メルマガイドよくある質問サイトマップ

あなたが選ぶ メルマ!ガ オブ ザ イヤー2008
あなたが選ぶ メルマ!ガ オブ ザ イヤー2008

走れ!歩け!挑戦の旅

RSS
トップ > 旅行・レジャー > アウトドア > 走れ!歩け!挑戦の旅
最新号をメルマガでお届け

この記事の発行者<<前の記事次の記事>>最新の記事

体力勝負の一人旅 No.096【街道てくてく旅編】

発行日: 2006/7/8



-------------------------------------------------------------

【10日目・2006年6月5日】

 どんより曇った朝だった。7時25分、庄野宿に到着する。今日の中
継は庄野宿資料館からだ。この時間に来れば岩本さんと話ができると
思っていたが、すでにリハーサルの真っ最中だった。
 リハーサル後、歩いてくる岩本さんに「歩きだと追いつかないんで、
ずるして藤川から自転車で来ました。」と話し掛けた。岩本さんは「
チャリか、いいね」と答えてくれたが、時間がないようでそのままど
こかへ行ってしまった。

 生中継が終わると、路上は中継で使われた紙吹雪で覆われていた。
NHKスタッフ7〜8人で片付けていたが、すぐに近隣の人や見物に来た
人たちも片付けに加わった。町の人たちの人間性を感じることができ
たし、一体感も感じた。自然と私も片付けの仲間に入っていた。

 生中継前には多少雨がぱらついたものの、岩本さんが出発するとき
には雲の少ない日焼けしそうな天気になっていた。岩本さんは顔にべ
ったり日焼け止めを塗り、「白くない?」とスタッフに聞いていたが
、あまりの色白にスタッフは多うけだった。

 自転車で付いていくにはペースが違いすぎて退屈なので、先回りし
て川俣神社で一休み。この辺りは他にも川俣神社がある。地元の人が
言うには、
「鈴鹿川と安楽川が合流する地点だからみんな川俣神社なのよ」

 安楽川を渡ったところに岩本さんへの応援ボードがあった。そのボ
ードには岩本さんとおじさんのツーショット写真も貼ってある。これ
を作ったのはそのおじさんで、東海道を日本橋に向かって歩いていた
ところ静岡で岩本さんに出会ったそうだ。
 おじさんは四国歩き遍路をした経験もあり、東海道の旅では1日
40Km歩いたそうだ。そんなおじさんからマメ防止の秘けつを聞いた。
女性用ストッキングを適当な長さに切って、それを履いてから普通の
靴下を履くこと、そして休憩中は靴を脱ぐこと、だそうだ。

 岩本さんの人気は高まる一方で、井田川駅前では応援メッセージの
垂れ幕を持った10人以上のおじいちゃんおばあちゃんに出迎えられ記
念撮影。まるで四国お遍路のお接待のように、道の傍らにあるベンチ
に呼ばれお茶のお接待を受けていた。
 その後も歩き出せばすぐに声を掛けられ、たくさんの人と握手して
いた。握手をし終えた1人のおばちゃんが50mぐらい戻ったところにあ
る自宅へ走って帰っていった。
 変だなぁと思っていたら、ダンボール箱を抱えて戻ってきた。そし
て「もう行っちゃった?」と聞かれたので、「行っちゃいましたよ」
と答えた。おばさんはさびしそうな顔をしてダンボール箱を開け、缶
のお茶を1本取り出し私にくれた。箱ごと冷蔵庫に入れていたようで良
く冷えている。冷たいお茶を岩本さんやスタッフの人たちに飲んでも
らおうと思って準備していたようだ。心にジーンときた。自転車で追
いかけ「おばさんがお茶をあげたいって言っているんだけど」と言い
たかったが、そんな勇気はなかった。とぼとぼと家へ帰るおばさんに
、何度も何度も手を振って、「ありがとう」と御礼を言った。

 和田一里塚跡に着いたところでちょうど12時。いつものようにお昼
を食べに移動するらしくワンボックスカーが止まっていた。スタッフ
から「1時間後に戻ってきて、ここから再出発します」と説明があっ
た。

 この時間を使って自転車を自宅へ送る手配をすることにした。今日
のゴール方面へ向かいながらヤマト運輸の取次ぎ所を探す。亀山宿に
入ると民家と商店が混ざった町並みになる。クロネコヤマトの看板を
クリーニング店で見つけたので中に入ってみた。
 田舎の店らしく、しばらくして奥のほうからおばさんが現れた。果
たしてサイクルヤマト便を理解してくれるだろうか。日本サイクリン
グ協会のタグを付ければ安く送れるサイクルヤマト便を説明したが、
案の定おばさんは分からない。ドライバーに電話し説明してくれるが
ドライバーも分からない。
 ヤマトの営業所まで行かなければだめかなと頭をよぎったが、おば
さんはあきらめずドライバーに説明してくれる。お客さんのためとい
うより、商売を抜きにした『人のため』の行動に思えて、またまたジ
ーンときた。すぐにドライバーが来てくれることになり、店の横で自
転車の分解作業に入った。
 分解作業中にヤマト運輸の車が到着。サイクルヤマト便のことを調
べてから来たようで、「扱ったことがなくて分からなかったけど、あ
なたの言うとおりでしたよ。」とおばさんに話していた。私が事務手
続きを済ませるとドライバーはお昼休憩に出かけた。
 分解作業を終えると、おばさんは「手を洗いますか?」と言って、
水道の場所へ案内してくれた。そこは立派な中庭で、通りから見えな
いのはもったいないぐらいだった。
 「これから出かけるけど、自転車は盗まれるといけないのでそっち
へ置いておいたら。」と中庭への通路を指差した。
 自転車を移動させながらおばさんに「もうすぐ岩本さんが来るんで
すよ。NHKで毎日放送しているあれです。」と言って応援することを促
した。そうこうしているうちにお向かいの家のおばさんが出てきて岩
本さんの話になった。お向かいの家の隣のおじさんが車で出かけよう
と外へ出てきたが、僕ら3人が話している姿が異様に見えたのか、お
じさんが寄ってきた。事情を知ったおじさんは出かけるのを遅らせて
岩本さんを待つことにした。そんな話しが隣から隣へと広まり、あっ
という間に10人近くが路上で待機。もちろんクリーニング店のおばさ
んもいる。

 待つこと1時間以上。そろそろ14時になる。人伝えに13時30分ごろ
ローソク工場に入ったらしいと聞く。亀山はローソク発祥の地らしい。
 小学生が集団下校してみんなの前を通っていく。おばさんたちは「
お帰りなさい」と声を掛ける。子供たちも元気に答えている。そして
おばさんどうしで「あの子はどこの子だっけ?」なんて話している。
このシーンからも町内の雰囲気が感じ取れる。きっとこの町では変な
犯罪はおきないだろう。

 14時30分になっても来ない。お向かいのおばさんは「ローソク工場
からだと15分もかからないから、引き止めちゃっているのかしら。」
と言う。
 私が暑い素振りを見せると、おばさんは「麦茶飲む?」と言って、
麦茶を持ってきてくれた。身も知らない私が岩本さんのことを言った
ばかりに、1時間以上もおばさんの時間を無駄にしたのにこんなに親切
にしてくれるなんて。
 そのおばさんの娘さんはもともと岩本さんが来ることを知っていて
、いつのまにか道端に出ていたが、おばさんから「あんた、もう行か
ないとだめでしょ。」と言われる。娘さんは看護婦さんでそろそろ出
勤時間らしい。「15時に出れば間に合うのよ」と答えていた。

 もう2時間近く同じ町風景を眺めながら井戸端会議に参加している
と、ここは旅先ではなく、子供のころに住んでいた町のような気がし
てきた。なんだか懐かしさを感じる。あそこに見える薬局も、あの道
も子供のころに見たような、そんな気がしてきた。そこを下校中の子
供たちが通っていく。
 なぜそう感じたのか分からないが、町の人たちが気軽に話をしてく
れて、打ち解ける雰囲気を作ってくれたのも要因かもしれない。

 14時50分、やっとNHKのワゴン車が見えてきた。「あれNHKの車です
よ。すぐそこまで来てますよ。」とおばさんたちに伝えた。しかしワ
ゴン車が2〜300m先で止まってしまう。ワゴン車の屋根にカメラを乗
せ始めたので、「あそこで撮影するみたいですね」と私が言うと、家
を出たり入ったりして出かけられずにいたおじさんが「鳥居があるか
らね」と言う。
 ようやく岩本さんの姿が見えてきたが、沿道の人と握手などをして
なかなかこっちに来ない。お向かいのおばさんは娘さんに
「あんた、向こうまで行って来なよ。15時になっちゃうよ。」
「やだよ。はずかしくて。」と娘さん。
「そんなことないですよ。行ったほうがいいですよ。」と私。しかし
娘さんは覚悟してここで待つことにした様子だった。そんな娘さんに
「カメラがあったら岩本さんとの写真を撮ってあげますよ。気軽に応
じてくれるから大丈夫ですよ。」と言って、撮ってあげることにした。

 なんとか15時に岩本さんが来てくれた。お向かいのおばさんは開口
一番「ずっと待っていたのよ」。私は岩本さんに「写真を撮らせてく
ださい」と言って、恥ずかしがっている娘さんと岩本さんのツーショ
ットを撮ろうと思ったが、お向かいのおばさんもしっかり写される側
にまわっていた。
 撮り終えると、私に気付いた岩本さんが私を指差して「あっ、ベル
マーレ」と言う。私は微笑みで返したが、なんで私が住民たちと仲良
くしていたのか不思議に思ったことだろう。

 岩本さんが去った後、私もおばさんたちに別れを告げた。「また来
てね」と言ってくれる。岩本さんを出迎えた人たちの7割ぐらいが私
を見送ってくれる。直接話しをしなかったおばさんからは栄養ドリン
クをもらい、驚いた。
 私がただの旅先ではないと感じたように、みなさんも私のことをた
だの旅人ではないと感じてくれたのかもしれない。

 岩本さんは亀山宿の本陣跡近くの店で絵を書き始めてなかなか出て
こない。店先は追っかけや町の人、そしてNHK関係者でいっぱい。20
人以上はいるだろう。そんな人たちでの会話があり、「いつから追っ
かけているの」とか「明日はどうするの」とか、顔見知りになったNHK
関係者とも「ローソク工場で何してたの」などなど、仲間意識が芽生
えつつも旅の終わりが近いことも感じてきた。

 ロケが終わった岩本さんに、「今度こそ、これで最後です。ありが
とうございました。」と言ったが、岩本さんは軽く「またね」と笑顔
で返してくる。そう言われても、、、。
 同じ追っかけの人にも今日で最後だと別れを告げるが、京都で待っ
ているよと誘われた。暖かい気持ちのまま夕日がさす下り坂を小走り
で亀山駅へ向かった。


本日の走行距離 23Km
本日の歩行距離 約4Km

6月5日(月) 亀山


-------------------------------------------------------------

この記事の発行者<<前の記事次の記事>>最新の記事

 
  規約   
>> メルマ!の会報誌もお届けします

ブックマーク: はてなブックマークに追加del.icio.usに追加Buzzurlにブックマークニフティクリップに追加ライブドアクリップに追加Yahoo!ブックマークに登録My Yahoo!に追加Add to Google

この記事へのコメント


コメントを書く
コメントはありません。

このメルマガの最近の記事




おすすめキャンペーン

■三菱東京UFJ銀行系 モビット■
急な出費には三菱東京UFJ銀行系 モビットです!
【1】ネットで自動審査・来店不要
【2】限度額300万円
【3】年利9.8-18.0%(実質年率)
【4】振込キャッシング
【5】入会金・年会費無料
急な出費にモビット!


おすすめメルマガ詰め合わせ円高の今がチャンス!?FXにレッツトライ!!マイルで上手にお小遣い稼ぎ♪

メルマ! ガ オブ ザ イヤー 受賞メルマガ2007年度の受賞メルマガ
2006年度の受賞メルマガ
2005年度の受賞メルマガ




melma! ご利用規約 │ メールマガジン発行規約 │ マスコミに関するお問い合わせ │ 会社概要 │ プライバシーポリシー
インターネット広告 サイバーエージェント