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頂門の一針 1230号  08・03・19(水)

発行日時: 2008/3/19

□■■□───────────────────────────□■■□
 わたなべりやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」 1130号
□■■□───────────────────────────□■■□  


         平成20(2008)年3月19日(水)

  (明20日から23日までは都合により休刊します。ご寛恕を)


                                   ラサの悲鳴を聞け!:福島香織

                               チベット支配の漢人頭目:泉 幸男

                                 優位に立ったマケイン:古澤 襄

                                 狙われる外国人旅行者:宮崎正弘

                             カジノは沖縄活性化の近道:平井修一
                               
                         話 の 福 袋
                         反     響
                         身 辺 雑 記


□■■□  ──────────────────────────□■■□
第1130号            
                              発行周期 不定期(原則日曜日発行)
           御意見・御感想はchomon_ryojiro@yahoo.co.jp

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    ブログアドレスは http://chomon-ryojiro.iza.ne.jp/blog/



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ラサの悲鳴を聞け!
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       福島 香織

2008.03.18 Tuesday - 14:33 comments(0) trackbacks(0) by 古澤 襄 

<伊藤正中国総局長の下で中国の庶民生活を女性らしい筆遣いでブログ
に描いていた福島香織さんとは別人のようなチベット報道。手かせ足か
せを嵌められた外国人記者の北京報道は行間から真相を読みとるしかな
い。

その点で福島さんのブログ記事は直截で優れている。記者は現場にいる
のが生命というが、現場にいて何も書けないなら、現場にいないことに
等しい。

その福島さんだが中国外務省から「意図的に中国を貶める報道をしてい
る」と睨まれているらしい。

滞在延長のビザが下りないので「2万人以上の外国記者が一斉に取材す
る北京五輪。国際スタンダードと中国スタンダードがぶつかり合うコメ
ディア・デラルテ(どたばた喜劇)がいたるところで展開されるのでは。
う〜、現場でみたいなあ」と国外退去を恐れていた。

しかし、祭典のオリンピック報道と悲劇のチベット報道の取材のどちら
を選択するか、といわれればジャーナリストのとる道はひとつ。「情報
統制を越えて漏れ聞こえるラサの悲鳴をきけ!」のブログ記事に福島さ
んの覚悟が現れている。(古沢記)>

■国内はYou Tubeも、BBCもアクセス禁止。ラサの電話は故障を装い、
メールは届かない。一方で、中国CCTVは、抜き身の刀をさげた凶暴そう
なチベット族の暴徒の姿をうつし、チベット族の無法を強調している。
中国のネット世論は「チベット独立派を殲滅せよ!」「不要軟手(手加
減などいらない!)」と雄叫びをあげ、鎮圧部隊は正義の味方扱いだ。
見事な情報統制と世論誘導!さすが。

■しかし、国際社会では北京五輪ボイコット要求拒否が主流。さすが!
中国の外交力、そしてパブリック・ディプロマシー力。日本も爪の垢で
も煎じてのませてもらおう。

■今回、中国はCCTVなどで、現地の暴動の映像を流したが、中国的には
これが成功だった。隠蔽しなかった分、情報公開の透明性は前よりまし、
と国際社会に思わせ、海外メディアも、この同じ映像使い、公式発表を
中心に報道した。

赤い衣のラマ僧が商店を破壊したり、チベット族の若者が中国国旗・五
星紅旗を燃やしたりしている映像。それだけで、テレビを見ている一般
の人々は、中国もこんな凶暴なやつら抑えるには、多少の暴力もしかた
なかったんじゃないか、と思いかねない。実際、日本の知人とさきほど、
電話で話したら、そういう意見だった。

■しかし、この暴動が起きたきっかけは何だったのか?そこを忘れては
ならないと思う。この暴動事件を「一部血の気の多いチベット族大騒ぎ」
で納得してもらっては、彼らがあまりにあわれだ。

暴動は一刻も早く収まってほしいが、今回の件では中国当局に非がある
ことは、きっちり日本も含め国際社会として認識を一致させてほしい、
と切に願う。

■16日夕、14日夜にチャットした友人と再びつながった。検閲ワードを
避けながら、書いては速攻で削除しながらの、あわただしいチャットで、
情報量は多くない。

チベット自治区にネット・ユーザーは32万人しかいない。中国全土では
2億1000万人もいるのに。しかもその32万人の多くは漢族だろう。

チベット族でネットを自由に扱える人間は、限定されていて、監視を受
け易い。そういう危険を承知の上で、グレート・ファイヤー・ウォール
をかいくぐって私に何かを伝えようとしてくる彼女。

もちろん、彼女のもたらす情報がどれほど正確か、検証するすべはない。
だが彼女とのチャット文面からにじむ焦りと民族の悲哀に、私は当局発
表より、真摯なものを感じるのだが、みなさんはどうだろうか。

■彼女、ラインオン。
彼女「ハロー、ここは悪くなっている」
福島「ハロー?元気?」

彼女「今、入ったばかりの情報だけど、シガツェで抗議行動(衝突?)
が起きている。」「ナクチェ県でも」
福島「どのくらい大きい?」

彼女「大きいわ、人数は調べているところ。僧侶はまだ含まれていない」
福島「ラサはOK?」

彼女「外出禁止令が出ている。外に出ると撃たれるわ。街は軍だらけよ」
「ラサは静か。でも郊外で抗議行動(衝突)は起きている。(ずらずら
と地名がでてくる、5カ所くらい。あっという間に削除でメモれなかっ
た!)」

福島「電気、水道、電話、食料、みな大丈夫?」
彼女「大丈夫よ、私の家にはツァンパ(干菓子みたいなチベットの保存
食)がたっぷりあるから!」「でもバルコルエリアの方は食料が大変み
たい。長引くと飢える家がでてくる」


福島「家族は大丈夫?」
彼女「もちろんよ!」

福島「(暴動は)どんな風にはじまったの?」

彼女「14日、午前11時30分ごろ、ジョカン寺の近くにあるラムチェ寺で
僧侶がハンガーストライキをはじめた。これを軍(武装警察だろう)が
阻止しようと、殴るけるなどの暴行のあげく発砲した。7、8人が死ん
だ。逮捕者も出た。これをきっかけに市民に怒りが広がり、暴力的な大
規模デモが起きた。他の僧院も抗議のハンストに入った」

福島「ラムチェ寺の僧侶は何人?」
彼女「70〜80人」(寺院の1割の僧侶が虐殺されたわけだ)

彼女「市民デモは北京中路あたりで軍と衝突。軍は発砲を繰り返し、銃
創や圧死(おそらく軍用車両で)で、このエリアだけで死者は70〜80人
は出ている。」

福島「市全体では何人くらい(の死者)?」

彼女「正確には分からないけれど100人以上。110から120人の間だと思う。
(亡命政府の発表は80人の遺体が確認された、少女も含む。これから
増える可能性も)」

福島「市民が多いの、僧侶が多いの?」
彼女「僧侶より市民が多い、若いチベット族が犠牲になった」

福島「政府は漢族の商人が犠牲になったようなことをいっていたけれど」
彼女「漢族の死者はない。回族が5人死んだ。」「チベット族は怒りに
かられて回族のショップを襲った。

それで回族が怒りチベット族を5人殺した。それでチベット族が怒り回
族を5人殺した」「漢族が犠牲になったというのは、政府のウソよ」

福島「僧侶が破壊行動に参加したというのは本当?」
彼女「それは本当。回族の店に火をつけた」

福島「僧侶は何を望んでいるの?独立?」

彼女「それだけではないわ。僧侶たちは政府に、漢族・回族移民政策を
ストップするように要求していた」

「政府は300万人の漢族・回族をラサに移民させようとしている。僧侶た
ちは自分たちの子供たちをまもろうと、この政策に反対を申し立ててい
た。今でもチベットの大学新卒者は就職難で、チベット族の失業者は多
い。そんなに大量の漢族、回族がくれば、チベットの子供たちは生きて
いけない」

福島「最初のデモは10日?」
彼女「10日、デプン寺で起きたデモ行進は軍(武装警察)に制圧された。
このとき発砲もあったし、死者や車でひかれた者も出wた。人数は分から
ないけれど。逮捕者も相当出た」。

ここで、ラインオフ。

■ここに書いた以外にも、いろいろ書き込まれたのだが、地名や寺の名
前は、速攻で削除されるので、あやふやなもの、読み取れないものもあ
った。

今回の暴動の最初のきっかけは、軍による僧侶への発砲、暴力であった、
というのが彼女の主張。しかも、僧侶らの要求は、独立という大層なも
のではなく、地域の移民政策への反対だった、という。当局のいうとこ
ろの「ダライ・ラマ14世策動による独立分裂活動」のようなものではな
かったとの見解だ。

■この300万移民政策なるものが、本当にあるのかどうかは、確認できて
いない。しかし新疆ウイグル自治区ウルムチは、まさに大量の漢族移民
によって、人口200万人あまりのうち75%が漢族という漢族支配の都市に
なった。もはやウルムチには、ウイグル族文化の香りは殆ど残っていな
い。

中国では、少数民族地域への漢族移民、同化政策というのは、これまで
もやってきた手段だ。全自治区人口280万人、ラサ人口44万人のところへ
300万人、というのは多すぎる気もするが、最高の観光資源と地下資源、
インド・ネパールに隣接する軍事的要衝でもあり、そのぐらいのことや
らかしたとして不思議はない。

■ましてや、今は青藏鉄道が敷設され、大量の人、物資の輸送が可能に
なった。チベット族たちは、すでにラサに氾濫する漢族文化、漢族経済
に不安を覚えている。それは昨年夏、中国外交部主催のプレスツアーに
行った時、ひしひしと感じた。

■ちなみに、ムスリムである回族は、少数民族ながら、普通語に堪能な
人が多く、漢族とビジネスが出来る人は多い。しかもチベット族と仲が
悪い。

一方、チベット族は、普通語の会話・読み書きが苦手、というより過去
の迫害の記憶から漢語を蛇蝎のごとく嫌っている人が多い。

■そこで、漢族が青藏鉄道とともにもたらした漢族市場経済(特色ある
社会主義市場コネ経済)にすでに、チベット族はあぶれている状況があ
る。チベット族は貧しい人が多く、このままラサやチベットに漢族が増
えたら、我々の文化、伝統、暮らしは完全に破壊される、そういう危機
感は強い。

■当局側が撮影したと思われる暴動映像を見れば、暴行を働いているの
は、若いチベット族だ。身なりはボロを纏い、ひょっとして失業中かも
しれない。たとえ仕事をしていても、賃金は数倍の差がある。

昨年7月のプレスツアーで、ラサの経済開発地域の取材をしたさい、建
設現場で同じ仕事をしている漢族の出稼ぎ農民と、チベット族地元民の
賃金は、片や1日40元、片や1日8元だった。

■もちろん、自由アジア放送が伝えたように、投獄中の僧侶の釈放要求
とか、いろいろな不満がつもりつもっていたのだろう。

昨年末で、政治犯として投獄されたチベット族は僧侶を中心に119人。活
仏の当局による管理・許可制導入など、チベットの伝統・宗教文化を完
全になめくさった政策を強引に導入するなど、外国人にはどうしてそこ
まで締め付けねばならないのか、踏みにじらねばならないのか、理解に
苦しむほど、チベット族への圧政がある。

たとえ、ダライ・ラマ14世の存在感、影響力が共産党中国の想像を絶す
るほど大きく、中国指導者が過剰におびえているとしても、あまりにひ
どすぎる。

■こういう状況でおきた僧侶のデモだが、300人レベルの坊さんのデモを
武装警察を突入させて制圧する必要がほんとうにあったのだろうか。300
人レベルの抗議活動なら、香港では毎日起きている、とはいわないが、
比較的頻繁に起きている。

ダライ・ラマ14世が求める高度の自治とは、この香港レベルのなんちゃ
って自治・一国二制度にすぎないのである。一国二制度くらいいいじゃ
ないか、と私などは思うが。

■暴動の原因が何なのか、どういう経緯でかくも悲惨な大暴動に広がっ
たのか、今は断片的な情報の寄せ集めで見えない部分が多い。中国側公
式発表をうのみにして、それを既成事実としてしまうのは、毒ギョーザ
事件の真相を中国公式発表どおりの見解で処理するのと同じだろう。

■ダライ・ラマ14世は、この暴動について、国際的な独立した調査団派
遣を望んでいる。ぜひ、日本もこの意見を支持してほしい。暴動は今や
飛び火、拡大している。今、ここで国際社会に見捨てられると、沸点の
低いチベット族は、それこそ玉砕覚悟で蜂起するかもしれない。

■毛沢東が行った対チベット政策がいかに苛烈にして陰惨であったかは、
わざわざ私が言うまでもないが、その記憶を受け継いでいる若いチベッ
ト族は今でも大勢いる。

一見、漢族にとけ込んで暮らしている普通のチベット族の若者も、ふと
酔った瞬間、もし状況がこのままならば、殺された祖先の数だけ漢族を
叩き切って自分も死ぬのだ、といまだにうわごとを言う人もいるのだよ。

その深い恨みと悲しみを本当に癒すのは、金でもなく、女でもなく、ダ
ライ・ラマ14世の帰還と宗教の自由というあたり、チベット族のメン
タリティは、中国人にも日本人にもなかなか理解できないのだが、それ
は尊重せねば多民族国家は成立しえない。

■17日は、ダライ・ラマ14世インドへの脱出の記念日。多くのチベット
族・僧侶の心がざわざわする日だ。どうか、恐ろしいことがおきません
ように。血がながれませんように。私まで心がざわざわする。ひとつ間
違えば、本当に北京五輪どころではなくなるかもしれない。

福島香織プロフィル
産経新聞中国総局記者。平成13年に香港支局(すでに閉局)勤務、1
4年から北京駐在。北京の銀座と呼ばれる王府井近くに一人暮らし。趣
味は美食、読書、旅行、観劇。目下、中国の人口、女性、貧困、環境、
ネット、言論問題などが取材上の関心事。好きな言葉。「逃げない、は
ればれと立ち向かう」



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チベット支配の漢人頭目
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           泉 幸男
       
チベット問題については、 拙著 『中国人に会う前に読もう』 第4章 
「中国文明の限界線  大学町プリンストンのチベットの夕べ」(97〜117
ページ)に 分かりやすく書いております。
http://homepage2.nifty.com/sai/mart/

      *     *     *

チベット紛争も餃子事件も、共産党官僚の保身をかけて鉄面皮に現実否
定することで処理しようとする北京政権。

頭目、張慶黎とは。

官僚の保身は、人民の生命より重し。

鉄面皮な現実否定をしても、売れるのは手作り餃子の皮ばかりだ。

ニューヨークの名門コロンビア大学のチベット専門家であるロバート・
バーネット (Robert Barnett) 氏。 

今回のチベット暴動について『ニューヨーク・タイムズ』紙と『クリス
チャン・サイエンス・モニター』紙から取材をうけている(両紙とも3
月14日号)。

そのなかで、漢人によるチベット支配の頭目であるチベット自治区 中国
共産党委員会書記の 張慶黎(ちょう・けいれい)氏の強引な統治手法に
ふれていた。

 張慶黎とは、いかなる仁(じん)か。

■ 強引な「愛国教育」■

バーネット氏によれば張慶黎氏は、2006年5月にチベットにおける中国
共産党トップに就任して以来、

≪これまで以上に強硬な路線をとり、ごく些細な抗議行動さえ国家への
脅威といわんばかりに対処し、 ことあるごとにダライ・ラマを批判して
きた≫。

バーネット氏によれば、今回のチベットでの抗議行動も、発端は極めて
限定された具体的要求を掲げたものだった。

(1)昨年10月以来、当局によって逮捕されたままの僧たちを釈放して
ほしい。

(2)警察や軍は僧院からお引き取りねがいたい。

(3)「愛国教育」を拒否したために僧院から追われた僧たちを復帰さ
せてほしい。

この「愛国教育」というのは、政府側の広報文句(プロパガンダ)を僧
たちに「学習」させて、ダライ・ラマを糾弾する文章を書かせるという
もの。

 精神界に生きる人々がこれに反発せぬわけがなかろう。

 日本教職員組合の諸氏も、プリンスホテルに集合するまえ
に、中国大使館の前に集結して抗議行動をするべきであった
のぉ。

■ 飛び切りの偉いさんの甥っ子 ■

張慶黎氏の略歴を調べたところ、昭和26年1月に山東省で生まれている。
当年とって57歳。

おじの張万年(ちょう・まんねん)氏が軍の偉いさんである。 昭和3
年8月生まれだ。昭和20年8月に中国共産党に入党し、中越戦争を現地
で指揮。平成4年には中国人民解放軍総参謀長となり、平成7年には中
央軍事委員会副主席にまで上りつめる。

 軍国主義国中国における最高権力は中央軍事委員会だ。
 歴代の中国共産党トップはこの「主席」ポジションの確保
に汲々とする。

張万年という名、コラム子は全く知らなかったが、そういう最高権力の
副主席だから飛び切り「偉い」のである。そして、そういう飛び切りの
偉いさんの甥っ子が、目下のチベット支配のトップ、張慶黎氏だ。

■ 胡錦濤と同じ共青団上がり ■


 張慶黎氏って、こんな顔です↓
http://www.china.ne.jp/2006/06/06/jp20060606_60365.html

(略歴ふくめ、きれいにプリントしたければ、こちら↓)
http://www.china.ne.jp/2006/06/06/print20060606_60365.html

張慶黎氏は、28歳から35歳まで中国共産主義青年団(共青団)の本部の
要職をつとめている。

 「共青団」といえば、胡錦濤国家主席の出身母体。エリートコースだ。
偉いさんの甥っ子にして、今をときめく共青団上がりなのである。

張慶黎氏は、47歳になるまで山東省の共産党官僚組織で実務経験を積ん
だ。

中国共産党山東省委員会常務副秘書長、いわば山東省の官房副長官です
が、そこまで上がったところで、西の方、甘粛省(かんしゅくしょう)
に転出して党委員会常務委員、宣伝部部長となる。

翌年48歳のとき、東トルキスタン、じゃなかった、新疆ウイグル自治区
に転出して、同じく党委員会常務委員となる。 54歳のときには新疆ウイ
グル自治区人民政府副主席に。

 21世紀には珍しい「典型的殖民地」である新疆ウイグル自
治区やチベット自治区の、人民政府「主席」は原住民族がつ
とめるお飾り的ポジションだ。

実際の権力を握っているのは漢人ポジションの「副主席」だから、要す
ればこの段階で張慶黎氏は、新疆ウイグル自治区の事実上のトップとし
て君臨したわけです。


■ そしてチベットの頭目に ■


そして54歳で張慶黎氏は中国共産党チベット自治区委員会書記代理とな
る。

当時の党委員会書記が 病気で執務できなくなったための「代理」だが、
事実上このときチベット支配の頭目の座に坐ったと言っていい。

平成17年11月のことだ。

翌平成18年5月には、正式に中国共産党チベット自治区委員会書記に任
命される。 (「書記」といっても党委員会書記は共産党組織のトップの
座ということです。お間違いなきよう)。

現在の中国共産党および中国国家のトップである胡錦濤氏は、平成元年
3月当時、やはりチベット自治区党委員会書記として、チベットの都ラ
サに戒厳令を敷き、民族独立運動を弾圧した。

この強硬策が北京中央のおぼえめでたく、その後、胡錦濤氏は出世街道
まっしぐらとなる。

張慶黎氏がこれを意識せぬわけもないが、さて、強硬策と懐柔策をどう
使い分けるか。

■ 燎原の火 ■

平成元年当時と今日の最大の違いは、漢人社会も一触即発の状況にある
ことだろう。

この20年間で、農民社会から希望が消え、人間らしい生活を営める自然
環境も失われた。

チベットで20年前の強硬策に頼れば、今度こそ炎は漢人社会に飛び火す
るであろう。

国際派時事コラム「商社マンに技あり!」
            http://www.f5.dion.ne.jp/~t-izumi/
第218号■平成20年3月18日発行より転載(許諾済み)



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優位に立ったマケイン
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           古澤 襄
 
昨年来、米大統領選は共和党候補が勝つという少数意見を杜父魚ブログ
で唱えてきたが、ワシントン共同は米ゾグビー社がマケイン優勢の調査
結果を発表したと伝えている。

流れはマケイン優位に傾きつつあるが、決め手は共和党保守派がマケイ
ンを支持するかにかかっていると私は思う。

共和党候補が勝つという予測は私のものではない。ワシントンでユダヤ
人社会に通暁している日系アメリカ人の予測。ブッシュ大統領の誕生に
際しても、コンディがブッシュ外交の下書きを書くと言っていた。

コンディとはコンドリーザ・ライス、現在の米国務長官。クリントン大
統領の時代だから半信半疑で聞いていたが、スタンフォード大学教授の
時代に書いた同盟国重視のライス論文を読むように勧められた。

ブッシュ政権下でライスが国家安全保障担当大統領補佐官として登場し
た時には、この人の情報の正確さに驚いたものである。したがってマケ
イン優位説も素直に信じる気になっている。

米ゾグビー社の予測はネガテイブ・キャーンペーンを繰り広げているヒ
ラリー、オバマの対立が原因でない。第3の候補といわれるラルフ・ネ
ーダーが民主党候補の票を食うと予想されることが理由。

ラルフ・ネーダーが立候補を見送り、共和党保守派がマケイン支持で1
本化しなければ、この予測は当たらないと思うのだが・・・。

<世論調査の米ゾグビー社は17日までに、11月の米大統領選では、民主
党候補指名を争っているオバマ、ヒラリー・クリントン両上院議員より、
共和党候補指名が確定したマケイン上院議員の方が優勢との世論調査結
果を発表した。

共和、民主両党に属さない「第3の候補」として出馬表明した消費者問
題活動家ラルフ・ネーダー氏が民主党候補の票を食うと予想されること
が理由。指名争い長期化に伴う党内分裂への懸念と併せ、ホワイトハウ
ス奪還を狙う民主党には気掛かりな結果だ。(共同)>

 2008.03.18Tuesday - 13:53 comments(0) trackbacks(0) by 古沢 襄

杜父魚ブログの全記事・索引リスト(3月14日現在1654本)



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狙われる外国人旅行者
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◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成20年(2008年)  3月18日(火曜日)  弐
通巻第2130号   
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 外国人を狙った犯罪が中国で急増
  すり、おきびきから誘拐、身代金強奪まで
*********************************

289,000件の盗難、171,000件のバッグ引き裂き。被害届の総額は不明だ。

この数字、外国人が届け出ただけの被害報告件数。被害届を出さない人
が大半だから、実態はおそらく、この10倍に近いだろう。

タクシーに夜間乗ると、2,000ドルも請求されたり、カラオケで一時間歌
って425ドルの請求があった事件など、オリンピックを控えて外国人を狙
う犯罪が増加していると、ヘラルドトリビューンは大きく伝えた(3月18
日付け)。

オーストラリアからの観光団のバスをハイジャックしようと「爆発物を
かかえた男は英語がしゃべれず『I AM SORRY』と言った」。
婦人を人質にしたが、警官に狙撃されておしまい。古都・西安で先週発
生した事件だ。

凶悪化した犯罪者。これまで外国人観光客を襲うと中国では罪が重くな
るので避けてきたタブーも雲散霧消、だれでもかまわず強盗が襲うとい
う。

深セン特別行政区では外国人を誘拐し、4万ドルの身代金を要求する事
件がおきた。

3人の犯人を警察は逮捕したが、当局は「それでもロスに比較すれば中
国は安全さ」と剛胆に言い放っているそうな。



━━━━━━━━━━━━
カジノは沖縄活性化の近道
━━━━━━━━━━━━


           平井 修一

小生が自分自身につけたあだ名は「ショートカット平井」(最短路線主
義)である。仕事が来たら「いかにして最短で、労力を少なくして、締
め切りに間に合わせ、うまく仕上げるか」を真っ先に考える。

仕事をしながら、明日から取り組む仕事の段取りをずーっと10時間以上
考えるから、眠っていても考えており、朝方に「ヨッシャア!」と絵図
面を書き上げることがしばしばあった。不思議な体験だ。

「仕事のツボ」というか、目標達成のための「近道」を常に用意し、頭
脳の引き出しやファイルに蓄積していく。このテーマなら誰に取材すべ
きかということも当然ながら蓄積・更新していく。

まあ、ほとんどの記者はそれをしているだろう(昔はPCがないのでこ
れは結構面倒だった)。媒体の看板で取材できたりはするが、記者個人
の信頼関係で取材できることのほうが多いだろうと30年の経験から思う。
若い、文字好きの人がいたら、「ブンヤ稼業は面白いよ、やってみなは
れ」と勧めたくなる。

ところで来年にもカジノ法案が成立し、再来年には解禁されるようだ。
小生のメモリーを「カジノ」で検索すると、いくつか情報が上がってき
た。

まずは、ラスベガス。

「年中無休、24時間現ナマが動く土地だから滅茶苦茶ガードマンが多い
ので、全米でも屈指の治安のよさだ」(ラスベガス市)

次にレノ。ラスベガスと同様のネバダ州の原野にあり、レイク・タホ地
区とともにカジノシティとして発展している。「世界で一番小さい、最
も素敵なカジノシティ」というキャッチフレーズを謳っていた。

「ここはインディアン居留地で、何の産業もなかったが、インディアン
が事業協同組合を作ってカジノ産業を発展させた。インディアンの雇用、
生活に大きな貢献をし、全米のインディアンを鼓舞した」(レノ・タホ
観光協会)

日本では、沖縄、鹿児島の島部(奄美や与論島)、四国、東北、北海道
あたりにカジノをまずは作るべきだ。地域の雇用と経済に寄与するため
である。東京なら三宅島に真っ先に作るといいだろう。そういう視点で
作るべきで、間違っても新宿歌舞伎町に作ってはいけない。

生き馬の目を抜くほどの方々は、この日に備えて20年前から準備万端、
おさおさ怠りない。

<日本カジノディーラーズ協会は、日本でのカジノ解禁に備えカジノデ
ィーラーを厳格な審査によって認定するための機関です。

日本カジノスクールは、日本カジノディーラーズ協会認定校第1号校と
なっています。 すでに優秀な卒業生が数名認定試験に合格しています。

見事試験に合格した人へのみ発行される「カジノディーラー資格認定証」。
カジノ合法化の際には、この認定証が信頼と権威あるものとなるでしょ
う。プロディーラーを目指す方々は、是非認定試験にチャレンジし合格
を勝ち取ってください。>

<学校法人トラベルジャーナル学園「ホスピタリティ・ツーリズム専門
学校大阪」のテーマパーク科。海外では大人のエンターテインメントと
して定着しているカジノは、国内でも解禁の議論が出るほど注目されて
います。カジノに欠かせないディーラーという仕事を研究します。>

プーシキンは「不要な金を得るために必要な金をリスクにさらす」とギ
ャンブルを非難しているが、小生はそうは思うものの、金が動けば雇用
につながるからカジノもやってみなはれ、というスタンスだ。

沖縄経済の起死回生の一発になりはしないかと、ショートカット平井は
思うのである。共産主義者の沖縄タイムスと琉球新報は反対するだろう
けどね。



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話 の 福 袋
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 ◎京の上空に 謎の飛行船?  正体は…京大のスギ花粉観測気球  

 http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008031700121&genre=K1&area=K10

京都大の上空に浮かび、市民からの問い合わせが相次いだ飛行船(17
日午後2時10分、中京区・京都新聞本社から) 

京都市内の上空に白い飛行船のような物体が今月9日から現れ、「何が
飛んでいるのか」との市民からの問い合わせが警察などに相次いでいる。
正体は、京都大研究室が揚げているスギ花粉観測用の気球で、花粉症に
悩まされる患者のため日夜データの収集に励んでいる。 

気球の大きさは横幅約5メートル、高さ約2・5メートル。京大農学研
究科の川島茂人教授(大気生物学)の研究室が、左京区の京大農学部総
合館の屋上(高さ25メートル)から、長さ225メートルのロープにつない
でヘリウムガスで揚げている。 

スギ花粉を採取するため、ロープの6カ所に付着剤を塗ったガラスをつ
り下げている。9日から悪天候の日を除いて、昼夜を問わず約6時間お
きに上げ下げしている。 

川島教授は、スギ花粉が大気中でどのように広がり地上に落ちてくるの
かを研究しており、ガラスに付いた花粉の数を顕微鏡で数え、地上から
の高さや時間ごとに集計している。 

ある高さで集中的に花粉が採取されたり、夜間より昼間の方が花粉が多
く採れる、といったデータが集まっているといい、「今回の研究成果を、
精度の高い花粉飛散のシミュレーションづくりに生かしたい」と話して
いる。気球は、24日ごろまで京都の上空に浮かぶ。  Kyoto Shimbun
2008年3月17日(月) 


 ◎  カジノ賛否 両論併記/県検討委が報告書案

沖縄県カジノ・エンターテイメント検討委員会(委員長・小濱哲名桜大
教授)の第5回会合が17日、県庁であり、カジノの賛否両論を併記し
た報告書案について意見交換した。本年度の委員会は今回で終了し、今
月中に報告書をまとめる。

2008年度委員会では、県がニーズが高いとみて提示する「リゾート型カ
ジノ施設」のモデルをたたき台に、一歩踏み込んだ形でカジノ導入の懸
念や波及効果などを検討する。

カジノ導入について報告書案では、「ギャンブル依存症や青少年への悪
影響」など懸念意見と、「沖縄観光振興の有効な施策となる」など肯定
意見の両論を併記。

今後の課題として(1)検証のため具体的モデルの検討が必要(2)世
界のカジノ状況についての県民各層への情報提供(3)カジノ利用対象
者の設定や利用手法の検討―などを挙げた。

報告書案検討に先立ち、委員の山内彰県青少年育成県民会議会長と元山
和仁沖縄女子短大教授が、今月上旬に行ったマカオ視察について報告し
た。

山内委員は「視察でカジノに対するイメージが大きく変わった。経済規
模の大きさに驚いた。街に子供の姿はなく、大人の遊びとしてしっかり
確立されていると感じた」と述べた。

次年度の委員会では、カジノ施設の規模や内容など具体的なシミュレー
ションを作成し、シンポジウムなども予定している。

広告代理店によるインターネット調査(06年12月、サンプル数8166)で
は、行ってみたいカジノのタイプではリゾート型が最多の60・2%。
全国各地のカジノ候補地の中で、沖縄にできた場合の来場意向は24・
5%で、東京・お台場の30・6%に次いで高かった。

同調査は、沖縄のカジノには関東地方を中心に年間最大871万人が来
場すると試算している。沖縄タイムス 2008年3月18日(火) 

 
 ◎<痴漢でっち上げ>逮捕の甲南大生、退学処分へ

大阪市営地下鉄車内で起きた痴漢でっち上げ事件で、甲南大は18日、虚
偽告訴容疑で逮捕された同大法学部4年、蒔田文幸容疑者(24)=京都
市山科区=を無期停学とし、本人と面会して事実関係を確認した上で退
学処分にすると発表した。 

17日の合同教授会で決定した。再発防止策として、来年度中に全学部で
倫理教育科目を開講▽法学部で冤罪(えんざい)を扱う模擬裁判を開く
−−ことも決めた。

記者会見した杉村芳美学長は「言語道断の行為で、大学教育の信頼を揺
るがせた。被害者と社会の皆様におわびする」と述べた。
3月18日11時47分配信 毎日新聞


 ◎大 院生、起訴事実認める  ウイルス作成 京都地裁で初公判 

自作のコンピューターウイルスをアニメ著作物や同級生(23)の顔写真な
どに組み込ませ、インターネットのファイル共有ソフト「Winny
(ウィニー)」上に流出させたとして、著作権法違反(公衆送信権侵害、
著作者人格権侵害)と名誉棄損の罪に問われた大阪電気通信大大学院生
中辻正人被告(24)=無期停学処分=の初公判が18日、京都地裁(柴田
厚司裁判官)であった。中辻被告は「間違いありません」と起訴事実を
認めた。 

検察側は冒頭陳述で「自らが作成したウイルスが(インターネット上で)
及ぼす影響を楽しむために改悪を続け、犯行に及んだ」と、ウイルスの
作成・配布が犯行と密接に関係していることを強調した。 

これに対し、弁護側は「起訴事実は争わないが、ウイルスの散布を処罰す
る法律はなく、この点を根拠に被告を重く処罰するのは不当だ」と主張
し、裁判所がウイルスの悪性を立証するための供述調書などを証拠とし
て採用することに反対した。 

事件をめぐっては、地検が起訴時の会見で「ウイルスを直接取り締まる
法律を作ってほしい」と異例の表明するなど、ウイルス作成・配布に対
する可罰の是非について議論が高まった。 

起訴状などによると、中辻被告は昨年11月、自作のウイルスを不特定多
数のウィニー利用者に感染させようと企て、ウイルスを潜ませた人気ア
ニメの1場面の画像を著作権者に無断でウィニー上に流した。また同月、
自作ウイルスに同級生の顔写真と名前を添付し、ウィニー上に流した、
とされる。  Kyoto Shimbun 2008年3月18日(火)


 ◎「しいたけ寿司」特産に 根羽で試食会、上々の評判

長野県根羽村内の女性有志と村が、特産のシイタケを使った「しいたけ
寿司(ずし)」を開発し17日、村民に呼び掛けて試食会を村役場で開い
た。

中国産の輸入品の増加や栽培者の高齢化で村内の生産量が減る中、新た
な活路を見いだそう−と初めて企画。今後は、村内の飲食店や農家民宿
のメニューに採用してもらい、家庭料理としても広げていく考えだ。

同村産シイタケはかつて年間10トン余生産していたが、約20年前から輸
入品が増え、現在の年間生産量は1トンに満たない。ただ、最近は食の
安全性の視点から国産シイタケが見直されてきており、村内の出荷量も
若干回復してきたという。

こうした状況を踏まえて村の県派遣職員、松江和子さん(43)が、料理
が得意な村内の主婦浅井和子さん(71)らに声を掛け、1月から試作し
てきた。

試食会には、農家民宿の経営者や村議ら計約50人が参加。浅井さんらと
約500本の干しシイタケを使って、すしを握った。いずれも砂糖やしょう
ゆの味付けで煮込んだシイタケを用い、酢飯との間にワサビやオオバを
挟んだり、押しずしにしたりして、さわやかな味わいに仕上げた。

試食の評判は上々で、有志の一人の原小夜子さん(60)は「根羽のどこ
に行っても味わえる環境をつくりたい」と期待。松江さんも「村民の共
有財産としてはぐくみ、村産シイタケの需要拡大と村民全体の利益拡大
につなげたい」と話していた。信毎Web 3月18日(火)

 
 ◎沢村栄治の一人娘 父の輝きに見守られて

豊後水道を春の陽気が包んだ2月の昼下がり、美緒(63)がそっと話しかけた。 

「私が女で父さん、がっかりしたでしょ」 

88歳の母が大きく首を振る。「『ピンクの肌だ、ピンクだあ』って、あ
の無口な人が大喜びしたのよ」 

愛媛県八幡浜市。美緒が育ったこの港町に帰郷してから、母はぽつりぽ
つりと父のことを口にするようになった。 

父は3度目に召集された1944(昭和19)年12月、生後5カ月の幼子を残
し輸送船とともに台湾沖に沈んだ。27年の生涯だった。 

父の名は沢村栄治。 

プロ野球草創期、父が巨人軍のエースだったことを母から聞かされたの
は10歳の時。映画館では当時、池部良が沢村を演じた「不滅の熱球」が
上映されていた。 

他人から知らされるよりは、と母が考えたのだろうか。暮らし向きがよ
かった母の実家にいて、父に思いを巡らすことはほとんどなかった。 

大学入試で上京し、ただ驚いた。 

成城大学の面接。履歴書の「亡父」を見た男性教授が身を乗り出した。
京都商(現京都学園)を中退し、全日本入りした17歳の父がベーブ・ル
ースらから9三振を奪った34年の日米野球。「静岡で試合を見たんだ。
すごかった」。志望理由も聞かれず、面接は終了。合格通知が届いた。

東京で暮らした36年間、似た話を何度も聞かされた。就職した広告会社
の社長からも、とっつきにくい取引先からも。「沢村投手の娘だって?」
と話がつながる。父が後ろで守ってくれている、と思い始めた。 

97年のある日、タレントの青空うれし(73)を紹介された。青空はその
場で、知り合いの山口千万石(せんまんごく)に電話をかけた。父の故
郷、三重県宇治山田市(現伊勢市)の尋常高等小と京都商時代の捕手。
青空は「栄ちゃんの娘に会いたい」と、山口から聞かされていた。 

美緒は約束した。「父の墓参りで会いましょう」。近鉄宇治山田駅で待
ち合わせた山口は、墓まで徒歩10分の道中、よくしゃべった。日々の
猛練習や春夏3度の甲子園。「栄ちゃんの球が速くて」。突き指で曲が
ったままの両手の指を、うれしそうにかざした。 

5年前、京都学園の同窓会長が訪ねてきた。創立80周年記念に父のブ
ロンズ像を建てるから来てほしいとの依頼だった。 

式典前日、ゆかりの人が集まったホテルのロビーで男性に突然、抱きし
められた。外野手だった金子澄雄。「一目で沢さんの娘とわかったよ」。
涙声になっていた。 

雨の除幕式には、チームメートの遺族ら450人が参列した。こんなに大勢
の仲間に慕われる父とは。そう考えるうちに目が潤んできた。 

翌年の若葉の季節。美緒は母を父の像と引き合わせた。5分ほどの滞在。
見つめていた母と去り際に話した。「生き生きしていた一番いい場所に
建ててもらったね」 

山口は除幕式の直前に死去。金子も帰らぬ人となった。父の像を見て以
来、美緒は京都学園野球部にミカンジュースの差し入れを続ける。「父
ならそうしたはず」。甲子園に出たら、応援に行くと決めている。 

その舞台にはきっと、輝いた父が見えるはずだ。 

アサヒ・コム 2008年03月18日15時16分



━━━━━━━
反     響
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 1)小沢民主党が使えないはずの反対理由 
http://plaza.rakuten.co.jp/yizumi/diary/200803120000/


日銀総裁に武藤敏郎副総裁を充てる人事案に民主党が反対している理由
を見て、笑いが止まらなかった。

少なくとも「小沢民主党」が絶対に使えないはずの理由付けではないか。

 「財務省の次官だった人だから、日銀総裁にしたら日銀の独立性を確保
できない」というのが民主党主張である。

すでに5年間も日銀副総裁をつとめたのに、それより前に財務省にいた
からダメというなら、小沢一郎氏はどうか。

自民党の本流らしきところにいた人物であり、こんな人物に党の代表を
つとめさせては民主党の独立性を確保できぬ。

現に「大連立」構想も出して、民主党の独立性なるものを揺さぶる行動
もしてるじゃありませんか。

武藤敏郎氏が5年以上まえの前歴ゆえにダメというなら、まず小沢一郎
氏を下ろすところから始めていただいたほうが分かりやすい。(泉)



━━━━━━━
身 辺 雑 記
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19日は朝から病院(皮膚科)なので、帰宅後配信する予定でしたが、予
定を変更して、前もって配信する事にします。

既報の通り、20日から23日まで休刊します。ご寛恕の程を。

公園では杏が開花した。櫻は蕾が日に日に大きくなり、気象庁の予報ど
おり、あと10日足らずで開花するようだ。そのために降る雨に散歩者は困
るが。

ご投稿、ご感想、ご意見を待っています。
…………………………………………………………………………………
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--------------------- Original Message Ends --------------------
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渡部 亮次郎 <ryochan@polka.plala.or.jp>

 
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