帯にある、昔から不思議な伝説のあるトプリッツ湖に埋められたの
ではないか、との説が強くなる。
ほぼ時を同じくして、ドイツ ナチスの財宝が気の箱に詰められて、沢
山 沈められた、という噂も流れた。
その隠された財宝を探しだそうと、密かにその湖に潜る者が何人も出て
きたが、誰一人として財宝を見つけるどころか、潜った本人自体が戻っ
て来た者はいなかった。
全員が、湖に飲み込まれたかのように、消えてしまったのだ。
一体全体何が起きたのかも分からないままに、進入禁止の札が立てられ
て、時が過ぎた。スコットランドのネス湖より不思議で、神秘的だと言
われた。
その後、潜水服を付けた専門家の調査団が潜りこの湖の水質検査が行わ
れた結果、ある事実が判明した。
湖の水面から20m位の深さまでは、普通の湖と何も変わらず、魚も植物
もいる。しかし水深20m以下では、酸素が含まれない水で、嫌気性微生
物「硫酸還元細菌」しかいない事がわかった。(日本では福井県の水月
湖が同じような湖と聞く)。
しかも、湖の底はとても深く、水は恐ろしく冷たくまた暗く、とても湖
底に潜り到達することは無理である事がわかった。
つまり酸素がないから、魚も植物も住めなく、また腐敗も起きないと言
う事になる。しかも何箇所も急流の渦が巻いていて、潜った者は、おそ
らくこの急激な流れに巻き込まれて沈んだ可能性があるとわかった。
その後、ドイツの調査団が、小型の潜水艦を用意して、この湖の底を探
検したが、私はその映像を偶然みた事がある。
暗い湖の底に到達すると、落ち葉が腐らずに多くあり、その落ち葉が動
くと幾つかの木の箱が照明された湖底に沈んでいた。
また、なにやら白い本のような、書類や紙の束が見えてきた。より近づ
くと、それは何と、イギリスのポンド札の恐ろしい量の山であった。印
刷は鮮やかに見えて、驚きの声が上がった。
ドイツ降伏の混乱時に、ナチス親衛隊が機密書類と共に、偽ポンド札や
その原版をオーストラリアのこの湖に沈めたのだ。
UK経済を撹乱、崩壊させようと狙い悪魔の秘密作戦で印刷された高品質
の偽のポンド札の山は、所有権の問題もあり、直ぐには引揚げる事は出
来なかった。
その2年後の1959年には、ドイツの雑誌 Stern / シュテルン(星の意)
の更なる取材準備が進み、偽札や原版、機密書類が回収されて、それ以
来作戦の内容が一般にも明らかになった。
その贋札は全部のポンド流通量の10%にあたり、現在の価値では、約1
兆円あまりの総額と計算された。実際に多くスパイへの報酬や、海外の
秘密工作資金、武器調達用の取引や謝礼に、国際間でも多く使われた事
実が残る。
ベルリン近郊のザクセンハウゼン強制収容所に、ユダヤ人の印刷専門技
師者を集めて1943年、国家による史上最大規模のポンド偽札印刷工場が
作られ、これはベルンハルト作戦と呼ばれた。USAドル札の偽造計画もあ
ったが、これは完成にはいたらなかったそうだ。
1917年スロバキア生まれの印刷工で生き証人のユダヤ人 アドルフ
ブルガーさんが、事実を伝え残そうと、体験談を「ヒトラーの贋札
悪魔の工房」に書いた。
ドイツとオーストリアの合作映画、『ヒトラーの贋札』も作られ、本年
2008年1月より各地で放映されている。米アカデミー賞・外国語映画を
受賞している。
監督は、「アナトミー」のステファン・ルツォヴィツキー。
ながやベックマンけいこ(在ミュンヘン=独)
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「あなたがやっているのは外交ではない」
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伊勢 雅臣
■1.「局長、あなたがやっているのは外交ではない」■
平成14(2002)年9月17日、小泉純一郎首相が平壌で金正日と会談し、そ
の結果、10月15日に拉致被害者5人の帰国が実現した。地村夫妻、蓮池
夫妻、曽我ひとみさんである。
帰国から10日目の10月24日、5人の処遇についての会議が開かれた。帰
国について北朝鮮側と交渉してきた田中均・外務省アジア大洋州局長は、
「5人をいったん平壌に戻し、家族を連れて帰国させる」と主張した。
田中は、北朝鮮側と「2週間程度の一時帰国」という了解をしていたよ
うだ。5人の日程には、おみやげの買い物時間も入っていた。「そうし
た約束はなかった」と田中は後に国会で答弁しているが、言葉通り受け
止める人は少なかっただろう。
安倍晋三・官房副長官と中山恭子・内閣参与(現在は拉致問題も担当す
る特命担当大臣)は、「5人を戻すべきでない」と主張した。一度戻し
てしまったら、北朝鮮は5人を脅して「平壌で暮らしたい。国交正常化
すれば自由に行き来ができます」などと言わせて、「人質」扱いするこ
とは目に見えている。
田中は「日朝間の信頼関係が崩れてしまう」と抵抗した。「日朝間の信
頼」とは、田中がこれまで交渉してきたミスターXなる謎の人物との信
頼関係である。「交渉相手のXを失います」と続けた。
中山参与は、「それなら、(交渉を)できる人にかわってもらえばいい」
と応酬した。そしてさらに厳しい言葉を口にした。
局長、あなたがやっているのは外交ではない。北朝鮮へのお願いだ。外
交官なら、お願いをやめて外交をやりなさ い。[1,p157]
中山参与は、田中が謎の人物と密室の中で経済援助を手みや げに「お願
い」をする「密室利権外交」そのものを否定したのである。
■2.田中とミスターXの相互テスト■
田中がミスターXと初めて会ったのは、平成13(2001)年秋だった。X
は「金正日将軍の指示で、自分が日本との連絡と交渉を担当することに
なった」と自己紹介した。
名前と肩書きを 伝えたが、絶対に公表しないでほしい、という。さらに
「自分は金正日将軍の直接の指示を受けている。将軍に直接報告できる」
と語った。
田中はXの力をテストするために、北朝鮮に拘束されている 元日本経済
新聞記者の釈放を求めた。Xは「帰すのは可能だが、滞在費を支払って
欲しい。数千万円になる」と答えた。翌年2月12日に元記者は釈放され
た。同時に外務省が機密費から「滞在費」を捻出したとの情報が流れた。
Xもまた田中の力量を試した。朝鮮総連の傘下にある「朝銀」の捜査に
関して、総連本部の家宅捜査や最高実力者の逮捕を避けられないか、と
聞いた。
逮捕は時間の問題と見られていたが、なぜか行われなかった。家宅捜査
も形だけのものになった。Xは平壌の幹部に「彼(田中)はすごい。小
泉を動かしている」と語った。
田中はXに日本の官僚の力を説いた。
北朝鮮が日朝正常化交渉で失敗したのは、政治家に頼んだからである。
日本では官僚が力を持っている。私のような力のある官僚に頼まないと、
日朝正常化の問題は解決しない。[1,p127]
北朝鮮ははじめに金丸信を引き込んで日朝国交正常化を急ぎ、巨額の経
済援助で難局を乗り切ろうとして失敗したのだが[a]、今度は私を相手に
せよ、と田中は言ったのである。
■3.日朝国交正常化へのそれぞれの思惑■
Xは北朝鮮の秘密警察「国家安全保衛部」に所属しており、日朝正常化
交渉を監視し、金正日に直接報告する立場にいた。
当時、党の工作機関「統一戦線部」のファン・チョルと同部の担当書記
キム・ヨンスンが対日交渉を担当し、金丸信との密室外交などを展開し
ていたのだが、この2人は日本からの賄賂を横領して私腹を肥やしてい
た[a]。Xはそれを徹底して洗い出し、2人を失脚させて、自ら名乗りを
上げて、対日外交を引き 継いだのであった。
ミスターXと田中が接触を始めた頃、金正日書記は困り果てていた。ブッ
シュ大統領は北朝鮮を「悪の枢軸」と非難し、テロ支援国家への先制攻
撃さえ口に出していた。
また2002(平成14)年12月に予定されている韓国大統領選挙では保守派の
勝利が間違いないと見られていた。
そうなると、金大中大統領が首脳会談実現のために、金正日に5億ドル
(約 550億円)以上の現金を払っていた事実が発覚し、北朝鮮への援助が
全面的に打ち切られる恐れがあった。
米国と韓国がダメなら、日本の財布をあてにするしかない。そうした金
正日の意向を察して、Xは「必ず1年以内に日本との関係改善を実現さ
せます」と「将軍様」に約束したのである。
一方、小泉政権も田中真紀子外相の更迭で、79パーセントあった支持率
が40パーセント台に急落し、危機に直面していた。
外務省も機密費や経費の不正使用などのスキャンダルで、国民の信頼は
地に落ちていた。ある外務省高官によれば、「小泉首相と田中アジア大
洋州局長らは、一発逆転のホームランを狙った」。
こうして日朝それぞれの思惑が後押しして、田中とXとの間で、国交正
常化に向けた密室での打合せが始められたのである。
■4.90億ドルの覚書■
Xは、日朝首脳会談で小泉首相が持参する「お土産」について「確実な
証拠」を求めた。北朝鮮の高官筋によると、日朝国交正常化は2003(平
成15)年1月1日から、経済協力の金額は「毎年15億ドル6年間」、1兆
円ほどにも上るという「覚書」をXは日本側から受け取った。Xはその
「覚書」を、小泉首相名にして欲しいと要求したが、それは実現しなか
ったという。
もう一つ大きな問題があった。拉致問題である。拉致被害者を帰して貰
わないと、日本国民は納得しない。しかも本来の外交なら、拉致は国家
主権の侵害であり、国際法上は「原状回復」すなわち「拉致被害者全員
の帰国」を求めなければならない。
しかし、Xは、拉致の事実と生存者の存在は認めたが、帰国させること
はできないとの立場を譲らなかった。そこで「安否情報の確認」という
線での妥協が成立した。
こうしてミスターXと田中は「密室利権外交」を通じて「小
泉訪朝」という歴史的イベントの筋書きを書き上げた。この頃
が2人の得意の絶頂期であった。
■5.アーミテージ国務副長官の怒り■
実は田中が「密室利権外交」で考慮していない側面がもう二つあった。
日米関係と北朝鮮の核開発問題である。田中は同盟国アメリカにまった
く相談も連絡さえもせずにXとの交渉を進めていた。「事前に(情報が
米国に)漏れれば、(米政府によって)つぶれる」と判断していた。
[1,p33]
米国側が小泉訪朝を知らされたのは、わずか20日ほど前の8月27日であ
った。アーミテージ国務副長官が首相官邸を訪れた際に、小泉首相が9
月17日に平壌で日朝首脳会談を行う、と伝えたのである。
アーミテージ副長官は親日家で、日米関係が緊張した際にも常に「日本
はアメリカにとって、最も大切な国である」と説き続けてくれていた。
それなのに、こんな大事な事を事前に相談もなく、今さら通告してくる
日本のやり方に、面子を潰された 副長官は怒った。大統領から解任され
ることも覚悟した。
アーミテージ副長官は米大使館に飛んで帰り、パウエル国務長官に電話し
て、ブッシュ大統領に事態を報告して貰った。大統領の判断を仰いだ上
で、副長官は外務省首脳に明確に伝えた。
核問題が解決しないのに、正常化はしないでほしい。交渉は慎重に進め
るべきだ。日米は、同盟国ではないのか。今後は、事前にきちんと連絡
して欲しい。[1,p44]
■6.日米同盟を破局から救った小泉首相の変わり身■
田中局長は米国側の怒りに驚いて、急遽説明のためにワシントンに飛んだ。
そこで旧知の[1]の著者・重村智計氏に「核問題は米国と北朝鮮の問題で
はないのか」と語った。[1,p39]
北朝鮮のミサイルは、日本には届くが、アメリカには届かない。北朝鮮
の核問題は米国よりもまず日本が心配しなければならない問題である。
外務省高官がこんな基礎的な事を知らないはずはない。
とすれば、この人物は、日本国民の生命・安全よりも、自分の業績を優
先していたことになる。こんな人物が得体の知れないXと「密室利権外
交」を進めていたのである。
小泉首相は、訪朝の5日前の9月12日、国連総会出席を利用して、ブッ
シュ大統領と会談した。ブッシュ大統領は「日本が経済協力資金を提供
したら、それは核開発に回されることになる。北朝鮮が核開発を完全に
放棄するまでは、正常化は困る」と厳しい口調で言った。
カンの鋭い小泉首相は、このまま日朝正常化に踏み切ったら、日米同盟
が崩壊すると悟った。「核問題が解決しない限り、日朝が国交正常化す
ることはない」と述べた。この変わり身の速さが、日米関係を救った。
■7.「8人死亡」情報の衝撃■
2002(平成14)年9月17日、秋晴れのもと、小泉首相一行は平壌の空港に
到着した。午前11時からの首脳会談に先立って、アジア局長どうしの事
前会談が行われた。
この席で、5人生存8人死亡の安否情報が書かれた1枚の書類が、日本
側に手渡された。これを手にした田中局長は、半ば放心状態であったと
いう。「8人死亡」では国民が納得しない。
北朝鮮側の情報によると、日本側から「生きている拉致被害者を4人か
ら5人程度出せばいい。後は正常化してから段階的に解決すればいい」
と言ってきたそうだ。ここから、北朝鮮側は「拉致被害者を全員出さな
くとも、国交正常化できる」と判断したという。[1,p193]
もともと拉致問題を認めること自体に、工作機関「統一戦線 部」や秘密
警察「国家安全保衛部」は反対していた。そこに「4人から5人程度出
せばよい」と言われたので、5人生存とし、残りの8人は死亡と急遽で
っち上げて、終わりにしようとしたのである。
だから、1995年に日本赤軍リーダーの田宮高麿が「(拉致された)有本
さんらは元気だ」と語っているのに、 1988年に死亡したとしているなど、
辻褄の合わない点が少なくなかった。
しかし、田中にとってみれば、「5人生存」は期待していたが、「8人
死亡」とまで言ってきたのは、予想外だった。
実は「全員の安否情報」を北朝鮮に要求していたのは、小泉首相だった。
首相は、田中−ミスターXとは別のルートを使って、「全員の安否情報
が出なければ、小泉内閣は倒れる」と北朝鮮側に要求していたのである。
この頃には、小泉首相は米国とのやりとりなどから、田中に乗せられて
いる危険を感じていたのかも知れない。
■8.密室利権外交を阻止するのは国民世論の役割■
「8人死亡」の情報に日本国民は激昂し、日朝国交正常化どころではな
くなった。こうして、田中がXとの「密室利権外交」で練り上げたシナ
リオは頓挫した。
田中のシナリオ通り進行したら、どうなっていただろう。拉致被害者5
人は再び北朝鮮に戻され、秘密警察の脅迫のもとで、「平壌で暮らした
い」などと言わされていたであろう。
1兆円の経済支援で、金正日政権は核開発を加速しただろう。同時に 日
米同盟は危機に瀕し、日本は北朝鮮の核の脅威に今以上に曝 される
ことになったはずだ。
そうした事態を防いだのは、「8人死亡」情報に怒った日本国民の世論
であった。先に金丸信の密室利権外交が「戦後45年間の謝罪と補償」
まで約束して、「土下座外交」と世論の批判を浴びて挫折したのと、同
じ構図である。
北朝鮮のような独裁国家との外交においては、一部の政治家や外務官僚
が賄賂や外交功績などを餌に一本釣りされて、「密室利権外交」に引き
ずりこまれやすい。民主国家において、それを阻止するのは国民世論の
役割である。
■9.金丸信、田中均の後継者は跡を絶たない■
最近でも自民党の加藤紘一元幹事長が、「当時官房副長官だった安倍晋
三前首相を中心に(拉致被害者を)返すべきでないと決めたことが日朝
間で拉致問題を打開できない理由だ。返していれば『じゃあまた来てく
ださい』と何度も何度も交流していたと思う」と述べた。[2]
発言内容の不当性は拉致被害者の家族会・救う会が抗議声明を出した通
りであるが、もう一つ、なぜ今頃、金正日が喜ぶような事を言い出した
のか、に注目する必要がある。
加藤は、1995(平成7)年に北朝鮮に50万トン、国内価格にして1千億円
ものコメ支援を行った際に、主導役を果たした。当時、加藤の名代とし
て北朝鮮と交渉をしていたのは、元秘書の佐藤三郎であり、佐藤が支援
物質の通関業者としての顔も持っていたために、「利権疑惑」を呼んだ。
[3,p61]
同時に山崎拓・元自民党副総裁らが中心となって「日朝国交正常化推進
議員連盟」を結成して、北朝鮮への制裁解除と対話姿勢への転換を主張
し始めた。山崎は朝鮮総連の許宗萬副議長ら幹部と交友があり、朝鮮総
連関係者によると「日本の政界の中では数少ないパイプ役」だという。
[4,p13]
いずれも、米国のテロ支援国家指定解除を見込んで、金正日将軍様の歓
心を買い、「密室利権外交」を再開しようという魂胆であろう。安倍晋
三・前首相が「百害あって利権あり」と激しく批判した通りである。
金丸信、田中均の後継者として「密室利権外交」を継承しようとする者
は跡を絶たない。
■リンク■
a. JOG(560) 日朝「密室利権外交」小史(上)
国交正常化を急ぐ金日成に、金丸信は「お国(北朝鮮)は百
億ドルを要求できる」と答えた。
http://archive.mag2.com/0000000699/20080810000000000.html
b. JOG(259) どうする?日朝交渉
拉致犠牲者8人死亡。それでも国交正常化交渉を進めるべき
なのか? それとも、、、
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h14/jog259.html
■参考■(お勧め度、★★★★:必読〜★:専門家向け)
→アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。
1. 重村智計『外交敗北――日朝首脳会談の真実』★★★、講談社、
H18
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062135051/japanontheg01-22%22
2. 産経新聞、H20.07.10、「拉致被害者、北に返すべきだった
加藤氏発言に抗議声明 家族会・救う会」、東京朝刊
3. 野村旗守編集『北朝鮮利権の真相』★★、宝島社、H15
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4796639608/japanontheg01-22%22
4. 野村旗守編集 『日朝交渉「敗因」の研究』★★、宝島社、H16
■■ Japan On the Globe(562)■ 国際派日本人養成講座 ■■■■転載。
The Globe Now: 日朝「密室利権外交」小史(下)
「あなたがやっているのは外交ではない」と、
田中均・外務省アジア大洋州局長は面罵された。
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北京オリムピック雑感
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前田 正晶
正直なところ、これほど沢山オリンピックの中継放送を見たことはこれ
までになかった。それほど長時間家にいなくとも、北京との時差が1時間
では、いわばリアル・タイム(等と忌み嫌うカタカナ語であるが)で見
られるからであろうか。
とは言え、これほどに不愉快、不満足、落胆、憤慨させられたオリンピ
ックは記憶にない。勿論、優勝したか善戦健闘して入賞圏内に入った団
体と選手たちを称えて、あわや落涙寸前という種目もあった。
マスコミは、何かオリンピックの内か外で事件が起きるとに期待してい
るのではないかいう点もあったが、何事もなく終わりに近づいてきた。
確かに報道規制や応援団の言動等には疑問の点がなきにしも非ずだった
が、「全てが想定内であるとは言わぬものの、何でもありと思っていれ
ば、何事もなかったと同じである」となるのだが。
褒めるべき我が国の代表たちの活躍についてはマスコミに譲って、ここ
では憤慨と落胆を取り上げておく。全てが順序不同であり、A級もC級も
ない犯罪者ばかりの批判である。
何処かの番組で「星野ジャパン」、「柳本ジャパン」、「反町ジャパン」
等の呼称がおかしいと指摘していたが、その通りである。思うに、嘗て
長嶋が日本代表監督になった際に、その存在を称える意味で(監督とし
ての手腕であるはずがないが)「冠」として監督の名前を頭に持ってき
たのが切っ掛けである。軽佻浮薄である。スポーツマスコミがである。
競技種目ではサッカーから行こう。必ずしもオーヴァー・エージ不在だ
けが理由ではないと思うが、嘗ての中田のようなティームの中心となっ
て引っ張っていく存在がなかった。
それにしても全敗は酷すぎた。甘やかされたというマスコミ論調もある
が、画面からも女子・ソフトボールのような「勝ってやろう」との気迫
が感じられなかった。協会全体と選ばれた選手たちも反省して貰いたい。
次が「申し訳ないの一言」と星野が居直った野球の惨状。細かいことを
ここで云々するまでもないだろう。
世界でルールを統一すべきだという意見もあるが、その前にプロ、アマ、
高野連とバラバラになっている状況の是正を求めたい。
プロ野球を未だに「賎業」の如くに見なして、その経験者が高校生のコ
ーチをできないような恥かしい状態を、不思議と思わない感覚を正すこ
とから始めて貰いたい。
10日間に同じ相手に2回ずつ負けるとは何事か!少しは女子のソフトボ
ールを見習え。
大反省を求める前に、連盟の役員全員の総入れ替えを示唆したいのが陸
連。マラソンの男女代表から1人ずつ出場辞退されるような状況を把握し
ていなかったなどは、論外で論評に値しない。
柔道にも同様な批判を浴びせる。すでに指摘したように欧米人に好き勝
手に柔道をかき回され、ルールを一方的に改悪され、その変化に対応す
るべき指導もできなかったとしか、部外者でもない私には見えてくる。
指導者層を現代人に替えることが急務ではないか?
最後に最も鬱陶しかったのが、マスコミの空騒ぎである。やれ「初めて
のオリンピック」だの「ロンドンでの連覇」だの「メダルを取れ」だの
「何時引退するのか」だのと愚問の繰り返しである。
それだけではない、早くから希望的観測から勝手な予想を立てて、代表
たちに要らざる圧力をかけすぎた。また、出た方もその重圧に弱すぎた。
メダル圏内と予想して外れた例が幾つあったか。
それに、何かといえば「〜は日本のお家の芸」などと無駄なことを言う
な。「出場する代表選手は君らの歓心を買うために北京に来たのではな
い」。
最後に実力を最大限に発揮した選手たちを、仮令、入賞圏外であっても、
心から褒め称えておきたい。ご苦労様でした。
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話 の 福 袋
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◎顔面移植、大きな問題なく社会復帰も可能=研究チーム
[ロンドン 21日 ロイター] これまでに世界で3例が報告されてい
る顔面移植。研究者らが21日発表した論文では、移植を受けた患者は仕
事をすることも可能であり、移植された部分が大きな問題なく長持ちす
る可能性が示された。
中国とフランスで行われた移植の例を2つの研究チームがそれぞれ医学
誌ランセットで発表した論文によると、移植後最初の1年は組織の拒絶
反応があったが、2人とも新しい顔を受け入れる心理的な問題はみられ
ず、社会復帰も可能になっているという。
世界初の顔面移植は2005年11月、犬に襲われて顔面に大けがを負った
フランス人女性のイザベル・ディノワールさんに対して行われた。担当
医師団は昨年、ディノワールさんがゆっくりだが確実に回復していると
報告していた。
2例目の移植はクマに襲われた30歳の中国人男性。2006年に手術を行っ
た中国の医師団によると、手術後は拒絶反応による合併症がみられたが、
現在の経過は良好だという。
西京病院の研究チームは「激しく損傷した顔面の再建には移植が選択肢
になり得ることや、移植によって患者が速やかに社会復帰できる可能性
を示している」と述べた。
また、2007年にフランスの医師団が実施した顔面移植のケースでは、男
性患者は術後13カ月で仕事を始め、移植された鼻や口やあごなど組織の
拒絶反応も少なかったという。
アンリ・モンドール病院のローレン・ランティエリ博士らは「われわれ
のケースでは、特定の損傷の修復には顔面移植が外科的に実現可能で、
効果的であることが確認された」としている。
8月23日13時6分配信 ロイター
◎「Nature」の日本語要約記事です。
「Nature」 vol.448 (7152), (26 Jul 2007)
Highlights: 気候・人がもたらした降水量の変化
我々人類は、気候にその痕跡を残してきている。20世紀には、人間活動
の結果として、地表面気温、海面気圧、自由大気の温度、海洋の温度が
いずれも変化した。
気候モデルでは、人間活動が全地球規模で降水量も変化させた可能性が
示唆されているが、この予測を裏付ける証拠はこれまで見つかっていな
かった。今回、この証拠が得られた。
20世紀の間の陸域降水量観測値の変化と気候シミュレーションとの比較
から、降水量の緯度分布に検出可能な影響が及んでいることがわかった。
人為起源の因子が、北半球中緯度地帯では湿潤化の一因となり、その他
の地域、例えば北半球熱帯域では乾燥化に寄与していたのである。
「Nature」 vol.449 (7159), (13 Sep 2007)
Highlights: 気候:二酸化炭素と温度の関連
地球温暖化に対して懐疑的な人々は、地質学的年代の遠い過去において、
高い大気中CO2濃度が常に地球温暖化と関連していたかどうかについて地
質学者の意見が一致しないことにすばやく飛びつき、あげつらった。
しかし、新しい研究によって、大気中のCO2濃度と地球の表面温度はいつ
も密接に結びついてきたという一般的な見方に、さらなる裏付けが加わ
った。
「炭酸塩凝集同位体(carbonate clumped isotope)」を古水温計として
使った古生代の海面水温の解析から、大気中のCO2濃度が現代よりも高か
った時期には、地球の温度は著しく高く、大気中CO2濃度が現在とほぼ同
じくらいだったときは、地球の温度が現在と同じ程度であったことが示
されたのである。
数値とグラフが無いので、もう一つ何か信用出来ないのですが...
(北海道)
◎開会式「口パク」問題、歌った少女は傷心状態で“遠い所”に
【北京=関泰晴】北京五輪開会式での「口パク」問題で、実際に革命歌
を歌っていた北京市の小学1年、楊沛宜さん(7)に関し、担任の教師
が自身のブログで「楊さんは傷つき、落胆している様子だ」と近況を公
表した。
メディアの取材を避けたいとする両親の計らいで、楊さんが「遠い所」
に移されていることも明らかにした。
それによると、楊さんは今月18日夜、開会式で「口パク」をした同市の
小学3年、林妙可さん(9)が出演するテレビ番組を見た。司会者は、
開会式で全世界に流れたのは楊さんの歌声だったことに最後まで触れず、
番組は終了。楊さんは落胆の表情を浮かべたまま、一言も話さずに就寝
した。
翌朝、楊さんが歯形が残るほど強く腕をかんでいたことが判明したとい
う。世間から身を隠さなければならない理由も分からず、楊さんが悩ん
でいる様子もうかがえるため、担任教師は「これ以上、楊さんを傷つけ
ないで」と訴えている。 8月23日19時30分配信 読売新聞
◎<イルカ>鳴き声と物結びつけ「言葉」 東海大が成功
フィン(足ひれ)を見せると短い高音、バケツに低音−−。シロイルカ
に異なる物を見せ、それに応じて違う鳴き声を出させる実験に、東海大
が成功した。逆に録音した鳴き声を聞かせ、それぞれに対応する物を選
ばせることもできた。
イルカは物や記号を目で識別することは分かっていた。しかし、自らの
鳴き声と物を結びつけ、人のように「言葉」として発したのは海洋生物
では初めて。
研究チームは03年から、鴨川シーワールド(千葉県)で飼育されてい
るシロイルカ(推定23歳)で実験した。フィンとバケツ、ゴーグルを見
せ、異なる鳴き声を出すよう訓練した。すると、シロイルカはフィンは
短い高音、バケツは短い低音、ゴーグルは長い高音と鳴き分けているこ
とが分かった。
また、録音した3種類の鳴き声を聞かせると、それぞれに応じた物を選
んだほか、鳴き声をまねて、同じ声を出すことができた。これで、録音
と自ら発する鳴き声が同じと認識していることが確認できた。いずれも
成功率は85%を超えた。
人は物を示す言葉を覚え、物ごとに決まった音があることを認識し、そ
の音(言葉)を発するようになる。シロイルカも同じ過程で学んだこと
になる。
訓練した村山司教授(動物心理学)は「イルカとの会話が現実味を帯び
てきた。将来は、イルカとあいさつができるようになるかもしれない」
と期待を膨らませる。 8月24日2時30分配信 毎日新聞
◎五輪中の大気、10年間で最高=16日間すべて基準クリア−北京
【北京24日時事】24日付の中国共産党機関紙・人民日報は、同日閉幕の
北京五輪に関し、開幕の8日から23日までの16日間すべてで市内の大気が
基準をクリアし、うち9日間は「一級」の青空だったと伝えた。月間では
過去10年間で最高水準だった。
北京市内では、交通渋滞や大気汚染を解消するため、ナンバープレート
末尾が奇数の車は、奇数の日しか走行できない車両規制が実施された。
この結果、毎日180万〜200万台が走行停止となり、五輪期間中にバスや
地下鉄など公共交通機関は、1日当たり延べ2000万人近くを運んだという。
五輪には204カ国・地域から1万人以上の選手が参加。登録記者は2万2000
人に上った。選手・記者らの世話や、市内の安全監視などに当たったボ
ランティアは170万人に達した。(了) 8月24日16時20分配信 時事通信
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反 響
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1)「政治を遊んだ大阪」に感銘を受けました。大阪人ではない私にと
って、長きにわたる大阪在住の所為か大阪気風に染まって仕舞ったのか、
ご指摘の大阪感を欠落させて仕舞っていたようです。
確かに<大阪は反抗心と不信感>の驕りに酔い痴れ、お上の政治家を信
用せず、政治を軽んじてきた歴史的錯誤があります。
それが大阪の衰微に繋がり、経済も含めもはや「第2の都市」とはいえ
ない事態に陥ってしまったという、ご指摘もまさにその通りでした。
そういえば大阪では、諸事何事にも「冷やかし・ごまかしの気風」があり、
それを「おちょぐる」と呼称して、むしろ自画自賛の糧にしています。
そんな「おちょぐり」精神旺盛の大阪人であったとしても、まさか「お
上」ではない、自分の職域でどうして「裏金」など悪事を働くのか、中
々理解出来なかった私ですが、貴重なご指摘で頭の中を閃光が走り、疑
問を解くことができました。
主宰者からは、恥ずかしながら、私の足りない「大阪感」の再構築を厳
しく求められたものと、厳粛に受け止めています。
本稿締めくくりの卓見で全てが言い尽くされています。
<大阪人は政治家を軽んじ、無関心を決め込み、人気投票さながらに選
挙をふざけてきたが、この間、本当に必要としたのは大阪の将来を握る
政治家だったのである。指導者を失った大阪。馬鹿にした分だけ政治家
が必要な時に政治家はいない>。
官公庁・企業に読者層を網羅する私のホームページには、仕事始めの月
曜に掲載配信させて頂きます。こうした視点で、大阪のどのメディアも
過去触れたことはないし、書くも筆力も持ち合わせていません。
この度は本当に有難う御座いました。心からお礼申し上げます。
毛馬 一三
2)貴誌1287号花岡氏の「出るか「1兆円景気対策」」を興味を持っ
て読みました.
1兆円というと大きな金額に聞こえますが,日本の世帯数の現状がおよ
そ5千万世帯ですので,1世帯当り平均2万円程度のプレゼントにしか
なりません.それも文字通り「一時金」です.確かに「自民党中堅幹部」
が仰る通り「ファミレスに家族で出かける+アルファ」程度です.
「2万円の一時金」で元気が出ると,皆さん本当にそう想われますか?
一時金とはサラリーマンでは「賞与=ボーナス」を指します.それが
国から「2万円」,それも1回限り..
確かに,皆がそのお金を使えば,1兆円の売り上げ増になりますが,そ
の後の景気浮揚の持続性・可能性の根拠は何でしょうか?
花岡氏は「大型景気対策の一つにはなりそうだ」と仰いますが,一世帯
当り2万円の追加消費で,一時的な売り上げ増が一部産業界に生じてオ
シマイなのではないでしょうか.
もしあるとすれば,その一時金で何らかの新たな挑戦が試みられて成功
するという可能性です.ただその場合は,資金投入を選択的に集中しな
ければなりません.ここで言う「ばら撒き」はそれとは逆行する発想で
すし,頭を使っているとは到底思えません.
結局は,実業家が必死の想いで智慧を絞り,その中の幾つかが成功して
市場をそれぞれ少しずつ盛り上げていくことしかないのだとすれば,政
治家など無用の長物です.
斯様な事情に鑑みるならば,やはり「ばら撒き」という手法はそのお金
の持つ「潜在的有効性」を徒に低めるだけと思われます.だとすれば,
何処に集中投下すべきなのか..
原資が限られているだけに確かに難しいですが,それを考えるのが政治
なのではないでしょうか.それとも,斯様な政治家にしか投票できない
国民が駄目だということでしょうか? 2008/8/23 大阪
3)何と韓国が全勝で優勝してしまった。オリンピックの野球である。
先ずはお目出度うと申し上げておく。
根本的なことかも知れないが、我が国ではプロの人たちを連れて行きな
がら何らのご褒美が用意されていなかったのではなかったか?一方の韓
国はメダル圏内に入ったご褒美で派遣された選手たちから14名が兵役免
除となったそうだ。
韓国はオリンピック期間中は国内リーグを中断するそうだが、我が国は
それもせず、各球団に気兼ねしながら派遣する選手を選んだという説も
聞かされた。
星野の政治力も及ばなかったのか?こういう点にも疑問が残る。サッカ
ーでもオーヴァー・エージの選手の派遣を断ったJリーグのティームがあ
った。そんな状態でメダルを取れと騒がれても困るだろう。
今回は1人も日本人の審判を見かけなかった。皆北米か南米勢で、ストラ
イクの範囲の協定?が結ばれていなかった関係上、我が国のみならず韓
国も悩まされていた感があった。不思議だ。国や地域でストライクの判
定が異なり、使用球が異なるとは、野球とは珍妙な競技であると、あら
ためて痛感。
しかも、決勝戦の主審はプエルトリコ人。あれでは9回裏の揉め事のよう
な時に備えて、審判に通訳をつけねばならないのではと、余計な心配を
した。何故、優秀な審判がいる日本からは呼ばれないのだろう。
勝手に推理すれば、ストライクの判定が厳格すぎるからかな?今日まで
のところでは、この点の説明も解説もなかった。これも例のタイブレー
クを導入した上部団体の決定か?そうであれば一方的すぎる。
何れにせよ、私から見れば興醒めな展開ばかりだって。一体誰のせいだ!?
以上 前田正晶
4)不滅?大阪市の「裏金」
やはり、こうした問題の裏には裏金やヤミ専従などの問題が付きもので
すね。その影にはトップや幹部職員が黙認ないし放任していることに起
因していると思われます。
労働組合、その中心はあの社保庁に代表されるような自治労という全国
組織にあぐらをかいた実態があります。
国は地方分権という掛け声だけは勇ましいものの、そこのトップの姿勢
が余程しっかりしていないと猫に鰹節という図式が表面化するだけでし
ょう。表にはなかなか出てませんが、地方自治体ほど危ういと思われます。
(なみお)
5)23日夜は秋田県・大曲の花火(全国一)でした。雨。寒いような
天気です。それでもフォーラムを終えた後ののんびりを楽しんでいます。
(O)
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身 辺 雑 記
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都立猿江恩賜公園。24日は暗い曇天下の散歩。それでも蝉たちは声の限り
に囀っていたが、その死骸を2羽見た。2羽目は未だ動いていた。既に
子孫を残し終えたのだろうか。
とうとう北京五輪はテレビを1度も見ないで済ませた。あれを論評する
気にはなれない。気違いが世界中のまともを集めて気違い沙汰をやって
いる、見る気はしないのが当然だ。
ご投稿、ご感想をお待ちしています。下記。読者:3656
人。
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